りゅうこつ座のα星(その星座でもっとも明るい恒星)カノープスは、日本では南の空低く出現してすぐに沈む。中国では昔から南極老人星と呼び、見られると縁起がよいとされている。
カノープスは見かけの明るさがマイナス0.7等星で、全天でもっとも明るい恒星であるシリウス(マイナス1.6等星)に次ぐ。シリウスは爛々と輝いているが、カノープスは2番目に明るいとはいえ地平線近くにあるため大気による減光で赤く暗く見える。南半球(ポリネシア)からみたカノープスは見違えるほど明るかった。
子どもの頃、天文少年だったぼくは、カノープスを見つけると家族に知らせ、幼い妹も含めて全員に見せた記憶がある。まちなかであっても高い場所からは南の地平線近くに見えた。
少々寒いが、カノープスを本日(1/6)見たい人のために手引きを。
1月6日のカノープスの南中時刻は、徳島市内で22時51分。
目印は、南の空を仰いで、おおいぬ座のシリウス(全天でもっとも明るい恒星。ただし惑星の金星と木星を除く)を見つける(明るいのですぐにわかる)。シリウスから地平線に向かって視線を落とすと地平線から少し上に赤っぽい星が見える。それがカノープスである。
カノープスはシリウスが南中(1月6日では22時30分頃)して約20分後に南中する(真下よりは少し左にある位置関係)。
まちなかから見たカノープス(電線の合間を縫って光っている)
カノープスが地平線上にあるのは理論上は、徳島市の緯度では3時間程度だが、大気の減光などで現実は南中時刻の前後30分ぐらいだろう。従って1月6日の南天では、22時20分から23時10分ぐらいが見やすいだろう。マイナス0.7等の明るさであっても、大気の減光で2等星か3等星程度に見える点にご留意を。
なお、1月6日から日がずれるとどうなるか?
それは、カノープスの南中が1日につき約4分早まると考えて算出する。
1月10日だと、カノープスの南中が8分早くなって22時43分。
なぜこうなるのかについては、太陽が真南から翌日も真南に来るのに24時間かかるとして、恒星は同じく南中するのに23時56分4秒かかる。この差だけ恒星の南中がずれていくことになる。
さらにいえば、地球が(宇宙空間に対して)自転するのが23時間56分4秒。遠くにある恒星についてはこの尺度を使える。ところが地球は自転しながら太陽の周りをまわっており(公転)、1日につき約1度移動しているので、太陽が南中するためには時間にして約4分だけ余分に回らないとならない。この4分の差が移動する天球(天体)となって、「天の川」「銀河」「星月夜」「流星」などが季語となっている。
昇るオリオン座と冬の銀河(南阿波サンラインにて)
南天ではないが、北天の空も賑やか。光跡は飛行機
南極老人星を見て長生きしてみますか?
えっ、長生きしてもろくなことはない?
ごもっとも。これだけ政治が劣化したらそう思える。
まあ、そうおっしゃらずに、あったかくして今宵はカノープスでも。