2023年10月14日

いつも行っているとくしま植物園 尾根筋はどうなっているのか?


西の空の雲が気になる。並積雲が発達しかけたけれども太陽の熱量が足りず上昇気流がおさまり、上部は濃密巻雲となっている姿と解いた。
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樹間の階段小径を行く
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この草木は何だろう。もしかしたら樹木かも。特徴ある造形をしている。
(戻ってからミモザ=ギンヨウアカシアと判明)
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遊歩道を上がっていくと路肩に咲いているヒルガオの仲間が気になる。この時期だし日本の自生種ではなさそう(帰化植物)。イモネノホシアサガオかな?
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枯れかけて色が褪せていく花といまが盛りと謳歌する花もある。そのどちらの存在も大切に感じる
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ススキにカモフラージュしているつもりのエダナナフシ。近づくと前足を伸ばして頭と触角と一体化して枝に見せようとしている。でもキミの目がぼくを見ているのをぼくは見ていて生き物と認識しているからムダだよ
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秋だね 実っているね わからないけどブルーベリーの仲間のようにも見える
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コムラサキって表示があるからわかった
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あれだけ頻繁に行っているのに植物園から尾根筋に続く小径は行ったことがない。暗い森へと足を踏み入れるわくわく感はあるが、愉悦感はなさそうと思っていたから。

丘に上がる頃には時刻は16時を回っていた。そろそろイノシシの出没時刻であるし、どうするかと考えたが、行けるところまで行ってみようと思った。

日が射すと心弾む森の散策路かもしれない。「市民の森林間コース」と標識がある。
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230メートル峰まで来たところで引き返すこととした。周辺は派手に掘り返しているところだらけ。イノシシが突進してきたら木の陰に隠れるのが良いとしても、ときどき見ているのでいまさら見なくてもいい
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太陽の光はほとんど消えているが、わずかな光を照り返す。照葉樹とは光の宿主のようだね。
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posted by 平井 吉信 at 13:11| Comment(0) | 山、川、海、山野草

朝の巻雲(すじ雲)まっさかり 夕暮れの空も染めて汽車が行く


巻雲は高度10km前後にあって対流圏ではもっとも高い位置にある雲である。氷の粒でできていて太陽に照らされて白く漂う。夕暮れとなれば朱く染まる。

大型の台風が小笠原方面へ向かうとのことで四国の空にも兆しが見られたのが今朝。巻雲が空いっぱいに絢爛豪華 巻雲豪華に絵巻物を見せてくれる。
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糸を引いたり途中が曲がったりは上空の気流の変化と強さを示している。
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同じ日の夕暮れには空に浮遊物が多いらしく太陽が沈む直前から西の空が染まってきた。車を停めて田園地帯のまっただ中で眺める。
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太陽の位置から上に青い光条が伸びている
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もう少し進んで線路と鉄橋がある場所にやってきた。
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そのとき2両編成のディーゼル車が通りかかった。
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宙に上がっていく列車のなかには、それぞれの哲朗とメーテルがいるのかも。
posted by 平井 吉信 at 12:36| Comment(0) | 気象・災害

2023年10月10日

参議院補選 高知のことはわからないから投票に行かない ではなく徳島の人も投票に行きましょう


高知の人のことはわからないから今回の選挙(10/22)は行かないという人がいるようです。しかし今回の選挙は、いまの政治が良いと思っているか、枠組みを変えるべきかの大切な選択肢となっているのでぜひ行きましょう。

ぼくの考えを書きます。自分は無党派でいずれの政党とも利害関係はなく、良い政策を提案できる政党ならどこでも応援する姿勢です。単なる無党派ではなく、良い未来をつくるにはどうずれば良いかを国民の一人として毎日のように考えて積極的に政治に関わろうとする一人です。ただしそこに自分の利益追求はありません。

ぼくがめざす理想の国づくりはこうです。
@この国があるべき姿、基本理念を描きます。いまの政治はこれが描けていません。それを理念として明確にします。
A理念を実現するために、ものごとの原理原則、因果関係や連鎖、人々の心理など見極めて、理念が実現するための構造を解明します。大切なのは課題を解決することではなく、どの課題を解決するか、取り組まないかなど課題設定力が最重要です。限られたヒト、モノ、カネ、ノウハウ、時間を有効に活かす視点がなければ消費税を50%にしても国は崩壊します。
B構造が解明できたら過程を描きます。
Cそれを実現できるしくみや社会体制を考えます。
Dここでようやく課題解決のための政策へと落とし込みます。@の実現のために必要があれば憲法や法律も見直します。
EPDCAサイクルだけではなく、確証がない場合は少しやってみて(仮説を実現するための等身大の社会実験)結果や反応を見ながら修正します。ソフトウェア開発でいうところのアジャイル、軍隊用語ではOODAループです。2年前に予算化して…などのスピード感ではなく、必要な施策をすぐにでも実行できること。予算という概念すら変えなければ(やることが目的で数字あわせのKPIを盛るだけからの脱却)。重要な政策は長期的な視点で達成度を評価しながら検証を進めます。方法が間違っていなければ成果に至らなくても続ける視点も必要です。

いまの政治との比較を交えながら考えを具体的に簡潔に記します。

一人ひとりの幸福(感)をつくることを理念とします。企業も個人もサラリーマンも農家も研究者もなく、誰にとってもそれが必要で、誰からも反対のない理念です。

なぜ、人々の幸福感を出発点とするかは、その状態があらゆる面で良い社会をつくる原動力になるからです。幸福感のない社会では例えば首相の襲撃事件が頻発するはずです。行き場のない感情をぶつける場所がないので間違った行動を起こすのは空しいことです。抑圧されず失敗が許容されるという「心理的安全性」が担保されたうえで、多様な選択肢を自在に選ぶことができる状態が創造力や突破力を生み出します。

失われた30年はその真逆を行って同調圧力やら多様性の否定(どこかの政党を見ていたらわかるでしょう)を続けてきました。いまのままでは芸術家や発明家、ノーベル賞は近い将来日本から出なくなるでしょう。

人は幸福感を覚えるところから成功に至ることが立証されています。まずは理屈抜きで心理的安全性を確保するための社会制度、さらには突出して羽ばたく人をみんなが応援できるようにします。教育や基礎研究の予算は特に重要です。

株価は上昇していますが、中小企業の経営者や生活者は実感できていません。低金利が生み出したお金の行き場のない状態が作り出した政策バブルの状態でいずれ弾けます。長い目で見れば政治が変わらなければNISAはリスクが大きいでしょう。まずは失われた30年で行われた政策を総括する必要があります。

1980年代の終わり頃、世界の企業のベスト10(時価総額ベース)の8社は日本にありました。法人税はいまより遙かに高く、円も高く、輸出には厳しい状況であったにも関わらず、貿易黒字が問題になるほどでした。国民の所得はいまより高く消費税は低く税負担もいまより少なかったので国民は中流意識を持って学生が卒業旅行に海外へ行くのが珍しくなかった時代です。いまや日本の企業は30位にも入っていません。

この30年間に行われたのは法人税の減税と消費税の増税、所得税の累進の緩和とインボイスなど逆進性の高いしくみの導入でいまや所得の半分以上が税金となっています。この状態が格差を生み出し、貧しい家庭に生まれた子どもは一生をかけて出発点のマイナスを取り戻す(出発点に立つための借金を一生掛けて返す暮らし)ことになります。

格差が広がる状態では実は国の力は衰退することをあらゆる論文が示しています。まずは格差の是正による再分配を行います。法人税は少なくとも10%以上の税率を上げます。ほとんどの中小企業は赤字なので影響は受けませんが、内部留保をため込んでモノにもソフトにもヒトにも投資しない大企業が対象となります。これで倒産する企業はありません。なぜなら赤字企業や繰越欠損のある企業には法人税課税は影響がないからです。

その財源で消費税を5%、やがては廃止します。収入が10%増加したに等しいので可処分所得は消費に回り内需が活発化します。つまりお金をお金に投資するのではなく、未来や可能性に投資する、それも富める人も貧しい人も等しく享受します。いまのように補助金やら給付金、商品券をばらまいても効果はありません。消費税減税(廃止)は国民の幸福を担保しながら未来への投資を促すしくみと捉えるべきです(消費税の廃止はインボイス制度を不要にする利点もあります。

消費税を廃止すれば国の財政が破たんするのでは? それは税制に明るい経済の専門家にお尋ねください。国民を貧しく格差を大きくすればケアが必要となります。そこにお金を入れても供給を止めたら終わりです。財源の切れ目が政策の終わり。貧しさを増やして恵んでやるのではなく、自分で走っていける社会にするのが本筋では。そして配るフリをして儲けている一部の企業とそれが環流する政党があるとしたら、なんと志が低い。そんな連中に政治は語ってほしくない、社会を歪めてほしくない。

インボイスひとつを例にとっても、廃業せざるを得ない小規模事業者やフリーランスの悲鳴が聞こえてきます。特に飲食店の廃業が加速します。間接作業が比例する企業も悲鳴。残業の増加、生産性の低下など、この制度は誰も喜ばない悪法で歴史に残る自公の汚点。岸田内閣は消費税率のさらなる引き上げ、サラリーマン増税を睨んでいるようで、これが何のためなのかはおわかりと思います。

重点政策も変わってきます。地球温暖化による異常気象が農業や生態系を破壊していくこと(=身の回りの環境が壊れていく)で食糧の確保が難しくなって飢えが現実のものとなっていきます。農業とは必ずしも生産性や効率重視の視点だけではやっていけず、環境保全型の農業もあります。就農機会を増やす制度や農地のしくみの見直し、就農者への直接所得補償、地域の一体的な食糧増産や加工のしくみをつくります。

政治家の数も足りません。国会、県議会、市町村議会などと区別せず、議員の数をいまの10〜100倍に増やし、自己顕示欲や権力の亡者のような議員ではなく、ボランティアで真剣にこの国のことを考える人に政治家になってもらいます。もちろん兼業政治家です。利益相反のテーマであってもそれが事情に精通した説得力があれば構わないでしょう。その代わり報酬は実費弁償。政治家として活動を行った時間や日数、役割に応じて費用が支払われます。それだけで生活していけないので政治家は兼業で議会はリモートが半分程度を占めるようになり、高齢者、若者、子育て世代、身障者も政治に関われるようにします。

そうすると、電通やパソナなど政治家と結託した一部の会社が中抜きをして税金を抜き取り、政治家に環流する悪い習慣はなくなります。例えばこういうことです。ある条件を満たした人に給付金を配るとします。そのための事務局を委託します。予算100億円、委託費90億円、人々の手に支払われる給付は10億円です。これがこの国のあちらこちらで少数の企業を潤しながら行われているようなムダをなくしましょう。オリンピックや万博もうやむやにされてしまいました。

頭の良い人はこう考えます。給付金が必要な人はこんな人だ。だったらもっと賢い手段がある。事務局などに手間をかけない方法でかつ誰にでも行き渡る即効性、公平性のあるしくみとして減税をしよう。実際のコロナ下で世界の大半の国が行った減税を、30年間所得が下がり傾向にあるこの国で物価高やエネルギーコストの高騰に悩み、挙げ句の果てにインボイスで小規模事業者が行けていけない社会にしようとするこの国で行われていないことを知ってください。法人税を減税? そうじゃなくて増税でしょう。

企業に負担を求めるのは経営者としては納得いかない。ほんとうにそうですか? 経済の好循環をつくりだす座標にセットすればあとは自走(好循環)が始まり内需拡大(国民が国内でお金を使うことは株式よりももっと有効な企業(上場非上場、規模も問わない)への投資ではないですか?

ここに書いている政策を行うと最初は株価は下がるでしょうが、そのうち経済の基盤が強化されて経済力が自ずと株価を押し上げるようになるでしょう。アベノミクスは企業にお金が貯まるようにしましたが、国民や取引先には降りていきませんでした。その逆に国民が豊かになれば家庭に眠る途方もないお金で自国の企業へと降り注いでいく、何の補助金も給付金も必要なく。国民を豊かにする(いまは搾取する方向。搾取した原資は一部の利権のためのみという構造)ことから始めてその成果が経済を潤し回っていく。企業の営業利益は増加し、賃金は上昇し、起業の増加、産業構造の転換へとプラスの循環を回していけば良いのです。トリクルダウン(アベノミクス)は淀む構造しかないのですが、国民主権は小さなシャワーが集まって光の洪水となって未来を照らすと信じています。そんな政治をやってくれるのなら誰でも応援します。

いまは国がやらなくて良いこと(補助金だの給付金だの増税だの人気取りの場当たり政策)をやり、やらなければならないこと(どんな国にするかの理念と構造の解明、シンプルな落とし込みによる政策をやらず、文化財の保護、貧困の解消などをボランティア(美談)に任せようとしている。

誰もが挑戦してみたいと思える社会としくみをつくればあとは走り出しますよ。そんな社会にしませんか? 

どの政党に投票すべきかはわかりません。場合によってはすべての政党からなる連立内閣でも構わないのです。ただしいまの政治の枠組みでは社会が奈落の底へ全員が落ちていくのは明らかです。こんな社会を未来に渡せるのですか?

高知県の政治家はわからない、入れたい政党がない、ではなく、どのような構図を排除するのがましなのかを考えれば投票行動は見えてくるはずです。何度も言いますが特定の政党を上げる下げる話ではありません。投票とは幸福な未来をつくるための最初の一歩です。国はその国民が選ぶ、つくるということを心にとどめて行動してください。

posted by 平井 吉信 at 20:53| Comment(0) | 生きる

2023年10月08日

我が輩はイナゴ。バッタではない。容姿には自信がある


車から降りたら車体にバッタが止まっているのが見えた。
カメラを積んでいた、近寄ることができた、シャッターを押すことができた。
結果はこれ。なめらかな曲面の金属面に自分の姿が映し出されているのを誇りに思っているコバネイナゴ。
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玄関先にいたツマジロエダシャク。人工物(コンコルド)にも見えるが、自然がなしえた進化と遺伝ゆえ
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別の場所(香川県)で発見したものもここに掲載。
容姿に自信がありそうなのはここにもいました。碧い宝石のようなムラサキシジミ
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こちらは、ヤブツルアズキの花弁にとまったウスイロササキリでしょうか? 触覚が画面の右上をはみ出して伸びている
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昆虫の専門家にはなれなくても、自然界に目を配っていれば、身の回りに多くの昆虫がいることに気付く。
タグ:昆虫
posted by 平井 吉信 at 00:28| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2023年10月07日

日没直後の西の空に太陽柱(サンピラー)


中津峰山へ登った夕方、大気にダストが多いように感じたので、赤い夕焼けになると予想していた。車で下山していると西の空がチラチラ赤みを帯びているのが運転中に見えてくるが、西の空が開けない。そうするうちに太陽高度がぐんぐん下がってくる。日没現象は分というより秒の推移となる。

ようやく西の空が開けた土手の上に車を停めた。
見えてきたのは、沈んだ直後の太陽が炎を拭き上げたような赤い光の帯。
西方浄土? キリストの降臨? なんだかありがたい現象のように見えてくる。ただし地震の予兆となるような雲はない。それゆえ変わった大気現象が凶事の予兆ではない。
(18時00分00秒)
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(18時00分34秒)
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太陽柱という。あまり見られない現象と思うけど、ダストが多いと予感したこの日の夕方、気温が低下したことで氷の成分を含む雲(手前の黒い雲は層積雲だが、朱く染まっているのは高層雲のように見える)がガイドの役割を果たしたのだろう。四国でこれが見られるのは珍しいのではないか、だからこの夜は冷え込んだはずである。
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posted by 平井 吉信 at 23:11| Comment(0) | 気象・災害

午後の遅い時間は山の黄金のとき 中津峰山


時計を見たら15時前。こんな時間に自宅を出て山を登るのは誰かさんぐらい。夏場であれば太陽に温められた水蒸気が午後には層雲、積雲、雄大雲、積乱雲などと成長して雷や夕立が訪れる。でも風たちぬ、いまは秋。下山にヘッドランプを灯したこともたびたびだけど、誰にも遇わず静かな山歩きができる。

登山口はまだ日が高い。ひつじ雲とも呼ばれる高積雲が空を闊歩する。
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登山口から峠をめざす
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途中で何度も止まってしまうのは季節の贈りものが点在しているから
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いまはシコクママコナぐらいしか目立つ花はないけれど群生しているので、そわそわと誘われて足を止める
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樹木のトンネルをくぐり抜けていくと陽光も樹間をくぐり抜けてぼくの顔を照らす。おだやかななかに弾む心の動き
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雲を見ていると飽きないな。足下を見たり空を見上げたりと首の運動をしている
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山頂を通り過ぎて南へ降りていく
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帰りは山腹を南から西へ巻きながら林道を通過する
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やがて林道に沿うように沢が現れる。この沢は勝浦川水系として南流する
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苔の帽子、沢の表面をつたう水。
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間伐が行き届いた人工林は適度な樹間に植物が茂り、温帯モンスーンの森を形成する
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途中で「あずまや」の標識を見て、林道から西に立ち寄った森が意外に良い
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車を停めたところまで戻ると層積雲(うね雲)の隙間から光がこぼれている。もう夕方だな。
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タグ: 中津峰山
posted by 平井 吉信 at 22:58| Comment(0) | 山、川、海、山野草

里海の記憶〜陸の孤島といわれた由岐町阿部(あぶ)地区、防災と自然の営み〜


かつて陸の孤島といわれた阿南市の那賀川中流域、蒲生田岬周辺、海部郡由岐町の阿部伊座利(あぶいざり)地区なども道路が整備されて行きやすくなった。それでも運転に慣れない人は見通しの悪い曲がりくねった海沿いの道を神経を使って運転すると疲れるかもしれない。

そこにある里海の暮らしを訪れてみたくなった。かつては「いただきさん」と呼ばれた頭に篭を載せて魚を売りに行く行商が隣の伊座利地区とともに営まれていた。少女の頃から習練を積んで成人する頃には数十sを頭に載せることもあったという。その頃の展示があるのは由岐駅の2階にあるポッポマリンである。
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阿部地区のような里海は地元の暮らしの場であり、静かに足を踏み入れることとした。すれ違う人へのあいさつは欠かさない。集落へ車を乗り入れるのは見合わせて集落を見下ろす県道の広い路肩に置く。そこから歩いて10分程度で集落の中心までたどり着ける。
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県道は想定される最大高さの津波に浸水しないとされていて、そこに向けて集落から上がる里道を随所に整備、県道沿いにはヘリポート、食糧など災害対策品を各家庭が備蓄するなど災害対策を万全に行っている。これは他の里海の集落の手本となること。
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県道から集落へ下りていく道筋の沢(東谷川)は海とそのままつながっている。
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エビやカニが生息しているのでは。きっと集落の子どもの遊び場、いまの大人もかつて遊んだ場所ではないかな。海部郡の川はどこにもダムがなく海に注ぐので自然度が高い。里海には小川が果たす役割が大きい。伊座利の伊座利川も同じく魅力的。海に出る前に川筋で足が止まってしまう。
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集落を縦横につなぐ道は漁村らしく狭隘。隣家の会話が聞こえてくるのではと思えるほど民家も隣接している。あけすけで濃密だけど山村ほど干渉しないという漁村の意思疎通が構造的に見える気がする。
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郵便局がある集落の中心部
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町立阿部小学校は2009年まで由岐中学の分校も併設されていたが、2011年に休校となった
http://www.abukou.minamicho.ed.jp/
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集落を抜けると地域の産土神である宮内神社がある。
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階段を上がりきると標高約7メートルで津波の際の避難場所にもなっている。
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境内に置かれただんじり。秋祭りでの出番が近いのだろう。
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宮内神社の前には阿部の漁港が広がっている。漁港沿いに歩いていく
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津波からの避難とは高い場所に上がること。それは墓地の裏手や集落の裏手、神社の裏手など至るところに表示されている。集落の防災意識の高さがうかがえる
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漁港をなぞるように山裾から南の浜へ出られる小径がある。崖にはハマナデシコが群生している
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驚いたのはシオギク。四国東南部の蒲生田岬から室戸岬までの海浜崖に自生するのだが、ここのは生育が良い。室戸岬より自生の条件が良いのかもしれない。花期は冬である。
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このハマヒルガオも勢いがある。5月頃が花季である。
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漁港の隙間からハマナデシコがてんこ盛りの皿鉢料理のように溢れ出す。うれしいな
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これはツルナ。葉が食用にされているが、栽培しやすいので畑に移植されることもあるようだ。アイスプラントのような食感らしい。栽培種でなく自生種である
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ハマナデシコは造花や園芸種のように見えるほどあでやかで曇り空の下の集落を照らす燭台のよう
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港の南端から鹿ノ首岬方面と岬の東側の浜が見える。この浜へは阿部集落から渚づたいには行けなさそうなので集落の南の尾根に上がって下りるようだが、その小径は荒れているかもしれない。
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由岐に戻る途中の展望台で見たおだやかな夕暮れの空と海。人々の暮らしの燭台であってほしい。
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追記
阿部地区の隣には志和岐(しわぎ)地区がある。この海浜では地元の保護活動によってナミキソウが初夏に花を咲かせる。
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2023年秋、この志和岐で県外から来られた人が地元の水産振興をねらって新たな会社を立ち上げる。年内には営業が始まると思われる。思いの込められたその企業のご発展を祈りたい。



posted by 平井 吉信 at 12:54| Comment(0) | 里海