2025年03月27日

吉野川に沈む夕陽(川島町)


年度末で身心とも疲労困憊の人がいらっしゃるだろう。そんなときに気休めの言葉など何にもならないのだけれど、それでも視点を遠くに置いてみるひとときがあればと。

東西に流れる大河では、吉野川と紀ノ川がある。ともに中央構造線に由来する紀伊水道を挟んで対称に位置する。紀ノ川の上流部は吉野川と呼ばれていてそっくりさんである。違いがあるのは、吉野川では下流(海)から日が昇り、上流(山)へ沈む。弓のようにしなる大河と夕陽のこの位置関係は春分近くの太陽ならではの構図。
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それから約一週間、またまた川島町で日没を迎える頃、192号線を通過していた。両日とも撮影のために訪れたのではなく仕事で通過した際に撮影したもの。太陽が沈む位置が北にずれている
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さらにその少し前の時刻、脇町潜水橋の北岸を通過していた。道の駅に車を停めて傾く太陽を見た。
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太陽が川から昇り、川に沈む吉野川の春のこと。


タグ:吉野川
posted by 平井 吉信 at 20:52| Comment(0) | 気象・天候

2025年01月18日

桑野川の夕暮れとアンドロメダ銀河


桑野川に架かる富岡新橋から西の空、桑野川の水面ごしに日が沈む
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渦巻き状の腕が見えるようで、銀河系外星雲のようにも。
アンドロメダ銀河は、かつてアンドロメダ大星雲などと呼んでいたときは距離200万光年とされたが、観測精度が上がったいまでは250万光年。それもこちら(銀河系)に近づいているとのこと。

アンドロメダ銀河は満月の視直径よりも大きいので空が暗ければ肉眼で見るのは容易。
アンドロメダ銀河とわが銀河系(我がというほど親近感を持っていないが)は将来(40億年後)衝突するが、その際にどんな影響があるか考えるだけでも眠れそうにない。

えっ? 40億年後の近傍宇宙よりも、明日の我が身(地域社会)が気になる? ごもっとも。

(フジX-T5+XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR)
posted by 平井 吉信 at 22:38| Comment(0) | 気象・天候

2024年12月30日

巻雲 飛行機雲 トンビの空


飛行機雲と巻雲が重なる。といっても、飛行機雲もジェット機の排気ガス由来
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飛行機雲が拡散する過程で肋骨巻雲に変化
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火の鳥のような巻雲が出現

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トンビは空の雲を見ているのではないか
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飛び方を模しているようで
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トンビは巻雲に憧れ、巻雲はトンビにその姿で応える。雲とトンビの関係。
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posted by 平井 吉信 at 11:31| Comment(0) | 気象・天候

2024年12月29日

勝浦浜橋から西の空


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posted by 平井 吉信 at 12:08| Comment(0) | 気象・天候

2024年10月19日

高度が上がって暗くなった紫金山・アトラス彗星(川島町にて)


曇っていた。今日もダメだろうと思っていたが、機材は持ってきた。仕事の帰りで雲が晴れているかどうかわからないが、吉野川沿いの川島町界隈にクルマを停めた。

吉野川北岸の竹林帯の上にスーパームーンを過ぎた月齢15.5の更待月(ふけまちづき)が昇ってきた
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吉野川上流側(西空)を見れば、広角レンズで捉えた彗星の姿がある。ただし肉眼では見えず、双眼鏡が必要。肉眼で見えた2日前と比べてさらに暗くなったが、高度は上がってきた。
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夕闇(ほとんど夜)の河原で人影が見える。数人程度で何かを獲っているように見える。照明が常時照らされていないのでテナガエビではないだろう
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人工天体(人工衛星か飛行機か)とすれ違う紫金山・アトラス彗星
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薄雲をすり抜けていく
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高越山にかかる低い層積雲が月明かりか街灯りに照らされて幻想的(彗星はほぼ中央)
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剣山のような空が暗く空気が澄んでいないと肉眼では難しいが、写真では中望遠レンズで手軽に写すことができる(三脚は必要)
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川島城の右に月が雲を伴って地上に照り返す
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1986年のハレー彗星の頃に、「76年後も一緒に見ようね」と言っていたカップルがいたに違いない(いいですね、こんな話は)。
オールトの雲からやってきた紫金山・アトラス彗星は二度と戻ることはない。その姿を見送ることはかけがえのない存在(万物すべてがそう)へ思いを馳せること。
posted by 平井 吉信 at 12:22| Comment(0) | 気象・天候

2024年09月16日

空を見れば、気付きと驚き 


東の空が異様に赤いことに気付いた(18時15分)
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太陽が沈んでいるのに東の空で朱色に染まるということは雲の高度が高いことを意味する。おそらくは1万メートル前後。日中の強烈な日射しが形成する雄大雲の上部がエネルギーの供給が少なくなって濃密巻雲に遷移したのではないか?

対角の空が朱いという現象が全天にまで広がることがある。地面も海も365°の赤銅色に染まる夕暮れを、南太平洋のRangiroa環礁(ランギロアは世界第2の大きなラグーン)で経験したことがある。カメラを構えることもできない茫然自失の経験だった。だから日没後の東の空が赤いと反応してしまうのだ。太陽が地平に没して残光が対角の空を照らすのはほんの数分、いや数秒のときもある。

場所を変えて、西の空を見る。ありきたりの夕暮れ(18時21分)
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そこから東の空を見やれば、さきほどの雲が赤みを失っている(18時22分)
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そして、青に溶暗していく(18時23分)
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一日は、気付きと驚きに満ちている。人生と同様に。


posted by 平井 吉信 at 23:44| Comment(0) | 気象・天候

2024年09月12日

二つの高気圧(チベット高気圧と太平洋高気圧)は九月になっても強い 


まるで梅雨明けの空。太平洋高気圧が居座って腰を下ろした状態。日本列島の北西からはチベット高原の上昇気流を受けたチベット高気圧が日本付近まで張り出し、2つの高気圧のそろい踏みとなる。しかもチベット高気圧は対流圏上層にまで勢力を拡げ、太平洋高気圧は地球規模の大気の循環に由来してこれまた10kmを越える高さにまで広がる。その結果、二階建て高気圧と呼ばれる状態となる。

2024年8月の台風10号の迷走は、2つの高気圧の分布で進路を阻まれたことと、上空の偏西風が通年よりも北に変移したため、台風が偏西風に乗れなかったことが影響したとされる。

それでも24時間暑さを感じたあの頃に比べると、夜の涼しさが違う。太陽の高度が高く夜が短かった夏至に比べれば、9月12日では太陽の南中高度が約20度下がっている。太陽高度が斜めに入射すること、日照時間が短くなったことで日本列島に届く太陽エネルギーは減少する。

地表面が受ける放射強度=太陽定数×sin(太陽の高度角)
太陽定数=1366 W/m2

徳島市で計算すると、
●夏至の日(6月21日)の太陽の南中高度は約79.4度
○9月12日の太陽の南中高度は約57.4度

地表が受ける太陽放射の強さを求めると、
●夏至の日:1366×sin(79.4°)=1341W/m2
○9月12日:1366×sin(57.4°)=1149W/m2

夏至の日と比べて9月12日では、地表が受ける太陽放射の強度は14.4%減少することになる。これに日照時間の減少を加味すると、さらに減少していることになる。

徳島市の日照時間
●夏至の頃:14時間30分
○9月12日:12時間20分

地表が受ける総エネルギーは、日照時間と太陽放射強度の積で求められるので
●夏至の頃:1341 W/m2×14.5 時間×3600 秒/時間=70,000,200 J/m2
○9月12日:1149 W/m2×12.33 時間×3600 秒/時間=51,001,812 J/m2

雲量が同じとすれば、地表が受ける総エネルギー量は約27%少なくなっている。

ここでひとつ疑問が浮かぶ。
夏至の頃は地表が受ける太陽の総エネルギーがもっとも高いのに、気温はそうではないのはなぜか?

それは、地表が温まり、蓄熱が大気に伝わるのに時間がかかるから。それと夏至の頃は梅雨で日照時間が短いため。

よく観察すると、雲がないところの空の色も少し違うかも。梅雨明けの空は、突き抜ける太陽光の紫外線成分を感じるシアンがかった色合いだけど、それに比べるとシアンが抜けて(もしかしたら)マゼンタ成分を感じるというか。

仕事で移動中に撮影した風景を以下に。雄大積雲、塔状雲、かなとこ雲の見本のような空
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追記
フジフイルムのミラーレスカメラは、独自のカラーフィルターを採用し色彩の鮮やかさと見た目の忠実性(記憶色)を両立させている。さらに通常のデジカメが水素ガスの発する赤の領域(Hα線656.3nm)を通しにくい設計と比べて、フジは比較的通過させる設計となっている。これが天体写真の赤い星雲に有利とされているが、本来なら可視光の色彩に影響を与える可能性もあるのだが、カラーフィルム時代からの色再現のノウハウを活かして微妙な色彩を見せてくれている。ニコン、キヤノン、SONYなどと比べてカメラとしては欠点が多いが、温帯モンスーンの日本に住んで水と緑、空や川を撮影することが多いぼくにとっては最適のカメラとなっている。
posted by 平井 吉信 at 22:50| Comment(0) | 気象・天候

2024年08月29日

台風情報チェックリスト(再掲)


徳島県南部にお住まいの知人のご尽力で作成されたものを、みなさまと共有いたします。

台風情報チェックリストは、災害時に役立つリンク集ですが、使い勝手なども含めて記載しています。
(以下をブックマークしてお役立てください)
http://soratoumi2.sblo.jp/article/184340384.html
posted by 平井 吉信 at 15:41| Comment(0) | 気象・天候

2024年08月28日

太平洋高気圧に浮かぶ雲(南阿波サンライン)


台風10号を西へ押しやる太平洋高気圧の姿は見えないけれど、はるか東南の洋上に横たわっている。

川を見る度に思うこと。8月に入って少雨が続く徳島では恵みの雨が欲しいということ。
梅雨明けがまだ続いているような気分。たまには適度な大水で川底を流してもらいたい。

そうはいっても、恵みと災いをもたらす水、ヒトの思うようにはいかない。
せめて色で可視化したい、太平洋高気圧。
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海岸性照葉樹が前に来ると、太平洋高気圧の印象が少し変わる。海洋の神様がもたらす雨を待望する木々の神様という構図になる
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遙か室戸岬までを遠望する海岸線、そのぼんやりと翳む青、碧、蒼のなかに、無数の生命と陰影をたたえて(讃えて)空と海が横たわる
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台風10号の襲来が少しずつ伸びていくと、地球の水の収支が変化する。熱い海のエネルギーをより多く受けることがどのような影響をもたらすのか。
posted by 平井 吉信 at 01:14| Comment(0) | 気象・天候

2024年08月27日

台風が来る数日前から上空の大気には異変があるのかも


日本列島に近づく台風の挙動が例年と違うようだ。西日本よりも先に東日本に接近したり、西日本をめざす台風(今回の台風10号)のコースが読めないなど。

2024年はラニーニャ現象があり、日本の近海、特に西側で台風が発生しやすいといわれる。さらに連日の驚異的な猛暑と晴天をもたらす太平洋高気圧の勢力が強いため、その縁を迂回するように進む傾向があるのかもしれない。

近年の異常気象をめぐる新聞の見出しを拾ってみた。
・猛暑、豪雨の異常気象が続く
・異常気象、世界を襲う
・温暖化でアマゾンから水が消え、火事が森を焼き尽くす
・シベリア「8万年に1度」の異常高温 北極圏最高の38度、永久凍土喪失も
・地球沸騰の時代が到来」欧米、脅威的熱波 アスファルトでやけども
・熱波、あえぐ海 サケ、漁期前倒し ウニ、赤潮で大量死
・今年の台風『過去に例がない警戒を』
・日本近海の水温、今年前半は過去最高

雲を観察することは大気の意変に気付き、身を守ることにもつながる。海や川、山や沢へ出かける人は特に。

12時43分 東の海に入道雲が湧き出した(雄大積雲)。これは特に珍しくなく、雲の形状からすると、まだ上昇気流で成長しそうだ。この日は塔状雲を伴う雄大積雲/積乱雲を多く目撃した。
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17時20分 西の空に太陽を縁に載せたような巨大な円形テーブルのような雲が出現。中心部は暗く、地上に到達しているかどうかはわからないが、おそらく降水となっている。周辺は明るく有毛形状となっている。ここは盆地で山間部の地形がもたらすレンズ形状で、積乱雲由来と判断。レンズの画角は33o相当(準広角)なので5km程度の大きさはあると推測。指輪でダイヤ(太陽)が輝いているようだ
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右手を拡大してみた。回転成分を感じるので上昇気流とそれに付随するウインドシアがあるのかもしれない。地上付近では竜巻やダウンバーストが発生しているかもしれない。レンズの画角は75o相当(中望遠)
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18時40分 日没直後の東の空に出現した反薄明光線。左の朱色の雲は、太陽が没した角度からして赤く染まるということは高度が高い雲で、濃密巻雲と判断。積雲が日没によってエネルギーの供給がなくなり、上空で巻雲になって紛れていく途中なのだろう。レンズの画角は24o相当(広角)
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一日にうちで雲と天文現象はめくるめく現れて消えていく。台風の出現がもたらす日本周辺の大気の現象が雲に反映されている。雲を眺めるのが習慣になっているが、数日後に襲来する台風10号を注視しているから。

追記
エアコンを使っていない理由(温暖化を見据えて身体を暑さに慣らす)はこれまで何度も書いているけれど、暑さ対策は今年初めて行った。
パソコンはOS起動と同時にUSB扇風機で通風口から強制送風しているのは例年と同じ。

人間はこれまで暑さ対策をしてこなかったが、今年はDC扇風機を購入した。それまで扇風機を使わなかったのは書類が飛ばされるからで、DCモーターだと弱風の制御がうまくいく。これによって風が身体に当たることで室温30度〜33度は快適に過せるようになった。

さらに首に巻き付ける氷のような装備を付けた。溶ければ冷凍庫に入れて再利用する。首筋を冷やすのはCPUの冷却と同じだなと感心。確かに人間の脳は酸素をかなり消費する臓器で発熱も多いのではないか。だから冷却するために首筋を冷やすのは理に叶っているのかもしれない。

posted by 平井 吉信 at 00:54| Comment(0) | 気象・天候

2024年08月24日

夏の雲


夏の雲は太陽のすさまじい熱源を受けて、地球の水循環を垂直に大胆に見せてくれる

水蒸気の網状組織のような房状巻積雲。高度が高いだけに背景の空が暗い
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地平線から湧き上がる絵に描いたような入道雲(雄大積雲)
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上空の大気の不安定さを表している。台風が接近する予兆では?
posted by 平井 吉信 at 16:54| Comment(0) | 気象・天候

2024年07月30日

子どもは、かなとこ雲を見て 坂道を駆け上がる


「暑い」というと、快適な感情がうかがえるが、昨今の暑さは快適とはいえないかもしれない。どちらかといえば、不快に近いようにも思える。

家人は、地球が壊れてしまったというが、地球の歴史には全球凍結(マイナス50度に凍り付く)もあれば、数百度の灼熱地獄(隕石衝突から数か月)もある。それらの時期は生命がほぼ全滅している。しかし完全消滅でなく、どこかの片隅で生き残った生物がいたことから生命のリレーはいまも続けられている。しかも生命は絶滅の危機を乗り越えたあとは爆発的な進化を成し遂げるのだという。

灼熱の夏をもたらす温暖化にはヒトが排出するCO2が関係しているので因果応報ともいえる。日本の政治の劣化が昨今の熱波と同じで壊れている。もっとも政治の劣化は近隣諸国や他の国でも起こっている。

日本の文化、観光、食事、まちの光景、サービス、新幹線などがすばらしいという投稿動画が邦人・海外人を問わず投稿されているが、ぼくは毎日自宅の周辺で通行者が捨てるゴミを拾い集めている。これが日本の実態(の一部)で決してすばらしい国ではない。

いまだに女性皇族を認めないとか、性的少数者の意志を尊重しないとか、社会的弱者は自己責任だとか、東アジアの近隣諸国を嫌悪したりなど、国際的にも文明社会とは呼べないのがいまの日本。一人ひとりの幸福を願い、それをどう実現するかのみに注力すれば、経済や食糧安保なども含めて解決するというのに。権力者は何をしても罰せられず、それどころか甘い汁を吸うシステムが肥大化する一方で、庶民へのルールは年々無意味に厳格化、管理化され、インボイスや定額減税、マイナ保険証などの欠陥政策を呑まされている。

これだけ政治が劣化しても未だに自公の支持者がいるという(維新、立民、国民なども同罪だが)。革命が起こらないのが不思議なぐらいだが、理由はわからなくても不満のはけ口をときの為政者に不当な暴力で向ける動きが後を立たないのも(そのこと自体は凶悪犯罪である)潜在的な不満が積もり積もって爆発しているのに違いない。そんなかたちではなく穏当に合法的に選挙で意思表示すればよい。理知的なデモも有効だ。

前置きが長くなったのも1枚の写真から熱波を語ろうとしたため(と言い訳をしている)。夏の高気圧がもたらす雲一つない快晴が暴力的な熱エネルギーを地表に与えて水分を含んだ上昇気流が積雲から雄大積雲や積乱雲となって雨を降らす。

ただし雲はどこまでも上昇することはできない。地表(対流圏)では高度が上がるにつれて気温が下がるが、さらに高度を上げるとオゾン層の働きで逆に高温になるという(成層圏)。そのため見えない天井に阻まれて雲が水平方向へと伸びて独特のかたちとなる。それを、かなとこ雲という。

水平となっている雲の上に別世界を描いたのは「天気の子」。あれは、かなとこ雲ではなかったか。夏の日本列島で見られるかなとこ雲であれば、高度10kmを越えるが15kmは行かない。仮に高度13kmとすると、飛行機が安定飛行で飛ぶ高さ10km前後より少し高い。

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こんなかたちの雲を見たら、かなとこ雲が出た!と小走りに坂道を駆けていく背の高い子どもに戻ってください。

posted by 平井 吉信 at 23:34| Comment(0) | 気象・天候

2024年06月29日

ある晴れた日の雲を追いかける しおかぜ公園


海を見に行くとすっきりする。
雄大な水辺もそうだが、空と海の境目のない空間に浮かぶ雲や公園のたたずまい、さらには海に張り出したウッドデッキなどと相まって潮風が心地よい。だからか公園もそのものすばりの名称となっている。
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港のウッドデッキからは停泊している船を眺められる。近景はハト。
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ウッドデッキと公園は隣接している。海から振り返れば公園の森がある
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暑さを避けて高齢者は木陰で休む
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樹間の雲のすがすがしさ
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巻雲がこのようなかたちになるのは複雑な気流が上空1万メートル弱にあるからだろう
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巻雲のコレクションのつもりで(巻コレ)
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雄大雲になりかけている積雲。こんな場面なら、松岡直也「夏の旅」から「日傘の貴婦人」を聴きたいな
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政治の腐敗は我慢の限界を超えている。そんなときに気分展開とともに未来を創造する気力をと思ったら、海と雲を眺めに、森の木陰のしおかぜ公園までどうぞ。
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posted by 平井 吉信 at 23:15| Comment(0) | 気象・天候

2024年05月27日

雲と牧場 旭ヶ丸(大川原高原)の風の強い日


メンテナンス中なのか、風が強いので意図的に運転を止めているのか、まわっていない風車がある
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牛が草を食み、上空は風が走る 
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ぼくの関心は雲。複雑で強い上空の気流は雲が教えてくれる
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幼い頃、みんな自由と思ったのは、丘の上の雲を見ていたから。そういわれたら納得してしまう。
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高原の上空には雲が走る。牛は自由を感じているだろう

タグ:大川原高原
posted by 平井 吉信 at 23:41| Comment(0) | 気象・天候

2024年05月19日

印象的な雲


風の強い日の巻雲(2024.3.29)
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春らしくない(2024.4.7)
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横顔のような雲(2024.4.12)
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壮大な大気の流れを感じる(2024.5.3)
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夏雲のよう(2024.5.18)
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posted by 平井 吉信 at 23:25| Comment(0) | 気象・天候

2024年02月08日

ブルーモーメントの空


買い出しに出かけて店から出たらこんな空。ブルーモーメント。
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とくしま植物園を歩いた後、見上げた空の地平線から離れた部分が青く碧く沈んでいく。
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こんな時間まで散策を続けていたのだなと。

(1枚目は、フジX-T30+XF35mmF1.4 R、f2.8、1/52秒。2枚目はX-T5+XF23mmF1.4 R(旧)、f3.6,1/34秒。同じ場面ではないが、24M画素の1枚目がメリハリ感がある。これに対し40M画素の2枚目は木々の枝が見分けられる繊細さと色調が無限につらなりながら深々と沈んでいく階調が印象的。いずれもレンズは絞りすぎないようにしている。背景をぼかしたいのではなく遠景を撮るときもせいぜいf5.6(快晴であっても)まで。せっかくの口径をムダにしたくないので。絞りすぎるとレンズ設計者が泣く)

posted by 平井 吉信 at 21:56| Comment(0) | 気象・天候

2024年02月06日

災害対策が必要なのは会社や工場、店も同じ 一緒に対策を考えませんか?


能登半島地震が起こった際に「被災地へ入るな」との呼びかけがなされた。被災地の道路は損壊により徐行箇所や離合困難な場所があったはず。渋滞が起きるのは当然で、野次馬などいなかったのではないか。

むしろ、元日に家を空けて出かけた人が心配になって能登半島の家へ戻ろうとした、県内の比較的被害が少なかった地域の住民が電話がつながらない能登半島の親族の安否を確かめに入ろうとしたなどが多かったのではないだろうか。

逆に、早期に現地入りをしようとした経験と装備を持つNGOやボランティア組織を排除する結果になりはしなかったか?(来るなといわれても心ある支援者は現地へ向かっただろう。県の初動対応が機能しなかっただけに)。

石川県災害対策本部規程では知事が本部長を担うこととされている。本部長が現場を訪れたのは1月13日だった。被災地の知事が現地入りしても危機管理、土木、総務などを担当する数人の同伴者で足りるので現地が迷惑を被ることはないだろう。被災状況は災害対策本部で共有できていたとしても、政治家としての姿勢が問われる。この地震で初動期に駆けつけたのは、れいわ新選組の山本太郎議員のみだった。

今回の地震でどこに寄付をすればよいかと相談を受けた。初動対応にしても息の長い支援になるにしても経験ある支援者を支援することが有意義ではないかと伝えた。今回の県の対応を見ていると迅速かつ的確に対応ができるとは思えないのだ。

支援なれしているNGOは経験をもとに的確に行動することができるけれど、それは部分的最適化やスポット的な支援にとどまる(運営資源が脆弱なので)。
そこで全体最適化を行う県の役割が重要となるが、そのノウハウが県にないのではないか。平時からあらゆる事態を想定した机上訓練によりタイムラインによる初動想定、支援資源の全体最適化に向けて情報の共有、分析とフィードバック回路をつくっておくこと。調整の技術とともに通信の冗長化などやっておくべきだろう。

中小企業や小規模事業者も同様である。災害多発期にあって、感染症のリスクとサイバー攻撃のリスクも高まっている。コロナについては当初から指摘しているように、根源の原因がなくならない限り収束しない。

根源の原因とは、@地球温暖化をただちに食い止めること、A熱帯雨林の開発を止めること、B人々の移動を止めることの3つ。それが困難であれば、マスクを取る生活は二度と戻らない。これは悲観的な観測でも感傷でもなく、誰もが認めざるをえない結論。むしろマスクを身体の一部と考えて受け容れること。人は矛盾を抱えたまま生きていける存在だから。

経営に限っていうなら、どんな場面でも取り得る対策はある。想定されるリスクをあぶりだし、想像力も働かせてどのようなことが自社に起こりえるかを考える。そうならないための現実的にできうる対策を抽出し実行する。

また、初動対応の基準と具体的な行動をマニュアルとして策定する。さらに平時から非常時に備えた行動を行うことで訓練ではなくルーティンとなり、JALの脱出行動のように冷静かつ的確に(マニュアルになかったことも含めて)対応できる。

中小企業や小規模事業者は1社だけで災害対策などを考えるのは限界がある。さらにBCPのような高度な対策を立案することは実用性の点から意味がないので、上記で挙げた必要最小限の計画をつくる際に、2社以上で連携する事業所があれば、計画策定をサポートしたい(無料)。

ただし平井吉信一人の能力と時間には限りがあるので、対象は徳島県内の事業所に限らせていただくとともに、真摯に対策を考えて取り組む事業所を支えたい。詳しくはこちらで問い合わせや申し込みをどうぞ。

追記
食糧の備蓄はこんなところかと。
缶詰のパンや乾パンは基本。おすすめなのは、井村屋のようかん(災害備蓄用)。ようかんは、水がない環境でも食べやすく、すぐにエネルギーに変わってくれる。登山が趣味の人にはおなじみの行動食。カロリーメイトは賞味期限が短いのが難点だが、期限前に食べて更新していけばよし。
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posted by 平井 吉信 at 00:09| Comment(0) | 気象・天候

2023年12月09日

薄明 黄昏 夕暮れ マジックアワー 千変万化の空と地上が見せる画


薄明には、太陽が沈んだ直後(太陽高度マイナス6度まで)で日常的な活動か可能な市民薄明、海面と空の境が見分けられる(太陽高度マイナス6度〜マイナス12度)航海薄明、太陽高度マイナス12度〜マイナス18度で6等星までを肉眼で見分けられる天文薄明という。

薄明はさらに文学的な言い方もある。

夜明け前…黎明、彼者誰、夜明け、暁、東雲、曙など。
日没後…黄昏、夕暮れ、日暮れ、薄暮など。

太陽が0度から6度までの角度に位置する時間帯をマジックアワーと呼び、写真家が我を忘れる時間である。さらに太陽高度0度から-4度の日没直後や日の出直前の時間に空が濃い青色になる時間帯をブルーアワーという。このブログでは黄昏、夕暮れを多用している。

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ところは、とくしま植物園、時間帯は市民薄明の黄昏(夕暮れ)。地上の樹木と雲の残照、マジックアワーの色合いを帯びた空が唯一無二の景を見せている。
posted by 平井 吉信 at 17:50| Comment(0) | 気象・天候

旧長岡家(脇町)と巻雲


これはまだ10月のこと。
脇町の旧道から上へ上がっていくと旧長岡家という建物があって見学ができる。
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寄棟造茅葺きの大屋根、外は土壁で入口以外の3方向は閉じている。雨の少ない讃岐山脈南麓の民家の特徴だとか。
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空には巻雲がさまざまな姿で浮かぶ。
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幾重にも重なる滝のようであったり、肋骨のようであったり、繊細な筋を引いて青と対照をなす。
posted by 平井 吉信 at 16:51| Comment(0) | 気象・天候

2023年10月14日

朝の巻雲(すじ雲)まっさかり 夕暮れの空も染めて汽車が行く


巻雲は高度10km前後にあって対流圏ではもっとも高い位置にある雲である。氷の粒でできていて太陽に照らされて白く漂う。夕暮れとなれば朱く染まる。

大型の台風が小笠原方面へ向かうとのことで四国の空にも兆しが見られたのが今朝。巻雲が空いっぱいに絢爛豪華 巻雲豪華に絵巻物を見せてくれる。
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糸を引いたり途中が曲がったりは上空の気流の変化と強さを示している。
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同じ日の夕暮れには空に浮遊物が多いらしく太陽が沈む直前から西の空が染まってきた。車を停めて田園地帯のまっただ中で眺める。
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太陽の位置から上に青い光条が伸びている
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もう少し進んで線路と鉄橋がある場所にやってきた。
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そのとき2両編成のディーゼル車が通りかかった。
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宙に上がっていく列車のなかには、それぞれの哲朗とメーテルがいるのかも。
posted by 平井 吉信 at 12:36| Comment(0) | 気象・天候