2015年07月11日

美郷物産館 お礼の買い物と美郷のマチュピチュ 高開の石積みへ


今年は大雪のため梅が不作とのこと。
入手が難しいとあきらめていたら
店長が5kgの青梅を確保して郵送いただいたお礼に
親戚まわりのついでに美郷物産館を訪れた。

今年もこれで梅干しと梅酒を仕込むことができた。
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美郷物産館にはレール商品は皆無。
野菜もお菓子も加工品もすべて地区内の手作りの品物ばかり。
それぞれが競い合うように磨き上げられて平均点は高い。
毎回新商品が並んでいるようでもある。
当時の美郷商工会の高木さんと地元の人の熱意の賜物だろう。
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標高が高いこと、規模が小さいこともあって
農薬を使わずに立派な農作物を仕上げる生産者も少なくない。
地の利を活かすことで
ここの平均的な野菜の品質は四国有数だと思う。
朝採れをその日のうちにいただく贅沢も味わえる。
コールラビまである。栽培期間中農薬は使っていない。しかも80円。
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シシトウとゴーヤを買った。
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あなたは野菜の目利きができるだろうか?
安全安心でおいしい野菜とはどんな野菜か?
答は、たったひとことで足りる。
健康に育った野菜である。

化学肥料による外観の水増し(肥大感)などなく
逆にいかにも家庭菜園のしょぼい外観ではなく
(虫食いの野菜を短絡的に安全と捉えないほうがいい)
あくまでも健康的でみずみずしい。

きょう買ったゴーヤも
生で食べるのがもっともおいしい。
やわらかくみずみずしいのに、あくやえぐみがない。

朝採れなのにしなやかなきゅうりや
しっかりしているのに適度にやわらかくシシトウも同様であった。

美郷の野菜には、うんちくや哲学は語られていない。
けれど、愛情を持った栽培者がていねいに育てた野菜であることはわかる。
まじめにこつこつのプロ農家の作品である。


お昼どきだったので手打ちそばの定食を注文。
ぷつぷつと弾力感のあるそばに香ばしい揚げ、
地元の野菜や豆腐が小鉢で付いてくる。
毎日20食限定ですぐに売り切れる。
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こちらも人気商品の田舎だんご。
色はよもぎ(緑)とトウモロコシ(桃色)によるもの。
材料は、餅粉、小麦粉、米粉、砂糖、よもぎ、とうもろこし、食塩、きな粉。
餡は、小豆、金時餡(えんどう、いんげん)。
(食品表示だけでわかる人はわかるだろう)
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新たに、ドーナツやブルーベリー大福が並んでいる。

梅干しはどの生産農家を選んでも
昔ながらの塩、しその素朴な味わい。
自分が漬けていても、ときどき味比べに買っている。
(特に小梅は漬けていないので)
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美郷地区では梅酒特区として製造に取り組んでいる。
タンクではなく家庭用の瓶でていねいに仕込むのが美郷方式。
500ccで2,500円前後と決して安価ではないが、
それだけ風味に自信を持っている。
http://www.toretabi.jp/gourmet/bishu201310/01.htm
l
今年は若い人が新規参入してますます盛んになっている。
徳長さん、応援していますよ。
トオカミ(ブランデー仕込み)、エミタメ(焼酎仕込み)、売れるといいですね。
(商品名は奥様の名前からと記事には載っていたけれど、祝詞からの出典ですね)

自分で梅酒を仕込む人はわかるけれど
材料費(青梅、米焼酎、蜂蜜)だけで1升4千円を超えるのだ。
(ぼくの梅酒も梅干しも美郷の一級品に負けていないのだ(^^))


ものだけではない。
体験型メニューがもっとも充実しているのが美郷の特長。
http://ameblo.jp/shokokai-misato/

ぼくもこけ玉づくりを明石さんに教わったことがある。
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観光がてら立ち寄れば、
満面の笑顔で親身になって観光情報をいただけるだろう。
そこにあふれているのは地域を思う心とおもてなし。

美郷物産館(みさと屋)
徳島県吉野川市美郷字峠463-3
営業時間 午前10時〜午後5時30分
(休館日:年末年始)

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店をあとにして、高開の石積みへ向かう。
シバザクラの季節は終わっていても
集落の方々が思い思いに花を育てているので
行ってみたくなった。

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シバザクラが咲き残っていた。
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美郷は、上勝と並んで県内の農家民宿の先進地である。
車から山登りの感覚でようやく登りきると
雄大な景色と手作りの野菜料理が並ぶ農家民宿、
マクロビオティックを売りにしている斬新なコンセプトの農家民宿、
吊り橋を渡って玄関へ入る民宿ではヤギが飼われていて藍染めができるなど、
どこも個性豊かで無条件でおすすめできる。
http://misato-totori.com/
http://www.cnet-oe.ne.jp/kinokonosato/
http://wwwd.pikara.ne.jp/docomoyama/

それぞれ単独でご紹介したいくらいだが、またの機会に。

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蛍で有名な美郷だけれどそれがごくごく一部。
体験型観光と特産品開発を
地区の人たちの熱意と互いに切磋琢磨により磨きあげている。
身の丈で一人ひとりががんばっている美郷地区は
ほのぼのとしていいな、と思うのである。


追記

地方創成といいながら、
中央集権で、プレミアム商品券という未来への投資とならない愚の骨頂政策や
誰も責任を取らないオリンピック関連施設、
ひたすら国民の求めていない方向にひた走る首相…。

参議院の選挙制度改革と称して選挙区の定数を変更しようとしている。
徳島県は高知県と合区して減となる案が示されている。
だが、これが是か非かというのは本質的な問題ではないだろう。

いまの政治の問題は、
まじめで能力のある人が政治家になれないこと。
(地盤、看板、鞄がなくても熱意と能力のある人が国や地域を動かすしくみをつくるべきであろう)
いまの体制なら、議員数を1/10に減らしても国民生活への影響はないだろう。

議員の報酬は費用弁償程度でいい(だから政治家は兼業であるべき)。
(選挙に多額の税金を使うのではなく、未来をつくる行為に税金を少しだけ使いたい)
多様な職業の人が専門知識を持ち寄って地域のあり方を議論する。
そうなると、議員数はいまより増えるだろう。
(しかし歳費は大幅に減少する)
当然、政党は廃止する。
能力と意欲ある人が未来をつくることに参画できる制度に改めなければ
責任を持ってお金と事業を動かそうとする人に任せなければ、
選挙権を18に下げようが、定数を削減しようが本質は変わらない。
(政党や政治家の顔、定数を代えたところで何が変わるというのか)

そもそも1票の格差が違憲という司法の判断もおかしい。
格差が違憲であるなら、1倍以外はすべて違憲だろう。
市町村長はみな1票の価値が違うが、これは合憲なのだろうか?
司法は、憲法や法律に照らして特定の事案を判断しているだけで
それ以前に、望ましい制度とは何かの議論があるべきだろう。

源流を辿れば、
国家(行政)のしくみがいまのままで良いかということだろう。

地域の特性と人材を活かし、
必要な立法や規制緩和、税制を地域で決められる脱・中央集権が不可欠だろう。
安全保障や外交は国家の仕事として
それ以外は地域で決めるという道州制のようなかたち(地域国家連合)。
(沖縄なら、かつての琉球王朝が担っていた平和外交を基軸に、台湾、中国、ベトナム、フィリピンなどとの交通、物流、交流、観光、教育などの拠点=東南アジアのハブ機能として)

プレミアム商品券も、地方創成枠の押しつけも中央集権のばらまき。
事業が例示されれば独創性は発揮できない。
特区を申請する(国にうかがいを立てる)という行為が
すでに地域行政の足かせになっている。

日本は世界に範を示せる可能性がある。
正しい方向性に向かってぶれない軸で
思い切った変革をスピード感を持ってやっていける
しくみに代えていければ。


posted by 平井 吉信 at 21:25| Comment(0) | 徳島

2015年07月04日

雨だから濡れてつやめく山野草 雨なのにからりとミーティング


良い土曜日だった。

予定より早く合宿の場に来てしまった。
ここは海部郡内のとある町。
しばらく付近を散策していると…。

道ばたの崖で思いがけない植物たちが
雨に濡れて咲いていた。

空から落ちる雫を映してたゆたうアジサイ。
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ホタルブクロ。
たったいま生まれた花のいのちが水滴を宿す。
(ホタルブクロには思い入れがある)
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これは園芸種かも。
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見たこともない山野草。熱帯の魔法にかかったよう。
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雨が好きではしゃいでいるコオニユリ。
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これもわからないけれど、もぎたての紫の新鮮さ。
シソの葉のような特徴を持っている。
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擬人化できそうな花弁
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愛嬌のあるタキユリが崖からうつむいて、しなやかな媚態を見せる。
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これらがわずか数十メートルの間に饗宴する。
(あえて場所を伏せているのは貴重な生態系と感じたため)

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山野草の集いのあとは、ヒトの集い。
この日は、ある企業の1泊2日の企業研修にお招きいただいた。
職場から離れた非日常の空間で
仕事中にはできないミーティングをやってみようというわけ。
やらされ感のない活発な発表やWSを見せていただいた。
雨のなか行われた懇親の場もなぜか晴れやか。

品質や顧客満足度は現場で魂を入れて作り込むものだけど
そのためには、非公式な意思疎通が仕事を円滑に進める前提となる。
人は変えられなくても自分は変えられることも真実。
誰かのせいにすることなく、誰かのために動くことで
組織は活き活きとした規律を持つことができる。
豊かな個性の発揮とチームワークの発揮
その第一歩を踏み出して現場で活かされるといいなと
少しあたたかい空気を胸に閉じ込めて帰路に就いた。

追記
持ってきたカメラは富士フイルムのX20。
撮ったままのjpegの美しさは息を呑むほど。
ぶれないし被写界深度も深い。
2/3サイズのセンサーの完成された世界がある。
(後継機のX30は、EVFとチルト液晶、MFに使えるピントリングを装備するなど、山野草を近くで撮る人が腕が良くなったと錯覚しそうなほど山野草や料理の撮影に向いている)
FUJIFILM デジタルカメラ X30 シルバー FX-X30S

FUJIFILM デジタルカメラ X30 シルバー FX-X30S







タグ: タキユリ
posted by 平井 吉信 at 23:10| Comment(0) | 徳島

2015年06月28日

5kgの梅を求めて走る 午後の薄日がアジサイを照らす大川原高原


今年は梅が不作らしい。
朝、美郷物産館へ電話をすると、そのような情報をいただいた。
今年は実になるのが早かったらしい。
でも、仕事の日程でどうしても行けなかったのだ。

そこで、全国的な梅の産地である神山へ向かった。

途中の佐那河内の直売所を覗いてみる。
野菜を物色していると
地元の豆腐に気付いた。
1丁350円。
よし(その意気込みを)買った。
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道の駅神山でも梅はなかった。
かつて全国9位の梅の産地であった神山町も
生産者の高齢化や出荷価格の低迷で摘果が進まず生産量が落ちている。
ここでも不作のようだ。
今年は5kgの梅を漬けようと思っていたのだが。

昼なので、道の駅で日替わり定食を。
野外でいただくのにうってつけの薄曇り。
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帰りに大川原高原に寄ってみようと佐那河内で右折。
普段よりすれ違う車が多いと思ったら…。
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あじさいが咲く季節だった。天文台の丘も覆われている。
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人が多いが、花も年に一度の名誉とばかりに
風に吹かれては咲き誇る。

アジサイの散策路を行く
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青が基調
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小さな生き物にも目を向けたい
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これはX20で。レンズと虫との距離約3センチ
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今回は、ニコンD7000+
AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRだけで撮っている。
人の心の琴線に触れる絵だと思う。

APS-C16メガセンサーは、作品撮りにも大伸ばしにも業務用にも耐えうる。
これ以上の仕様はもはや不要と思うけれど、
ニコンのDXフォーマットはすべて24メガになってしまった。
画面を強拡大して解像度を測定するマニアにはそれで良いのだけれど
果たして写真はそればかりなのか?
ただし、D7000は画像処理エンジンが2世代前なので
jpegの出力には期待できない。
RAWで撮影して純正現像しないと真価は発揮しにくい。
(パッチ処理なので手間ではない)

D7200ならjpegで運用できると思うけれど、
前述の24メガであることや、
肩液晶の表示が少ないこと、
(小さくても人間の目は慣れで小さなアイコンを判別できるので省略してはいけない)
液晶をチルト可能にしなかったことなど、
(自分撮影カメラの類でないのでバリアングルにしてはいけない。そもそも縦位置でハイアングル、ローアングルは使うことは少ないはず。ただしチルト液晶は撮影場面が確実に増える)
必ずしも進化とは言えない。
(カメラの素性はD750よりは良いと思う。店頭でシャッターを切った瞬間にそれはわかる)
D7000でもNX-DでRAW現像を行う限り、
得られる画像はほとんど同じだろうから。
(ミラーショックなどシャッターの感触が良くなっている点は大きな改善)
ともかく堅実な路線のニコンには頑張って欲しいのだ。


富士フイルムのX-E2を持ち出した。
レンズはXF18-55mmF2.8-4。
こちらもAPS-C16メガと同スペック。
JPEGを縮小しただけなので手間が掛からない。
(フィルムシミュレーションはプロビア)

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やわらかい発色と陰翳感の画は見ていて心癒される。
APS-Cに最適化した専用マウントと良質のレンズ、
ミラーのない構造と軽量なボディなどはどこにでも持ち出したくなる。
富士フイルムに望むのは、マクロレンズの充実だ。
現行は90o相当で被写界深度が浅い。
近寄った場合に気取った抽象画のように見えてしまう。
被写界深度が欲しいので、換算60o相当の40oF2程度の仕様がいい。

2/3センサーのX20(X30も同様)は被写界深度が深く
寄れてマクロができるのはいいのだが、
それは広角端に近い焦点に限られる。
標準程度の画角になれば最短距離が長くなってマクロでなくなってしまうのだ。
次号機(X40)はレンズに手を入れるべきだろう。
(逆光時に鮮鋭度が低下する傾向も気になる)
デザイン面でもX30は後退している。
X20には、小さなセンサーのカメラの威圧感のない佇まいがあったが
X30には、機能のソリッド感を出すためか、威圧感を与えてしまう。
OVFは実用的ではないのでEVFにしたり、
マニュアル合焦時に使いやすいリングが加わったこと、
このクラスでは不可欠のチルト液晶が加わったことは大きい。
(三脚に固定などせず、どんな姿勢、どこでも構えられるのが持ち味だから)
写真を撮る道具としては明らかに進化していると思う。

次号機は、2/3センサー12メガのままで良いと思うが、
ボディーデザイン(ムダな造形を削れば小さくかつなめらかになるはず)、
それとレンズに手を入れて欲しい(現行のズームレンジ=28oスタートで構わない)。
(レストランなどで料理を撮影するのに一眼レフは場違いだろう。小さなカメラなのでテーブルフォトに使われることも少なくないはず。そうなると全域でマクロ撮影が可能となることが求められる)


追記1
さて、つくった人の心意気を買った豆腐をいただいた。
予想どおりの濃厚な豆乳タイプ。
(そのまま食べるか、鰹節だけにするか、良質の醤油をを少量使うか)
280グラムで350円は高いとは思わない。
肉なら、鶏肉の価格帯だが、豆腐ならこれで贅沢ができる。
(大豆食品は必ずしもプロテインスコアが高いとは言えないのだが)
豆腐が日々欠かせないぼくの味覚からすると、
濃厚なので毎日食べるにはやや不向きだが、
(おいしいものが毎日食べられるかというとそうでないのが人間の味覚の不思議さ)
心の豊かさを感じさせてくれるし、ご飯が進む豆腐だ。
生きることと稼ぐことが一体となれる田舎だからこそ
(田舎の豆腐を売りにしているのではなく、あくまでも本質で勝負している。ただし、田舎であることが好印象となる副産物が後押ししている)
このような戦略が可能なのだ、とぼくは思う。


追記2
梅はその日のうちにご連絡をいただいて
買いに行けないので生産者から取り寄せて
ヤマト便で送っていただけることになった。
5kgの梅をどうしようか準備をしつつ
到着と同時に下ごしらえにかかれるようにしておこう。
(1日16〜18時間仕事をしている人間にどうしてそんな時間が捻出できるのか自分でも不思議)
タグ: 直売所 美郷
posted by 平井 吉信 at 21:41| Comment(0) | 徳島

2015年06月13日

探検隊が行く 自宅から数歩のところにその生き物はいた!


愛媛県からの出張から戻ってきた土曜日、
庭に出てみると
今年初めてのキキョウが咲いていた。
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キキョウはいい。楚々として、凛として、涼しげでもあり。

そこから数歩歩くと、
いつものウシガエルがひなたぼっこをしている。
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つがいなのか、別の個体が顔を出している。
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いつもいるな、と確かめるのが日課となっている。
(ここは、まちなかなのだけど)

あせあせ(飛び散る汗)
あっ、ごめん。
人間の気配に気付いたのだろう。水に飛び込んだ。
(気配を消して撮影するのは得意なのだ)

ふと顔を上げると、あでやかな紅の花。
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それから数分後、
パソコンの画面に何かが写っていた。
(画面のまんなか、花の上に影が見えるだろうか)

なんだ、これは…
(続きを見る人は)
posted by 平井 吉信 at 18:49| Comment(0) | 徳島

2015年06月06日

ランチの神山 自然散策の佐那河内 中を取り持つ鮎喰川と大川原高原


ベートーヴェンが田園交響曲をつくった頃、
ウィーン近郊の谷を彷徨いながら楽想を得たとされる。

都市の近くの里山は多くの人にとって糧となる。
徳島市及び周辺に住む人にしてみれば
1時間も走れば清流も里山も行き放題、
新鮮や野菜も求め放題なのに
徳島は何もない、
との自嘲コメントがきょうもどこからささやかれていそうだ。

観光(振興)なんか止めて、
地域のありのままの
暮らしのユートピアをつくることを夢見て
その過程も含めて発信してみては?
と思ってこのブログを続けているし、実践もしている。
それは365日一生変わることはないけれど。
(地道な日々にパフォーマンスは要らない)。

さて、徳島市に住んでいる人が
半日の時間が取れるとしよう。
散策、自然観察、ドライブと食事、地元の食材の調達、川遊びと
やりたいことはたくさんあるし、
美郷、阿讃山脈の麓、上勝・勝浦、由岐日和佐、丹生谷と選択肢は多い。
そのなかでもっとも近い佐那河内村と神山町に出かけてみよう。

佐那河内は、徳島市に隣接しながら
いまでは県内唯一の村。
文化の森県立図書館から10分の距離にあって
天文台を備えた山野草の名所、大川原高原や
自然観察のできる場所が縦横無尽にある。

そこからトンネルを西に越えると神山町がある。
ダムのない清流鮎喰川がまちを貫流しながら
芸術家と住民がアート作品をつくる取り組み、
近年ではITベンダーのサテライトオフィスが進出することで注目されている。
上勝もそうだが、ひなびた山中に思いがけずカフェに出会う土地でもある。

仕事の話では
リーン・スタートアップの考えを取り入れて
いま取り組んでいる2〜3の事例で応用してみようと
構想を巡らせ仮説を構築しているところ。
仕事は精力的に取り組んでいるけれど
年に数回の怠慢も悪くないと
カフェと自然散策を描いて、まちから抜け出した午後。

きょうは山里の細い道を駆け上がったところにあるという
ピザ窯へ出かけてみた。
昼過ぎに到着したものの、
あいにく生地が売り切れてしまっていた。
それもまたそれでいい。
売り切れもまたごちそう、と気にならない。
(次に来て味わえる感動が待っているから)
運が良ければ、次回は味わえるかもと…と山を降りた。

降りたらすぐにカフェがある。
和食を中心にていねいなランチの店。
駐車場が1台だけ空いていたのでこれ幸いと入店する。
(ここから上手にはさらに数軒のカフェや食堂が。ランチのまち神山なのだ)。

自然光とほのかなタングステンの光が溶け合う店内で
ゆっくりと食べる昼食はそれだけでごちそう。
ここも感じの良いお店でいつも来ている。
(いつも分刻みの生活なので)

食後に5分ほどクルマを走らせると
鮎喰川の絶景が見えてくる。
川面を渡る初夏の風、草いきれ、虫の声、鳥のさえずり、
オーケストラのように楽器を出し入れしては合奏。
日常のなかの非日常、非日常のなかの日常。
ありふれていながら、得がたいもの。

ここで電話が鳴ったとする。
急きょ県庁で会議をすることに。
いまから半時間で行けると返事。
これは架空のできごと。それができそうなのが徳島。

多くの人が気付いていないが
徳島の良さは川にある。
多くの人が神山を訪れるのも
都市の近くでありながら
川に浸れるから。
人は水辺を求めるのは遠い祖先の記憶(DNA)なのだから。

帰りがけに少し寄り道をして
佐那河内村の大川原高原へ。
といっても風力発電と旭ヶ丸、天文台のあるあの高原ではなく
そこから少し下ったところにある池を散策してみよう。
(いまの時季は山野草はあまり咲いていないから)

信州の湖の畔のようだが
居心地がいいのは生き物たちのビオトープになっているから。
整備された散策路や自然観察路がここから上へと伸びている。
でもきょうは時間の関係で池の周辺だけにしよう。

こんなところで焼きたてのピザをいただけたらそれ以上何を求める?
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店内は山の薫風が流れている 時間はゆっくりとたゆたう
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野菜を中心とした和のテイストはいつもながら
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すぐそばの鮎喰川を眺めてみよう
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空はどこまでも青い ここは日本
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水は翡翠に沈む ダムがないから
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大川原高原だけでなく自然散策のコースも(佐那河内村)
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キャンプ場のほとりには沢から流れ出した水を溜めた池がある
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浅い水から深い水への遷移で生き物の多様性が確保される
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また来てみよう
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posted by 平井 吉信 at 12:21| Comment(4) | 徳島

2015年04月29日

こかげ〜観光は自分を映し出す鏡〜


4月は異動と出発のとき。
願ったりの人も本意でない人もいるだろう。
受け容れるまでに時間が掛かる人もいるだろう。

家に籠もっていては心が動かない。
月曜日を迎える気力が見つからない。

こんなときは動いてみること。
つまり、かたちから精神に働きかけること。

例えば、あてもなく普段行かないところに出かけてみる。
何気ない風景のなかに何かが見つかる、
というより教えてくれる。

そんな人の気持ちになりきって
とある川の支流に出かけた。
山奥ではなくまちから近いけれど、人家はない。
流れる水は手ですくって飲めると思う。
(まちなかのスーパーまで10分の距離というと驚く?)

水と緑を見ていて、ほんとうの主人公に気付いた。
それは、こかげ。
太陽が当たるでもなく、日陰でもなく。
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初夏の太陽
  小さな支流
    ななめに差し込む光
     新緑の残照
       透かして見る
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ふと見つけた風景の一コマ。
言葉を並べただけでも伝わるから文章は要らないのかも。
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平坦な渓流沿いの小径を歩き続ける。
何も考えず、目に飛び込む水と光、
ふと小さな植物に目をとめる。
空間はせせらぎの粒子で満たされているけれど静寂。
ぼくは何も考えない。
ここは、南四国、徳島。
(ベートーヴェンが田園交響曲を着想した小川の散策はこんな場所だったのではと?)


.。'.*.'☆、。・*:'★    .。.・'☆、。・*:'★
  .。'*・☆、。・*:'★     .。・*:'☆
 ☆、。 ・*'★ .。 ・':....*.:'☆        .。・:'*・':'・★


徳島には何もない、観光地としてはつまらない、という声が多い。
PRが不足しているという意見が出るのが観光関連の会議のパターン。
けれどPR予算をなくしても集客はおそらく変わらない。

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日曜日なのに、この場所には誰も来ない。
観光地でもなければ、観光ガイドにも載っていない。
そんな場所が至るところにあるのが徳島。

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電車の中吊りポスターや奇をてらう動画には主語がない。
(見ているのは自治体関係者と広告代理店だけかも)
いや、見たとしても心が動かない。
それらは机の上で考え出されたものだから。

観光は大切だと思う。
入込客を増加させなければ、どのまちもやっていけなくなるだろう。
でも、観光は実態を映し出す残酷さも併せ持つ。
なぜなら観光は、
そこに住む人が自分たちをどう見ているかを映す鏡だから。

公共のトイレを見てみよう。ぴかぴかに磨かれているだろうか?
季節の花がかれんに置かれているだろうか?
自動水栓となっているだろうか?

県外ナンバーの車が後に付いている。楽しい家族旅行かもしれない。
速度を上げたくないあなたは、
脇によって道を譲ってあげるだろうか?

道を尋ねられたとする。
「あそこを右に行って次に左に行って…」で伝わった試しがない。
ならば、可能な限りわかりやすい方法で道を伝えようとするだろうか?
目的地が近くで、わかりにくい場合は同行してあげられるだろうか?

観光地の飲食店には
自分の判断で厳選して取り寄せた観光情報が置かれているだろうか?
それらは見やすく整理され、清潔に保管されているだろうか?

そこに住む人が誇りと使命感を持って人々を迎える。
それが観光ではないだろうか?
観光の特効薬はないので、
子どもの頃から、誰かをもてなす気持ちを身体で感じ
親が手本を示し、
学校では気付きを与えているだろうか?

対峙すべきは東京の価値観ではなく、
自分たちの意識。
自らの価値観に挑戦し磨き上げる自覚。

だから、ぼくは発信を続けている。
人生の楽園を求める見知らぬ人のために。
PRの代わりに地道に積みあげていく。

いまの県政に必要なのは
(県議会に限らず市町村議会も機能を果たしているようには見えない)
KPIやパフォーマンスではなく
回り道でも大切なことを続けること。
その大切さを伝えていくこと。
ひとりでもやっていこう。



posted by 平井 吉信 at 01:26| Comment(0) | 徳島

2015年03月09日

那賀川、 春の色


このところ晴れたり曇ったりで天気が安定しない。
三寒四温である。けれども、少しずつ暖かくなっている。

ここは那賀川下流ののどかな集落である。
土手に近い田んぼでふたりの兄妹がれんげ草を摘んでいる。
あぜみちには、たんぽぽ、オオイヌノフグリ、ぺんぺん草が咲いていた。

春の野草にはそれぞれあそび方がある。
だれでも知っているように、
ぺんぺん草は実を引っぱって回すとジャラジャラ音がする。

れんげ畑でふたり遊んでいると、
いつのまにか招き猫みたいな白い猫が寄ってきた。
妹は両手をせいいっぱい前に差し出して、
「おいでおいで」をしながらよたよたついていくけれど、
猫の方はまるで相手にしない。
というより、されるままにじっとしている。

裏の妙見山を振り返ると、黒くすすけた木の家が見えた。
母屋に続く垣根の坂道をかけのぼる。
家の裏には那賀川の水を引いた深い用水があり、その流れは強い。
お兄ちゃんはこわごわのぞきこむけれど、
妹はゴーという音が聞こえると逃げていってしまう。

笑うことと楽しいことの間に少しの距離もなく、
無邪気な仕草をするたびに、ふたりの兄妹は大きくなっていく。
疑うことを知らず、
好奇心にあふれて問いかけるまなざしが
ひたむきであればあるほど、
日一日と賢くなっていっただろう
この兄妹に会えたらどんなにかうれしいことだろう。

私は過去に戻ってレンズを向ける。
するとレンズに気づいた子供は、きょとんと顔を上げる。
なんだろう」
口元をきりっと結んでふしぎそうな瞳は微動だにしない。

妙見山へ遊山に行くのもこの頃だ。
男の子の絵がたどたどしく描かれた空色の重箱が
お兄ちゃんのお気に入り。
三段重ねの重箱に寒天やたまご焼きを詰めて持っていく。

昼間登った時、お兄ちゃんは
那賀川の水面がきらきら反射するのを食い入るように見ていた。
夜になって、頂上付近に
桃色のぼんぼりが明滅するのが里から見えた。
お兄ちゃんは勇気をもってひとりで登ってみた。

拍子のカチッとした響きが山中にこだまし、
そこへ唄の節とも思われないような
不気味な合唱がけだるそうに聞こえてきた。
こわかった。あれは鬼の宴会だと思った。
声のする方をみないように、いちもくさんに里へと駆け降りた。
(「空と海」より)

//////////////////////////////////////////////////

朝は曇っていたが、昼過ぎから晴れてきた日曜日。
那賀川の古庄から岩脇にかけての下流域で
春の瀬音を立てる頃を見計らって出かけた。
(このところのネタは自宅から5分〜15分程度の場所ばかり。年度末なので)
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土手に春の草花が咲き乱れ…という状況ではなかったが
春の足音はどこかにあると思って
土手を歩いてみた。
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タンポポを見つけた。
陽光を受け皿にしてすくっと背伸びしている。
タンポポと同じ目線でわかった。
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シロツメクサが点在する草原のような土手
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ツクシも見つけた
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ネコヤナギが浅瀬に影を落とす
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こんなところに。どのような意味が込められているのだろう。
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妙見山の中腹に取星寺(すいしょうじ)と公園がある。
近年は、地元の人たちのご尽力で花を植えて遊歩道を整備した。
那賀川はここから東に約8km流れて紀伊水道に注ぐ。
(海から近いのに、澄んだ水をたたえた大河が見られるのは四国ぐらいだろう。吉野川の第十堰=河口から14km、四万十川の佐田の沈下橋、仁淀川然り)
河口とその先に浮かぶ福村の磯が見える。
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ぺんぺん草は花なのである
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夕暮れにたたずむ花壇のすみれ
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春なのにソフトクリームですか♪
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太陽が山塊に隠れようとするとき
春の七草のひとつ、ホトケノザが浮かび上がる。
→ 春の七草のホトケノザは、コオニタビラコのこと。

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かつて菜の花に彩られた散策路(この写真のみ 2004年3月28日)
しっとりと春の夕暮れを味わう小径だったけど
現在は、自動車道の架橋で景色は変わっている。
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春を身近に楽しむのなら
那賀川の古庄から岩脇にかけての土手がいい。
帰りにどんがん淵の公園に立ち寄るもよし、
妙見山の桜(まだ早いのだが)を愛でるもよし。

春の色、那賀川、2015年―。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

追記その1

BGMは、ジョージ・ウィンストンの「ウィンター・イントゥ・スプリング」から
「花/草原」を。
春の訪れを待ちわび、
ついに春が野山にやってきた心象風景をピアノで綴ったもの。
ジョージ・ウィンストンはショパン以上に音の詩人だと思う。
まだ聴いたことがない人は、これから出会える歓びが待っている。


追記その2

カメラは、フジのX-E2にXF14mmF2.8 Rだけ付けて出かけた。
予備はマクロクローズアップができるX20を。

このXF14mmF2.8 Rは、換算21oの焦点距離で超広角だけれど
河原に咲く花のように、主題も風景も水も光も収めたいときには
唯一無二のレンズ。
10-24のズームもあるけれど、18oからの画角は標準ズームでカバーできる。
ズームと比べれば少ないレンズ構成なので
抜けの良さが違うし歪曲収差がほとんどなく中央から周辺までクリア。
(非球面レンズ2枚と異常分散レンズ3枚を用いた7群10枚構成)
開放f2.8から使えて小型軽量で比較的廉価といいことづくめ。
良いレンズが多いとされるフジのXFシリーズでは
XF35mmF1.4 Rと並んで白眉だろう。
掌に乗るようなこのレンズを
フランジバックの長い一眼レフのフルサイズに搭載するとしたら?
いや、不可能だろう。

作例中フレアが出ているのはX20でのマクロ接写。
このレンズは入射光の角度によってフレアが出る。
今回はそれを作画に活かしたもの。





追記その3

近所にカフェができたという。
田園のなかにあるらしい。行ってみたい。
よもぎ田cafe




posted by 平井 吉信 at 23:40| Comment(0) | 徳島

2015年01月02日

一年の計は歴史と神秘から始まる

2015年が明けました。

年賀状はここ数年出しておらず、
いただいたものにもご返信していませんが
それに代えて目には見えないお返しを。
みなさまのご多幸をお祈りいたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お供え物を調えて
神棚で天津祝詞を奏上。
続いて仏壇で読経。
例年と変わることなく。

開経偈 
般若心経
観音経普門品偈
十三仏真言
光明真言
お大師様宝号
回向文

今度は台所の荒神棚(三宝荒神様)へ。

それぞれに酒を奉る。
秋から冬は日本酒を楽しみたいので手持ちはある。
・福小町 純米辛口(秋田湯沢)
・久保田 千寿(新潟朝日)
・上勝の棚田米と湧き水と負けん気でこっしゃえた純米吟醸原酒(徳島上勝)
・喜多屋 純米大吟醸(福岡八女)

北の酒は辛口のなかに透明な旨味が、
南の酒は果実のような豊潤さが味わえる。
この元日は、喜多屋を神棚、仏壇、荒神棚へとお供え。

しばらくして手元で飲み比べると
神棚…元よりも力が籠もり、香気が高く濃厚に。
仏壇…水の如しと言いたいような抜けた感じに。

この差は誰でもわかる。
官能試験ではこの差がわからない人はいないと思う。
二重盲検法など統計の有意性判定で明らかになるけれど
もしかして食味計の数値に表れるかも。

お備えする時間はほんの数分で激変する。
(ぼくの経験ではほぼ一瞬で風味が変化する)
神様は神気を込めてくださり
仏様ご先祖様は香りを召し上がるということなのだろう。

神棚には産土の神様、天照大御神、阿波の一宮の大麻比古神社、
県内では、天石門別八倉比売神社、大粟神社、
さらに、九州の霧島神宮、幣立神宮、高千穂宮、
中国では厳島神社、
四国は、石鎚神社、金刀比羅宮、田村神社、
関西では、大阪の住吉大社、大神神社、
熊野本宮大社と八咫烏、天河大辨財天社などが
お札として鎮座されている。

神々様には弥栄を
そして、このブログをご覧になられる方、
さらに多くの方々のご多幸をお祈りしている。


東からの太陽が差し込む2015年初めての朝の神棚。
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その後、産土さんの東八幡神社へ。ご祭神は品陀和気命(応神天皇)。
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神社の境内は気持ちの良い空間でいつまでもいたくなる。
産土神社をご支援するため毎年お札を求めている。
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次は天石門別八倉比売(あまのいわとわけやくらひめ)神社へ。
神山の上一宮大粟神社などとともに
旧阿波国一宮と比定されているもの。

クルマは阿波史跡公園に置いて歩くといい。
文化財めぐり、付近の森の散策、草原でのフリスビー、
気延山への登山などと合わせて数時間は費やせる。
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元日というのに人は少ない。
これが徳島の良いところ。
クルマは県外ナンバーが意外に多い。
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石段を上がりきると天石門別八倉比売神社の境内へ
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神社の名前がアマテラスオオミカミを連想させる名前であるし、
神社の裏手の丘には卑弥呼の墓と伝えられる
五角形の磐座(いわくら)がある。
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神が降臨する依り代として使われたのだろうか。
ぼくの目には古墳と映る。
そしてこの稜線を辿ると気延山(きのべさん)。
気延山は矢野神山ともいい、三角縁神獣鏡が発見された。
この周辺一帯はパワースポットともいわれている。

すぐ近くには大泉神社。
天の真名井(あめのまない)と呼ばれる
これまた五角形の井戸がある。
ご利益があるといって汲みに来る人がいる。
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神山(神の山なんて)の大粟神社とともに
歴史や神秘が好きな人を惹きつける要素があるのだろう。

目に見えない土地の良さに気付くのも心の地産地消。



気圧についての追記

昨夜は、紅白歌合戦が放映されている時間帯に気圧が急降下。
朝、起きると静かな印象。
雪がひと晩で降ったのだろう。
けれど気温が高めなので昼前には溶けそう。
いまは10時台で1007hPaまで上昇。
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(カシオプロトレック WWFモデルPRW-1300WFJ-7JR。過去24時間を1ドット2時間・1hPaで表示)
タグ:神社
posted by 平井 吉信 at 01:18| Comment(0) | 徳島

2014年12月28日

徳島の風土にねざした菓子 徳島の風土への挑戦 VS徳島!


地産地消とは食品会社の合言葉のようになっている。
(厳密な定義はともかくとして)
菓子にその考えを取り入れてみたらどうだろう、と考える。

その土地の水、空気、そこで採れるものを活用することであるが
その際に、ゆずを混ぜてロールケーキをつくりました、
かたちを地域の名物に似せてみました、で終わらせたくない。

風土に宿る精神を菓子というかたちに昇華するとでもいうか、
作り手の思いが込められた(それは祈りのようなものだろう)菓子づくり。

たとえば、鳴門にちなんだ菓子をつくるとする。
鳴門は渦潮であり、塩田があった場所であり、
鳴門金時(商標はなると金時)、レンコン、
海には鳴門わかめ、潮流にもまれたマダイが採れる。
塩やにがりをテーマに世界的な企業が育った場所でもあるが
その鳴門の風土を菓子にするとはどういうことだろう。

鳴門金時を使ったケーキをつくる、誰でも浮かぶ連想だけれど
それなら、東京のメーカーが材料を仕入れてつくったのと
どこが違うのかということになる。
作り手が徳島人だからという答えもあるだろうが、
そこから風土と成果(商品)の関連を説明することは困難だろう。

鳴門は特に砂糖を重宝する土地柄である。
赤飯にごまと砂糖をまぶして食べる習慣や
砂糖そのものといった菓子も存在する。

砂糖といえば、その対として
塩とミネラルが思い浮かぶ。

地球上の生命の誕生と進化に月が大きく関わっている。
その月の作用が朝夕である。
生物はその血液中に海を持ち、骨が海そのものである。
すなわち、破骨細胞と造骨細胞の働きで
いつでもミネラルを骨に貯え骨から取り出すことができる。

鳴門にちなんだ菓子ならは
塩(ミネラル)を取り入れたい。
幸福感のスイッチを入れる甘みの作用を引き出す塩の作用、
旨味の導きを行うミネラルの作用、
渦のような立体的な味覚の変移を表しつつ
それらを地域の素材で活かした菓子のようなイメージが浮かぶ。

もしかして、大潮のときと小潮のときでは
人は食べたいもの、塩分やミネラル濃度が異なる可能性がある。
もしそうだと仮定すると
毎日風味を変えるのが自然ということになる。
人の体調を考慮して
日によって風味を変える菓子は楽しいのではないか。

鳴門の菓子を例に地産地消を考えてみたが
徳島らしさといえば、川(山からのミネラルを運ぶ通り道)に尽きる。
味覚と風土、人の生理現象とミネラルとの関係を理解しつつ
人を楽しませる感性と、おいしさの心理学で菓子は完成する。

手作りか機械でつくるかは問わない。
(それは会社の事業規模=固定費を賄う売上高やフードセキュリティへの対応等で変わってくる)
どこかの人、もしくは会社が
徳島の心を表現する菓子をつくってくれることを願っている。

**********************************************************

風土にねざした菓子のことを考えていて腑に落ちた。
徳島県の観光キャンペーン「VS東京」の違和感もそこにあるのだ。

挑戦すべきは東京という既成の価値観ではなく
自らの風土ではないか。
自らに学び、自らを変えていく姿勢とその過程。

徳島の良さ、すばらしさ、手本とすべきこと、誇るべきことと
そうでない価値観を厳しく峻別していく。
表面的なパフォーマンスはここですべて落とされる。
そして、残ったものを磨き上げていく。
つまり、VS徳島

磨き上げるその過程に多くの県民が関わることがさらに大切だろう。
魂を持ったファシリテーターが参加者の心を刺激しながら
時間をかけて挑戦していく過程が見えてくる。
県の予算を使うのではなく、県民の心に眠る風と土を引き出していく。
広告代理店へのプロモーションやキャッチフレーズではない次元が見えてくる。
それが、「脱・観光」。

最初は数人でもいい。やり始めること。
すでに挑戦は始まっている。


日常の暮らしで地球のことを肌で感じていたい(続きを読む)


タグ:菓子 鳴門
posted by 平井 吉信 at 20:45| Comment(0) | 徳島

2014年11月16日

南阿波サンラインへ行こう。観光はもういいから 


前日が冷え込んだ翌朝、
太陽がご機嫌うかがいに差し込んだ。
それならば、県南へ行こう。

日和佐からは南阿波サンラインへと。
この人家のない20kmの海岸線には
海岸性照葉樹に覆われた断崖と入江が連続し、
海に落ちる滝があり、
数カ所の展望台から出羽島、牟岐大島、室戸岬、太平洋を臨む。
多くの野生動物の生息する地域で
リゾートと非日常が横たわっているが、
観光地の記号を持たない。
これは日本のような国土で希有のこと。
だから、適当な渚をめざして照葉樹の森を散策するも良し。
絶景をひとりじめしても、誰もいない。

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全国で観光客の宿泊数が全国最低の徳島だけど、
それはそれで受け止めてみたら?
率直に言って(徳島に限らずだけど)観光地で心がときめくことは稀。
徳島と言えば、鳴門の渦潮、祖谷のかずら橋、阿波踊りだろうが、
観光客として表面を撫でるだけなら自宅でDVDを見た方がいい。

けれど、記号化された観光から内面に踏みこめたら
見えてくるものがある。
鳴門の産業と暮らし、
祖谷の名もない集落のたたずまい、
踊りが終わった翌日から来年に向けて始まる踊り子の一年が
肌に感じられると違った景色が見えてくる。

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徳島に住んでいる人の満足度は全国でも上位だろう。
まずは川がある。
このことは重要だ。
温帯モンスーンのこの国では
川は人の暮らしと密接に関わってきた。
川は水と物質(山のミネラルなど)の循環を担う。
良い川があるところは豊かな暮らしがある。
(マスコミや自治体が川の良さをアピールするのを見たことがない。人の暮らしをもっと見つめないと浮わついた発信になってしまう)
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そこから生まれる野菜と果実はなにものにも代えがたい。
都市部のスーパーや百貨店には良い野菜はない。
でも、徳島なら種類も量も質も満足できるものが日常的に手に入る。

瀬戸内海、紀伊水道、太平洋の魚介が捕れる。
これも山のミネラル(=良い川)のお陰。
もし、他県からの食材調達を認めないという法律ができたとすると
徳島のありがたみが実感できるはず。

県庁所在地から1時間で海、山、川に心ゆくまで浸ることができる。
しかも観光地化されていないので
自分だけの場所を発見しては楽しめる(このブログはまさにそう)、
観光よりも住んだときに良さがわかる。
数年間の暫定居住の選択先としての存在をもっと磨いていく。
終の棲家にも最適。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ある晴れた秋晴れの午後、太龍寺山へ出かけた。
ロープウェイを併設する道の駅で
四国の道(へんろ道)の地図を探したが置いていない。
南斜面の中山方面から登ろうと付近の県道を行き来したが、
太龍寺への登山口の表示はない。
ここぞと見当を付けた車道を辿り途中から山道に変わったが、
途中で道を失い引き返した。
(尾根は合っていたが、整備された道がない側からアプローチしたと帰宅後に判明)。

来年は高野山開創1200年の年であるが、
西の高野とも呼ばれる太龍寺のへんろ道ですら
ルートによっては県外客が辿るのは難しいだろう。
ここに限らず、観光資源を来訪者の視点で
一つひとつ吟味していくことが必要ではないだろうか。

観光振興として、
次につながるプロセスのない一過性の賑わいイベントやポスターなどは不要
(よその後追いのB級グルメやTシャツ、パスポートはやめよう)。

その代わり、地道なおもてなしを徹底的に磨いていく。
挑戦は子どもの頃からすでに始まっている。
家庭で学校で、道行く人へのあいさつや笑顔の大切さを教える。
親や周囲の大人自らが率先垂範する。
クルマの運転では県外ナンバーを見たら譲る(最終的には誰に対してもそうしていく)。

冷え込んだ日中関係であっても
中国からの日本への旅行者がここ数年増加している。
彼らは当局が喧伝する日本像とあまりに違う
日本の暮らしに感銘を受けて自国へ帰ってブログで感動を綴る。
・笑顔で礼儀正しく接客してくれた。
・列に秩序正しく並んでいる。
・トイレが清潔で気配りが行き届いている。
・ひざまづいて話を聞いてくれた。
・道路にゴミが落ちていない、捨てる人がいない。
・落とした財布がそのまま戻ってきた。
・料理が繊細で味わい深く気配りがすばらしい。
・道路にゴミがなく交通機関が安全で時間が正確。

いつになったら自分たちの国がこのような姿になれるのか、
ため息にも似た羨望と落胆を織り交ぜ、
愛国心を前提に置きつつも率直に日本の感想を綴っている。
そして、このような暮らしをする国民が好戦的なはずがないことを悟る。

小さい頃からの教育の賜物であるが、観光とて同じ。
住んでいる人の美意識がまちになる。
トイレは清潔で自動水栓が完備されている。
交通には安全で秩序とマナーがある。
あいさつを笑顔があふれるまちは清潔で
イベントなど行わなくても感動的(もうイベントに補助金を付けるのは止めよう)。
そんな徳島になれたら。

「VS東京」は、そのような世界観を提示しようとしたものかもしれないが、
そのメッセージがうまく伝わるだろうか。
http://www.pref.tokushima.jp/docs/2014090800110/

あくまでも本質は、
インパクトのある言葉で来てもらうことではなく
来てもらった人に満足して帰ってもらうこと。
従来型の観光パフォーマンスをやってしまったら、
首尾一貫しなくなる。

行政だけでは山は動かせない。
まずは、徳島の良さを住民が信じること、
そして磨き続けること。
(あなたにその覚悟がありますか?)
 
宣伝で知るのではなく
信頼できる人からの感想で行ってみたくなる、
そして感動して誰かに伝えたくなる。
そのような徳島になれるよう、
50年をかけておもてなしを完成させていくことが
徳島県の持つべき理念であり、
ひいては観光振興ではないのだろうか。

徳島でもっともおすすめしたい場所は
南阿波サンライン(とその周辺地域)。
そしてここから室戸岬にかけての
海、山、川が渾然一体となった地域。
水や空気、星空、樹木や植物や滝と
そこに暮らす人々、そこで育まれた食べ物の素朴な輝き。

特定の場所というよりも自分の宝物を見つけられる場所。
南をめざすサンラインのこのカーブが未来を見よと教えてくれる。

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このブログもそう思って発信を続けている。


posted by 平井 吉信 at 21:44| Comment(0) | 徳島

2014年08月23日

横瀬立川 恐竜のいる渓谷に涼しい目


勝浦川が横瀬で向きを変えて上勝へと向かう辺りを
横瀬立川という。

地元の人は横瀬立川のアユは日本一と自慢していたと聞いた。
「日本一のアユ」は確かにご当地自慢でどこの川にもあるもの。
日本一かどうかは別にしておいしいアユが採れたのは事実だが、
それも上流に正木ダムができるまでの話。

ダムができて洪水調節により下流は大水に見舞われにくくなった。
そのことが河原に多くの植物が生えることとなった。
一見自然度が高くなったように見えるが
河原の生態系は変わってしまうばかりか
洪水時に流れにくくなる(粗度係数 が高くなる)。
ダムによって水質及び流量が減少したことが大きい。

小学校の頃、父に連れていってもらった横瀬立川では
勝浦川の水は対岸まで見通せるほど澄み切り
(飲めるのではないかと思った)
深山幽谷に猿の叫び声を聞きながら
冷たい水で唇を紫にしながら早い流れに逆らって泳いだ。
あの横瀬立川。
なぜか、あの頃をふと思い出して出かけた昼下がり。

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台風の影響で水量は多く濁り気味であったが
勝浦川の上流から中流へ遷移する人里離れた渓谷地形は
往時の風情をとどめている。

そして南岸の途は支流の立川(たづかわ)へと分け入っていく。
ほどなく進むと、巨大な動物が立ちすくんでいるのが見えた。

怖い物見たさの好奇心は子どもの頃から。
車を遠くに止めて気配を消しておそるおそる進んでいく。
いた!
正面にすばやく回り込んで写真を撮影。
気付かれたようだ。
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思い出した。
この辺りでは1994年に
白亜紀前期に属するイグアノドンの歯の化石が発見されている。
その他古生代の化石が産出することで知られ
マニアが発掘に訪れている化石の聖地でもある。
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その生き残りがいたのだ。
これはスクープだ。
恐怖を忘れてすばやく撮影して車に戻る。

恐竜を祀った神社もある。
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次に出くわしたのはイナゴだ。
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立川渓谷の沢と本流が合流する地点はなんだか涼しげ。
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道ばたの山野草にも目が留まる。
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小さな潜水橋には流木がかかっている。
そこを渡ると民家がある。
訪れた人に幸福をもたらすという
遠野物語のマヨヒガとはこのような家ではないか。
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(ここまでX-E2+XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、XF14mmF2.8 R)

しその仲間の小さな山野草を
フジX20は近寄っていとも簡単に撮影してしまう。
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立川はいよいよ深く分け入っていく。
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水のしたたる崖には沢の宝石とも呼ばれる
イワタバコが群生。
宇宙に浮かぶ涼しい一つ目のようだ。
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(ここまでX-E2)
(ここからD7000+AF-S 70-200mm f/4G ED VR)
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せみしぐれ 立川は遠くなりにけり―。



恐竜の里をはじめ、勝浦町の観光資源
http://www.town.katsuura.lg.jp/docs/2010112900011/
観光マップ
http://www.town.katsuura.lg.jp/docs/2010111700698/files/kankou_map.pdf
posted by 平井 吉信 at 14:23| Comment(0) | 徳島

2014年07月27日

夏の日の河口干潟 近く遠く浮かぶ夢の島

吉野川の最下流に架かるのが、しらさぎ大橋。
北から南へ渡るとき左手に雄大な景色が見えてくる。
吉野川が194kmの水の旅の終わりに紀伊水道と出会う。
そこには河口干潟が広がっている。

午後3時、照りつける陽射しは強い。
干潟を橋の上から遠望すると
木が茂り内陸に小さな流れがあり
人が歩いているのが確認できる。
(どのように渡ったのだろう)

夏の日の砂浜に芦原、そしてさみどり色の草の質感。
その背後に茫洋と浮かぶ果てしない海。

→ (参考文献)あめ色のハゼとアオギス
http://www.soratoumi.com/river/aogisu.htm

吉野川橋は下流から3本目の橋。眉山を背後に水都の顔。
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印象的な松が見下ろす。暮らしの変遷と開発を見守ってきた。
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南岸に近い場所に干潟はある
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小さな森がある。潮騒の聞こえる木陰はどんな場所だろう?
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(フジフイルムX20)

【追記】
干潟は生き物にとっても人間にとっても楽しい場所だが
生態系に影響を与えないような配慮が必要。
なにより干潟の物語を知っている人と行ければ理想的。
吉野川の河口にもう1本の橋を架ける計画がある。
それはいまの時代に必要なものだろうか?
末広道路との連携で
しらさぎ大橋を多目的に活用できないものだろうか?

★とくしま自然観察の会
http://www.shiomaneki.net/index.html
★日本野鳥の会徳島支部
http://www.tk2.nmt.ne.jp/~yachotoku/(休止中)


夏の陽射しに遠く近く霞む干潟、その背後で寄せる波と河口。
日傘の貴婦人がたたずめば絵になるところ。
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音楽に例えると、パーシーフェイスの「夏の日の恋」
http://www.youtube.com/watch?v=bz4DOlnh64Y
Greatest Hits

ところ変わって南太平洋ポリネシアの島々。ランギロア島にてリゾートの夏
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テティアロア島 鳥の楽園の夏
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これからあの島に上陸する。今夜はハット(小屋)で眠るのだ。
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夏は終わらない。
だっていまいる場所が夏だから。
永遠の夏は終わることがないから。

【追記その2】
かつて四国放送のローカル枠で17時45分から
短い旅行商品の紹介番組が放映されていた。
「徳バスサンデーツアー」である。
大歩危小歩危から鳴門までが映し出されるのだが、
ここでの吉野川の渓谷の動画に目を見張らされる。
早明浦ダムができる前の映像だろう。
渓谷の水は緑がかることなく
どこまでも空を映して澄んでいる。
それが鮮烈なまでに感動的なのだ。
(しかもあの水の色は二度と戻らない)
この干潟は郷愁の彼方に追いやってはならないもの。

背景に流れるのはコール・ポーター作品の
You Do Something To Meのムードオーケストラ調の楽曲。
演奏者を知りたくて徳バスに問い合わせてみたが
当時のことがわかる人は退職しているらしい。
知りたいけれど手がかりがない。

永遠の夏は記憶される。
さりとて、もう一度その場にいることはできないのだ。


posted by 平井 吉信 at 14:28| Comment(2) | 徳島

2014年06月14日

佐那河内の大川原高原は雑木の森と花が点在する身近な避暑地。虹も出る


大川原高原(おおかわらこうげん)という地形が身近にあるから
徳島県東部の人たちは佐那河内(さなごうち)村を身近に感じている。
(似たような名称が話題となったがお間違えないように)

佐那河内は明治22年に制定された由緒ある村で
いまでは徳島県内で唯一の村となってしまった。
村内から東へは徳島市八万町と小松島市田浦町へ通じる街道があり、
徳島市からは意外と近い。
西へ向かえばトンネルを越えれば
快適な二車線の道がアーティスト・イン・レジデンスの神山町へと。
村内には料理人自ら食材を求めて山に入る料亭や
全国的に珍しい薪ストーブの専門店がある(南国徳島でありながら)。

ブランドのモモイチゴは
高級食材として京阪神に出荷されるので
徳島県人ですら姿を見るのも稀。
ぼくも実物を見たことも食べたこともないので
どんなかたち、どんな風味、食感なのか見当がつかない。
(かたちは桃で味はイチゴとか、かたちがイチゴで味は桃とか)
(1粒が通常のイチゴ1パックぐらいのお値段という噂を聞いたことがある)

閑話休題。
園瀬川とその支流がつくる開けた佐那河内の盆地に人が多く住むが
四国は尾根沿いまで人家がある場合がある。
佐那河内の象徴はまず大川原高原と旭ヶ丸。
(大川原高原の風力発電は自宅からも見えている)
高原の上部までは快適で駐車場も広い。
生き物観察の拠点、いきものふれあいの里を過ぎれば、
頂上駐車場へ。
そこには天文台があって観測会が開かれている。

大川原高原はもうすぐ紫陽花の季節。
四季を通じて山野草がほのぼのと咲く。
希少種も少なくない。
山登りというよりは高原の散策に近いけれど
低木が醸し出す森の雰囲気は抜群で
ついつい足を運んでしまう。

自宅で昼を食べてゆっくり出かけられるから。

お手軽なようだけど、
周囲に遮るものがないので風が強いのと
雷には注意。

これからの季節はマムシに遭遇することも。
(マムシを見て生態を観察するのもムダではないと思うけど)

と思ったら本日もさっそく遭遇。
イチゴというかバラというか、
名前はわからない花を撮影していて気付いた。
レンズの先1メートルぐらいの茂みに見覚えのある紋様が。
これは大型の個体である。

イチゴかバラの仲間のようだけど
この可憐な濃い桃色はなんという草花か?
もしかして草花ではなく樹木なのでは?
(山野草図鑑には掲載されていない)
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この時期はフタリシズカとアオレンナンショウが林床を独占
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散策路沿いの特に整った個体
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タツナミソウの仲間。X20の広角マクロが背景とともに写しこむ
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途中の展望台から風車を振り返る
曇りだけど雨は落ちてこない
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ツツジの落下花をフジノンXF14mmF2.8 Rで隅々まで広く細かく。
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ツツジも残っていた。XF35mmF1.4 Rがぼうと捉える
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山頂に到着するも森の一角の小さな広場という感じ。
さらに森を進む。
湿潤な森を歩く歓び。マムシにも注意を払うけれど
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帰り道、村内の嵯峨地区の上空に虹が出た。
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二重になっている
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半球がつながった。
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大川原高原は西の隣村にある。

(特に明記しない限り、カメラはフジX-E2)


マムシについて続きはこちら
posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 徳島

2014年05月16日

出羽島〜太陽と神様と青い家の島〜 


「本当にしたいことは何? しなければならないことは何? 心の傷は消そうとしても消えはしない。努力なしに切り開かれる地平線などないのよ。あなたは空を飛ぼうとした。それは失敗だったけど勇気があった。勇気は星が滅びてもなお輝いている」

「空と海」より

彼女の言葉は、現実を直視することでしか
未来は開けないことを主人公に諭している。
言い換えれば自分の価値を認めよとのエール。
一緒に空を飛ぼうとした主人公は傷ついて死線を彷徨う。
共に歩いていけないことの苦しみを二重に背負った主人公。
しかし彼は、勇気を持って再び飛んだ。
すると、運命が開けていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

良い天気が続いている。
空を飛べる気がしたとしたら、行き先は出羽島。

四国本土の牟岐から船で15分の沖合に浮かぶ亜熱帯が入り交じる島。
クルマはないけれど、ネコグルマ(手押し車)がある。
時計はないけれど、椰子が揺れる音がある。
現代の島だけれど、古代の生き物が棲む(それも世界で4箇所しかいない)。

→ 2013年4月の出羽島 アートが島の非日常が人々を結びつける

インターネットの時代は語らなくても
感じてもらえる。
だから、写真だけを並べてみた。

船は港を出る
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島の石積みの堤防が見えてきた
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大生丸(おいけまる)が着いた桟橋
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港内のオブジェ
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金色のランはここの土でしか生きられない
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途中の展望台から池を眺める
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見えてきた
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山からの湧き水が池に入り込む。海からの浸透が池に入り込む。適度に混ざり合う。
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太平洋とは大きな岩で隔てられている
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島を一周する散策路
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もっとも高い地点から見える島々(無人島)
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灯台守
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ムサシアブミという
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高台から港と集落が樹幹に見える
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島の共有の井戸。いまは水道が海底を通っているけれど洗い物に使われる
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集落の至るところでムラサキカタバミが明滅する
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ネコグルマ
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浴衣にスイカに蚊取り線香、将棋でも指しますか? ミセづくりのうれしさ
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船は出羽島を離れるときがやってきた
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トビウオが飛んだ。イルカを見かけることもあるという
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(ここまでがX-E2、ここからがD7000)
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蛇の枕から眺める海
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タツナミソウはスバルのように浮かぶ
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マクロレンズで花に近づく 季節は初夏に近づく
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ルビーを落としたのはだれ?
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→ 出羽島連絡船案内

→ 出羽島で開かれたアート展(2012)や青い家が多い理由


いつもの言葉で。
楽園はそれを見ようとする心にある。
タグ:出羽島 牟岐
posted by 平井 吉信 at 01:01| Comment(0) | 徳島

2014年05月09日

神山の上分花の隠れ里 夕闇迫り妖艶な花の色

自分の山を持っていたとする。
だったら、森をつくりたい。
生態系の深い理解が必要だ。
作業道の設計、樹木の選定、鹿害の防止、
遷移を見据えてのゾーニングなど。

そして、一角に山野草の自生地をつくる。
といっても、どこかから移植したり
園芸種を植えるのではなく、
多様な環境を整えてどのような植物が生えるのかを
楽しみに待つのだ。

花が好きな人が住む地域がある。
神山町上分地区。

ここには、山田さんが管理する岳人の森、
森さんが管理する神通臘梅園、
そして小西さんが管理する上分 花の隠れ里がある。

それぞれ鮎喰川上流の支流、神通谷川の流域にあって
それぞれ離れていない。

いずれの山里も
ありのままの生態系ではないけれど、
個人が世代を超えて花を咲かせ、
それを見る幸福感を提供されている。

今回は、上分花の隠れ里へ出かけた。

到着したのは日が傾いてから。
太陽が花をいっそう活発に見せてくれるけれど、
この時刻になるとやわらかく光がまわり
本来の色が見えてくる。

最後まで残ってしまったけれど、
小西さんご夫妻のおだやかな人柄とともに
花に包まれる幸福感に浸った。

歩く道中で春の山野草を見る。
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シャガはこの季節至るところで。
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花の隠れ里に着いた。
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鮎喰川を見下ろす場所にある
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ここまではD7000。
ここからはX-E2。

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シャガの林。
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ここは道路が狭いうえに駐車場は少ないので
地元の方々に迷惑をかけないよう
指定された臨時駐車場などの表示があれば
そこにクルマを止めておいたほうがいい。
登りと下りで山の散策を楽しみながら半時間弱。
道ばたの自生の花を見る楽しみもあるので。




タグ:神山
posted by 平井 吉信 at 22:34| Comment(0) | 徳島

2014年04月17日

青春といえば湘南だけど、いまは春の田井ノ浜 


高校を出て何年になるだろう。
同級生から仕事の依頼があった。
高校の頃の人柄と同様に
真摯に仕事に取り組まれていた。
役に立ちたいと思う。

さて、田井ノ浜は夏場の海水浴場と
臨時に開設される田井ノ浜駅が有名だけど
四季を問わず、訪れて楽しいところ。

1970年代の学園ドラマで湘南の海が舞台となって
主人公たちが快活にふざけあい、
(あれほど昼間は愉快にじゃれていたのに)
夕暮れにうつむきながら接近する心理にどきどきする。

海と血液が共鳴するのなら
潮の満ち引きと夕暮れもまた同じ。
だから、告白には夕暮れの渚なのだ。

一人たたずむのもいい。
自分が無力なのを実感しつつ
だからこそ、ふくらむことを予感する。
小さなヒトと大きな海が対比されて
悩みがヒト、可能性が海と昇華されて
ヒトは海に抱かれるという永遠の心理の再現。

しかも海には限りがない。
かつて1か月滞在したポリネシアでは
(現地になじんでいたのか観光客から道を尋ねられた)
ランギロア環礁で365度の深紅の夕暮れが目に焼き付いている。

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ボラボラ島では、地元の若者と無人島にピクニックに出かけて
それぞれの名前を岩にペイントした。

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踊りの上手な美少女タニヤもいたけれど、
教会で出会ったひとりの穏やかな女の子が忘れられない。
弟や妹のような子どもにやさしく勉強のてほどきをしていた。

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南太平洋を思い出したのは
風邪の微熱のせい。
ときどきは。

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さて、徳島は由岐の田井ノ浜。
おだやかな春の陽射しが波打ち際に音のエコーを際立たせる。

浜に咲く花は潮風にたなびいていた。

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ひねもすのたりのたりの海のそばで新緑が萌えている

(フジX-E2+35/1.4、18-55/2.8-4、14/2.8)

タグ:田井ノ浜
posted by 平井 吉信 at 00:14| Comment(0) | 徳島

2014年03月26日

しののめの 上野が丘に花めぐり♪


27年振りに訪れた春。
徳島でもっとも知られているものは、
池田高校ではないだろうか。

一番セカンド 雲本君、二番センター 泉岡君、三番サード上浦君…。
さわやかイレブンのオーダーがいまも蘇る。
開会式直後の試合で、
雲本選手がホームスチールを決めた。

江上、畠山、水野の時代もなつかしい。
久しぶりの池田高校の春に、胸躍るこの頃。

池田高校の人気は蔦監督の人柄でもあった。
豪放磊落に見えて
その実、繊細でデリケートな気質、
飾らない人柄が人間味を感じさせた。

蔦監督はあけすけであった。
ホームスチールのサインもホームベースを指さすという
考えられないようなおおらかなサインであった。

蔦さんの言葉が池田高校の校門に刻まれている。

山あいの町の子供たちに
一度でいいから大海(甲子園)を見せてやりたかったんじゃ

吉野川が険しい渓谷を抜けて
池田町で東へ90度向きを変える。
東雲の上野が丘と山に囲まれた
細長い盆地に池田のまちが横たわる。
そして、吉野川。

4県都の真ん中に位置する四国のへそとして、
土讃線と徳島線の交錯する交通の要所として、
大歩危小歩危、祖谷への玄関口として。

アーケードが撤去されて明るくなったまちなみ
町内にはカタカナの町名が多いことはご存知?
サラダ、シンマチ、ウエノ、シマ、マチ…
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かつて葉たばこで栄えた
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蔦監督の生家がある街区は歴史あるまちなみ
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大歩危小歩危は山城町。
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陽射しが踊る、春だから
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桜が咲く頃、見に来てね
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吉野川オアシス(吉野川SA)も萌えている
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秋になれば
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posted by 平井 吉信 at 23:05| Comment(2) | 徳島

列車が止まった日


出張中に予期せぬできごとはつきもの。
特急うずしおが引田駅で発車の時間を過ぎても動かない。
以前にも大雨の影響で列車が止まって、
公共交通を乗り継いで徳島まで戻ったことがあった。

手にしているのは、パソコンの入った大きなバッグに
ぱんぱんに書類の詰まった袋を4つ。
(まるで疎開をしているよう)

列車は動き出したものの、板野駅までの運転となった。
ここから徳島駅までの区間で電信柱が倒れたとのこと。
乗客は板野駅で降りることとなった。
周囲を見回すと家族や会社に電話やメールを入れている人々。

10分ぐらいで手配された徳島駅までのバスが到着。
板野駅は大型バスが入れない。
だから、鉄道下の歩行者用トンネルをくぐって
県道までしばらく歩くこととなった。
バスは3台到着していた。

群れとなって歩いていた乗客は
誰が指図するのでもなく
3台のバスに静かに、乗り込む際は1列になって
しかもそれぞれのバスに万遍なく乗った。
外国人が居合わせたなら
日本人はテレパシーを使ったのか、
集団催眠にかかったのかと思うだろう。

騒ぎもなく、文句をいう人もおらず
予定されていた行事であるかのように
粛々とことが進んでいった。
バスは半時間後、徳島駅に着いて、それぞれ散っていった。

これが目に見えない日本の財産と思った。
指揮者のいないオーケストラで、
初めて顔を合わせた楽団員が
ひとつの音楽を奏でるにも似て。

ほんとうに大切なものは目には見えない。
ものづくりであれ、商業であれ、農業であれ、
目に見えないことを
ことさら吹聴するのでもなく
当たり前のように流れていく。
このことがどれだけ日本に豊かさをもたらしているか。

そして、日本の潜在的な力は
22世紀にかけての世界を照らす灯台のようなものではないかと。

しかし、国民のすばらしい「気」を殺しているのが
政治、行政、大企業ではないかと。
人間の潜在能力をつぶしてしまうことの罪。

ほんとうに自分の人生を演じきるのであれば
自分の力を信じて歩いていくしかない。
地道でいい、自分が納得できる生き方で。

タグ:JR
posted by 平井 吉信 at 22:48| Comment(0) | 徳島

2014年03月02日

大神子、小神子の謎の荒れ地、流れ込む沢、背の高い子どもの冒険


徳島市と小松島市の間の海岸には
大神子(おおみこ)、小神子(こみこ)と呼ばれる渚がある。

小神子は知られざる保養地で
一部上場企業や個人の別荘などが点在する小さなリゾートである。
小神子へは小松島港を見下ろしながら山を越えていく。

大神子は、広大なテニスコート、病院などがあり
夏場はバーベキューなどで賑わう。
こちらは徳島市の論田町から入っていく。

大神子と小神子の間には
長い海岸線(奥小神子)があることが地図からわかるが、
崖にはばまれて渚づだいに行くことはできない。
そこで日の峰山の裏を降りてたどり着けないかと
ここ数年ルートを開拓している。

10数年前には、小神子の集落の裏から海岸線に並行の
トラバース道があることがわかった。
しかし滅多に人が通らないせいか草が生い茂り、
夏場はマムシや蜘蛛の巣、ハチなどに阻まれて進軍がままならない。

そこで冬に何度か挑戦するうちに
国土地理院の25000図に荒れ地の記号がある地点に辿り着いた。

そこは幾筋の沢が流れ込み、
冬でもからみついた枯れ草が行く手を阻む難所で
海は見えるものの渚に近づけない。
荒れ地と渚の位置関係からは
荒れ地の末端は崖になっている様子が伺えた。
うっかり足元を踏み抜いて崖から転落する怖れもあると思った。
だから、鉈やロープのような装備が必要と判断して
ここ十数年近づいていなかった。

ところが数年前、散歩がてら日の峰山を散策すると
稜線から海へ下る遊歩道ができていることを発見した。
下っていくうちに
かつてたどったトラバース道とも交差していることがわかった。
遊歩道は下がりきると(海までまだ遠い)
再び上へと反転して稜線に戻る。
その場所で横切る沢を下ると
例の荒れ地へ続いていることがわかった。

海岸性照葉樹の林を抜けて荒れ地へと出た。
相変わらず行く手を阻む植物に足を取られ
荒れ地の入口まで引き返した。

すると、この荒れ地を南に巻くことができるのではないかと気付いた。
崖と荒れ地の間の林の斜面をたどってみよう。

そして、ついに渚へと出た。
見慣れない海岸性の植生も趣を添えている。
季節はずれに黄色い花を見つけた。
こんな時期に花を咲かせるなんて。
(流れ着いた園芸種の種から発芽したのかもしれない)

なんだか原始の海辺のような感じがした。

奥小神子の渚から振り返ると降りてきた稜線と
そこに刻まれた2つの谷筋が見えた。
パノラマモードで360度の写真を撮って
稜線を目指して登り始めた。

まちの近くでこんな冒険ができるなんて…。
幼い頃からこんな冒険が大好きなのだ。
(ブログに書かないほうが良かったのかもと思いつつ、冒険を楽しんでもらえたらとも)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

標高100メートル少々であっても森は森
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稜線から遊歩道を下っていく。海まではまだ遠い。
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赤と黒に惹かれた
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沢筋に出会う。ここから海岸性の照葉樹の森が広がる。
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沢筋をたどる。水は荒れ地へと流れ込んでしみていく
水が潜り込むと森から荒れ地へと景色が変わる
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海が見えたけど背の高さの低木と枯れ草に阻まれてこれ以上は進めない。
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振り返ると日の峰の稜線がある。
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荒れ地の南を迂回するルート
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そして奥小神子の渚へ
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季節はずれの黄色い花
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稜線へ戻ると南に小松島の市街地が見える
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市街地へ降りる頃には日の入りとなった。
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追記

小松島港から小神子へは根井鼻と呼ばれる半島状の地形がある。
この辺りを地元では「通り魔」と呼んでいると父から聞いたことがある。
通り魔へは小神子の山上にある別荘の周辺から降りる散策路がある。
主に磯釣り師が通っている。
通り魔には、小島に挟まれた地形があり、
危ないので子どもが近づかないように名付けたのが由来ではと推察。

この沖にはなにがしかの人間の居住の痕跡が沈んでいるといわれ、
かつて市内在住の人が潜水調査を行っていたと記憶している。
(何かを発見されたと新聞に掲載された記憶がある)
大神子の沖合には「お亀千軒」という伝説があり、
おそらくは数百年前(少なくとも室町時代以前)の南海大地震で
海に沈んだ地形が通り魔の沖合にもあったのではないだろうか。









posted by 平井 吉信 at 13:24| Comment(6) | 徳島

2014年02月25日

朝起きて見上げた空は高く、桜色と桃色が浮かぶ


朝起きて、
寒桜が咲いたという
小松島市役所に足を運んだ。

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敷地の東の端にぽつりとあるので
ほとんどの人は気付かない。

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ぼくも期待していなかった。
行ってみて驚いた。

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光が当たって背景の緑に浮かび上がるそのさまは
桜というより、
玉虫の輝きだったのだ。
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追記
うちの桃も花が咲いた。
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桜、青空、桜、若葉、桜、桃(または椿)…。

春はなぜか
♪「亡き王女のパヴァーヌ」のように輪舞曲でやって来る。
タグ: 小松島
posted by 平井 吉信 at 01:03| Comment(0) | 徳島