2019年12月03日

庭の野菊がひらいた(2019年)


庭には植えるともなくさまざまな植物が勢力争いをしている。
そのなかには帰化植物もあれば近所から風に乗ってやってきた種から発芽したものもある。
どれが定着するかどのように勢力を広げるか広げないかを見守るため
雑草を抜くこともしない。
もちろん肥料も農薬もないから一年を通して虫たちが集まる。

数日前、野菊に一斉につぼみがふくらんでいるのを見た。
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臨月ではないが、今日咲くか明日咲くかと見守っていた。
曇りの日はやはり開花しないようだった。
そしてきょう花開いた。
1年振りにひらいた。
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地球が一年をかけて太陽をまわった証し。
そして人間も一年をかけて生きてきた。
ときは刻みひとはあるがままに生きている。
幸福を感じたぼくと同じように
見るあなたにも幸福を。
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posted by 平井 吉信 at 23:52| Comment(0) | 家の庭

音楽のテンポは機械で刻めない


竹内まりやのPortraitで「イチゴの誘惑」を聴いて思った。
リズムが生きている。

渡辺真知子の「かもめが翔んだ日」もスタジオ録音でありながら
後半に向かって加速する。
その疾走感が歌の世界と一体化する。

それに対してリズムを打ち込みで音楽をつくると
なぜか死んでしまう。

その理由ははっきりしている。
人間は次のリズムのタイミングが予測できると
途端に退屈を感じる、のではないかと仮説を立てている。

ピアノを弾くときメトロノームを鳴らしながら弾いてみる。
途端にリズムが死んでしまう。
音楽はインテンポのときでさえ揺れている、
いや揺れていないと不自然に感じてしまう。

これはアゴーギグ(テンポを意図的に伸び縮みさせて緩急の表現を付ける)とも違う。
表現のために意識して揺らしているのだから「表現」の領域である。

これに対してここで言いたいのは
脈拍が1分間に60回打つとして(当然規則正しく)
そのなかにわずかな時間のずれ(ムラ)があるはず。

音楽も同様でインテンポに聞こえるようにテンポを呼吸させる。
指揮者のムラヴィンスキー、ピアニストではバックハウスがそうではないか。

前者はインテンポを装って動いている、後者も情緒を排してぶっきらぼうに弾いているが
その実、そこから妙なる息づかいが感じられる。
メトロノーム的なインテンポではないのだ。

アナログの良さは時間軸の揺らぎというかムラにあるのかもしれない。
そしてそれは生理的な脈との同調でそのほうが自然に聞こえるのではないか。

スタジオ録音よりもライブ録音が良いというのはよくある話。
MISIAはスタジオもライブも変わらない品質を誇る歌い手だが
ぼくにはライブのほうが輝いて聞こえる。
歌の端正さは変わらないとしても情感の深さが異なる。
それでもMISIAはためをつくって歌うなどの小細工はない。
あくまでインテンポのように聞こえるけど
そこに人の感知しないライブの何か(情感といえば安易だけど)が込められているのだろう。

ライブなのにスタジオ録音のような完成度、
スタジオ録音なのにライブのようなノリの良さがあったのはキャンディーズ。
わかる人にはわかるプロフェッショナル意識の高いアーティスト。
(その後のアイドルとは一線を画す品質感だった)

まりやのPortraitを聴いてやはり思う。
音楽は機械で刻めない。
クオーツシンセサイザー(水晶発振で同期させたリズム)では人は眠ってしまうだろう。

写真のフィルム、アナログレコード、ブラウン管テレビ(いまもぼくは15インチのトリニトロンブラウン管のソニープロフィールを使っている)懐古趣味と言い切れないのだ。
posted by 平井 吉信 at 23:17| Comment(0) | 音楽

2019年12月01日

竹内まりや 40年目の「Portorait」の季節 


レコードで持っていてずっと買いたかったアルバムがある。
それが昨年だったかデビュー40周年を記念してリマスターアルバムが発売された。
それからも買うタイミングを見ていた。
(インターネットでは価格が変動するのはご存知のとおり)

その人は過去の楽曲が海外でも注目されている。
「プラスティックラブ」がYouTubeで2800万回再生されたという。
(それも非公式にアップロードされたもの)
萌えキャラを描くことも流行しているらしい。
その人は竹内まりや。買いたかったアルバムは「Portrait]



80年代の日本のポップスは日出づる国の勢いがもたらした副産物。
伸びやかでアーティストが好きな楽曲を親密な関係で演奏しているのがわかる。
(先日は二名敦子を紹介)
「80年代の自由な風から生まれた音楽たち」
(二名敦子)http://soratoumi2.sblo.jp/article/186241479.html

Portraitの発売は1981年10月。ぼくはリアルタイムでLPを購入した(初回プレス)。
アルバムを横溢する自然体の空気はこの時代ならでは。
王道のコード進行でおおらかにうたう。
(加山雄三の世界に通じるものがあるね)
過密なスケジュールのなかで充実したときを過ごした人たちの同窓会のような愉しさ。
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収録曲を見ていくと、同じ時代に録音されたライブ音源がうれしい。
アナログでいうA面は60年代ロック、オールディーズの雰囲気が漂う楽曲。
なかには「僕の街へ」のように当時の彼女の心情を代弁した楽曲も含まれている。

B面ではシングルカットされた「イチゴの誘惑」が大好き。
イントロを聴くだけで心が弾んで仕方がない。
少ない音と単純なコード進行と歌心。
(ワンツースリーと合いの手を入れるのがRCAシスターズと呼ばれるEPO、大貫妙子、まりやの3人。ささやく声の3人がおかしくて笑いが止まらなかったそう。それに釣られてまりやさんも本編でぶりっこの歌い方になってしまったそうな。この曲はプラスティックラブのようなシニカルな歌い方でなくてよかった)
楽しそうだなって思わせることがプロの仕事。音楽ってこれでいいねって思う。

アイドルとしての竹内まりやをもう少し聴きたかったとの思いもある。
(デビュー曲「戻っておいて私の時間」のテレビ出演時)
https://www.youtube.com/watch?v=jmIEgAF8Lxk

「Natallie」では西海岸風の音とともにヒロインのサクセスストーリーとそこで失った何かが描かれる。そして彼女の英語の発音(音楽ではなくて)に癒されるというおまけ。そこに「しあわせって何?」という彼女の自問自答を含んでいた(深い)。

ぼくがもっとも好きなのは「ウェイトレス」。わずか3分ばかりの佳品はトライアングルで開始を告げる。まりやの声が「微笑みに見とれてたら葡萄酒を注ぎそこねた…」と独白する。ここは海に近いホテルのパティオ。彼女はウェイトレス。短編ドラマの叙情を漂わせる作詞はまりや、曲は達郎。ハーモニカの間奏のあと時間が流れるとハッピーエンディングへと導かれる。静かなエピソードの愛らしさ。そしてボーナストラックではライブでも収録されている(MC入りの悶絶もの)。

「 Special Delivery ~特別航空便~」ではその場に居合わせた大人が外国の子どもの声帯を真似て「サンタクロース…」とうたっているとか。ここでも幸福の本質がまっすぐに見える。

アルバムを締めくくる「ポートレイト ~ローレンスパークの想い出~」。回想の冬のまちなみ、17歳のまりやさんの後ろ姿が見えるような楽曲。切なくもなつかしい一ページが閉じ込められたノンビブラートのバラード。

〔収録曲〕
ラスト・トレイン
Crying All Night Long
ブラックボード先生
悲しきNight & Day
僕の街へ
雨に消えたさよなら
リンダ
イチゴの誘惑
Natalie
ウエイトレス
Special Delivery ~特別航空便~
ポートレイト ~ローレンスパークの想い出~
ウエイトレス [LIVE Ver.] [Bonus Tracks]
Natalie [LIVE Ver.] [Bonus Tracks]
Special Delivery ~特別航空便~ [LIVE Ver.] [Bonus Tracks]
Crying All Night Long with/伊藤銀次 [LIVE Ver.] [Bonus Tracks]
ラスト・トレイン [LIVE Ver.] [Bonus Tracks]
リンダ [LIVE Ver.] [Bonus Tracks]


添付されたライナーでは楽曲ごとの録音の背景が解説されている。


追記
リマスターの音についても触れておこう。
アナログと比べても低域の抜け感がずばらしい。
(ご主人の息がかかっているよね)
土台のクリアな安定感はデジタルならではで
声が空間に浮かび上がる。
(帯域は広げておらずそれが中域の密度感を損ねない)
中高域は自然に粒立たせているがこれはアナログが優るかもしれない。
(イチゴの誘惑のキーボードの落ち着いたきらめきはリマスタリングの成果かも)

追記2
お会いしたことはないが
竹内まりやさんは人生を迷わず意思決定をしながら生きている感じがある。
人に媚びないが尖っているのではなくそれが自然体。
アイドルのような登場からこの5作目のアルバムまでわずか数年だが
時勢を味方にやれることをやったという満足感があるのではないだろうか。

InstagramerやFacebookerは誰かに承認を求めるが
それがないと生きていけないのは幸福とは言えない。
まりやさんは誰かと比べない世界観を当時から漂わせていた。
自分を輝かそうなど必要がない、あなたはあなたらしければいいの―
そんなメッセージが聞こえてきそう。
リラックスした歌い手に聴き手も浸れるのだ。
(いまの時代にはこんな音楽が生まれてこないのは時代を映しているから)
日本が世界のリーダーをめざして走っていた時代、いまからでも遅くないと思う。

追記3 
NHKの紅白歌合戦に初出場されるようだ。
https://www.mariya40th.com/news/20191122.html
(ここ数十年見たいと思わなかったが見てみようかなと)
posted by 平井 吉信 at 12:12| Comment(0) | 音楽

2019年11月30日

深まる県都 秋が来てまちは沈む


以前にも書いたように四国四県都で徳島市だけが沈滞している。
この沈み込みは尋常ではないように思える。
周辺自治体の商業施設に集客を奪われ、
最後はイオンモールによってとどめをさされた、と思っていたら
ドンキホーテまで出店。
そしてそごう徳島店の撤退決定(2020年夏)。
http://soratoumi2.sblo.jp/article/186711175.html

そごうが出店しているアミコビルをどのようにするかについて
専門家や企業経営者が地元新聞紙上でコメントしているが
取り壊して別の器を立てるという話が多い。
(現実はそれを行う財源も清算する原資もないのではないか)
その後の活用についてはいずれも我田引水の感じが否めない。

解体するといっても負債を抱えた運営会社はそうはいかないだろう。
かといって商業施設が入ることもないだろう。
現実的には小区画に分けてオフィスビル(一部は飲食や物販を集約する)として
やっていくしかないだろう。

それよりも大切なこと、
市としてどんなまちをつくるのか百年後を見据えたまちづくりを
そのなかから3〜5年でできることを落とし込んでいく。

まずは遠いようでも百年の計を定めて
ときの市長や知事の意向に左右されないまちづくりの礎をつくることだろう。
(知事と市長のやりとりを見ているとどちらも市民のためにお引き取りください、といいたくなる)

百年後を見据えて人の住まいはどうあるべきか?
人口はどのように推移するか?
公共交通の体系はどう整理されていくか?
川によって寸断されている地区をどのように有機的につなげていくか?
その際の役割分担はどうするか?
そして来たるべき南海トラフの災害時への備え(自助共助公助の連携)はどうあるべきか?
(これらをばらばらにやるのではなくひとつの理念で編み上げていく)

まちの将来を考え、未来の人たちへの橋渡しを考えて実践すること、
結局はそれがいま生きる人たちの糧にもなり得るのではないか。
そのための政策誘導、地区の特性、ゾーニングなどの都市政策はどうあるべきか?
公民の連携や巻き込みはどうつくっていくか。

だから未来をつくるためのかけがえのない時間を
つまらぬ面子や思いつきの政策でつぶすのはやめてほしい。
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県庁から市役所までを散策して秋が深まっていくのを感じる。
川と眉山が何かを語ってくれているような。
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(ソニーRX100M7)
タグ:徳島市
posted by 平井 吉信 at 21:49| Comment(0) | 徳島

佐喜浜川 最後の楽園か荒廃した山里か


四国の東南部を室戸岬をめざす道筋は日本有数の気持ちの良い場所。
(室戸阿南海岸国定公園)

右手に山が迫り左手には太平洋。
そんななかで小さな川がいくつか海に注いでいる。
国道55号線から見える上手の光景がいつも気になる佐喜浜川。
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Google地球で見ると
災害で荒れて工事の手が入った場所もあるが
手つかずの荒野の川の風情が横たわる。
気にはなる。
(雄大な海のそばの小さな川には誰も気に留めないから。渓流師以外は)

追記
佐喜浜川を車で横断する人がいた。
レガシーのようだけど…。
https://ameblo.jp/ffonly2007/entry-12548611950.html
posted by 平井 吉信 at 21:01| Comment(0) | 山、川、海、山野草

木沢の深まる秋 紅葉の砥石権現 その3


最後は望遠レンズのみ。
(ニコンD7200+AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G )

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唱歌のもみじが好きで小学校の頃から口ずさんでいた。
心がばらばらに砕けて子どもに還るひととき。
タグ:砥石権現
posted by 平井 吉信 at 20:25| Comment(0) | 山、川、海、山野草

木沢の深まる秋 紅葉の砥石権現 その2


今度は標準レンズのみで撮影したもの。
(フジX-T30+XF35mmF1.4 )

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(ほとんどの風景はこの標準レンズで撮影している。特殊なレンズは必要ないと感じている)
タグ:砥石権現
posted by 平井 吉信 at 20:19| Comment(0) | 山、川、海、山野草