2015年06月01日

惣菜、弁当がおいしい地元のスーパーで月曜日が青くならない


子どもの頃、うちの周囲には八百屋が5〜6軒あった。
家の前、2軒右隣、道路を挟んで左向かい、その道路沿いに2軒、
家の裏にも1軒。いずれも徒歩数秒から1分程度。

けれどスーパーが進出して
だんだん個人経営の八百屋の経営が立ちゆかなくなり
いつのまにか消えていった。

食料品は本来は小さな商圏で成り立つ業種である。
家の近くにあって欲しいのに、
イオンなどのGMSが地域の市場を席巻すると
それに慣れっこになっていく。

地場のスーパーにはがんばって欲しい。
地域の消費者も地元の店で買い物をして
経営を支えたい。

まちなかではないけれど
小松島でご紹介したいスーパーがある。
といっても、チェーン店ではない。
1店舗で経営している地元住民のためのスーパーである。
http://www.sanwa-bento.com/

ここの売りは弁当、惣菜。
それも手づくり。
デパ地下で見かける見映えのする100グラム500円の惣菜とは
無縁のおふくろの味である。
見た目は普通なのに
食べてみるとわかる。

特にすし飯がいい。
自家製の調合のすし酢を使われているようだが
すし酢は安定して出すことは難しいもの。
これはスーパー惣菜ではなく、料亭のレベルでは?
和洋中華と揃った弁当もおいしそうである。

さらに驚くのは、弁当に使われているほとんどの米や野菜は
社長自らが自社農園で育てたもの。
弁当は会席まで揃えていて、宅配してもらえることもあるようだ。
(関係者ではないけれど、こういうお店は応援したいよね)

きょうも道すがら立ち寄ったところ、
釜揚げしらすが100グラム198円。
よし、これに決めた!

ぽん酢、わさび、海苔、三つ葉などをちらしてしらす丼に。
(珍しく写真を撮っていないのは空腹でまどろっこしかったから)
このしらすは地元和田島産。
(ここから3分のところに和田島漁港と和田島漁協がある)。

もうひとつは地ダコを買った。
(アフリカ産のゆでだこは買わないよ)。
地モノでそれも生がいい。
発色をよくするミョウバン、pH調整剤、酸化防止剤などは要らないから。
吸盤の汚れを取り
塩もみしてやわらかくして
低めの温度で熱を繊細に通していく。
茹で上がったタコは甘みがあって
それだけでおいしい。

しらす丼に茹でた地ダコのごちそうで
月曜日がブルーにならないなんてそれも良し。

地元の旬のものって、いいよね。

追記

後日、調味料コーナーには、いつも香川県まで買いに行っている
ヤマヒサのしょうゆが置いていた。
創健社の食品などもあり、オーガニックコーナーを設置されている。



タグ:小松島
posted by 平井 吉信 at 23:40| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2015年04月11日

牟岐55ラーメン 無心に味わう時間が生きる元気を与えてくれる


仕事の合間に立ち寄った牟岐のラーメン店で
注文したのは「牟岐ラーメン」。

幼い頃の話だが、
ぼくの近所に八百屋は半径100メートル以内に5件、
(スーパーがない時代は商店街が役割を果たした)
ラーメン店もいくつもあった。
それは、徳島ラーメンの源流、白いスープの小松島ラーメンの系統。

「お昼はラーメンにするで?」と母親。
やがて、玄関の戸ががらがらと開いて出前が届く。
はやる心を抑えてサランラップの輪ゴムをはずす。
胡椒をふりかけてご飯とともに無心にすする。

ところが、おとなになるにつれ
徳島ラーメンは食べなくなっていった。
(徳島ラーメンの呼び名は後付で、子どもの頃は中華そばと呼んでいた)

いまぼくが好んで足を運ぶラーメン店は3店のみ。
麺屋藤(相生町)と牟岐55ラーメン(牟岐町)。
つけ麺ならChannel R55(宍喰町)で
日本初の手延べつけ麺の完成度と個性は突き抜けている。
(いずれも徳島市内から1.5〜2時間南に位置する店)

このブログを見ていただいている人なら
お気に召すと思うけれど
好みは人それぞれであって優劣をつける必要はない。

赤い鉢に浮かぶスープの海に浸る太めの麺。
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スープまで完食してしまうのは
身体に吸い込まれる感覚があるから。
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食べることは人が限りなく繰り返す行為だけれど
無心に味わう時間が生きる元気を与えてくれるようで。

posted by 平井 吉信 at 00:08| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年11月24日

南国製菓のいもくりタルトとJA四万十みどり市の米豚

南国製菓は、「塩けんぴ」が全国的に知られていて
直近期の売上高は21億円。今回は13億円を投資して
四万十町内にいもけんぴの新工場を増設するらしい。
(高知県出張中に見た11/1付の高知新聞の記事から)
食品製造は、固定費産業であるため、
個性のある単品が量産できて、それが市場に支持されたとき
収益が大きくなると推察。

同社の塩けんぴは、
四国中のあちこちの売店やスーパー(OEMも含めて)で容易に入手できるが、
四万十町窪川を通過するとき、水車亭(みずぐるまや)に立ち寄る。
量が多いためおみやげ用には向かないが、
塩けんぴの1kg入りのお徳用袋はときどき買っている。

今回は、いもくりタルト。

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サツマイモが豊富に使われていて
タルト生地のぱりっとした食感と合わせることで
口溶け感との相乗効果をねらったもの。
栗も使われているようだ。
なると金時もそうだが、
サツマイモはほくほく感が売りとなる半面、
冗長感も漂う。
(栗きんとんのようにはいかない)
だから、食感の変化が不可欠で
タルトとの相性がいい。
商品の魅力度はいもけんぴを上回ると思う。

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窪川は四万十川中流に開けた盆地で
農作物の宝庫の印象がある。

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JA四万十みどり市を訪ねたら
米豚、ショウガは欠かせない。

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自宅でしゃぶしゃぶにしたとき、
あまりのおいしさに驚いた。
甘みが泉のように沸き上がり、
舌の上を駆け抜けていく。
「仁井田米を食べて育った米豚の脂は香りと甘味があり、肉質が柔らかい!」
との宣伝文句のごとく。

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おまけは、クラブハリエのバームクーヘン。

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こちらは頂き物。
しっとり感がいいよとお裾分けいただいた。
(わざわざ滋賀県まで行かれたNさん、ありがとうございます)。

こちらも。中津川の栗きんとん。ありがとうございます。
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食べ物の話題のついでに。
健康診断の結果は、すべてAだった。
(そもそも高校のときの体重、体力とほとんど変わっていない)
毎日食べるものに、どれだけ気持ちを注げるかが
長い人生を生きるためにそれがどうしても必要。
ただし美食やグルメではない。
かといって、野菜は有機JASでなければ…とこだわるのは違う。

自然体なのだけど、
意識が食に集まり、見分ける匂いを持つこと。
おいしさを味わい感謝する。
特にスポーツもしていないけど、
健康はそれで十分ではないかと。



タグ:高知
posted by 平井 吉信 at 18:25| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年11月04日

幡多のおいしい食事 高知市ではムラサキセンブリのつぼみを見つけた

海の幸を楽しんだ四万十市の出張の帰り、
高知市内の昨年見つけたムラサキセンブリの生息地に立ち寄ってみた。
クルマを置いて歩くこと1時間で到着。

蛇紋岩の痩せた傾斜地にキキョウが一輪。こんな遅くまで?
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紅白のまんじゅうを思い出した
このとき、食べるもの、飲むものを
クルマに置いてきて空腹だったので。
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野菊が絨毯のように。
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ナスビの花かと思ったが、イヌホオズキではないかと。

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ハコベの仲間だろうが、ミヤマハコベではあるまいに。
この花ににはいつも幽玄を感じる。
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ヤマラッキョウに近寄ってみた。
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リンドウも。
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ツリガネニンジンがモミノキに咲いているようで。
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クリスマスの儀式のような。
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ようやく見つけたのはムラサキセンブリのつぼみ。
まだ草丈も小さい。今月中旬から下旬にかけて見頃を迎えるはず。

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追記

秋なので、食の話題に触れないわけには…。
(おいしい食は、人との語らいがあって、なお楽しいもの)

小京都と呼ばれる中村のまち。
昭和21年の南海地震で由緒ある建物が倒壊してしまったが、
一部に風情は残っている。
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いちじょこさん市場で弁当を購入。
郊外の農家から集荷を行いつつ
空き店舗からまちの発展に思いを込めて運営されている。
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天神橋の商店街振興組合のみなさまと楽しい一夜での食事
ゲストの向井京子さんを迎えての懇親会。
(普段はまじめな方々が仮装までして楽しんでいらっしゃるので写真掲載は自粛)
アオサノリのてんぷら、川えびの唐揚げ、塩たたき、鰹のさしみなどなど。

写真は、ぼくの大好きな川えびで。
四万十川だけでなく、四国の清流には広く生息しているので
ヘッドランプを付けてよく採りに行ったもの。
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喜八の塩たたきは絶品であった。
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翌日は宿毛市に移動しての打ち合わせ。
その後、まちなかの料亭で食事。

その夜は、四万十市に戻って
駅前商店街の方々と厨房わかまつへ。

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塩たたきは中村の家庭料理とされたが、
「おいしんぼ」で有名になったのはこの店。
いまでは市内全域で塩たたきを売り出している。

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絶品なのは、ブシュカン仕様のさしみ。
カツオから旨味や歯ごたえ一辺倒ではない、
繊細な香りを引き出している。

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イセエビのさしみ。頭はみそ汁で。
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秋の夜長は、ダバダ火振りとともに更けていく。
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(2013.10.31〜11.1)

posted by 平井 吉信 at 17:27| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年10月27日

ぎんこい市場の向井京子さんのキャベツを食べる そのままでおいしいけれど、ゆこうのドレッシングを使ってみる


松山銀天街のぎんこい市場
向井京子さんのキャベツを3個買ってきた。
そして、またたく間に食べてしまった。
「なぜ、こんなにおいしいのですか?」
わざわざ電話をかけて聞いてみた。

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わらをすきこんでいるから、とのお答えだった。

でも、やはり作物をつくる人の気持ちが入っているんだな、と思う。

そのまま食べてもおいしいけれど、
徳島籠屋町の料理屋「味匠 濱喜久」さんがつくった
ゆこうのドレッシングで食べてみる。

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このドレッシングを開発した濱喜久の大将、
濱田利弘さんに話を聞いてみたことを以下に。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(1)ゆこうに惚れた
徳島で手に入る香酸柑橘といえば、
ゆず、すだち、ゆこう―。

どれも素敵な素材です。
ゆずは、個性が際だち、
いつだってゆずの風味を主張します。
すだちは、香りを活かせる食材には抜群の相性を示します。
でも、三姉妹の末っ子、
ゆこうはあまり知られておらず、
地味な存在です。

ゆこうは、ゆずとすだちの合いの子、
和製レモンとも言われるように
香りがよく、風味がまろやかで、どんな素材も活かします。

サラダ、酢の物、おひたし、さしみ、焼き魚、揚げ物、しゃぶしゃぶ、すし…
和菓子や洋菓子にもいい―。
ゆこうのすばらしさって、付き合うほどにわかってくるんです。

(2)三十年前の出会い
濱喜久は、料理屋です。
大将の濱田利宏が、
大阪の法善寺横丁のふぐ、てっちりの専門店で修行をしていた三十年前、
下っ端だった大将は、
まだ青いゆこうの果実を手絞りで朝から晩まで搾っていました。

ゆこうが採れる時期は限られているので
トラックで運ばれてくる膨大なゆこうを搾って
厨房の地下室に貯蔵しておくのです。

それは、ぽん酢をつくるためでした。
ぽん酢の配合は店主のみぞ知る門外不出だったそうです。
ほとんど知名度のないゆこうを、
なぜ、大阪の料理屋が知っていたのかは不明ですが、
当時から知る人ぞ知る食材であったことがわかります。
そのぽん酢の味を再現してみたかったのです。

(3)忘れてしまった…一期一会の料理屋
厨房は不思議な場所です。
その日仕入れた食材を、どのような味にするか、
大将の判断でその場で決めていくのです。

大将は不思議な人です。
レシピもなければ、お品書きも書きません。
素材や味のつまった工房(記憶)があって
それを自在に取り出しているかのよう。
頭のなかで味を描いているのでしょう。

料理はその場の素材や空気、そしてお客様とのやりとりから生まれる
一期一会なのかもしれません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

同時発売のちり酢も絶品である。
鯛のさしみなど、これで食べたら
本来の甘さをさらに引き出しながら食欲を増進させてくれる。

価格は確か600円。
濱喜久さんの店舗で入手できるけれど、
駐車場にクルマを駐めて
夜間営業の料理屋で買うのは買いにくいかもしれない。
阿波踊り会館とか、徳島阿波おどり空港で置いてもらえると良いのだが。
(お店に電話をして確認されるのがよろしいかと)
タグ:愛媛 松山
posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年09月08日

赤のイチゴ、赤銅色の空、そして瀬戸内海の「魅惑の宵」


香川県の風景は飽きることがない。
高知や徳島のような大河、愛媛のような高峰はなくても
低い山が遠く近く重なりながら、
霞みに浮かぶさまは息を飲むほどだ。
高徳線の特急「うずしお」はよく利用するが、
讃岐津田駅と造田駅間の里山の風景は心惹かれる。
細い道が竹藪のなかをくねるように上がっていくところがあって
ごの先はどんなふうになっているのたろう、見たいと思う。
(初めてこの路線に乗る人はなつかしさを覚えるだろう)
都市近郊の田園地帯に終の棲家を求めて住むのなら、
志度はいいだろうなと思う。
(「人生の楽園」に出てきそうな風景)。

そして、なんといっても瀬戸内海に浮かぶ島々。
小豆島が好きで何度か通ったが、
それとて瀬戸内の大きな入江に浮かぶ島嶼群の
一部である。

ぼくにとっては、さぬきうどんがなくても
香川が十分に魅力的。
だから
「さぬきうどん それだけじゃない 香川県」
というコピーは、
かえってさぬきうどん以外に魅力がないと
発信しているようにも見えたのだ。

香川に行くのに不謹慎なようだが、
徳島でうどんを食べた。
時刻は昼過ぎ。
現地に到着する頃には
どの店もうどんは売り切れているというのが理由のひとつ。
ぼくは、かけうどんが好きなので、
それなら徳島の名店がいいと思っている。
久しぶりにうどんを食べて
(外食でうどんを食べるのは年に数回)
香川へ訪れる気持ちを高めておこうと。
(これまでにも讃岐の名店は何度か行っているので)


鳴門を超えて国道11号線は寂しい海沿いを走る。
県境を越えると引田のまち。
白鳥、三本松から津田に入って
内陸の東かがわへ入る。

先月だったか、
「人生の楽園」で放映されたジェラート店は
大盛況だった。
オーナー夫妻も
あまりの集客に戸惑っていらっしゃるのではないか。
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そのまま一般道を西へクルマを走らせ、
高松中央I.Cを過ぎて
いちごの生産者が栽培ハウスの隣で
いちご関連のスイーツを売る店にやってきた。

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さっきジェラートを食べたので
かき氷にした。

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それが絶品だった。
かき氷は京都や東京などでは千円を超えるのが珍しくないが
凍らせたいちごの素材感をたっぷりと味わえて
この価格(400円)はいい。
(屋台で売られている合成シロップと価格帯が変わらないのに)
それは、自家製いちごのコンポートをたっぷりとかけたもの。
しかも、量も手頃でいい。
自社のいちごを知ってもらうアンテナ店としての役割もあるのだろう。
(季節限定とあとで知った)

生産している現場の隣に
質素な建物やテントで食べさせるというのはいい。
初期投資がかさまないことで、
余分な仕掛けやデザインが介在せず
伝えたいこと
例えば、ていねいに育てたいちごそのもののおいしさが
直截的に伝わるような気がする。

スカイファームもそろそろ閉店時刻が近づいた。
今朝の徳島は、小雨がちで後に曇りとなった。
香川でも曇りがちの天気ではあるが、回復に向かっているようだ。
それなら、五色台へ行こう。

五色台は西の坂出から海沿いに時計回りにアプローチした。
この海沿いの道は
瀬戸内に接する香川〜愛媛特有の風景で
おだやかな海、迫る山際、狭い道が
夏の日の郷愁をかき立ててやまない。

五色台からは瀬戸大橋が見える。
太陽は少しずつ西に傾いてきた。
遮っていた厚い雲が破れて
光が舞い降りてきた。

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それは、荘厳な立方体のようで
最後の審判の舞台を見せているようだった。
背後に瀬戸大橋が影絵となる。

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おそらく雲の背後では
華麗な夕焼けが繰り広げられているのだろうと。
(空に映る情報がそう教えてくれる)

そう思っていると、
それまで黒子の活躍を見せていた太陽が
舞台へ現れた。

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太陽が沈もうとすると、
雲は背景に隠れて
太陽が6000度の表面温度と100万度のコロナをまとって
水平線に居座った。

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それから20分、
西の空と海はあかね色に染まり
赤と青の入り交じる実験をしながら
少しずつ照度を落としていく。

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20代の頃、滞在していた南太平洋のランギロア環礁で
360度紅に染まりながら暮れた夕景が眼に焼き付いている。
「魅惑の宵」をうたいながら。


追記

徳島に戻る頃、空腹感を覚えた。
瀬戸内海の大きな水たまりをみたあとで、
トンカツが食べたくなった。
徳島医大前の「潦」(にわたづみ)へと。

潦とは、
雨が降ってできた水たまり、その水が流れているさまを表す。
日本人はこんなに美しい言葉を残している。
それを店名に選んだ人の感性もいい。

夫婦お二人のお人柄がにじみ出ている。
無口で温厚だけれど、手を抜くことなく
黙々と料理をつくるご主人、
いつもいつも気配りをしながら
お客様に料理や雰囲気を楽しんでいただこうとする奥様。
このお二人の奏でるハーモニーに、
心の三つ星を差し上げたい。

それでも、長年の厨房作業は肉体をいじめる。
今後10年、店を続けるために
ご夫婦が考え出したことは、昼の営業を中止し、
メニューを減らし、価格を少し上げる代わりに
変わることなく最高のおもてなしと
料理をお出しするというもの。

食べる人の楽しみのために説明は控えたいが、
上ヒレカツと上ロースの2種類のトンカツ定食(1500円)。
それを手づくりの自家製ソース(2種類)でいただく。
2人連れで行くなら、それぞれが別の肉、別のソースを注文すると
4種類の組み合わせが楽しめることになる。

ぼくはいま真剣に取り組んでいることがある。
まちに残る小さな店、
そこに集まる人々、
店主たちの人生を刻んだ店を
少しでも長くやっていただけるような取り組みを。
(まもなくご紹介できると思う)

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楽天でまったく買い物をしなくなって数年が経つ。
思いを大切にする店は、楽天には決して出店しないから。


タグ:香川 東讃
posted by 平井 吉信 at 21:28| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年09月05日

空間、食べ物、緑―。風土がつくる和菓子


日常の仕事の合間に、ふと訪れる中途半端な時間。
次の行動への準備を行うでもなく、
ただ、人生が通り過ぎるのを傍観するがごとく。

田園を走っていて、通り過ぎそうな道ばたに
気を引く空間を見つけた。

クルマを停めて目を見開いたのは
店先の広大な面積を占める草むら。
小雨のなか傘もささず、眺めている。
この感性に惹かれてしまった。

花鳥風月などと気取らなくても
この庭には哲学がある。
「雑草が茂っているだけではないか」
(そう見える人は自然とは無縁)
植物がありのまま繁っているように見えて
実は、人の手が導いている。
モノカルチャー(単一の植物が整然と植えられている)ではない
生態系の多様性を庭に落とし込もうとしたものだろう。
(秋の七草、萩も控えめに咲いていた。一つひとつ山野草を見つける歓びがある)
何もしていないように見える「無為の為」。
この庭がそこまで行っているかどうかは別にして
その精神が和菓子に通じるとの箴言を受け止めた。

そしてカフェへ。
(この店が洋菓子店なら立ち寄らなかった)
メニューを眺めていてなかなか決まらない。
振り返れば、昼を駆け込んで
午後のワークショップを終えた夕刻。
ご飯を食べたい気持ちが胃袋の過半数となって、
赤飯点心(630円)という文字を指で押さえていた。

この赤飯、塩加減が絶妙で
小豆の旨味をほくほくと噛みしめる。
蒲鉾、吸い物も付いて
和食の小宇宙を表現しているよう。
いや、かたちではなく、これは旨い。
(滅多に来られないけれど、明日も食べてみたいと思った)
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後の席は3人様、関東方面の抑揚で話をされている。
注文されたのは巨大なかき氷。
思わず歓声が上がっている。
写真を撮影するわけにはいかないけれど、
ちらりと見て納得した。

女性が菓子を召し上がるのなら、
こちらのメニュー(風菓遍路、840円)はいかが。

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ぜんざい、ロールケーキ、わらび餅、ゼリー、塩昆布、緑茶。
ぜんざいはこの組み合わせのなかで、
塩味もあって引き締める。
赤飯の小豆の滋味に通じる幸福感。
それぞれの菓子の食感、風味を楽しめる。

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多様な生態系を模した表の庭、
カフェのガラス越しに眺める裏庭、
そして菓子店舗の生け花。
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和菓子が風土から生まれることを実感させてくれる。
良い食事は良い風土から。


これまでも
暮らしと密着する自然を保全する活動を
少なからず行ってきたつもり。
20世紀、急速に失われた日本の風土、
特に白砂青松や山河の存在。
それがなくなると、人々の心からも消えてしまう。
そんな世界で和菓子が生き残っていけるのか。

人災で取り返しのつかない結果となった福島。
欠如した想像力と誰も責任を取らない体制。
オリンピックより前に、
もっとやるべきことがあるのではないか。

その日その刹那を懸命に生きている。
それで十分に満足しているけれど、
自分だけの幸福を素直に喜べない。

(和菓子処 福屋 盛壽の郷にて)
タグ:カフェ 菓子
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2013年09月04日

薬草に魅せられた人たち 月ケ谷温泉


猛暑が続いた2013年も晩夏になってようやく秋の気配が漂う。
季節の変わり目とあいまって体調を崩しがちな人もいるだろう。

先日、健康は食べ物から、という当たり前のことを
再確認するできごとがあった。

上勝町内で長い会議のあと、月ケ谷温泉へ立ち寄った。
社長がいらっしゃって、あいさつを交わすとき気付いた。
ほがらかでお元気で力強く、
人を包みこむオーラを感じた。

そのことを率直に口にしてみると、
社長は薬草についてのご自身の思いを語られた。

前回、お伝えしたように、
月ケ谷温泉では、料理に薬草を取り入れている。
http://soratoumi2.sblo.jp/article/59956611.html

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この6月には、
「全国薬草サミット・シンポジウム2013」が
二日間の日程で上勝町内で開催されるなど、
薬草にかける関係者の思い入れは深い。
http://www.e-kamikatsu.jp/asp/nwsitem.asp?nw_id=847

上勝町には蛇紋岩帯が通り、
雨の多い土地柄であることもあって
独特の植物相を見せる。
その地勢を活かして
会社で借りた数カ所の山あいの土地に
多種多様の薬草を栽培し、
社長自ら手入れに出向いている。

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料理長は、薬草を使った料理を使命と感じて
時間があればメニューの開発に取り組み、
薬草料理の場合は、
状況に応じてお客様に説明をするようにしているとのこと。

薬草だから身体にいい、薬草だからおいしい、
などといった口上は皆無。
ただ、ひたすら薬草を信じて取り組んでいる。

社長も、収穫した薬草で自家用に薬草酒をつくって
自ら飲んでいらっしゃるそう。
例えば、どくだみ酒。
作り方を聞いてみると、
アルコールは一切使わず、植物(素材)と砂糖のみの
自然発酵という。
(月ケ谷温泉では、薬草料理教室の参加者に提供しているとのこと)。

どくだみ酒を口にしてみる。
どくだみは、湿地に咲く白い花で
どこにでも見られる山野草である。
このどくだみ酒、おもいのほかフルーティーで味わい深い。

社長は日々の激務をこなされているのに、
数ヶ月前とは身体から発する「氣」がまったく違う。
毎日飲んでいる数種類の薬草酒がきいているということか。

月ケ谷温泉では、
薬草料理教室を定期的に開催している。

その参加者のおひとりから、
感謝の気持ちの綴られたメモが送られてきたという。
それは、どんな薬草をどのように食べたかを
毎日記録した貴重な資料。
数ヶ月前に寝たきりに近かったその女性が、
いまでは元気いっぱいに
日常生活を過ごされるようになったという。
(身体が元気であれば、それが幸せ。なんでもできるということですよ)

食が生命に直結している。
考えてみれば当たり前の話。
人が生きていくにはエネルギー(栄養)が必要。
良質のエネルギーを適度に採ることが
病気を防ぎ健康で長生きすることにつながる。

少年少女の非行の原因は食生活にある、ということは
今日では常識になっている。
まさに、日々の食べ物が健康や美容にきいてくる。
(頭ではわかっていても、実感して行動できるかどうか)

ぼくは食生活には気を付けているので、
体型は10代の頃と変わらないし、
体力も落ちていない。
人間ドックの検査数値はすべてAで、
睡眠時間の少なさを食生活で補っている。
(食は生きる原点、基本です)

社長の話を聞いて納得していると
(物欲しそうにしていたのでしょう)
社長は、どくだみ酒と松葉酒を小さな瓶に詰め替えて
おみやげにいただいた。

いっそ、構造改革特区を申請して
薬草酒をお分けできたら社会の役に立つとも考えたが、
上勝町さん、いかがでしょう。

さて、食事にしよう。
(月ケ谷温泉のメニューはこちら)
http://www.e-kamikatsu.jp/asp/nwsitem.asp?nw_id=8

薬草カレーは、手軽に薬草料理を味わうには手頃な選択。
(もっと薬草をという方には、「たんぽぽ膳」なども良さそうだ)。

社員の方も食べていらっしゃる(休憩時間)。
美容に良いというのはこの方を見ていると納得。
(もしかして三田村邦彦の出演するドラマに出ていた方ですか?)
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本日の薬草カレーの薬草は、
ナズナ、ハコベ、オオバコ、ベニバナボロギク、ツルドクダミ、ヨモギ。
薬草は季節によって、あるいはその日によって種類が変わる。
この日の薬草カレーは、ほのかな甘みを感じるものであった。
(食べたあと胃もたれしない)。

月ケ谷温泉をはじめ、カミカツーリスト
千年の森ふれあい館、その他さまざまなグループが
エコツアーや体験観光等のイベントを頻繁に行っているので
上勝で汗を流したあと、薬草の料理を食べてみては。
きっと、身も心も洗われる一日になる。
(ぼくのおすすめは、高丸山、山犬嶽、山野草観察などのプラン)。

その意味では、現在はばらばらに存在している
町内の地域行事やイベント等を
一元的に発信できるWebサイトを
お金をかけずに構築して欲しい。

さらにこの秋、
上勝を愛する地元の二十代の女性が会社を立ち上げ
思いを込めたカフェ
月ケ谷温泉の近くにオープンする予定。
彼女がそこに至るまでの道程を思うとき
込められた思いの深さは誰にも想像できないかもしれない。
でも、その思いに耳を傾けてみたい、応援したいと考えている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

上勝町に入ってしばらく行くと、
「ここは美人の里」という看板が置かれている。
(看板に偽りなし。どっちを見ても美人ばかりであった)。
月ケ谷温泉は地元の女性たち(≒女神様)の
おしゃべりの場にもなっている。
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どこかでみたような。
ごみを資源にしようとする取り組みが大好きなようです。
このへんないきものは まだ上勝にいるのです。たぶん。
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その生き物はここからそう遠くないところにいます。
わからないときは、お茶を飲みながら休みましょう。
ひとやすみ、ひとやすみzzz
(リサイクル品や野菜が集まる場所には女神様たちがいるという噂も)
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建物のまわりには芙蓉の花でしょうか。

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アイス(ジェラート?)も売っているようです。
(注/写真はイメージです)
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追記

帰宅後、上勝で購入したシイタケを天ぷらにしてみた。
(天ぷらはぼくの担当)
揚げたてのシイタケのさくさくの歯ごたえ、
ふくよかな感触の口溶けのあと、
こってりした旨味が幸福感を倍増させる。
良い塩をふりかけていただくと
言葉にならない絶品。
(あまりにおいしいので写真に取り忘れた)

地元で売られているのは
採れたてで鮮度抜群(だから味が違う!)。
上勝に来たら、
シイタケを買わずに帰るのはあまりにもったいない。

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シイタケはこんな土地でつくられている。
勝浦川の支流、棚田に囲まれた旭川沿いで
山からの湧き水を使って栽培を行っている。
左下が上勝バイオの会社。
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posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年06月15日

わたしは真っ赤なトマトです 


トマトが好きだ。
秋口から初夏にかけて、たっぷりトマトを食べる。

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農園から直接購入するので
いつも2kgから3kgを常備している。

そのまま食べても良いし
料理に使うと万能。

カレー、パスタはもちろん、
ポトフ、グラタン、
麻婆豆腐、
水炊き、鍋、そうめん出汁、みそ汁、
熱するとリコピンが増える。
そして、定番のサラダ。
和洋中華イタリアンを問わない。

生で食べるときは
ミネラル塩を使う。

包丁は週に1回は研いでいる。
そうしないと、おいしいトマトにはありつけない。
「切る」のではなく「切れている」という感覚。
トマトが知らないうちに切られているように。

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そうすると、切り口がみずみずしく
おいしさを閉じ込めたまま
風味を結晶化させる。

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土づくりをていねいに行う農家なら
酸味、甘み、うまみが高度にバランスする。
それでこそ、トマト。

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トマト、トマト、ああ、トマト。

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posted by 平井 吉信 at 19:17| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年06月10日

朝食には野菜を 秋には琥珀の天女を


本日の朝食はたっぷりの野菜とバナナ。

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野菜はこれで一人前。
ドレッシングは自家製。
市販のドレッシングを数十種類試したが、
納得いくものには出会えないから。

ドレッシングのような風味商材は
嗜好性が強いため
なじみがないとブランドスイッチしてくれない。
だから、5百円を超えるような新顔を購入することは少ない。

従って後発ブランドは、
少量に特化したり、生製法を取り入れたり、
地産地消を押し出してマスコミを活用したりと工夫をするのだが。

それでも3百円で販売する際の原価を想定すると
良い材料を使いにくいのが現実。

だったら、自分で良い素材を調合したほうがおいしい。
まず、材料を揃える。

良質のオリーブオイルを用意する。
これが風味のベース、要となる。
スーパーにあるような著名ブランドはダメかも。
例えば、イタリア料理店が野菜の添えるような製品を探す。

良いオリーブオイルは果実のようにみずみずしく
そのまま飲みたくなる。
手頃な価格であってもきっと見つかるはず。
(注1/私が買っているのは500ccで1500円程度のEVグレードなので惜しみなく使える)
(注2/オリーブオイルは人間の身体に悪さをしない。それどころか抗酸化機能があり健康増進に役立つ。著名な100歳の現役医師も毎朝そのまま飲んでいらっしゃる)
(注3/私が購入している店は「R天」にしか出店していないので困る。出店者、買い物客とも搾取されるしくみが見えてくる。検索して直営店舗があればそちらで購入するようにしている)。

次に、副材料として、
醤油、ミネラル塩、
ゆこう果汁、みかんジュレなどの香酸柑橘の類、
りんご酢、バルサミコ酢などから酸味を適宜。
香り付けにいりごま(食べる直前にミルにかけて)
塩麹、バジルペーストなどなど
好みに応じてそのときどきの気分で調合するだけ。
オリーブオイルが苦手な人は
グレープシードオイルをベースに使っても良いだろう。

冷蔵庫で一週間程度は保存できるが、毎回つくるほうが楽しい。
体調や気温、気分で風味を調整したいから。

ラディッシュに自作ドレッシングをかけてポリポリかじると
生きている幸せが胸に迫って
万感の思いがこみ上げる。
ということで、野菜はあっといういう間に完食。

こういう食生活を長く続けていると
年齢不詳の見かけとなる。
(自分でも20代の頃と体型、体力ともほとんど変化を感じない。見た目が若い人は血管の年齢も若いそうな)

ところが…。
おいしい野菜が直売所などで手頃に入手できる
(京阪神の野菜蔵ともいわれる)野菜王国の徳島なのに
野菜を食べないのは
お隣の香川県と並んでワーストワンを競っているとか。
(徳島県、香川県のみなさま、野菜をもっと食べましょう)

さて、次の話題を。

仕事は忙しいが、
花の開花のように自然界には時期というものがある。
今年もやってきた待望の季節。
それは、梅酒づくり。

いつもなら、
熊本の米焼酎35度を使うのだけれど
今年は泡盛35度(「久米島の久米仙」35度)を使ってみた。
(ホワイトリカーを使わないのは当然として)

甘みも氷砂糖ではなく廉価な蜂蜜(カナダ産)を使う。

梅は、徳島の美郷産の小梅を使う。
美郷地区は出荷量こそ多くないが、
梅酒特区による梅酒づくりをするなど
良質の梅と梅干しを生産している。
(和歌山の産地に趣いて試食を行ったが、やはり美郷の梅干しがおいしい)
小梅を使うのは
透明度の高いまろやかな風味をねらったので。

いつものように
美郷物産館のAさんに手配をお願いした小梅を買ってきた。

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なぜ、自分でつくるかって?

市販の梅酒はツンと来る刺激感とくどい甘みがある。
(ホワイトリカーと氷砂糖が悪さをしていると見ている。健康にも良いイメージがない)。

年に1〜2本程度の自分用の仕込みなら
良い材料を使えばいい。
あとは仕込みをていねいに行うだけ。
梅干しと違って梅酒は誰がつくっても失敗は少ない。
(業務用の梅酒は、ヘタをひとつひとつ取るのだろうか?)

こうしてつくった3か月程度の新酒のみずみずしさは想像を絶する。
梅の華やかな酸味が口のなかで弾けながらも
(子猫がじゃれて部屋を走り回るような)
(まろやかな酸味がきらめくというか)
舌の上をトトトと転がるありさまに、
新鮮な驚きを感じさせつつも
細胞がやさしく受け止めて
ほのかな香りと余韻を残す。

もう少しだけ。

このときを味わいたいから
一個一個ていねいに仕込む。
(手作業でやってみるとわかる。量産品にはできない品質感があることが)

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天高く馬肥ゆる頃、
琥珀色の小梅の天女に
食卓で出会えるときを心待ちにして。

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言い忘れた。
小梅を使うのは、小梅でしか表現できない世界があるから。
まろやかで純度が高く…あなたもつくってみれば?
タグ: 直売所 美郷
posted by 平井 吉信 at 23:14| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年06月08日

海越えて誉められに行け ぶどう饅頭。そして鳴門金時の菓子へ

徳島で40代か50代かを見分ける方法のひとつとして、
こんな呪文がある。

海越えて誉められに行け

いわばこれは上の句。
それを受けて応えるのは
「ぶどう饅頭」。

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これが自然に口から出るのは50代から上の徳島人。
分からない人は、県外からやって来た人か、
40代半ばぐらいから下の人。

ぶどう饅頭は日之出本店の特製。
「海越えて…」は
地元四国放送でテレビコマーシャルで流れた文言の一節。

封入されている一億円札とともに、
子どもに夢を運んでくれた。
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うちの近所にあったハレルヤ本店の金長まんじゅうとともに
徳島を代表する銘菓。

さて、このぶどう饅頭(金長まんじゅうも)、
いっときはほとんど買わなくなっていた。

商品、パッケージとも子どもの頃から変わっていないため
「なんだ、ぶどう饅頭か」と一瞥をくれるだけ。
(パッケージが変わらないのはいいことなんだけれど)

個人的な感想だが、子どもの頃に夢見た
あのぶどう饅頭の風味が変わったような気がして。
(あの頃と比べておいしいモノは増えたから)

ところが、「阿波の逸品」の審査を行うようになって
さまざまな特産品や郷土菓子を口にする機会が増えた。

数え切れない新製品と比べても
この二つの完成度は抜きんでていると思う。
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いや、確かに一時より味も良くなっている。
ぶどう饅頭は鼻腔に抜ける香りを楽しみつつ
咽を通るときの幸福感。
お茶で流してもう一本。

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この頃は、季節限定や地区限定などのぶどう饅頭も出ているが、
断然おいしいのはオリジナル(緑の箱)だ。

滋味あふれるという言いたい風味は
初代(創業者)が夢を込めた菓子だったからだろう。

徳島のみやげには何がいい?
ごく普通の人であるならば、
ぶどう饅頭か金長まんじゅうを買っておけば間違いない。
ぼくはそう思う。

いつか、ぶどう饅頭と金長まんじゅうを
同じ皿に載せて眺めてみたいものだ。

追記

四国のおいしい饅頭といえば、
南予卯之町に本店を置く山田屋のまんじゅう。
故吉田首相をはじめ、歴代首相も眼を細めたという。

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これと「りぐり山茶」でいただくひとときは
何物にも代えがたい四国の贅沢。

しいてこの3つの菓子を一言で表すなら
ぷーんと鼻をくすぐる甘さと完成度の高さ 「金長まんじゅう」
香りを愛でつつ何度でも食べたくなる 「ぶどう饅頭」
おいしすぎて、一度食べるとしばらくは間隔を開けたい 「山田屋まんじゅう」
(県内では、吉野川SA上り(徳島へ向かう方面)で購入できる)
→ 四国内の販売先一覧(ただしそごう徳島店にはないようだ)

松山の「坊ちゃん団子」、
高知の「かんざし」「土佐日記」
香川の「かまど」「灸まん」。
庶民の愛する四国の和菓子の共通点は
「子どもの憧れ、おとなの和み」だ。

さらに追記。

徳島の郷土菓子では、なると金時を取り上げる場面が少なくない。
でも、成功していると思える菓子はそう多くない。
金時のほくほく感はそのまま食べてみたい。
おいしい素材だからとそのまま菓子に使ったら冗長な感じ、
くどい感じが残る。

前述の山田屋まんじゅうは、素材の旨味を吟味したうえで
素材のエッセンスを凝縮した感じで
ぎゅっと旨味を抱きしめるような「おいしさ」をつくりあげている。
しかし、そのことが
普段着のおやつとしてリピートしにくくなっている。
(価格の問題ではない)

鳴門金時の菓子は
素材とは別の方向をめざさなければならない。
言い換えれば、
金時そのものがおいしいので
菓子としては味覚を誘引する「甘み」が必要。
それによって、味わう脳を「甘み」から「旨味」に向けさせる。
けれど、その橋渡しがうまく行かないと
冗長感につながる。

さらに製造コストと賞味期限という
流通上の課題がある。
(いくらおいしくても賞味期限が短い、安くないとなれば商品力は弱い)
そんな理由で、
なると金時の菓子は菓子職人にとって挑戦テーマとなり得るのだ。

さて、なると金時を使ったパイを神戸の菓子メーカーが製造している。
サイコロ状の金時に糖分を補っているが、
製法によっては量産が可能でコストダウンが可能とみる。

そして土台にパイ生地を置いて
食感の変化を演出して風味の冗長性から逃れている。

好みからすれば、甘みがやや重いが
パイ生地がシャッキとした歯ごたえで
意識を甘みからうまくそらせる。

おそらくは
賞味期限の問題から糖度をあまり下げられないのだろうし
1個100円前半という価格帯(ユーザー層)からすれば、
この甘みとヴォリュームがわかりやすさになっているのだろう。
鳴門金時の使いこなしとともに
普段着のおやつとしてのあり方として参考となる例だ。

神戸 アビルテ 鳴門金時パイ
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さらにさらに追記。
「モンドセレクション」金賞などの
表示がある食品を見かけることがあるが、
風味や品質の良さと関係があるのかどうかは不明。
(個人的にはその表示はメーカーの経営姿勢を表していると判断して避けている)
タグ:菓子 徳島 金長
posted by 平井 吉信 at 00:33| Comment(2) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年04月05日

南紀白浜 とれとれ市場で見つけたもの

幹線道路沿いに大きな直売所があった。
観光客向けの品揃えの施設のようだが、入ってみることにした。
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なかなかお目にかかれない高級魚のひらきがある。
この市場の写真はすべてフジフィルムのX20で撮影。

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高知県産のイシダイ。徳島でもなかなか底モノは手に入らない。

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イセエビとセッタエビ。徳島県南の磯でも採れる。

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鮮度が高ければ、カツオはさしみがおいしい。

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愛媛、和歌山といえば、柑橘類。
果汁100%ジュースもそそられる。
凍らせばシャーベットなるジュレの試食は人気のようだ。

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もちろん梅も。

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地元の銘菓のようだ。

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で、結局買ったものは?

かどやのうすかわまんじゅう。
薄皮まんじゅうはどれも同じような風味だろうと思ったが、コクが感じられたので。

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しらぬい(デコポン)
一つ一つの農園のを試食したところ、
甘み、酸味が高度にバランスしている田辺市の玉野農園さんにした。
糖度が高いだけでなく、その糖度に力があり濃厚である。それでいて後味が良い。
土作りを大切にしている生産者ではないかと。


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凍らせばシャーベットになるのが魅力。
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追記

梅については、以前に「みなべうめ振興館」でもほとんどの試食を行い、
今回も試食をしたが、
徳島の美郷地区のほうがおいしかった。

ぼくは、蜂蜜や出汁入りは好きではない。
なんといっても梅は酸味がいのち。
食べたときに心地よい酸っぱさが感じられて
(それはりんごのような)
果肉のコクが一瞬感じられて
(ヨーグルトのごとく)
旨味となり
(ミネラルがつくるうまみ)
舌のうえで転がって米粒とからむと
至福の瞬間となる。
(だから毎回の食事に梅干しは欠かせない)

材料は余分なものは加えずシソと塩だけでいい。
それだけに、仕込みと調整が農園の腕のみせどころ。
ぼくの舌では、美郷のとある農園の梅干しが至福の梅干しである。

梅酒については、自作に優る市販品には出会えていない。
熊本の35度の米焼酎に、美郷産の小梅を使う。
そして、カナダ産の蜂蜜でていねいに仕込む。
(蜂蜜は熟成を見ながら途中で継ぎ足すこともある)
3〜4か月経過した若い梅酒の果実の芳香がたまらない。
梅酒の尖った部分、つんと来る風味は、
熟成が進んでいないからと思う人もいるだろうが、
ホワイトリカーや梅の品種、氷砂糖などの素材が
複合的に絡み合っているからではないか。

ぼくのこの梅酒は新酒であってもまったく尖っておらず、
身体にやさしく吸い込まれていく。
だから、毎年6月に農園を訪ねて梅を分けていただくのが楽しみである。

続く

富士フイルムのX20は色再現性が正確である。
さまざまな光源による複雑な光がまわる状況で
しかもISOを100に固定しているのにもかかわらず
ぶれることなく、見たままの色を再現してくれる。
フジフィルムは色の再現に関して
間違いなく優れたノウハウを持っているようだ。

→ X20についての感想
  ブログ「モノづくり、モノがたり〜心をつなぐ商品たち〜」で紹介


タグ: 直売所
posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2013年03月20日

淡路島 たまねぎ 淡路牛 カレーにハンバーガー

あいにくの天気だけれど
淡路島に渡ってみよう。

神話では
淡路島は日本列島で最初に生まれた島とされている。
また、古来より若狭、志磨とともに
御食国(みけつくに)として知られた食材の宝庫である。

特にタマネギは有名である。
また、丘陵(里山)の多い地形から
良質の淡路牛を産する。

されど、鳴門海峡を渡ることがおっくうで
近いのにもかかわらず、それほど頻繁に出かけていない。
きょうの行き先もまだ決めていない。
まずは、淡路カントリーガーデンへ。

淡路牛を使ったカレー。野菜が添えられていて美しい
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ハンバーガーも注文
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女性でにぎわう店内
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食後に、すぐ近くにある「あわじ花さじき」に行った。
あいにくの雨であり、花の少ない時期であったが、
菜の花を目当てに多くの人が訪れていた。
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手頃な滞在型の観光地が多い淡路は
家族連れには最適の身近なリゾートだろう。

帰りは国道を経由して島で最南端の道の駅「うずしお」をめざす。
展望台に着く頃には雨がやみ、
一瞬、雲間から陽射しがこぼれた。
この橋は阿波の国への路。
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→ 淡路島をもっと知る
タグ:道の駅 鳴門
posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2012年11月29日

ゆこう すっぱさは微笑み


徳島で手に入る香酸柑橘といえば、
ゆず、すだち、ゆこう―。

どれも素敵な素材。
ゆずは、個性が際だち、
いつだってゆずの風味で素材を奮い立たせる。
すだちは、香りを活かせる食材には抜群の相性を示す。
(徳島県人はほとんど何にでもすだちをかける)

でも、三姉妹の末っ子、
ゆこうはあまり知られておらず、地味な存在。

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ゆこうは、ゆずとだいだいの合いの子、
和製レモンとも言われるように
香りがよく、風味がまろやかで、どんな素材も活かす。

料理に使えば、
サラダ、酢の物、おひたし、さしみ、焼き魚、揚げ物、しゃぶしゃぶ、すし…

菓子の材料として、
チーズケーキ、クッキー、マカロン、それに和菓子にも。

調味料に使えば、
ぽん酢、ちり酢などの万能調味料になる。
徳島県南では鍋には欠かせないのだ。
(汎用性では、塩糀に似ている)

ゆこうの果実が出回る秋から初冬にかけては
ゆこうを半分に切って、ぎゅっと絞り、
蜂蜜(ニュージーランド産を使う)を入れてかきまぜ、湯で割る。
仕事で疲れて戻ったとき、
はーっと息をついて咽に吸い込まれていく。
(心も身体も満ち足りて♪)
似たような香酸柑橘を使った飲料はあまたあれど
たっぷりの濃さの絞りたては格別だ。
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ゆこうのすっぱさは、
レモンに似ているが、
それよりもふくよか。
この酸味は晴れた秋の空に似て
まろやかに、そして透明に香り立つ。
(やさしい、透明、さわやか、奥ゆかしいという言葉を足して4で割ったような)

ゆこうのすばらしさって、付き合うほどにわかってくる。
味覚の鋭い人はそのことに気付いている。

この洋菓子、「ゆこうチーズ」は、
上勝本舗で販売しているもの。
スティックサイズで、酸味がさわやかで。
(パッケージデザインも良い)
1本食べるとまた欲しくなる。
ゆこうの酸味の余韻が脳のすみずみまで行き渡り、
はかなく消えていく。
また食べたいな(でも、食べない。余韻を楽しみたいから)。

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徳島の料理屋 濱喜久(はまぎく)では
ゆこうのドレッシング、ちり酢、チーズケーキをつくっている。
ゆこうを使ったドレッシングとしては最高の風味だ。
ちり酢は、聞き慣れない調味料だが、これまた万能。
鯛のさしみを食べるなら、醤油よりも鯛の甘みが生きてくる。
口のなかで鯛が踊る感じがする。
チーズケーキは、「ああ、ゆこう」というまろやかな酸味がうれしい。

でも、文章では伝わらないな。
ぜひ、味わってみて。

「ゆこうチーズ」→ 月ケ谷温泉などで購入できる。
濱喜久の商品は、徳島市内の同店で購入できる。
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残念なのは、ゆこうの価格。
この日、地元のスーパーで手に入れたのは100円。
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ふんだんに使えるのはうれしいのだけれど、
このままでは生産農家がなくなってしまう。
ゆこうファンが増えて、
多くの人に好きになってもらえたら。


ゆこうは、柚香とも書く。
ゆこうは徳島の上勝町を中心に、
県南部で栽培されている。
全国でほとんど徳島にしかない香酸柑橘。
ゆずとゆこうはおしりで見分ける。
ゆずは盛り上がっているけれど、
写真のゆこうはご覧のとおり。

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posted by 平井 吉信 at 23:11| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2012年11月11日

月ケ谷温泉の薬草料理 えっ、これが薬草? まるで山のキャビア

◆月ケ谷温泉の薬草料理が気になる

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ぼくはグルメではない。
心を込めてていねいにつくられた食べ物は愛おしい。
それだけで十分と思うから。
もうひとつは、巷でおいしいといわれる飲食店に行っても
たいていは大味すぎて好みに合わない。

例えば、カレーは
野菜やトマトをとろけるまで煮込んだ
自作が一番おいしい。
一口すするごとに、身体に吸い込まれていき
心と細胞がほんのりとあったかくなる。
これは当然の話で、自分が描いた味に仕上げるし、
ていねいにつくるから。
(このカレーは市販のルーを使わない。作り方についてはいずれ…)
プロは時間とコストとの闘いなので、
家庭料理が業務調理よりおいしいのは、
ある意味では当然なのだけど。

そんなぼくが味わってみたい料理がある。
それは、上勝町の月ケ谷温泉の薬草料理。

◆なぜ、月ケ谷温泉で薬草料理を手がけるようになったのか

月ケ谷温泉では地元の伝統的な料理に力を入れようと
料理長の関口安隆さんを中心にここ数年研究を重ねてきた。
さらに薬草研究の専門家、村上光太郎さんの助言で
薬草にも着目した。

薬草は苦い。内臓に良い成分は苦みを持つからだ。
飽食グルメの時代になぜ薬草なのか―。

こうなると、直接お会いして
薬草にかける思いに触れたくなる。
月ケ谷温泉を訪問し、関口料理長にお会いしてお話をうかがった。
(ご多忙のところ、お時間をいただきましてありがとうございます)

まずは、上勝町内の地層についての話から始まった。
(ご実家は月ケ谷温泉の近くの山中におありになるのだとか)

上勝には「チャート」と呼ばれる堆積岩の地質があります。
 そこは、海底が隆起して盛り上がった地形で
 海の生物の化石が堆積した地層です。
 百間嶽から柴小屋山の山域がそうです。
 チャートの岩肌は赤っぽく、岩石は火打ち石にもなります。
 火の出るところ(かまど)に火打ちをして
 お祓いをすることもあります


◆生物の体内に残る海の記憶
 
チャートは、二酸化ケイ素を多く含み農業に適さない土壌である。
上勝でもチャートの地質では畑が拡がっていない。
けれど、チャートは微量ミネラルのマンガンと鉄を多く含む。
そんな山のミネラルを取り込んだ薬草を使うのだ。
(微量ミネラルがカギかもしれない)

進化の歴史をひもといてみよう。
生物は海から陸に上がった(進化した)。
だから、その名残を体内にとどめる。
血液は海の成分そのものである。
海はミネラルが豊富で生物が生きていくうえで好都合。
それに比べると、川はミネラルが少ない。
生物が海から(競争相手の少ない)川へ進出し、
やがて新天地(陸)をめざすためには、ミネラルの欠乏が問題となった。
そこでミネラルの貯蔵庫を備えた。
ミネラルが多いときには貯え、
少ないときには貯えたミネラルを使う貯蔵庫。
それが骨である。
ミネラルは微量であっても
身体の機能を整える大切な働きをしているのだ。

◆逆転の発想、そのまま食べてもおいしい薬草料理を開発

エビスグサという薬草がある。
その種子はケツメイシとも呼ぶ漢方の生薬で
古くから煎じて茶として飲用されてきた。

その効用は、胃を健やかにする、
炎症をやわらげるというもの。
強壮や利尿作用があり、
胃、腎臓、肝臓の不調はもとより、
視力の回復、動脈硬化や高血圧などにも効果があるとされる。

ケツメイシを薬と思うから
わざわざ煎じて飲もうとするけれど、
やはり苦みやえぐみがある。
さりとて種のまま食べようとすれば、堅くて歯が立たない。
効き目が顕れるためにはある程度の量が必要となる。

【収穫したケツメイシ(エビスグサの種子)】
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ところが関口料理長は、
種子を炒って皮を取り除き、
さらに煮詰めて薬用成分を濃縮させ
その種子をもろみで味を整えた。

これが絶品。
ほのかな香ばしさが素材を引き立てる。
コーヒーやコカコーラを初めて接したときに
覚えたあの感覚にも似ている。
陸のキャビアか?と表現する人もいて
新聞等でも取り上げられ話題になった。

【おいしいとしか言いようがないケツメイシを使った料理。茶色の粒はくせになる】
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生薬は煎じて飲むのと、
粉末などにして体内に取り込むのでは
効果に5倍程度の差があるという。

関口料理長が開発したこの調理法では、
おいしく食べられる5グラムで
20グラムを煎じて飲む苦い茶と同じ。
少量で薬効が期待できる。

◆意識せずに薬草を食べる

厨房で仕込み中の「イノコヅチ豆腐」について
こう説明された。

イノコヅチといってもぴんと来ないかもしれませんが、
 あの嫌われものの「ひっつき虫」です。
 薬効としては鎮痛作用があり、
 関節の痛みなどにも効く成分が入っています。
 ただし薬草の常としておいしくありません。
 また、棘があるので咽にひっかかると取れません。
 ところが、フライパンで煎ると棘が落ちます。
 それを胡麻豆腐ふうに寄せました。
 甘みがほのかに感じられます


先入観を持たず口に入れてみる。
なめらかな食感とコクのある風味が舌の上でとろける。

関口料理長のご自宅では
イノコヅチを市販のふりかけに混ぜて使っているとのこと。
こうすれば、知らず知らず薬草を食べることができる。

薬草といえば、徳川家康を思い出す。
この天下人は、
他の戦国大名にはない長期的な戦略を持ち、
実践していた。

それは、粗食で運動を怠らず
薬草を取り入れたこと。
家康は独自に生薬の調合まで行った。
その結果、75歳という当時としては破格の長寿となったことが
徳川長期政権の礎となった。

◆薬草を自家栽培するのはなぜ?

さらに料理長は続ける。

 月ケ谷温泉では、安定した供給のために
 自社で栽培を始めました。
 現在栽培しているのは約90種です。
(名前を聞いたが、上勝の野山で見かける一般的なもので特殊な山野草ではない)

たまたま手入れに行くということで
栽培地を見学させてもらった。 
葉っぱビジネス「いろどり」の発祥地、傍示の集落へと向かう。

山の中腹の盆地のような場所に畑があった。
そこでは多種多様な薬草が栽培されている。
それぞれの薬草に適した生育環境で栽培するため
(湿ったところが好きなのもあれば、痩せた土地が好きなのもあるなど)
栽培地はここだけでなく3箇所にあるとのこと。
その手入れを社員が毎日欠かさず行っているという。
ここまで薬草に力を入れる宿泊施設がほかにあるだろうか?

ここで、ひとつ疑問が浮かぶ。
もし、月ケ谷温泉の一部のメニューである
薬草料理でしか使わないのなら
(いろどりの発祥地上勝であるけれど…)
この規模の薬草畑は必要ないのではないかと。
(いろどりのように、よそに出荷できるような商品でもないし)

もしかして…。

これは想像だが、
料理長は月ケ谷温泉の普段のすべての料理に
薬草をさりげなく使ってみたいのではないかと。
(おいしいので、言われなければ気付かない)
滋味溢れる料理は、
食べたあと体調が良くなることが多い。
(これはよく経験することで、体調がよくなる料理店には自然に足(心)が向いてしまう)。

◆「身体に良い」ものは「おいしい」

上勝へ来て新鮮な空気、ブナの森「高丸山」、棚田、
そして眼下を流れる勝浦川を見て
旅人にはリフレッシュしてもらえる。

→ 続きを見る(月ケ谷温泉温泉で提供されている薬草料理の写真集)
タグ:上勝町
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2012年11月04日

ナカガワノギク 満開の11月 みごとなリンドウが花を添える 腹にしみる麺


もういいだろう。
前回にたった一輪だけ見つけたナカガワノギク。
11月になったから見に行ってみよう。

前回までの場所から少し上流へ降りてみた。
目をこらして探そうとしなくても
岩の上で至るところに咲いているではないか。
しばらくは、ナカガワノギク劇場を。

鷲敷ラインを背にノギクたちが背を伸ばす。

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映画によくありがちな設定の「三姉妹」
それぞれ性格が違うのだけれど、
後から見守る長女、天真爛漫な次女、
型破りで甘えん坊の三女といったところ。

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岩棚でところ狭しと咲く。
それでいて思い思いの姿態を表す。

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「2012年ミスナカガワノギクに出てみるの」と言っていた娘。
容姿端麗。

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こちらは、やや紫がかった娘。コケティッシュな魅力で対抗する。

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人知れず凛と輝く。

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リンドウがこんなところに。しかも今年見たもっともみごとな姿で。
背後でウメバチソウがはしゃぐ。

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ウメバチソウ。湿った川筋が大好き。これからというつぼみも多かった。

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ノギクが白を纏い、リンドウは青をうたう。

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ナカガワノギクの2012年の劇場は役者揃い。
でも、ひっそりと生きていくのが好き。
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おいしいラーメンを食べたくなったら
那賀川沿いを上っていくといい。
ナカガワノギクもついでに見ればなお楽しい。

醤油ラーメンはこんな具合。

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塩ラーメンはこんな具合。

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つけ麺。
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ほんのり甘みを感じ、旨味が濃厚。
それなのにさらりと潮が引くように後味が消えていく。
縮れ麺とからんだスープをすするときの幸福感はこのうえなし。

麺だって噛めば噛むほど小麦の甘みがにじみ出す。

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食べ終わると椀の底に現れるメッセージ。
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腹にしみるのは作り手の思いがこもっているから。
徳島のラーメンでもっとも好きな店。
麺屋藤という店は丹生谷にある。
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2012年11月03日

カミかつ丼 その正体は?


月ケ谷温泉でB級グルメ風のメニューがあるということで
高丸山の帰りに寄ってみた。
要するに、山を歩いたので腹が減っていたのだ。
そしてそれを後押しする誰かの口コミを思い出した。
「カミかつ丼がボリュームたっぷり。知らずに食べたら肉だと思うよ」。

ということは、肉ではない「かつ丼」なのか。
もしかしたら、タヌキかもしれないと思いつつ。

正体を見極めるためにおそるおそる注文した。
「お待たせいたしました。カミ・かつ丼です」
(「カミ」がカタカナで「かつ」がひらがななので変換が面倒である。注文を入れるときは、「カミ」と「かつ」の間に短い間を入れるとうまく伝わるらしい。自宅で発音の練習をしてから出かけたほうが恥をかかなくていい。間違って「カメかつ丼」(カメ)とか「ナメかつ丼」(なめくじ)、「サメかつ丼」(サメ)、「ハメかつ丼」(マムシか?)などと言うと、厨房は困惑しながらも対応してくれるかもしれないから)

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先入観を防ぐため目を閉じて口に入れる。
揚げたての衣がサクサクサクサクっと軽やかに。
次の瞬間、歯を押し返す弾力感が。
そして、噛みしめると旨味がしみだしてきた。
ソースには香味が感じられ、
この料理をぴりっと引き締めている。
かつの下には、千切りのキャベツ、海苔など野菜が敷きつめられている。
ごはんに醤油がこぼれて米の甘みが倍増される。

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なるほど、これはわかりやすい。
津山ホルモンうどんや
ひるぜん焼きそばのように「ぐぐっ」と伝わってくる。
育ち盛りや体育会系の人にも受ける味である。

さて、カツの正体は?

(また来週 つづく)






と言いたいところだけれど、サービス、サービス!

耳を貸してください。
(こっそり)
し・い・た・けっっ。
(わかった?)

タメになる勉強をもう少し。
徳島県は全国一の菌床シイタケの産地である。
町内には、第三セクターのシイタケを生産する工場がある。
だから、採れたてのシイタケをふんだんに使えるというわけか。

さて、シイタケはすごいキノコである。
まず、旨味成分が濃い(グアニル酸、グルタミン酸)。

私の知人の会社でシイタケの抽出エキスを試供品としていただいたことがある。
それを飲むと、花粉症にききめがあるという人が続出した。
原料はシイタケのエキスで文字通り何も加えていない。
8時間程度はアレルギー性鼻炎がぴたりと収まるという。
これを朝飲んで学校や仕事に行くと、なかなかいい感じということになる。

シイタケは食品なので薬効についてはうたえないが、
個人的な仮説として
シイタケには免疫系に働きかける成分が
含まれているのではないかと考えるのだが、
専門家の方いかがでしょう。

というわけで、
徳島に住んでいる特権でもあるので、
なるべくシイタケを食べるようにしている。

ところが…。
スーパーで販売しているシイタケと
ここ上勝で手に入るものとでは味がまったく違うことに気付いた。
香り、味、歯ごたえ、まったく別物である。

考えられるのは流通経路である。
その日や前日の夕方に採れたものを
町内で提供できる上勝と、
棚に並ぶ前に冷蔵庫などで数日貯蔵された流通品が
同じ風味のわけがない。

シイタケなんてどこでも手に入る、
と思われる方もいらっしゃるだろうけど
騙されたと思って、
月ケ谷温泉でシイタケ料理を食べてみたらいかが?
(それで味の違いがわからなければ何を食べても同じ。ある意味では幸せな人生(^^;))

メニューは、カミかつ丼(800円)のほか
「森定食」では天ぷらが味わえる(1000円)。
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追記

町内でシイタケを買い求めたので
家でも食べることにした。

[見よ、この見事な産毛。生まれたてのシイタケはこんなにもウブなのだ]
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遠赤外線のトースターであぶる。
このときあぶりすぎないこと。
シイタケが汗をかいてくるともう食べられる。
(鮮度が高いので)
上勝のぽん酢をかけてじゅっといただく。
至福の時である。
食べてみなければこの感動はわからない。

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このシイタケはこんな土地でつくられている。
棚田が広がる旭川沿いで
写真の左下が上勝バイオの会社。
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追追記

上勝のぽん酢とは、JA東とくしまが販売しているぽん酢である。
商品名やデザインは2種類あるが、中味は同じである。
「上勝町の味付けポン酢」、「いろどりポン酢」の2種類のパッケージがあって、
デザインが良いのは、(株)いろどりの女性社員がデザインした前者である。
町内ではほとんどの家庭がこれを使っている。
焼き魚、冷や奴など
醤油の代わりになんでも使う万能調味料となっている。
その秘密は、香酸柑橘を3種類ブレンドしているから。
「すだち」「ゆず」「ゆこう」の三姉妹。
(三姉妹の末っ子はまだほとんど知られていないので、「近いうちに」ご紹介を)
月ケ谷温泉へ行ったときは、これも忘れずに。



タグ:上勝町
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2012年10月28日

金長まんじゅう 徳島の忘れらないおやつ


近所にハレルヤの本店があった。
そこには、当時人気だったアニメの主人公と同じ名前の女の子がいて
髪型まで似ていた。

店頭に並ぶお菓子でとても楽しみにしていたのはアップルパイ。
サクっとしたパイ生地にしっとりしたコーティング。
これは年に数回買ってもらえる「儀式」だった。

ハレルヤといえば、金長まんじゅう。
徳島人なら、ハレルヤのCMは歌えなくては。
(ハレルヤのスタッフの方、かつての金長まんじゅうのCMをWebサイトに掲載したらアクセス増えるよ)

1億円札で有名な日乃出本店 のぶどう饅頭 。
「海越えて誉められに行け ぶどう饅頭」も言えなくては。
(嫁いできた人は除く)

ぼくはいまでもこの2つが好きだ。
手頃な値段のおやつであって
「スイーツ」などと気取っていない。
それぞれ派生製品が出ているけれど、
定番がもっともおいしい。

ただし、お茶はいいものに限る。
「りぐり山茶」がぼくにとっては
心をゆるめて頬もゆるめて
それでいて活力をもらえるお茶だけど、
「寒茶」「上勝晩茶」だって構わない。

不思議なことに
凝った洋菓子よりも、心に響くのは郷土の和菓子。
どちらも工場で量産されているけれど、
それとて愛おしい。
企業(経営者、スタッフ)がほんとうに自社の製品が好きで
好きでたまらないのなら
お客様との間にお菓子を通じて共感が生まれる。
日々のたゆまぬ気配りが伝統の菓子を支えるのだ。

たぬきのケーキの愛嬌ある表情はぼくの子どもの頃から変わっていない
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あの頃のアップルパイとはイメージは違うのだけれど。
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金長まんじゅうの定番の包装はこれ。
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見よ、品格さえ感じさせる庶民のおやつ。
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もったいぶらずに食べる。
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ハレルヤがこんな店舗を開設していたとは知らなかった。
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スイーツキッチンなんて銘打っても気取らない。そこがいい。
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やっぱり狸だ。
日本一有名な金長タヌキはジブリアニメの題材にもなった。
ぼくは三田華子著「阿波狸列伝」(全3巻)が大好きだ。
どこかで復刻してくれないかな。



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タグ:菓子 寒茶 金長
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2012年10月23日

アナゴでとろける!

うちはアナゴに力を入れています。
にこりともせず、大将が言う。

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◆「超やわらか特上穴子」か。
それは、秘伝のタレでやわらかく味付けしてあるらしい。
大将がぽつりぽつりと言うには…。

まずは穴子のサイズを選びます。
細くても太くてもいけません。
さしみに使えるような新鮮な穴子をさばいて
すぐに煮付けます。
煮汁は同じものをずっと使っています。
加えるのは水と酒だけ。
それでコトコトと1時間。
できあがった料理は、ふわっとやわらかく
穴子のうまみがとことん凝縮された逸品です。

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うんちくを最後まで聞かずとも
アナゴは口のなかでとろけてしまった。

次は何を?
えっ、くじらのさしみ?
小さい頃食べたことがあるけど、
もう数十年食べていないような。
どうしてくじらなんだろう。
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◆「くじらのさしみ(おいしい醤油漬け)」
おいしいくじらはどこにある?
探し求めてたどりついたのは大阪の市場。
当店まで直送してもらっています。
そのまま食べてもおいしいですが、
特製のたれをかけて待つこと10分、
くじらの甘みと醤油が溶け合う、
絶品のしょうゆ漬けのできあがり!

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いや、これもうまい。

さて、次はあっさりと。

それなら、これはどうですか?
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◆「すりおろし天然わさびのなみだ巻
自然のわさびを食べたことがありますか?
天然わさびを
雪のように高く盛り上げたのが、当店のなみだ巻。
鼻腔をくすぐるわさびの香りを愛でつつ
どきどきしながら口に入れ
(どこまで来るかと身構えつつ)、
ひと呼吸の沈黙のあと、すうっと引いていく
(その後味の良さ)。
そしてお客様に笑顔が浮かぶのです。

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わさびの量を少し減らした通常のわさび巻もあります。

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大将と奥さんの気取らない店。
決してうんちくを語る店ではない。
でも、料理が語り掛ける居心地の良さ。

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店の名は「魚々菜々 げん太」。
藍住にある。
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2012年10月18日

高知で思ったこと

高知(土佐+幡多)はいい。
10代の頃は室戸に自転車で通い、
20代は、クルマで四万十川へ通った。
三嶺から天狗塚にかけての南斜面は四国でもっとも好きな山域。
(徳島県では「みうね」と呼ぶが、「さんれい」と呼ぶ高知県の呼称がしっくり来る)
室戸がジオパークに登録された翌日にはお祝いに室戸を訪れた。

かつて高校野球には南四国大会があった。
高知県と徳島県の優勝校が甲子園出場をかけて試合を行うもの。
高知高校が出ようと徳島商業が出ようと、
(どちらの県の人も)南四国代表として応援した。

きょうは宿毛で仕事をし、夜は高知へと入った。
さて、どこへ食事に出ようか。
高知といえば、カツオだけれど、
高知市から120km離れた中村(四万十市)にも良く行くが
地元の方々とご一緒に飲食店を訪れている。
千里(地元の人気店)、なかひら(夕方水揚げしたカツオをさしみで出すビリビリ)、わかまつ(塩たたき発祥の店)、谷口、常連、喜川といった店を何度も訪問している。
特に、カツオや清水サバのさしみは絶品。テナガエビやアオサの天ぷらも欠かせない。
曼荼羅屋(中国料理)、喫茶ウォッチ、スナックまあくんなども良く行くところ。
だから、今回はカツオは見送りという感覚。

昼間だったら、
竹村さんの仕掛けた帯屋町の「土佐茶カフェ」にでも行くのだけれど。
(ひろめ市は好みではないので)

ひとりでの居酒屋は料理が頼みにくい。
今夜はパスタが食べたくなった。
ホテルから歩いて2分で良い店がある。
外を歩く人々を眺めるオープンカフェスタイル。

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店内はジャズが流れ、
選りすぐりのワインが置いてある。
料理は、緑色のパスタ(ジェノバ風リングエッティーネ)をいただこう。

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食通の芸能人も惚れた店という。
でも、気取らないのが高知の良さ。
初めて食べたけれど、味わい深い。
白ワインをグラスで注文する。
食の深さを改めて堪能する。

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次に、ご飯が食べたくなったので、
すぐ近くの店で梅茶漬けを流し込んでホテルに戻った。

朝は近所のカフェへ。
見つけたのは、これまた歩いて数分のところにあるあたたかい雰囲気の店。
モーニングは、玄米のおにぎり、自家製ドレッシングとマヨネーズ。

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飲み物には紅茶(ダージリン)を選んだ。
デザートは、マカロンまたは「ブリオッシュ」を選べる。
(フランスの発酵させた菓子パン。自家製のクリームをつけて食べる)。

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店内ではボサノバが流れていた。
いい曲だったので、女性スタッフにタイトルをお尋ねすると
(笑顔の素敵な女性で何度でも来たくなる♪)
ナラ・レオンの「Dez Anos Depois」というアルバム。
(70年代に彼女が10代で録音したらしい)

これが絶品。
二階の窓から朝の石畳の小径(おびさんロード)を眺めながら
ボサノバが淡々と流れ時間がひととき立ち止まる。
(自宅に戻ってからCDを注文した。さらに小野リサも)

↓ 以下のリンク先で視聴ができるので聴いてみては?





どちらのお店も
大切に時を紡いでくれる場所。
Web掲載についてお店の許可をいただいておらず
ご迷惑をおかけしないよう店名を掲載しないが、
検索するとすぐにわかるはず。


ところで、高知県では今年度から「龍馬パスポート」を発行している。
指定された施設を利用し、専用の台紙にスタンプを3個もらうと
パスポートが送られてくるもので、
高知県内の観光に関連する店舗や施設で特典が受けられるというしくみ。
一見すぐに3個集まりそうだが…。

ところが…。
これまで数え切れなくぐらい、
高知県内で宿泊と観光を行っているが、
どういうわけか、たった3個のスタンプが集まらない。

その理由のひとつは、しくみがわかりにくいことではないだろうか。
例えば、同じ施設では2個目は押してもらえないという縛りがある。
高知県の特産品を扱うまちなかの交流拠点&アンテナショップの
「てんこす」さんを応援したいが、
リピート購入はスタンプの対象にはならない。
(てんこすさん、「りぐり山茶」がずっと品切れですよ)
ところが宿泊施設ではリピートは対象となるなど複雑。
また、それぞれの店、施設では押印の条件が異なる。

そもそも、どの施設や店でスタンプをもらえるのか。
Webで賛助会員に記載されている高知市内のホテルに泊まった。
特典は受けられなくてもスタンプは押してもらえるだろうと思ったら
押印していないとのことであった。
(ホテルの責任ではなく、システムの告知のわかりにくさだろう)

定宿にしている県西南部のあるホテルはスタンプと特典の対象となっているが、
ホテルにスタンプの台紙がなく(見つけられないだけだったらすみません)、
これまで数十泊しているにも関わらず、押印は未だにない。
(龍馬パスポートが始まったのは最近なので、ここでのすべての宿泊が対象ではないけれど)

高知駅前の「土佐てらす」でもらったパンフレットを
隅から隅まで熟読して、龍馬パスポート(RYOMAの休日)を少しずつ理解できた。
ターゲットは、私のようなリピーターではなさそうだ。
(パスポートがなくても来県する)
では、初めて高知へ来る人か?
(初めての来県でパスポートが得られる人は多くないだろう。しくみがわからなければ)
では、いったい誰?


JR四国の特急(ローカル線を除く)には、
今年の始めから龍馬パスポート(RYOMAの休日)の告知シールが
シート背面の目に止まる場所に貼られている。
JR四国としても、大々的に本プロジェクトを押しているわけだ。
(岡山〜高知、岡山〜松山はドル箱なのだ)
私は四国内の長距離の移動にも公共交通機関を使うため
JR四国には月5万円程度は払っている人間である。

いつも苦心するのは、牟岐線と徳島線を乗り継いでも
瀬戸大橋からの流れ(高知方面、松山方面)に接続していないことだ。
例えば、徳島から高知へ直通の特急は存在しない。
そこで、阿波池田で乗り換えとなるが、
横の流れ(ローカル)と縦の流れ(ドル箱)がうまく接続しない。
言い換えれば、観光客も四国を周遊しづらいということ。

話がそれたが、JRで高知県へ向かう乗車も
スタンプの対象になるのではないかと思ったが、それはないようだ。
(割引の対象にならないことはシステム上の理由でわかるのだが)

関係者の方を批判しているわけではないのだが、
龍馬パスポートは、
高知県の観光要素を総花的に集めて
それらを一括りするタイトルを机上で後付した感がある。
でも、ひとつのキーワードには、ひとつの要素という
シンプルなプロモーションがわかりやすいのでは?

香川県のキャッチフレーズ「さぬきうどん県 それだけじゃない 香川県」も違和感がある。
さぬきうどんという最大の来県要素を掲げながら
するりとかわされた闘牛のような気分。
うどんめぐりをする人は、道を探しながら讃岐ローカルを楽しみつつ
適度に腹ごなしをしてうどん店をめぐる。
わざわざ、飛行機に乗ってやってきたからには名店をすべて廻りたいと思う。
うどん店めぐりの人たちの気持ちになって、
どんなおもてなし、ソフトがうれしいかを考え、
そこを徹底的に満足していただいてから
次の要素でのリピートにつながるのではないかと思うのだが。

ワン・フレーズ・ワン・ミーニング。
それが理念と行動を一致させること(軸)。

高知県内には自分のモノサシを持った個性的な人が少なくないが、
その人たちは複雑な観光促進のしくみをどう思っているのだろう。
高知県を愛するがゆえに聞いてみたい気がする。

路面電車は何を謝っているのだろう。実は「地名」。
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高知駅前で迎えてくれる龍馬をはじめ幕末志士たち。
「いつまでもわしらに頼っちゅう。いまのニッポンは21世紀のおまんらが立ち上がらなあかんぜよ」
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posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ