2018年02月12日

雪が溶ければ水辺に行きたくなる 北の脇に空が映る(部分的ウユニ塩湖出現)


朝、起きてみると意外にも積雪。
徳島の平野部でも今年ぐらい雪が積もることは少ない。

そして積雪が10センチでもあれば
徳島では通勤に6時間かかった、などの噂話が飛び交う。
(ぼくは通勤をしないので真偽のほどはわからないが、普段より時間がかかるのは間違いない)
それを聴いて新潟出身の人が苦笑する。
この程度の雪で何でそんなにじたばたするのって。

それが南国なんですよ、新潟の方。
スキーを愉しむ人もぼくのまわりにはいない。
一度だけ信州野沢温泉へ3泊4日のスキーに出かけたことがある。
あのときは急行「しなの」だったか「ちくま」だったかの大阪発の夜行列車で
朝の5時ぐらいに松本に着いた記憶がある。
スキーは楽しんだかって?
いや特には。歩くよりは早く滑ったような気がするけど覚えてないな。
(考えてみれば生涯に一度だけかも。今後もしない、多分)

朝起きて宿のまわりが一面の雪景色だったことのほうが感動的。
とにかく南国の人間は雪が苦手。

ところがきょうの雪は午前中に溶けてしまった。
雪にとざされていた南国人間はさっそく水辺に行きたくなる。
冬の間は山も山野草も休眠で行くところがないから。

近所の勝浦川を見に行った。
これはこれでよかった。
水辺は冬が極まって春に転じる気配がした。
DSCF1865-1.jpg

次に北の脇に行った。
高校時代、学校の帰りに泳いだもの。
風がなくおだやかな海は寒くはなかった。
DSCF1884-1.jpg

波打ち際をみると空が映っていた。
DSFT8267-1.jpg

DSFT8288-1.jpg

DSFT8312-1.jpg

近づいて自分の目で確かめて肌で感じることが大切。
思い切って決断して実行することが人生を動かしていくのと同じ。

(フジX-T2+XF35mmF1.4 。ほとんどこれだけで写真を撮っているような気がする。標準レンズが好きなんだろう)
タグ:北の脇
posted by 平井 吉信 at 22:52| Comment(0) | 里海

2017年12月09日

宍喰町から海部町への海沿いの四国のみち 愛宕山遊歩道


もうだいぶ前にここを通ったことがある(ような気がする)。
まだ遊遊NASAという宿泊交流施設ができる前の話。
久しぶりだから行ってみようと。

途中の牟岐55ラーメンで昼食を。
DSFT6410.jpg

出発は国道55号線沿いの遊遊NASAの入口に駐車場がある。
ここに数十台停められるが、ほとんど車は停まっていない。
遊歩道の入口を探したが見つからないので
遊遊NASAへの路を上がっていくと
右手に並行して走る遊歩道が見えてきた。
(国道から上がる登り口を見落としたようだ)

椿を見ながら上がっていく
DSCF0373.jpg

DSFT6411.jpg

那佐湾の入口への眺望が開けて最初の展望台
DSCF0377-1.jpg

大河のように見えるが、細長い湾である。
DSFT6417.jpg

那佐湾の先端へはどうやって行くのだろう
DSFT6418.jpg

と思っていると、すぐ近くに遊遊NASAの施設が見えてきた
DSCF0386.jpg

DSCF0395.jpg

さらに進むと、くじら岩とある。目が付いている
DSCF0408.jpg

本格的な展望台が現れた
DSCF0420-1.jpg

海岸性照葉樹の一部が紅葉している
DSFT6420.jpg

那佐湾に向かって下る手前で大里松原が見える
DSCF0439-1.jpg

那佐湾に向かって降りていくと思いきや
つづれおりに下りつつ
ついには池のある平坦地に降りる。
DSCF0447-1.jpg

ここはふしぎな地形である。
DSCF0450.jpg

DSFT6291-1.jpg

DSFT6292-1.jpg
山のなかを歩いていたら、いきなり平地に降りてきたような感覚。
海部川が南下しようとして
いつか隆起にあって流れを東流させたのが鞆奥漁港のようにも見える。

滅多に来ない人間に驚いたジョロウグモが巣を移動する
DSFT6289-1.jpg

降りたものの、また高度を上げていく。
途中に私有地があるのだろう。
生活の匂いが感じられる場所がある。
遊歩道と思って歩くと
踏み跡もわかりにくいかもしれない。
DSCF0468.jpg

DSCF0471.jpg

手倉漁港と手倉展望台の分岐がある
DSCF0482.jpg

DSFT6422.jpg

まずは展望台へと行ってみるが
展望のない展望台であった。
DSCF0489.jpg
そこから生活の匂い(ゴミ)のある路を通って海沿いの車道に降りた。

しばらく歩くと手倉漁港である。
DSCF0500-1.jpg

DSCF0520.jpg

港は自然度の高い構造で外洋の水が新鮮に入れ替わる
愛宕山への遊歩道は小屋の手前からあるようだ。

こんな自然度が高い港があれば大勢の人が押し寄せるだろう。
実際にどこを見ても家族連れなどが釣りをしている。
DSCF0523-1.jpg

DSCF0512.jpg

眼前に島がある。
DSFT6424.jpg

ここが港内とは思えない。
DSFT6426.jpg

日蓮聖人が沖を見守る
DSCF0495-1.jpg

帰りはまたあの路をたどる気がしないので
漁港から鞆奥のまちなみを経由して戻る。
DSCF0545.jpg



係留された漁船が南仏のようだ?
DSFT6429.jpg

独特の家のつくりは狭い港町での意思疎通のため
DSCF0548.jpg

DSCF0549.jpg

途中でヤッコソウが見られた
DSFT6361.jpg

民家の軒先でぼうとたたずむ
DSFT6375.jpg

大砂海岸まで戻ってくると月がまぶしい。
(そうか、スーパームーンだったのか)
DSFT6387-1.jpg

DSFT6402-1.jpg


愛宕山遊歩道は観光地といえる場所ではなく
地元にとって、この場所をどうしたいかが見えない。
しかし周辺まで含めて散策すればまた違った日常が見えてくる。
一見ぱっとしない場所に見えても
有償のガイドがあれば訪れる人はきっといる。
観光政策の課題が見えた気がする。
posted by 平井 吉信 at 22:16| Comment(0) | 里海

2017年09月26日

四国の東端 蒲生田岬 どこまでが空でどこまでが海なのか


思いついた。
初秋の岬へ行ってみよう。
もっとも近い岬は四国の東端の蒲生田岬(かもだみさき)。

阿南市内の国道55号線から椿泊方面へ入り、ほどなく海辺に出ると
橘湾をたどるように東へ向かう。
おだやかな渚と海岸の植生。
D7N_7518-1.jpg

鳶を間近で見ると大きい
DSFT3805-1.jpg

ふと見かけたナツズイセン
波打ち際が近い場所で夏の名残をとどめて
DSFT3766-1.jpg

かもだ岬温泉を過ぎれば岬は近い。
駐車場に車を停めて目の前の池を散策。
DSFT3810-1.jpg

池は草花、昆虫、散策路
D7N_7549-1.jpg

D7N_7555-1.jpg

D7N_7571-1.jpg

そして幻灯機のような水面。
DSFT3817-1.jpg

DSFT3849-1.jpg

DSFT3863-1.jpg

DSFT3892-1.jpg

DSFT3867-1.jpg

DSFT3873-1.jpg

恋人の聖地?のモニュメントを横目で見る人もいれば
そのものずばりの場面に浸っているカップルもいる。
ひとりでもしあわせ、ふたりでもしあわせ。
D7N_7574.jpg

岬へと向かう遊歩道で。
DSFT3918-1.jpg

DSFT3922-1.jpg

灯台周辺は遊歩道と展望休憩所になっている
DSFT3950.jpg

DSFT3955-1.jpg

DSFT3956-1.jpg

DSFT3963-1.jpg

DSFT3987.jpg

DSFT3960-1.jpg

何もない岬で何もない一日、空と海の境界がかすむ。
DSFT3936.jpg

この海と空に浸る感覚は幸福そのものでしかない
抜けるような色ではないのに
無限に多くの色と調子の変化を多層に連なった織物のよう。
いや、言葉遊びのようでまどろっこしい。
言葉で置き換えられないものってあるのだ。
DSFT3947.jpg

D7N_7593.jpg

岬には少し遅れて秋がやってきたことを確かめた。
そろそろ夕げの時間。
家路を急ぐ途中で橘湾が暮れてゆく。
DSFT3999-1.jpg

DSFT3991-1.jpg

D7N_7626.jpg

DSFT4002-1.jpg

DSFT4004-1.jpg
そして黄昏。空は見る方向によって色が違うこと、知っていましたか?
posted by 平井 吉信 at 22:39| Comment(0) | 里海

2017年09月16日

田井ノ浜 渚の人影もハマボウもなく ただ暮れていく その広がり


日和佐での仕事の帰りに由岐I.Cで降りて田井ノ浜に行ってみようと考えた。
昼間の照り返しの残像すら見えず、もう夏の喧噪はない。

遠ざかる牟岐線の下り列車は田井ノ浜臨時駅には停車しない。
DSFT4050.jpg

渚は波の音が繰り返すだけ。
DSFT4059-4.jpg

生き物の気配を感じて足元を見ればフグが集まっている。
DSFT4058-1.jpg

田井ノ浜に流れ込む田井川の畔を散策すると、深い碧の沈み込みに足を止めた。
(植物は、フジX-T2+XF35mmF1.4 R、プロビアそのままで出力)
DSFT4067.jpg

DSFT4076-1.jpg

DSFT4085.jpg

DSFT4082-1.jpg

DSFT4087.jpg

DSFT4089.jpg

ほら、足元に空が映っている
DSFT4121-1.jpg

見上げた空が天然色の水墨画のように深沈と
DSFT4132.jpg

DSFT4143.jpg

もう写真に写る光がほとんどなくなっても
自然は静かな饒舌としてわずかな色を残しておいてくれる。
DSFT4151.jpg

誰もいない田井川のみち。



タグ:田井ノ浜
posted by 平井 吉信 at 22:08| Comment(0) | 里海

2017年07月30日

思い出の田井ノ浜 黄色い麦わら帽子の…


徳島県南で海水浴を楽しむ、
それもまちから遠くないところで、ということになると
まずは中林の北の脇。
学校の帰り、海に続く田んぼの一本道を
夏の太陽を受けて自転車を漕ぐあの日。
強い陽射しが心を軽やかにさせてくれる。
蝶が飛び交う松林を抜ければ海の家、
もう身体は沖をめざして水をかいていく。
程良いところで振り返って浜を見上げた空の高さと
女の子のまなざし。17の夏―。

由岐の田井ノ浜。
海に面した駅を降りたらそこはもう砂浜。
浜を囲んで駅が甲子園のセンター席のよう。
太平洋の分波が押し寄せた陸地の一角で奇跡的にひらけた渚。

そう、田井ノ浜には海開きの時期だけ運行される臨時駅があり
阿南市内から家族連れや高校生などが足を運ぶことがある。

土曜日の午後、仕事を終えての帰り道、
由岐I.Cで身体が反応して左折すると牟岐線の線路を渡って車を停めた。

田井ノ浜へと注ぐ田井川沿いはハマボウの自生地。
足元にナツズイセン、紅い風船を持った女の子のよう。
DSCF8649-1.jpg

D7K_9217a_NX2.jpg

DSCF8654-1.jpg
湿地に自生する数え切れないハマボウはいまを盛りに咲いている。
夏の日出会った黄色い麦わら帽子の女の子のように。
(松崎しげるのデビュー曲は良かったな)
DSCF8662-1.jpg

DSCF8659-1.jpg

そのとき田井ノ浜臨時駅に普通列車が到着した。
乗り込むカップルや高校生、見守る車掌。
DSCF8680-1.jpg

2017年の夏、海の家と渚はそれぞれのドラマを刻んでいく。
DSCF8690-1.jpg

DSC_1311.jpg


posted by 平井 吉信 at 23:26| Comment(0) | 里海

2015年07月30日

浜辺のカニ 見守るハマボウ 田井ノ浜


わっつ!
DSCF7665-1.jpg

脅かしてみる。
(かにを脅かすのでははなく、このWebページを開いた方へ)
足の早いカニと競争して
小さなカメラ(X20)でカニとの距離3センチ。
クロベンケイガニでしょうか?
(レンズをハサミで直撃されたらどうしよう)

オイ、チカヨルナ!
アカテガニでしょうか?
DSCF7640-1.jpg

ここは由岐地区。
田井ノ浜海水浴場と臨時駅が開設され、
海から遠くない田井川沿いのハマボウの群生地。
D7K_9380-1.jpg




posted by 平井 吉信 at 22:02| Comment(0) | 里海

2015年03月01日

漁村集落・元根井から奥小神子へ


小松島港の北防波堤に守られた漁村集落を元根井(もとねい)という。
集落は車が入れないような路地を縫うように民家が軒を並べ
住宅と隣接するように山の裾野には集落の墓地が広がっている。
DSXE7931-1.jpg
そして、集落を見守る高台には沖神社があり、そこからは眼前に造船所がある。
沖神社からさらに上には灯台がある。

この灯台をめざして集落の間から散策路がある。
入口でおじいさんが水を持ったバケツを準備していた。
あいさつをして通り過ぎたが、
灯台までの山道に点在する石仏に水をお供えされるのではないのだろうか。
DSXE7934.jpg

DSXE7949.jpg

灯台が目の前に見える頃、振り返ると元根井の集落が見える。
家々は夕方の鈍い光をたたえ、海面は静かな鏡となっている。
DSXE7942-1.jpg

DSXE7945-1.jpg

この元根井を越えて峠を下ると
小神子(こみこ)という不思議な地名の集落がある。
小神子周辺は別荘や静かなたたずまいが好きな人が住まいとしている。
リゾートでも漁村でもない海辺の落ち着いた集落である。
DSXE7955-1.jpg

小神子を右に眺めつつ、日峰山の尾根を西へ向かうと
分岐が見えてくる。
DSXE7967-1.jpg

この分岐を降りると海に近づくけれどもやがて反転して
ほぼ元の場所に戻る1周の散策路がある。
足の運びが軽い人なら20分ぐらいの周回である。
DSXE7968-1.jpg

この小径を百メートルぐらい降りると再び尾根へ反転する鞍部がある。
ちょうどその辺りを沢が流れている。
海まであとわずか。
DSXE7973-1.jpg

20年ほど前はこの小径はなく
小神子から踏み跡の少ないトラバース道をたどって
ここに到達したことがあった。
途中には人家の痕跡もあったから人が住んでいたのだろう。
小神子から接近も容易でない道程をたどる無人の海岸線を
ぼくは、奥小神子と名付けた。

DSXE7975-1.jpg

沢に遭遇するあたりで潮騒が聞こえる。
海は近いと推察して沢を下っていくと
人の背丈以上の草木が茂る荒れ地と出た。
なんとか進んでみたが、それ以上は進めない。
波打ち際の気配は感じるけれど
海面は見えない。
荒れ地の下は崖になっているかもしれず
無理をせず引き返したのが遠い昔。
DSXE7979-1.jpg

あのときと風景は変わっていないけれど
荒れ地を南に迂回するように山際を歩くと
簡単に渚へ出られた。
荒れ地からは崖とはなっていなかったが
それでも海岸段丘状の高低差は多少ある。

南の小神子へは海伝いへ行けるかもしれないが
あいにく崖が崩れて倒木がふさいでいる。
DSXE7983-1.jpg

渚は南部(小神子側)が岩や礫が目立つが
北部(大神子側)は小さな小石となる。
DSXE7991.jpg

DSXE8001-1.jpg

北の大神子へは途中まで海沿いに歩き
山中に入るルートがあるのを見つけた。
海岸段丘の上には石積みがあった。
かつての人家、もしくは作業場?
DSXE8018-1.jpg

北部には磯釣りに良さそうな岩場があるが、
ここまで来る釣り人はいない。
水の透明度は高い。
CODも低そうだし、大腸菌群数の測定値が低ければ
環境省の基準でAA類型ではないか。

ハマダイコンが咲いていた。
DSXE8024.jpg

そろそろ夕方なので引き返すために沢を登る。
左岸(画面では右側)の踏み跡は
途中で沢に下るのがわずらわしいので沢を歩く。
DSXE8029-1.jpg

帰りはかつて通った小神子へのトラバース道をたどる。
DSXE8035.jpg

夏場は快適とは言えないが
草が刈り払われた冬の水平道は快適。
20分ぐらいで小神子集落に下る車道に出た。
DSXE8036.jpg

そこから峠を越えて元根井に引き返す。
途中の崖にツヅジが。
夕方の妖しくたたずむ花を撮らせたら
フジの独壇場(色はプロビア)。
DSXE8045-1.jpg

子どもの頃、恐る恐る自転車で下った坂道の途中に
集落の氏神様と思われる沖神社がある。
DSXE8062-1.jpg

名前からして、海の事故からの守護と大漁をお祈りする場所なのだろう。
夕方というのに地元の高齢者が次々と参拝に訪れる。
DSXE8065-1.jpg

朝な夕なに集落を見守っている産土様への自然な感情が習慣になっているのだろう。
沖神社の秋祭りには盛大な花火大会が開かれる。
港祭り(新港)、横須、元根井が競うように花火を打ち上る。
小松島は花火の聖地でもある。
(自宅から眺められるけれど、耳が良すぎるのが災いしてか花火の音が苦手で当日は家に籠もっている。音の小さな花火を開発してもらえるといいのだが)
DSXE8069.jpg

地方都市の片隅で息づく漁村集落の日常に触れつつ
ちょっとしたミステリーにしばし浸った。
今年もなんとか怒濤の年度末を乗り越えて春を迎えるのだろう。
posted by 平井 吉信 at 16:53| Comment(0) | 里海

2014年03月02日

大神子、小神子の謎の荒れ地、流れ込む沢、背の高い子どもの冒険


徳島市と小松島市の間の海岸には
大神子(おおみこ)、小神子(こみこ)と呼ばれる渚がある。

小神子は知られざる保養地で
一部上場企業や個人の別荘などが点在する小さなリゾートである。
小神子へは小松島港を見下ろしながら山を越えていく。

大神子は、広大なテニスコート、病院などがあり
夏場はバーベキューなどで賑わう。
こちらは徳島市の論田町から入っていく。

大神子と小神子の間には
長い海岸線(奥小神子)があることが地図からわかるが、
崖にはばまれて渚づだいに行くことはできない。
そこで日の峰山の裏を降りてたどり着けないかと
ここ数年ルートを開拓している。

10数年前には、小神子の集落の裏から海岸線に並行の
トラバース道があることがわかった。
しかし滅多に人が通らないせいか草が生い茂り、
夏場はマムシや蜘蛛の巣、ハチなどに阻まれて進軍がままならない。

そこで冬に何度か挑戦するうちに
国土地理院の25000図に荒れ地の記号がある地点に辿り着いた。

そこは幾筋の沢が流れ込み、
冬でもからみついた枯れ草が行く手を阻む難所で
海は見えるものの渚に近づけない。
荒れ地と渚の位置関係からは
荒れ地の末端は崖になっている様子が伺えた。
うっかり足元を踏み抜いて崖から転落する怖れもあると思った。
だから、鉈やロープのような装備が必要と判断して
ここ十数年近づいていなかった。

ところが数年前、散歩がてら日の峰山を散策すると
稜線から海へ下る遊歩道ができていることを発見した。
下っていくうちに
かつてたどったトラバース道とも交差していることがわかった。
遊歩道は下がりきると(海までまだ遠い)
再び上へと反転して稜線に戻る。
その場所で横切る沢を下ると
例の荒れ地へ続いていることがわかった。

海岸性照葉樹の林を抜けて荒れ地へと出た。
相変わらず行く手を阻む植物に足を取られ
荒れ地の入口まで引き返した。

すると、この荒れ地を南に巻くことができるのではないかと気付いた。
崖と荒れ地の間の林の斜面をたどってみよう。

そして、ついに渚へと出た。
見慣れない海岸性の植生も趣を添えている。
季節はずれに黄色い花を見つけた。
こんな時期に花を咲かせるなんて。
(流れ着いた園芸種の種から発芽したのかもしれない)

なんだか原始の海辺のような感じがした。

奥小神子の渚から振り返ると降りてきた稜線と
そこに刻まれた2つの谷筋が見えた。
パノラマモードで360度の写真を撮って
稜線を目指して登り始めた。

まちの近くでこんな冒険ができるなんて…。
幼い頃からこんな冒険が大好きなのだ。
(ブログに書かないほうが良かったのかもと思いつつ、冒険を楽しんでもらえたらとも)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

標高100メートル少々であっても森は森
DSCF9715-1.jpg

稜線から遊歩道を下っていく。海まではまだ遠い。
DSCF9780-1.jpg


赤と黒に惹かれた
DSCF9721-1.jpg

沢筋に出会う。ここから海岸性の照葉樹の森が広がる。
DSCF9782-1.jpg

DSCF9793-1.jpg

DSCF9899.jpg

沢筋をたどる。水は荒れ地へと流れ込んでしみていく
水が潜り込むと森から荒れ地へと景色が変わる
DSCF9880.jpg

DSCF9802.jpg

海が見えたけど背の高さの低木と枯れ草に阻まれてこれ以上は進めない。
DSCF9807-2.jpg

振り返ると日の峰の稜線がある。
DSCF9803-2.jpg

荒れ地の南を迂回するルート
DSCF9817-2.jpg

そして奥小神子の渚へ
DSCF9820.jpg

DSCF9822-2.jpg

季節はずれの黄色い花
DSCF9843.jpg

DSCF9870.jpg

稜線へ戻ると南に小松島の市街地が見える
DSCF9924-1.jpg

市街地へ降りる頃には日の入りとなった。
DSCF9963-1.jpg

DSCF9943.jpg


追記

小松島港から小神子へは根井鼻と呼ばれる半島状の地形がある。
この辺りを地元では「通り魔」と呼んでいると父から聞いたことがある。
通り魔へは小神子の山上にある別荘の周辺から降りる散策路がある。
主に磯釣り師が通っている。
通り魔には、小島に挟まれた地形があり、
危ないので子どもが近づかないように名付けたのが由来ではと推察。

この沖にはなにがしかの人間の居住の痕跡が沈んでいるといわれ、
かつて市内在住の人が潜水調査を行っていたと記憶している。
(何かを発見されたと新聞に掲載された記憶がある)
大神子の沖合には「お亀千軒」という伝説があり、
おそらくは数百年前(少なくとも室町時代以前)の南海大地震で
海に沈んだ地形が通り魔の沖合にもあったのではないだろうか。









posted by 平井 吉信 at 13:24| Comment(6) | 里海