2023年05月07日
これはなんと! 四万十ぶしゅかん アイスキャンデー(久保田食品)― 作り手の執念と余裕を感じる仕上がり
久保田食品(株)は高知県南国市にあるアイスキャンデーの製造会社である。高知県や四国内の消費者にはアイスクリンなどでもおなじみの会社で、とても質の高い氷菓を提供している。
ぶしゅかんとは、高知県四万十市(中村)の香酸柑橘。特産品になったのは近年で、それまでは地元で当たり前に採れて当たり前に消費されていた。農薬を使わずとも百年程度は実をなり続けるという。
公式Twitter記事
https://twitter.com/kubotaice/status/1518411839436050432
四万十ぶしゅかん株式会社
https://shimanto-bushukan.jp/
高知県四万十の禁断の果実
https://www.shakaika.jp/blog/20496/shimanto_busyukan/
【PV】四万十ぶしゅかんの歌 -禁断の果実-
https://www.youtube.com/watch?v=M_cZZFLUo_c&t=1s
(知っている人は出演していなかったが、場所はすべてわかる)
中村の居酒屋では定番となっているぶしゅかん。カツオのさしみやタタキ、メジカ(ソウダガツオ)のさしみなど赤身魚に抜群だが、ビールに飽きて注文するぶしゅかんの酎ハイ(ぶ酎ハイ)がこれまたえい。この世でもっとも「さわやか」な飲み物(おっと、断定している)。ぐいぐい飲みたくなるし、それでいて舌のリフレッシュ効果があるのか箸を止めない飲み物である。
中村では天神橋のなかひら、喜八、栄町の千里、大橋通のたにぐち、やじろ兵衛などで飲んだ記憶がある(料理のおいしさとぼったくりのない安心感と手頃な価格では全国で中村の居酒屋が総合で一番じゃないろうか。みんな市役所に車を停めてのみよる。市も開放しちょるし、市の職員もまちなかに出あるく。おおらかでえい。むろん帰りは代行)。
その風味はどう形容すればよいか? ユズと違って料理を邪魔しない(さしみにユズは想像したくない)。すだちと違って、えぐみが少なく、果汁も多い。ゆこうと似ているかというと、ゆこうから旨味やまろやかさを減じてライムのような透明感。それでいて全体の雰囲気はやさしい。
栽培に手間いらずといわれる四万十ぶしゅかんが、なぜか中村でないと育たないという。その理由を推測するに、四万十川が江川崎からくるりと向きを変えるが、この四万十川と支流の広見川にあるのではないか。
四万十市江川崎は多治見市と並んで最高気温を誇る盆地である。豊後水道を抜けた季節風が愛媛県三間地区から広見川を抜けて四万十川との合流点の江川崎に達する。そこからさらに中村まで狭い川筋を北北西の風が一直線に走り抜けて中村に入って平野部となる。中村は高知県西南部でありながら冬は雪が多く寒いといわれるが、それと海からの暖かい風が出会うことによって霧や夜露をもたらす。しかしもともとは温暖多雨の地域である。これらの条件が複合的に重なって四万十ぶしゅかんがこの地でしか育たないのかもしれない。
地域性を持つ香酸柑橘としては、四万十ぶしゅかん、上勝ゆこう、北山村じゃばらが三大産地と思っているが、そのなかでも人為的でない地域性では四万十ぶしゅかんが際立っている。
前置きが長くなりました(このブログの名物?というか特徴)。
久保田の四万十ぶしゅかんキャンデーのできばえを書きたい(写真は撮ってないがよ。溶けるじゃろ。下の会社公式で画像を見てね)。
https://kubotaice-shop.jp/item-detail/1116691
アマゾンでもうっちょる
https://amzn.to/42ffBjk
原材料を見たら、どこまでも四万十ぶしゅかんを信じて心酔しちょるね。
原材料名:ぶしゅかん果汁(ぶしゅかん=高知県産)、砂糖、水あめ
ぼくは湯船に浸かりながら食べたけんど、香りと果汁の豊麗な酸味に打ちのめされたがよ。夢中に冷たい氷をかじる。あふれる香酸柑橘の酸と蜜をなめる蟻の気分なが。
(近所のスーパーにうっちょってよかった)
久保田食品からも四万十ぶしゅかんかも宣伝費はもろとらんけど書かずにはおられんがよ。ざまにえいけん。
追記
牧野富太郎もぶしゅかんの画を残している。
https://www.museum.or.jp/event/70200
牧野博士をイメージしたご当地ジン(マキノジン)でもぶしゅかんが使われている。
https://www.makinogin.com/
https://www.drinkplanet.jp/bartenders/view/183
posted by 平井 吉信 at 12:15| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2023年02月11日
かっぱえびせん 淡路島たまねぎのかき揚げ味 なんだ、これは
ふと立ち寄ったキョーエイ(マルナカにもあった)で見つけたのがかっぱえびせんの限定販売。
たまに食べたくなるのがえびせん(定番品ね)。定番スナック菓子のなかで完成度は群を抜いている。
そうそう、今朝ラジオをかけていたら、オトコは定番を好む(変化を好まない)という心理を説明していた。もともと狩猟がオトコの役割なのでターゲットを設定したらそれ以外は動かない(変化がない)のが安心するらしい。ゴールに向かっての求心力を維持するために変数を減らすということだろう。これはうなづける。
飲食店に行けば注文するものは毎回同じ。同じ季節に同じ場所で同じスミレを見ることに喜びを感じる。だからオトコは限定仕様には興味がないし髪を切る店を変えない(オンナはときどき気分を変えて店を変えるそう)。
飲食店はコロナでもっとも影響を受けた業種だけど、たくさんの経営者の話を聴いていると傾向が見えてきた。立地でいえば郊外の店のほうがやや影響が少ない。繁華街はエリアごと撃沈して人が戻ってこないのだろう。まあこれは当然と思うが、ぼくが注目したのはある経営者から聞かされた傾向。
飲食店といえば女性をターゲットに店づくりをして誘因する傾向があり、男性はそれに付いてくると考えられている。だから多くの飲食店が女性を意識して店をつくりこむ。確かに女性は身の回り3メートルによく気が付くという。メニューも立体感のある盛り付けとか少ない量の小鉢が多く付いてくるとかで女性を喜ばそうとする。量は少なめでも気のきいた演出感があるなど。
ところがそんな店がコロナで苦しんでいるというのだ。むしろ男性の固定客が多い店はコロナで影響が少なかったという。これもおおいにわかる。頻繁に来るオトコ客は同じ席に座って静かに決まり切ったメニューを注文して満足して帰る。一種のルーティンだ。男性の一人客は決して浮気をしないのだ。だから男性の一人客を大切にしている店はコロナでも影響を受けなかったという。
わかるな、これ。出張先などでカフェにひとりで入っていくときのばつの悪さ。入口で店主や店員さんに男性ひとりだけど入ってもいいですか?と必ず尋ねる。まわりに女性たちが陣取る席の取り方にも気を使うので店側が「こちらに」と案内してくれると気が楽になる。女性にとって居心地の良い空間なのだろうけど、オトコひとりはなんだか落ち着かない。だから食べ終わると8秒程度で席を立つ。勘定を済ませながら食事の感想(ひとことぐらい)と礼を言って立ち去り、店を出ると借りてきたネコ状態から自分に戻っている。そうでしたね。
前置きが長くなりました。定番ではなく限定のかっぱえびせんについてです。
袋を空けた途端、香りについて書きたくなった。香ばしさがひときわ際立っている。なんだかうまみやら豊かさやらが袋からたちこめてくる。皿に盛って花を近づけるとさらに納得。旨味成分がメイラード反応で引き出されたまま封印しました、という感じ。
ごめん、商品名を書いてなかった。
「かっぱえびせん 淡路島たまねぎのかき揚げ味」
https://www.calbee.co.jp/products/detail/?p=20221219133247

瀬戸内海産天然えび100%を使用した生地に、淡路島たまねぎ、徳島県産すじ青のりを使用だとか。(たまねぎパウダーには淡路島たまねぎを60%使用、徳島県産すじ青のりを0.09%使用)。
こんなにおいしい食べ物ってあるの?と驚いた。飲み物は炭酸水がいいと思う。ぼくは自作梅酒を炭酸水で割る。このところ海(里海)の話題で記事を綴っていたからタイムリー。
想像力も働かせて書くけど、限定のこの商品がこれほどおいしいということは、定番商品の製法もかつてと変更、改良されていると感じる。ぼくにとっては感動レベルの商品だった。物価が高くなっておやつも買いづらいこのところだけれど、100エンぐらいで買えるのだから庶民の味方。アメリカならこれは300円以上だなと思ったけれど。安くて高品質でおいしいというのが貧しきニッポンの象徴なんだろうな。3月中旬までの販売だとか。
追記
ここまで書いて定番のかっぱえびせんはどうなんだろうと思って買ってみた。
違う。手が伸びていかない(理由はわからなくても身体は反応している)。
粉っぽい。香りがあまりない、というのは後付けの理由かもしれないけれど
突き抜けた幸福感はなかった(カルビーさん、ごめん)。
今回の限定版の完成度の高さを改めて確認した次第。
posted by 平井 吉信 at 01:40| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2022年08月06日
木陰というコーヒー(豆)
豆を取り寄せて手動のミルで引いて毎日コーヒーを飲んでいる。
1日1杯飲めば満足するのでカフェイン中毒でもコーヒー通でもないけれど
飲みたいコーヒーにはなかなかめぐりあわなかった。
(カフェインは苦手で空腹時は決して飲まない)
コーヒーといえば、がっつりと濃い深煎りコーヒーを飲むのが徳島の通という感じであったが、ぼくはこの人たちが好むそれが焙煎で焦げているだけのように思えて苦手だった。
誰かに阿南市内で焙煎したコーヒー豆をもらったのだが、まさにその状況で、飲むと健康を害するのではと思えるほど(コーヒー通でもないぼくでも身体が受け付けられない)だった。
いつも飲んでいるのは千葉市の小さな焙煎所から取り寄せた豆。東京から徳島に移住してこられた方に紹介いただいたもので、金額は手頃で200グラムで1000円前後のスペシャルティにしては手頃。
その焙煎所も店主は60代になられ、後継者もできていまがもっとも良い仕事をされているのではと感じる。徳島でも若手が浅煎りのコーヒーをめざしてここ数年開店されているが、グレード感は似て非なるもの。まだまだ技術も研究も足りていないように思うが、コーヒーの価格はもしかして彼らの値付けが高いのではとも思える。
いま飲んでいるのは「木陰」と銘打たれたオリジナルブレンドで、
ここ数年で(というか今年に入って)さらに焙煎のステージが上がっているように感じられた。
コーヒーのおいしさをぎりぎりまで攻めて抽出するのではなく、まさに大吟醸のようなゆとりを持って風味をつくっている。親族が遊びに来たら出すのだが、「なにこれ。身体に吸い込まれていく」という。雑味やえぐみが抜けて純度の上がったコーヒーはとげがなく、舌をなめらかに滑っていく。一口飲んで水を喉に入れるような飲み方は必要なく、コップを置いたと思ったその手がまた伸びていく。待ち遠しさを感じるほどで、しかも飽きることのないおいしさ。
入れ方は高い温度(95度)、蒸らしなし。ペーパーによる手落としで例のV60ドリッパーを使う。手動ミルは以下がおすすめ。股の間に挟めるので力が要らず豆がひける。ひとつやるべきことがあるとしたら、余った湯をミルに流して粉が刃物に残らないようにすること。酸化した豆の残渣で風味を壊さない。
定評あるV60シリーズで使っているのはこれ。冬場でもコーヒーが冷めにくい唯一の構造
ドリップポットは新潟県燕市産。高くないけれどよくできている日本の道具。
このブログをお読みの方はご存知のことだけれど、ぼくは仕事場や自分の部屋にエアコンを置いていない。執筆中のいまの気温は夕方で32度。扇風機も使っていない。残念ながら地球温暖化が進むと1990年代に見切ってからはエアコンのない状態に身体を慣らそうと少しずつエアコンを使わないようにして10年ぐらい前に取っ払った。夏の暑さを肯定的に捉えて愉しみたいので。
32度の部屋でホットコーヒーを飲むのだけれど、これが良い。冷たいと香りが鼻腔を抜けていかず残念だから。でもこのコーヒーは冷めてもおいしい。ごくごく飲めて冷めてもおいしいとは焙煎技術の深み。
そこでテーマは木陰。
仕事で鳴門市のウチノ海総合公園の近隣を訪れた際に立ち寄ったもの。しかし海沿いとはいえコンクリートの照り返しは見ているだけで暑いという人もいる。

そこで鏡のようなウチノ海を目前に芝と樹木が織りなす空間をコーヒーのあてにしてみようかと。


鳴門市の島嶼部は四国本土と陸続きのようにアクセスできるけれど、その立地の良さは京阪神在住者の終の棲家となり得る資格がある。食材をとっても、鳴門鯛、鳴門金時、鳴門わかめ、レンコン、梨、ドイツ風のパン(日本で第九初演の地でドイツ人の俘虜が地元の人と交流して継承したもの)と全国有数の素材が揃う。鳴門の渦潮、エクシブ鳴門、大塚国際美術館、ドイツ館といったコンテンツも一流。ただし唯一ダメなのが水でこれはまるで飲めない。瀬戸内の気候で雨が降らないから川の下流の水を浄化しているのだろう。浄水器で解決するけれど。

posted by 平井 吉信 at 18:43| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2022年07月13日
久しぶりの松屋 コロナ下での外食の難しさ
コロナが流行を始めた2020年4月以降、外食はほとんど機会がない。ほとんどは弁当持参としているからで、WHOやCDCが空気感染(エアロゾル感染)の怖れありと告知する半年以上前にその可能性がありと判断して外食を止めている(年に2〜3回しか外食していない)。
ぼくの場合、交通費と食費の合計はコロナ前の1/100程度に激減している。コロナ感染と後遺症のリスクを考えたらそうならざるをえない。業界のガイドラインでは不十分のところと過剰なところがあるように思う。科学的知見でノウハウは上書きアップデートしていかなければ。コロナで安心できる店があれば客は減らないと思う。そこで飲食店のためのコロナ対策をお伝えしている。
どんな理念で、どんな根拠に基づいて、どのような対策を、どの程度取り組んでいるか、その結果どんな結果(数字)が得られているかを別のブログでお伝えしている。それはお客のためだけでなく自店のスタッフの健康と集客(収益確保)のため。もちろんそこに手間と費用をなるべくかけないようにする。それがDX化だよね。
そんななかでコロナが収まった数日を見計らって、松屋へ出かけた。以前から全熱交換器による換気をうたっているし、松屋の客はほとんど会話をしないし、料理が来るまでマスクは外さないし、てきぱきと食べれば5分程度で出店できる。
久しぶりということで早く食べられるカレーにした。カレーにみそ汁というのもおもしろい取り合わせ。もちろんサラダはありがたい。

ところで久しぶりの松屋が改善されていることに気付いた。
券売機とPayPay決済は以前から変わらないが、今回は従業員が机に半券を取りに来ないで番号を呼ばれて自分が取りに行く呼び出し方式(高速のSAでおなじみ)に改められていた。
これはスタッフの導線を劇的に短縮するとともに、少人数オペレーションも可能とした。さらにスタッフと来店客の接触を短くする効果も大きい。スタッフが感染すれば人手の確保が難しくなるからだ。
券売機の購入情報が厨房に順番に表示されるとともに、厨房からは手持ちの材料から売り切れをリモートで表示させているはず(もしかして冷蔵庫の中身をAIの画像判定で行っているかもしれない)。
さらにドレッシング。松屋のドレッシングは定評あるものだが、ドレッシングを開けるときに注ぎ口を指で触る危険があったもの。この形状では品質保持やコロナ対策が改善されるこはずである。中身も毎日入れ替えているかもしれない。
(余談だけれど山本太郎は週に3回は松屋の牛丼だと言っていたような)

先日はシャトレーゼが北島町に再上陸した。四国の同店は次々と撤退し、最後の砦がうちの近所の店舗(四国最後の店)だったのだ。
吉野川の北岸だから行けても年に1回ぐらいだろうけど、順調に行けば吉野川の南岸にも出店されるかもしれない。FC側から見れば配送コストを考えればドミナント出店が望ましいだろうから。
コロナが収束する頃にサイゼリアが出店してくれるとうれしい。
マスクは今世紀中にはずせる環境にならないかもしれない。根源の状況はまったく改善されていないし、それがほとんど不可能なことも書いている。コロナから目をそらさずコロナと共存していく生き方(選択肢)を選ぼう。
追記
マスクを付けると熱中症になるなどと喧伝されているけれど、日経メディカルの記事では国内外の研究者による実証研究では深部体温が上がるなどの報告はないとのこと。マスクと熱中症が無関係であることは確かとしても不快感の問題が残る。周囲にヒトがいない環境でマスクはする必要がない(しても構わないが)。
posted by 平井 吉信 at 23:08| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年11月20日
緑濃きもの しっかりしていて 甘いもの
四国のスーパーでは高知県産、宮崎県産が並べられることが多いが
地元の産直コーナーにはもちろん徳島県産もよく見かける。
(生産量でいえば高知県産は徳島県産の30倍ぐらい多いのだ=野菜生産出荷統計)
ピーマンはおいしい。
食べるときは1人で5〜6個は食べる。
特に白い部分がおいしいので除去しない。
今回は珍しくパンと目玉焼きの朝食で
フライパンで軽く炒める感じ(加熱しすぎないよう)。
(今回は半分に縦切りしているが、丸焼きすると内部が蒸し焼きになって甘みがさらに増す)

ピーマンは生でもおいしい。
手軽なのは輪切りに細かく切って「くらこん」の塩昆布と合わせる。
簡単な弁当のおかずにもなる。
このピーマンは近所の生産者から直接分けてもらったもの。
標高の高い水はけの良い傾斜地で自然栽培されているもので
一般的な流通(スーパー店頭)ものと比べてえぐみが少なく甘みが強い。
さらに、果実がしっかりしていて長期にわたって崩れない、傷まない。
キョーエイで販売されている阿讃高原豚の特売時に買ったロース肉と。
(筋切りはせず両面を弱火で。脂面を立てて焦げ目を付かせ出てくる水分を紙で吸い取りつつ途中からピーマンを入れて蒸し焼き、最後は水分を飛ばす。固くならずに旨味を閉じ込めて火を通している。醤油と洋辛子で食べる)

ピーマンがなければ野菜はつまらない。
栄養価が高く安くおいしい野菜で収穫時期が長いということでピーマンは野菜の王様といったところ。
(朝食べたのにまた食べたくなる。10代の頃と体型体重体力が変わっていないのは野菜を中心とする雑食のおかげ。野菜は好きだけど菜食主義やヴィーガンはやらないです)
posted by 平井 吉信 at 13:16| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年09月11日
生地がおいしいパン店、生地がおいしい焼き菓子店。季節が一瞬きらめいた
howatto(伊豆田裕美さん)さん、北島大進さん(ブーランジェリーコパン)は食材をおいしさに変える冒険家だ。伊豆田さんは中徳島町でシフォンケーキやビスコッティなどの焼き菓子を、北島さんは徳島市西船場でパン(国産小麦、全粒粉、ライ麦など)をつくっている。
どちらも創業して2〜3年の方だけど県内ではここのでなければと根強いファンが支えている。コロナ下であっても着実に歩まれているお店だ。
共通点は食材を大切にしていること、食品メーカーや研究所での経験がおありで食材の調理を科学の視点で見ていること。
食材を厳選しているというのはどこでも売り文句だが、実際に風味に反映していながら、そのことをうたっていないのには理由がある。
食べればわかるから。また稀少な食材は枯渇するリスクがあることを知っているから。
howattoではプレーンのシフォンケーキが食材そのもののおいしさを提案しているし、あこ天然発酵の酵母を使うコパンの食パンは流行とは無縁の小麦を噛みしめる歓びを感じさせてくれる。それは一億総グルメ時代に原点の魅力をあえて伝えようとしているかのようだ。
このおいしい生地の上に、地元を中心とした季節の素材を大胆に使ってみせる。それがまた驚きなのだ。
(食べてしまったあとで「しまった」と思ったので写真はないが)コパンではマリトッツォをいち早くつくっているけれど、大手の商品とは比較にならない風味のようだ(価格も大手の2倍以上なのだが、食べた人は必ず再訪するという)。
金曜日のみ営業のhowattoを昨日訪問すると、スイカのシフォンがあった。
(商品名/紅茶とスイカのシフォン)

佐那河内村の方からみごとなスイカをご提供いただいたという。しかし焼き菓子にスイカ?と思ってしまう。さてどんな仕上がりかは帰ってからのお楽しみとして。
さらに佐那河内産のスダチ(さなみどり)、阿波すず香、ゆずを使用している、とある。
冒険家というのは菓子ともっとも相性が悪いスダチ類を使おうとする点だ。
さなみどりは、ぼくの知識が間違っていなければ日本で1軒だけの生産者(大仲さん)がつくっている稀少なもの。いや、稀少なだけでなくこれを知ったら料理人はたまらないだろうと思える食材。
→ さなみどり すだちから生まれた豊かで潤う香酸柑橘
店内は秋の素材がお目見えしている。

大きな実が入った栗はディスプレイにも使っているが、現在仕込み中というものだそう。
栗の出所は福原純子さんが営む有機農園小七郎さん(上板町)。
小七郎さんの野菜や果実は有機だからどうだ、というのではない。形式的な安全性(有機JAS認証)だけではなく、食材としての磨き上げが高い次元に到達している。不思議なのは生命力の強さを感じる(色艶が良い、見映えがするなど)のに、人間が食べておいしいという点だ。なにか植物はそれをつくる人の思いを感じ取って(感応して)人間に生命を捧げている、というと神秘的になりすぎるけれど。
以前に玄米を分けていただいたが(うちでは炊飯の前に精米して五分づきで食べる)、米の粒のふくよかさはこれまで見たことがない(味わったことがない)ものであった。ただし手間をかけるため反収は驚くほど少ないという現実がある。
howattoさんでは小七郎さんの食材の可能性を菓子として使っている。近々小七郎農園の特集を行うそうだ。この栗も尋常ではない立派さだが、これが今秋の菓子としてお目見えする日も遠くないだろう。
さてと家に辿り着いた。
鼻腔までを含めた身の回りと身体の無害化(コロナ下のルーティンで10分以上はかかる)ももどかしく、紅茶を入れてみた。
生地は紅茶だが、やはり生地がいい。
耳たぶをさらにやわらかくしたかのような限りないやわらかさ、しっとりとしたふくらみ感。
そこにスイカの果実がしたたかに存在感を放っている。
スイカやほとんどが水分なので菓子にどのように応用するのか?
その答えが紅茶(アールグレイ)とスイカとされたのだろう。
感覚的に表現すれば、紅茶の風味がスイカを活かし
スイカの風味が紅茶の存在を際立たせているといえる。
この組み合わせはどのように見いだされたのだろう?
(味覚の合わせには何らかの科学的な根拠がありそうである)


この商品、9月10日の店頭のみの再現だろうと思った。
予感がしたのでほかのお客様のことを考えて1個だけ買った。
それを家で小さく切り分けてスプーン1個ぐらいだけど味わって食べたのだ。
(自分だけが独占してもうれしくないだろう)
味わった体験を言葉に置き換えるのはむなしくなりそうだけど
ここに書いていることが心の動きといえば十分だろう。
ここでは素材も来店客も一期一会で季節と人を結わえていく場なのだ。
howatto https://howatto.jp/
ブーランジェリーコパン https://www.instagram.com/minnano.copan5.51/
追記 店内の感染対策について
どちらのお店も感染症対策は万全で模範事例だ。
コパンさんではCO2センサーを目に見えるところに設置されている。
howattoさんで許可をいただいての計測はご覧のとおり500ppmの前半。
野外が410〜450ppmなので外と変わらないほどだ。

実際にあちこちで許可をいただいて計測しているが、ロスナイのような全熱交換器(デルタ株は全熱交換器+4〜5万円クラスのHEPAフィルター空気清浄機が対策の要)がフル稼働しているオフィスで人数制限をしているところでは600〜700ppm程度、一般的な出勤状況だと800〜1000ppm程度が多いようだ。数値が下がれば眠気も減るので生産性は上がる。真夏の熱波も真冬の換気も窓開け換気と違って快適に行えるのがロスナイ。そのロスナイを使って24時間換気を行うことでコロナでの安全の目安としている700ppmを越えないことを啓発している。
全熱交換器の導入は、コロナに限らず感染症対策や快適な環境の提供、省エネルギーの3つの利点から費用対効果が高い。HEPAフィルターがないのに高価な空気清浄機(5万円以上の海外製など)やら実空間での効果が疑わしくむしろ体調不良の原因となり得るイオン(ナノイーやらプラズマクラスターなどの名称のオゾン)吹き出し装置、抗菌コーティングなどを導入する資金があったら日本製の全熱交換器を導入すること。デルタ株に対して何が有効か、何が対策の要諦か、情報の取捨選択と科学的な根拠に基づく理知的な判断ができなければムダなものを買わされてしまう。
posted by 平井 吉信 at 12:42| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年08月29日
焼豚玉子飯
愛媛の人、特に松山から東予にかけてなら、ほとんどの方はご存知かも。
今治名物の焼き豚玉子飯。
目玉焼きが2個、そして焼き豚が満載。

目玉焼きをつぶしてかき混ぜて食べる。

意外といけるのだ。むつこいのではと思ったが、もやしのスープがオアシスとなって食べられる。
もともとはまかない用だったとか。
数回食べたことがあったが、量は思ったより多くなかったとしても晩飯は食べずにいけそうと思えた。
(店名は重松飯店。写真はコロナ下の数年前のこと)
夏バテ気味の人は自宅でつくってみては?
追記
愛媛はソウルフードが全国有数の県かもしれない。
宇和島の鯛飯、今治の焼き鳥や焼豚玉子飯、松山のことり、アサヒといった甘い鍋焼きうどん、でゅえっと(松山市駅前商店街)やドリップ(西条市)のナポリタン。なかでも宇和島はおみやげに迷うほど名物が多い。自宅からもっとも遠いけれど、日帰り出張(0泊2日)なんて強行軍のセミナーなどもやったな。すべてコロナ前のことだけれど。
posted by 平井 吉信 at 00:16| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年08月27日
ムロトアナンカイガンカクテル
夏らしさが戻ってきたかと思ったら秋の風を感じる。
もう2021年の夏は戻ることはないだろう。
咽の渇きを癒そうと飲み物をつくる。
甲類焼酎(キンミヤ) 3
トマトジュース(カゴメ無塩)3
炭酸水(サントリーストロング) 3.8
ゆこう果汁(西地食品)0.2
名付けて
ムロトアナンカイガンカクテル
南海の孤島の倦怠を風速8kmで吹き飛ばす南海の孤島で
ひといきつくためのひとときに
夏の夜に音楽を聴くときの夏の夜に
岬へ向けてまがりくねったみちをたどる岬と
果実の生命力を感じとれる果実をイメージしてつくりました。
と、シニアカクテルブレンダー(アドバンスド・コースB、2021年創設コースから)なら言うんだろうな。
(公益財団法人日本シニアカクテルブレンダー協会から引用)
このカクテルのスパイスはゆこう果汁。
徳島県南部固有の香酸柑橘でゆずとだいだいの自然交配したもの。
風味はユズのようなクセはなく、酸味に透明感があってまろやか。
→ ゆこうについてはゆこうタグから
ゆずと同様に絞り手(製造会社)で風味が違う。
これを数滴垂らすと味わいと香りが一体となって立ってくる。
徳島の人以外は入手しがたいのでレモンで代用可。
もう2021年の夏は戻ることはないだろう。
咽の渇きを癒そうと飲み物をつくる。
甲類焼酎(キンミヤ) 3
トマトジュース(カゴメ無塩)3
炭酸水(サントリーストロング) 3.8
ゆこう果汁(西地食品)0.2
名付けて
ムロトアナンカイガンカクテル
南海の孤島の倦怠を風速8kmで吹き飛ばす南海の孤島で
ひといきつくためのひとときに
夏の夜に音楽を聴くときの夏の夜に
岬へ向けてまがりくねったみちをたどる岬と
果実の生命力を感じとれる果実をイメージしてつくりました。
と、シニアカクテルブレンダー(アドバンスド・コースB、2021年創設コースから)なら言うんだろうな。
(公益財団法人日本シニアカクテルブレンダー協会から引用)
このカクテルのスパイスはゆこう果汁。
徳島県南部固有の香酸柑橘でゆずとだいだいの自然交配したもの。
風味はユズのようなクセはなく、酸味に透明感があってまろやか。
→ ゆこうについてはゆこうタグから
ゆずと同様に絞り手(製造会社)で風味が違う。
これを数滴垂らすと味わいと香りが一体となって立ってくる。
徳島の人以外は入手しがたいのでレモンで代用可。
タグ:ゆこう
posted by 平井 吉信 at 23:03| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年08月23日
夏の終わりのナポリタン いつかはナポリでナポリタン いまは家庭でナポリタン
西条市の紺屋町商店街を思い出す。
かつては高知の嶺北からも人が訪れていた。
平成25年頃に再開発で生まれ変わったのだが、
以前の街区にはドリップという名前の喫茶店(飲食店)があった。レストラン黒猫と並んで地元の名店(ソウルフード)なのだが、いずれも閉店して久しい。
ドリップでは祖父母と息子娘と孫の三世代が憩う姿が見られた。
サザンやユーミンの音楽のようである。

ナポリタンを注文するとメロンソーダとアイスクリームが先に運ばれてくる。

どちらかというと後で味わいたいがクリームは溶けてしまうので悩ましい。
やがて主役のナポリタンが鉄板で運ばれてくる。



生卵を適当な時点でかき混ぜるのだが、油が相当使われているようで
おしぼりを皿の片方に敷いて油を傾けるのがドリップのお客さんの慣例。
食後のコーヒーでなごむ。鉄板で音を立てるナポリタンの匂いとコーヒーの香りが入り交じる店内は狩りの後のくつろぎのような連帯感。

お味はというと、風味を採点するような範疇の外にあるといえばいいだろうか。
目隠しで出されてもわかる個性を持ったメニューだが、飛び抜けた風味ではなく値段はお手頃(メロンソーダとクリームが付いて450円でなかったな?)。でもまた食べたくなる。
そんなことを考えているとナポリタンが食べたくなった。
いつものことながらレシピは知らないので適当につくる。
ホールトマトの缶詰1缶をテフロンのフライパンに取り出して弱火で温める。
その間にタマネギのみじん切り、夏だからナスの短冊切りをつくろって投入する。
生姜のみじん切りも入れる。
鶏肉(神山鶏のもも肉)は鉄のフライパンで軽く炙って合流させる。
味付けはどれもほんの少しずつ。
・EVオリーブオイル(サルバーニョ)
・よつ葉バター
・白ワイン(サンタカロリーナ ソーヴィニヨン・ブラン)
・ウスターソース(高橋ソース カントリーハーヴェスト)
・ガラムマサラ
(塩は使わない)
火が通って水分が飛んできたところで茹でたディ・チェコ(スパゲッティーニ1.6mm)を合わせる。はい、できました。

食べるまで味は見ていないが、酸味ほのかにあっさりと仕上げたら、またたく間に家族に平らげられた(唐辛子を入れるのを忘れたが、ないならないで誰でも食べられるやさしい味に仕上がった)。おいしいけれど後味が良くてはかなく消えていく。適度に色(かくし味)を重ねてほどよく濁らせて尖らせないのがコツ。あのモスバーガーのスパイスシリーズに影響を受けているかもしれない。巷は一口で伝わるわかりやすい味ばかり、もう飽きているって。
イタリアのナポリの人たちも夏はナポリタンなんだろうなと地中海の都市国家に思いを馳せつつ。
(ぼくは手先が不器用でフォークが使えないので箸で食べているけど)
いつかは本場のナポリで月を眺めながら味わいたいナポリタン(うっとり)。
余韻に浸りつつ紅茶(リプトン青缶)と雨降りの月曜日だから(「雨の日と月曜日は」/アン・バートン)を聴きながら書いているけれど、この辺でペンを置こう。日本でのスタジオライブなのだけど生々しく聴きたい人は一聴を(Amazonプライムで聴ける)。


と思ったら続きがあった(プレイバックパート2♪)
日本ハムから発売されているチーズピザは198円と手頃。
ただしチーズがぱらぱらと載っているだけでこれで完結にしたくない。
そこで夏野菜を輪切りにして適当に載せてみる。
チーズはよつ葉のシュレッドチーズを山盛りに。
サルバーニョEVも多少かけて。
好きな人はチポトレのタバスコを(でもここには合わないだろうな)。
これにお気に入りのコーヒーか紅茶を付ければモーニングでしょ。
198円+余りものの野菜ですから。



追記その2(8/25)
身近なところでブログを見ていただいている方が以外に多いようで
ナポリタンはナポリ料理ではないのではとのご意見。
(えっ?)
パスタやイタリア料理の専門店には必ずある定番メニュー。オリジナルはイタリアであっても
ラーメン(中国にはないという)のように日本でアレンジしたのでは?とぼく。
ことの真偽はわからないが、そのようなご意見があったということで。
ぼくは、あくまでナポリのナポリタンと思っている。
だってイタリア人と日本人の旨味の味覚はトマトを介して似ているはずだから。
かつては高知の嶺北からも人が訪れていた。
平成25年頃に再開発で生まれ変わったのだが、
以前の街区にはドリップという名前の喫茶店(飲食店)があった。レストラン黒猫と並んで地元の名店(ソウルフード)なのだが、いずれも閉店して久しい。
ドリップでは祖父母と息子娘と孫の三世代が憩う姿が見られた。
サザンやユーミンの音楽のようである。

ナポリタンを注文するとメロンソーダとアイスクリームが先に運ばれてくる。

どちらかというと後で味わいたいがクリームは溶けてしまうので悩ましい。
やがて主役のナポリタンが鉄板で運ばれてくる。



生卵を適当な時点でかき混ぜるのだが、油が相当使われているようで
おしぼりを皿の片方に敷いて油を傾けるのがドリップのお客さんの慣例。
食後のコーヒーでなごむ。鉄板で音を立てるナポリタンの匂いとコーヒーの香りが入り交じる店内は狩りの後のくつろぎのような連帯感。

お味はというと、風味を採点するような範疇の外にあるといえばいいだろうか。
目隠しで出されてもわかる個性を持ったメニューだが、飛び抜けた風味ではなく値段はお手頃(メロンソーダとクリームが付いて450円でなかったな?)。でもまた食べたくなる。
そんなことを考えているとナポリタンが食べたくなった。
いつものことながらレシピは知らないので適当につくる。
ホールトマトの缶詰1缶をテフロンのフライパンに取り出して弱火で温める。
その間にタマネギのみじん切り、夏だからナスの短冊切りをつくろって投入する。
生姜のみじん切りも入れる。
鶏肉(神山鶏のもも肉)は鉄のフライパンで軽く炙って合流させる。
味付けはどれもほんの少しずつ。
・EVオリーブオイル(サルバーニョ)
・よつ葉バター
・白ワイン(サンタカロリーナ ソーヴィニヨン・ブラン)
・ウスターソース(高橋ソース カントリーハーヴェスト)
・ガラムマサラ
(塩は使わない)
火が通って水分が飛んできたところで茹でたディ・チェコ(スパゲッティーニ1.6mm)を合わせる。はい、できました。

食べるまで味は見ていないが、酸味ほのかにあっさりと仕上げたら、またたく間に家族に平らげられた(唐辛子を入れるのを忘れたが、ないならないで誰でも食べられるやさしい味に仕上がった)。おいしいけれど後味が良くてはかなく消えていく。適度に色(かくし味)を重ねてほどよく濁らせて尖らせないのがコツ。あのモスバーガーのスパイスシリーズに影響を受けているかもしれない。巷は一口で伝わるわかりやすい味ばかり、もう飽きているって。
イタリアのナポリの人たちも夏はナポリタンなんだろうなと地中海の都市国家に思いを馳せつつ。
(ぼくは手先が不器用でフォークが使えないので箸で食べているけど)
いつかは本場のナポリで月を眺めながら味わいたいナポリタン(うっとり)。
余韻に浸りつつ紅茶(リプトン青缶)と雨降りの月曜日だから(「雨の日と月曜日は」/アン・バートン)を聴きながら書いているけれど、この辺でペンを置こう。日本でのスタジオライブなのだけど生々しく聴きたい人は一聴を(Amazonプライムで聴ける)。
と思ったら続きがあった(プレイバックパート2♪)
日本ハムから発売されているチーズピザは198円と手頃。
ただしチーズがぱらぱらと載っているだけでこれで完結にしたくない。
そこで夏野菜を輪切りにして適当に載せてみる。
チーズはよつ葉のシュレッドチーズを山盛りに。
サルバーニョEVも多少かけて。
好きな人はチポトレのタバスコを(でもここには合わないだろうな)。
これにお気に入りのコーヒーか紅茶を付ければモーニングでしょ。
198円+余りものの野菜ですから。



追記その2(8/25)
身近なところでブログを見ていただいている方が以外に多いようで
ナポリタンはナポリ料理ではないのではとのご意見。
(えっ?)
パスタやイタリア料理の専門店には必ずある定番メニュー。オリジナルはイタリアであっても
ラーメン(中国にはないという)のように日本でアレンジしたのでは?とぼく。
ことの真偽はわからないが、そのようなご意見があったということで。
ぼくは、あくまでナポリのナポリタンと思っている。
だってイタリア人と日本人の旨味の味覚はトマトを介して似ているはずだから。
posted by 平井 吉信 at 21:06| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年08月09日
夏空に味わう お手軽&さわやか 脱力系食品たちの夏 夏 夏
夏空を刻む雲の交わりに目を留めて足元を見ると…。

ここにもいかれたイカがいます(以下同文)。

(阿南市日開野町から見能林町)
夏バテしそうなイカが枕ということで。
夏バテに効きそうな三種混合ワクチンとは、カルピス1:無塩トマトジュース3:炭酸4。
炭酸水とトマトジュースは夏の黄金カクテルであることはご存知のとおり。
でもそこに果汁カルピスをほんの少し入れると夢の味、変異株にも強くなる(かどうかはしらん)。
名付けてDrink come true。
(でもサントリー炭酸水は型番変更前が良いね。炭酸がきつくなってあまみが損なわれた)

(実用新案を申請するかどうか迷っている。ソルティドッグと並んで夏の風物詩となりそうな予感)
スーパーで98円で売られていたYマザキのマリトッツアン。これは…(メーカーの報復を怖れてコメント削除だけど激しい甘さと極めつけのカロリーはメーカーの愛なのか)。逮捕しちゃうぞの銭形系。

ある町役場には提案したのだけれど、コンビニのない山間部のまちでYショップを既存の施設に誘致するのは有力ではないかと考える(他のコンビニFCは制約が多すぎるのとおそらくは採算性が採れない)。
なぜ地区にひとつはコンビニが必要かというと安全で日持ちする食品をある程度の数を地区内に確保する災害時の備蓄の意味と、買い物の利便性を町民に提供する利便性向上と地域外への流出を多少防ぐという経済効果の利点がある。もちろん近隣に町内の競合店舗がないことが条件だけど。売上見込みが一日の損益分岐点に達するかどうか中山間地域の自治体はYショップの本部に相談してみるといいよ。
すなおな人におすすめ

しあわせの六花亭セット。どこからどこまでお菓子なのか夢なのか。
定番のマルセイバターサンドを北海道物産展でというのが四国人の購買パターンだけど
実はそれ以外に道民が召し上がっている菓子であって四国で手に入らないものが素敵なのだ。
そこで箱詰めのおやつセット(詰め合わせはあちら任せだから愉しめる)
北海道の北海道による北海道のための菓子は四国が食べてもおいしい。
(上品と親しみやすさを高い次元で両立させていて気取っていないのは本物の証し。シャトレーゼにも通じる世界観がある。地域に根ざした理念というか、やさしさに筋が通っているよね)
地元を大切にするのは民主主義の原点、すなわち道民系。


(ポーリッシュ柄の皿を見て100円とわかるあなたはセリ通セリばれ)
キョーエイ上中店で発見したのはエリックサウスのレトルト。

ほかのキョーエイの店舗では見当たらない。もしかしたら上中店のみかもしれない(沖浜店もあり得る)。
なぜって客層がほかと違うから(ほら、LEDや電極材で有名なあの会社の近くだよ)。
このテイストが理解されると本部は考えたのだろう。
秀逸じゃないか、バイヤーの選択眼が。
季節の野菜をたっぷり載せて南インド風で締めれば盆が始まる。
盆カレーじゃなくてごめん、O塚食品さん。
(でも「あわ紅豆腐」はとてもよくできていたよ。大手量販メーカーのやるべきことじゃないところで踏みこんだ意欲を買う。これは量産品の企画や品質を越えている。口の肥えた人におすすめ。酒の肴にしてみ。良い酒が欲しくなるよ。この値段ではとても買えないだろう外国産の高級チーズのごとし)
https://www.otsukafoods.co.jp/product/awabenidofu/
(盆話休題)
最後にクラフトコーラの宿題(追試)を。
モスバーガーで期間限定で販売されているクラフトコーラ。

これはよかった。
ポッカのクラフトコーラが数時間は消えない後味(人工甘味料)に悩まされたが
これは風味はより濃厚でありながら後味はさっと消えていく。
むしろスパイスの残り香のようなさわやかな感覚。
限定でなくずっと販売して欲しいな。
なお、ついでながらクールスパイストマトというハンバーガーも限定販売だとか。
https://www.mos.jp/menu/detail/010601/26/

これもいい。
辛いものが好きなぼくだが、むしろこれは辛さは控えめ。
それよりも香辛料やハーブのブレンドの妙。しかも420円という価格。
2021年のベストお手軽食事に決定したい。
ポークステーキ丼(松屋の弁当)も有力候補だけど。

話題を変えるが近隣のマクドナルドは連日超満員の状況が続いている。
サラ・カサノバさんが日本マクドナルドを率いるようになって急激に回復してきたのはいうまでもなくスタッフ尊重と原点回帰による食材の質が上がったから。
マクドナルドは決してジャンクフードではない。しかも価格が手頃である。
現在のマクドナルドが拾えていない夫婦でゆったりと食べたいシニア向けのコンセプトを店舗化できたら360度掴めるだろうね。
しかしコロナ禍でマクドナルドに足を運ぶのは躊躇する。
実際に同社のWebサイトを見るとコロナで一時閉店している店舗が数え切れない。
https://www.mcdonalds.co.jp/company/news/200626a/
一方で単価が高めなせいか、モスバーガーは比較的好いているところがいい。
特にこのスパイスを使ったクールスパイストマトというハンバーガーとクラフトコーラは一生忘れがたい記憶となりそうである。普段ジャンクを食べ慣れている人にはハーブや香辛料が薬品臭いなどと低評価となるのだろうが、ぼくのように玄米を保存して食べる直前に分つき米にして数時間浸水してていねいに米を炊き、産地買いの採れたての梅で梅酒や梅干しをつくって味わう人には高評価となりそうな気がする(食の体験の豊かさに比例する。ただしグルメの人は除く。珍味をありがたがるのではなく本質を見る人という意味)。この2品、おおげさかもしれないが、650円で買える最高の幸福感とでもいいたくなる(1000円超えてても買いたい。年に数回しか行かないのに毎日行きたくなるのを我慢している)。
答えはあなた自身が体験してみること。運転スルーなら感染リスクはほぼないし、店内の換気の状況を見ると全熱交換器がふんだんに配置されている。CO2センサーで計測してみたいが、おそらく1,000ppmは下回っているのが感覚的に感じられる。
→ 飲食店や事務所での換気対策の「見える化」としておCO2センサーの話題はこちら
「CO2センサーの導入による換気の「見える化」、換気の留意点、機種の選択について」
追記の追記
クラフト真っ盛りだけど、これはいける。
「三ツ矢」クラフトマスカット
香料、砂糖、着色料は使わずオーストラリア産のぶどう(濃縮還元)と炭酸のみ。
ぶどうがぎっしり詰まっている(と錯覚させる)パッケージもいい。
https://news-tv.jp/_ct/16960736

さらに追記
ヤマザキのマリトッツォのオレンジピール入り冷蔵版は悪くなかった。これはこれでありえるね。
posted by 平井 吉信 at 09:16| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年08月01日
クラフトコーラ
クラフトコーラというのが流行しているという。クラフトビールと違って酒類製造免許は不要で保健所の許可(清涼飲料水製造業)が下りればクラフトコーラ作家として起業する人も少なくない。炭酸+香辛料+砂糖果汁だから設備投資が不要という手軽さがある。カフェのメニューに加えるオーナーも増えている。確かにカフェでオリジナルのクラフトコーラがないと、あれっと思えるほどだ。
まずは入手しやすいポッカの「SPICE FACTORY ザ・クラフトコーラ」をクーラーバッグに入れて持ちだした。夏の午後に木陰で飲んだらいいだろうと思ったので。香辛料としてはナツメグ・カルダモン・クローブ・シナモンなどが入っているという。

特にこれといった特徴はないが清涼飲料水としては及第点だろう。
最初の感覚は悪くない。滋味すら感じるぐらいで身体に吸い込まれていく。が、問題は飲み終えてから。数分経っても後味の悪さが残る。これはおそらく人工甘味料のしわさだろう。
カロリーとコストを抑えるためだろうが、風味に関しては砂糖のほうが圧倒的に良い。
そもそも清涼飲料水を飲むのに砂糖の採りすぎを気にする人は少ない。気にする人は最初から近づかないからだ(飲まないのに越したことはないが、程度の問題ということで)。
清涼飲料水は登山時の糖分と水分の補給と思ってぐらいで日常生活で飲むことはほとんどない。ビールとて数年に1回飲むか飲まないかだ。ここ2年では飲んだ記憶がない。アルコールには強い体質ですぐに分解してしまう。若い頃は仲の良い友人たちと近所のレストランでビールを14本飲んだことがあったが、そのときでも目を閉じて片足で立つことができた。いまはビールは飲みたくない(クラフトビールは除く)。愉しいときにアルコールを体内に入れるとせっかくの愉悦的な気分を下げてしまう。逆におもしろくないときには不愉快を増幅するのでビールには近づけたくない。
アルコールを不快に感じない0.0%の「龍馬1865」は別だ。風味で選べばこれになる。上品なのど越し、適度な酸味、余韻を引かず吸い込まれる感覚はプレミアムクラスも含めて量産ビールにないもの。繊細な和食であっても邪魔しないのはこの製品だけかもしれない。0.0%だとビールと呼称できないし酔えなくてつまらないという思われる方、先入観を捨てて自分の体内の変化を感じ取ってください。きっと驚かれますよ。ただしこの味がおいしく感じられない方、健康の指標となる各数値が悪化していませんか?(健康診断の数値は数十年にわたってすべて正常値というぼくの味覚で判断しています)
→ 龍馬1865の入手はスーパーセンター徳島店(マルナカ新浜店)で可能
クラフトコーラは飲めそうなカテゴリーと直感した。コカ・コーラは癖のある独特の臭いでで飲みたいとは思わない。強いて言えばウイスキーで割れば飲めるかもしれない。ポッカのクラフトコーラはコカコーラに比べると飽きない風味となっている。これは再度買ってみたいと思った。でも買ったとしても3本目はないとも思う。人工甘味料の後味が数時間残るから。なぜ砂糖を使わなかったのだろう。
クラフトコーラは無印良品、成城石井、モスバーガーからも発売されているようだ。
posted by 平井 吉信 at 23:49| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年07月15日
別子飴本舗はおとなのちょっとした愉しみにて
プロジェクトの総仕上げとして新居浜市を訪問。
これからプレゼンテーションという前に別子飴本舗へ立ち寄る。
いつもの別子飴。
何気ない飴だけど、小さい時から見たことがある飴だけど、これが好き。
(みかん、いちご、抹茶、ココア、ピーナツの混ぜ合わせ)

近頃話題になっているらしい「生ようかん」も入手。
(平日だから夕方でも手に入ったのかもしれない)

協議が終わった。
まもなく開業する施設の幸先の良い出だしと末永いご繁盛を願いつつ新居浜I.Cに乗る。
話題の生ようかん、伊予柑のみかん味で悪くない。


でも、舌の上でとろけさせる別子飴は夜の高速道路をおだやかな巡航に変えてくれる。
posted by 平井 吉信 at 23:32| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年06月19日
梅酒と梅干しの六月には
青梅や鶯宿を梅酒に仕込み、南高梅を漬け梅(梅干し)にするのは季節の風物詩。
この作業はぼくの分担でずっとやっている。
おいしい梅酒や梅干しは家族親族のなかでぼくしかできない。



川沿いの河畔林で自生する梅を見つけた。
柔らかな曇り空に映える光景だった。






梅酒は例年35度の米焼酎もしくは35度の泡盛を使っている。
(麦焼酎や芋焼酎は梅の個性を活かせないのは実験しなくても推察できる)
ブランデーやウォッカ、ジンを使うのもあり得るが
梅の青果が良質であれば避けた方がいいと思う。
今年は米焼酎が入手できなかったし普段使っている泡盛の銘柄も入手できなかった。
そこでホワイトリカーと泡盛の3年古酒(35度)を使うこととした。
梅酒づくりは原価がかかる。1升でも4千円程度の材料費になる。市販の量産梅酒が数百円で売られているのはどんな魔法を使っているのか?
いずれにしても量産品は梅の青果の鮮度とベースの品質が良くないせいか
糖度を上げて抽出と風味づくりを行わざるをえないのではないか。
だからべとべとするし香りにも乏しい。コクも透明感もない。
さらにもうひとつとても大切なこと。
それは梅酒にするなら畑でちぎって1日以内の鮮度であること。
その鮮度感が香りや瑞々しい風味につながる。
だからスーパーに並ぶ流通品でおいしい梅酒はつくれないと考えている。
(ぼくは生産者を直接訪ねて分けていただいている。当日売り切る分しか並べない直売所もいい)

美郷物産館で梅(月世界という品種)のジェラートをいただいた。

梅干しは紫蘇漬けだが、塩分濃度は長年の経験で16%が最善と判断している。
やや低めと思う人もいるが、焼酎を併用するので保存性でまったく問題はない。
(一つひとつの工程で衛生面に留意しているのでさらに下げても問題はないと思う。例えば水洗いして乾いた梅を1個1個焼酎を吹き付けて不織布で拭く。容器や浸け石も同様)
梅酒は毎日家の誰かが飲んでいる。
特に食前酒として食欲が出てくる。
梅干しは弁当はもちろん茶漬けにも欠かせない。
梅酒と梅干しのない人生はつまらない。
正月におせちを食べなくても違和感を覚えないけれど
六月に梅酒や梅干しづくりにかかれないとその1年はないような喪失感。
スマートフォンのない人生に不便を感じないし
グルメやSNSと無縁の日常こそ愉しい。
でも梅酒やおいしい米、ミネラルの多い川のない地球なら生きていたいとは思わない。
タグ:梅
posted by 平井 吉信 at 23:13| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年05月17日
港屋カップ麺 家仕様
(前回の投稿参照)
コンビニへ立ち寄ったらまだ在庫があったのでひとつだけ買ってみた。
(うちではこれを喜んで食べそうな人間がいないので)
家人たちは麻棘的な辛さに慣れていないということ。
先日野外で食べたとき水が飲みたかったけどあいにく熱い茶しかなくて困った。
そこで週末の外出しない雨の昼に食べることにした。
丼椀に入れてみると思いのほか量が多く、実はカップ麺は量目が多かったと気付いた。
本家は肉そばだったと思うが、あいにく手元になかったので
卵の黄身、納豆(北海道産)、刻み海苔(吉野川産)を落としてみた。

すると辛さがうまく中和されて満足感が出てきた。
けれど不思議にカップに入れて具材を入れずに食べるほうが良かったかもしれないと思った。

味の足し算がうまく行かなかったのか、麺そのものの風味が遠のいてしまったのか。
いずれにしても満足したので(2回食べて)港屋のカップ麺は食べ納めということで。
追記
デザートにと思ってコンビニの店頭で見つけたものがこれ。
「香川県産女峰使用いちごもこ」

コンビニの菓子は決して水準が低くないことは知っているけれど
これはダメ。

一口食べて、ああ、と来るわかりやすさ。
良く言えば「愛想が良い甘さ」、
でも素材系の菓子の良さを知っている人にとっては冗長で心に響かない。
一見あっさりしているように見えて、つきまとうくどさ。
淡い色を重ねてぼやけてしまった輪郭とでもいうか。

味わいたい菓子は目を閉じてしまうけれど
これにはそれはなかった。紅茶で流し込んだ感じ。
ある意味ではこれを良いと感じなかったことにほっとしたけどね。
食べる幸せを感じさせようとすればするほど遠ざかる。
無造作にかじったパンやビスコッティがじんわり来た、というあの感覚とは正反対。
これだったら昔ながらのバタークリームの狸のケーキがいいな。
(ハレルヤに売っていたよな。うちの近所にハレルヤ本店があったから。あの頃のアップルパイをぜひ復刻して欲しい)
飾らないぶっきらぼうの潔さって魂に入ってくるよね。
だいたい地域のソウルフードっていわれるものはほかの地域のヒトが食べておいしいものはない。それでいいから。
コンビニでめくじら立てる必要ななんだけど、
いまの時代の危うさに通じるものを感じてしまったので…。
いまの政権もその前の政権もやっていることはおかしい、と感じて言えること。
一見善意の物語の姿を借りてコントロールする意志がいまの社会にはある。
このスイーツには罪はないけど
良いことへの同調圧力も含め象徴的に感じてしまった。
posted by 平井 吉信 at 23:06| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年05月13日
食べるとむせるカップ麺 港屋を再現
剛柔織り交ぜて食べ物の話題をひとつ。
虎ノ門・霞ヶ関方面へ出張するときの定宿にしていた新橋愛宕山東急ホテルズの斜め前にいつも行列があった。

そこはそば屋でそば屋らしからぬ内外装とメニューらしいのだ。
(その情報は検索すれば容易に出てくるので端折る)
いつもそこで昼を食べようとするけれど行列を見て諦める。
虎ノ門は食べる場所が背景人口の割に少ないように思う。
(新橋はかなりある印象だけど)
そこで虎ノ門ヒルズで糖朝の香港料理を食べることが多かった。

2 種(エビ・野菜)ワンタン麺

酸辣湯麺

デザートのマンゴープリンも楽しみ


そうでなければ魚定食専門店の美村であこうだいの焼き魚定食を食べるか。
ここ2年ほど東京出張がなくなって知らないうちに港屋は閉店してしまった。
一度も食べることができなかった。
美村も、糖朝虎ノ門店も閉店してしまった。
いずれも繁盛店だった。
コンビニでふと見つけた「港屋」の名前にときめいて当然だろう。
そしてわざわざ弁当に添えてみた。

湯?
ご心配なく。掌に乗るようなイワタニプリムスのバーナーを持って行ったからね。

やや甘めの濃厚なスープだけど香味油を入れた途端、最初に啜った一撃でむせてしまった。
どれだけ店の味を再現しているかわからないが、革命的な世界観は体感できた。
日常生活のちょっとした変化球ということで。
商品特長(日清製粉)
1. 麺
歯応えのよい、つゆとよく絡む太そば。
2. スープ
胡椒と和山椒に加え、花椒をきかせた甘い鰹だしの濃厚なつゆ。
3. 具材
大豆由来のカットチャーシュー*、ネギ、炒りごま。
4. 別添
特製「港屋 辛香るラー油」。辛さと香りで食欲を刺激します。
* 大豆たん白を主原料に使用し、豚肉のうまみや食感を再現した新開発の具材です。
参考記事
https://dancyu.jp/read/2021_00004149.html
posted by 平井 吉信 at 00:02| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年05月02日
素材を楽しむ菓子、素材を楽しむパン 手づくりの少量生産ゆえに
素材とはもともとの材料が持つ良いところ。
人間が心地よく感じるのは特に甘みだけど
脂分が幸福感を感じたり酸味が心地よさを演出したり。
年に1回ぐらいは採り上げているhowattoさんだけど
シフォンケーキ、ビスコッティについては以前にも書いている。
(タグからたどれます)
今回はマフィンについてひとこと。
こちらでつくられている焼き菓子のなかでその集大成がマフィンではないかと。
誰がつくってもそれなりに食べられるお菓子だが
完成度を求めると難易度が上がる分野でもある。
howattoのWebサイトを見ると4月はイチゴ特集だったことがわかる。
howattoでは2つの素材を取り合わせて菓子にすることが多い。
その妙は店主の伊豆田裕美さんが菓子製造メーカーに勤務していた科学的な製造法への知見に支えられて天性の感覚が花開いたものだろう。
写真はイチゴのマフィンだが、マフィン素材の完成度の高さ、
人が菓子に求める幸福感とはこんなものだろうと思わせる。
(甘酒とクリームチーズとイチゴの組み合わせ!)



イチゴはイチゴで近郊農家から直送してもらった鮮度の高いものを
菓子の材料として成り立つぎりぎりまで素材感を残している。
ここにさらに別の素材が組み合わされることがある。
口のなかでそれらが別々においしさを語りかけ
やがて混じり合って別においしさを合奏し
はかなくも消えていく余韻を楽しむ。
だからhowattoの菓子には上品は八女茶などの緑茶が合うように思う。
有機農園小七郎さんの甘夏を使ったコンフィチュール(これは初春まで)
いまなら完熟莓のコンフィチュールがもしかしたら次回も出されるかも。


パンに置いて食べるのも悪くないが、そのままで食べて酸味を噛みしめるのも
人類の進化が見えるようで興味深い。
酸味とはそもそも腐敗を意味する記号であったはずが
いつどのような過程で心地よさに変わっていったかという。
炭酸水に入れて味わうこともいい。
howatto
徳島市中徳島町2丁目38
営業日:金曜
営業時間: 12:00-18:00
https://howatto.jp/
→ タグから過去ログを見られます
.。'.*.'☆、。・*:'★ .。.・'☆、。・*:'★
.。'*・☆、。・*:'★ .。・*:'☆
☆、。 ・*'★ .。 ・':....*.:'☆ .。・:'*・':'・★
徳島市内の中心部、新町川に近い場所で2020年5月にパン店を始められた方がいる。
北島大進さんと靖子さんの親子で天然培養酵母を使った素材を楽しむパンを提供されている。
大進さんが「あこ天然培養酵母」のパンに出合い美味しさに感動したことがきっかけで、東京で酵母の特性を勉強され、それまでの料理人の技術も活かしながらつくられている。

生地そのもののおいしさを味わっていただくため、全粒粉・ベーグルの日、フランス生地の日、ライ麦とベーグルの日、ブラックフランスの日と日替わりで設定。


ぼくの感想は、人類が初めて小麦に出遭ってつくったような感動を覚えるパン。
なかでも食パンが特に人気で昼過ぎには売り切れる。
パンは個装されて陳列ケースのなかにあるので接触感染とは無縁。
その生地の上に絶妙の取り合わせでおいしさが掛け算となっていく。
毎日食べても飽きが来ない素材系のパンは食べる歓びを感じるとともに
日々変化していくパンのかたち(素材の妙)。
西宮市の「生瀬ヒュッテ」にも優るとも劣らないと思う。
季節限定の桜餅パン

ミックスシードイングリッシュマフィン

ライ麦カンパーニュ

ブーランジェリー・コパン
https://peraichi.com/landing_pages/view/copan
住所:徳島市西船場町5丁目5−1 越後屋ビル1F
電話:080-6395-1444
定休日:木曜日、金曜日
このふたつのお店に共通しているのは細やかな心配りがあること。
素材の良さのうえに取り合わせの妙、というのもそう。
その延長線上に当然のこととして感染症対策がある。
Webでていねいに情報発信されているのも共通項。
店の世界観は伝わるよね。
ただし手作りで量産できない点も共通点。
店もお客も一期一会だから感動があるともいえるけど。
この二店に限らずコロナ下で商品を提供されている小さなお店は買って応援しよう。
posted by 平井 吉信 at 10:42| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2021年01月03日
鳴門わかめの生産・加工業者 うずしお食品さん 応援しています
本日の徳島新聞にうずしお食品の取り組みが掲載された。
それによると、同社の後藤専務は鳴門わかめの品種改良のため
2010年に三陸のわかめ産地を視察して株を分けてもらっていた。
翌年に震災で三陸のわかめ生産者は壊滅的な被害を被った折
後藤さんは鳴門で培養していた種を届けるため三陸へと向かった。
以来、毎年のように三陸の生産者を訪ねては復興を見守っている。
鳴門と三陸はワカメでは競合する産地であるが
互いに技術交流をするなど切磋琢磨と励まし合いつつ年月を積み重ねている。
三陸の生産者は「南海トラフで大きな被害が出るようなことがあれば鳴門に支援に駆けつけたい」という。
どちらの産地も栄えて欲しいと願わざるにはいられない。
ワカメ生産者が直面する課題はいうまでもなく地球温暖化による高水温化である。
しかし徳島の沿岸の藻場を見る限り、そればかりではないと思われる。
海の栄養価が下がった結果、藻場が少なくなったこと、
そして温暖化で磯に定着する魚、
例えば、チヌ、グレ、タイ、ボラ、スズキ、アイゴなどが
冬に近い時期まで藻を食するようになった。
つまり貧栄養化が主要因でそれに輪を掛けているのが高水温化という構図ではないのだろうか。
貧栄養化の原因としては河川の浄化があるだろう。
それ以上に山の荒廃とダムの整備で大水がでなくなったことが大きいのではないか。
吉野川河口の長原漁協の漁師から伺った話だが
かつては吉野川の洪水で黒っぽい水が海まで流れてきた。
それを「土佐水」と呼んで海苔が成長すると歓迎したとのこと。
いまや土佐水は流れてこないのかもしれない。
話をうずしお食品さんに戻そう。
後藤専務はワカメの産地の将来を見据えて研究と実践を重ねておられる。
うずしお食品は鳴門市の里浦地区に漁業権を持っておられるが
そこで採れるワカメはきわめて良質のもの。
そしてそれを冷凍して届けている。
一度でも同社のワカメを食べたなら、これが同じワカメかと呆然とするだろう。
調味料は要らない。そのまま食べておいしい。例えるとワカメのさしみ。

鳴門わかめには産地偽装が相次いだ黒い歴史があることはご承知のとおり。
(中国産を混ぜる、ひどい場合は中国産そのものであったりする)
県の指導で「鳴門わかめブランド回復緊急対策部会」を設置して
産地偽装が発覚すれば自主廃業というルールを敷いたが
それ以降も加工業者による偽装が相次いだ。
(他の産地の業者ならともかく本場の事業者が産地偽装するなんて)
開いた口がふさがらない。
徳島にいながらも
鳴門わかめの包装を見てそれがほんとうかどうか信じられないなんて。
(加工業者の脱税の噂も後を立たない荒っぽい業界である)
後藤専務はそんな事態に憤慨し、
産地の将来を考えて心を痛めておられたのではないかと推察する。
誠実に、そして科学的な洞察を交えながら
信念を持って経営しておられる同社のような会社を応援せずにはいられない。
(品質向上のためライバルの三陸の生産者の門戸を叩いたり窮地に陥った三陸へ支援の手を差し伸べる姿勢からも伺える)
ほんとうにおいしいですよ、うずしお食品のわかめは。
(参考)
徳島県は「徳島県鳴門わかめ認証制度」を打ち出した。
http://www.naruto-wakame-ninsyou.jp/approval/company/
有限会社うずしお食品は認定第一号となっている。
(以下、県のWebサイトから抜粋)
昭和52年創業の、鳴門わかめを取り扱う徳島県鳴門わかめ認定制度第一号認定企業です。 生産者から直接仕入れ、自社工場でボイルから行い、トレース管理、衛生管理を徹底した湯通し塩蔵生わかめ・茎わかめの製造・加工販売を行っております。
http://uzushioshokuhin.co.jp/
タグ:鳴門
posted by 平井 吉信 at 21:03| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2020年11月29日
ゆこう真っ盛り 勝浦川流域の宝物 今年は豊年
(ゆこうについてはタグで過去記事をご覧ください)
さてと2020年、ゆこうの青果(果実)が出回るようになった。
上勝町のいっきゅう茶屋、勝浦町のよってね市で入手できる。
今年は生産者から直接分けていただくこともできた。
木成りの果実からはふんだんに果汁が搾り出されて
朝食のあと、絞り器を使い、蜂蜜を落として湯で割る。
(ああ! これ以上なにが人生に必要か?)


含みのある香り、鮮烈だけれどまろやかとも形容できる。
まったりとしているが、濁りのない透明感。
口内の唾液の泉の詮が抜けて心地よく潤う。
徳島大学の研究で口腔環境を調える効果、他の香酸柑橘にはない腸内バランスを整える作用があることもわかってきた。2020年はゆこう飛躍の年になる。

上勝町産、勝浦町産、徳島市産…。いずれも甲乙付けがたい。
意外にも徳島市産がよかったが、どれをとっても満足。
今年は質量ともゆこうの当たり年かもしれない。
タグ:ゆこう.勝浦川
posted by 平井 吉信 at 00:05| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2020年11月21日
「毎回」異なるメニューなのに…。素材系焼き菓子店howattoの秋は深まる
地元の素材を使った焼き菓子というのはどこにもあるのだけれど
この店は毎回高い水準で商品を揃えてくる。
「毎回」というのは、金曜のみの営業でありながら
同じ商品ラインナップはほとんどないという企画のとんがりである。
11/20(金)のhowattoのメニュー
カットシフォンケーキ
・新鮮卵と牛乳
・キンモクセイ
・レモンヨーグルト
・エスプレッソと栗
・いちじくと紅茶
ホールシフォンケーキ(新鮮卵と牛乳)
栗のガトーショコラ
ビスコッティ(プレーン、バジルチーズ)
カフェオレとカシューナッツのサブレ
ココナッツと佐那河内みかんのサブレ
シフォンラスク
スコーン(プレーン、ビーツ)
マスカルポーネとみかんのマフィン
実生ゆずのコンフィチュール
地元の素材を自らの目と舌と相手の人柄も見ながら選んでいる。
売るための素材(マーケティングの差別化)ではなく
納得したものを使っているという姿勢。
そしてそれを菓子として完成の高い領域に持って行くプロ意識。
例えば、ゆずを使った菓子はちまたにあふれている。
そのどれもがおいしいが、どれも似たような感想だ。
(ぼくがつくってもそれ以上のものはつくれそうな感じがする。自作の梅干しや梅酒は高価な市販品に負けている気がしないので)
ところがhowattoでは素材の特徴をどのように強調しどのように引っ込めるかを試行しながら菓子としての高い完成度に持って行く。
例えば机の上に置かれていた焼き菓子を子どもが戻ってきてほおばるとする。
その途端、既存の菓子との違いに気付く(もちろんうんちくは知らない)。
店主であり企画製造を行っている伊豆田裕美さんに話を伺うと
毎回、「こんな菓子は食べたことがない」と驚きの感想が寄せられるという。
howattoの菓子はInstagram映えはしないが、それがホンモノたるゆえん。
(おいしさと見た目は比例しない。むしろ反比例する)
数ヶ月ぶりに店に立ち寄って購入したのは4品(約1800円)
・実生ゆずのコンフィチュール(木頭産のゆず、砂糖)
・金木犀のシフォン(卵、砂糖、小麦粉、牛乳、植物油、自家製の金木犀、塩)
・ココナッツと佐那河内みかんのサブレ(国産小麦粉、バター、砂糖、卵、ココナツ、佐那河内のみかん、塩)
・みかんとマスカルポーネチーズのマフィン(国産小麦粉、卵、バター、きび砂糖、クリームチーズ、徳島県産みかん、マスカルポーネチーズ)

毎回のテーマはブログで事前に告知されているが
今回は実生ゆずのコンフィチュールのようだ。
https://howatto.jp/%e5%ae%9f%e7%94%9f%e3%82%86%e3%81%9a%e3%82%92%e3%81%94%e5%ad%98%e3%81%98%e3%81%a7%e3%81%99%e3%81%8b%ef%bc%9f/
徳島県木頭地区(旧木頭村)と高知県馬路村は全国屈指のゆずの産地である。
なかでも実生ゆずのすばらしさについては木頭村の人たちから聞かされていた。
当時の村長、助役のご依頼で(株)きとうむらの役員となっていた頃の話である。
(株)きとうむらはダムに頼らない持続的な村の発展を担うべく特産品のゆずなどを活用した特産品開発と販売を手がける会社である。そのゆず製品が通販生活の冒頭に掲載されたこともあるなど良質の製品をいまも供給している。
助役はこの第三セクターの責任者であったが、当時の木頭村はダム建設反対を掲げて国と対峙する厳しい状況にあった。経営の先行きを考えて思い悩まれてのことと思われるのだが助役は自ら生命を絶たれた。痛恨の極み。そのご子息が思いを持って立ち上げた企業が上場して故郷にキャンプ場、ゆず製品の製造販売を行う会社を相次いで設立して父の思いを叶えようとされているのはご存知のとおり。
その物語が2020年11月書籍化された。
「奇跡の村 木頭と柚子と命の物語」
さて、このコンフィチュール、パンにつけてもヨーグルトにかけてもいいが
そのまま食べるのが良いように思う。
ゆずの強い個性が消えて純度の高い酸味と対照的なやわらかな甘み、それに蒸留されて純度が高まったような香り。
時間とともに口のなかで千変万化の移ろい。
だからそのままスプーンですくって味わうに限る。
(伊豆田さんによれば調理ではなくもともとの実生ゆずの個性のようだ。ぼくはゆずとゆこうの良いところを両取りしたような気がするのだが)
次にみかんとマスカルポーネチーズのマフィン。
柑橘の酸味と香りはトッピングだけでなく生地にも感じられる。
もともとの生地にはコクがあり、上品な口溶け感で消えていく。
そこにチーズがつなぎを果たして豊穣な味わいを余韻として付加する。
毎週毎週異なる菓子を企画(試行錯誤)していたら体力がもたないのではないかと思える。
お菓子の価格は決して高くないが、そこに込められた作り手の思いは深い。
howattoの定番といわれるシフォンとサブレはまた後日に。
三連休に紅茶、コーヒー、緑茶と合いの手を変えながら少しずついただこう。
(でも次週には同じものはないのだ)
金曜午後のみ営業の焼き菓子店howatto
https://howatto.jp/
(予約もできるので売り切れは回避できる。次回は栗の特集のようだ。)
追記
翌日、金木犀のシフォンとココナッツと佐那河内みかんのサブレをコーヒーと紅茶でいただいた。
シフォンはムースのような口当たり。
そして素材の風味が口内をしばし漂いはかなく消えていく余韻を味わえる。
サブレはもっと積極的に舌になじみながらコクを伝える。
けれど次の瞬間にはもうそこにない。
時間の刹那を感じる焼き菓子である。タグ:howatto
posted by 平井 吉信 at 12:49| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ
2020年10月10日
川辺で弁当を食べる番組のロケをやっているんですか?
そう聴かれても不思議でないぐらい川辺で弁当を食べていますが
仕事ですよ。

那賀川のほとりで手作り弁当。
五分づきの米、自作梅干し、ちぎり海苔と前日のあまりものでお手軽につくれる。
香酸柑橘をイメージさせるトレイ(盆)はセリアで買ったもの(100円+税)。
一仕事を終えて次の仕事へ向かう間のしばしのくつろぎ。
一期一会の仕事だから。
posted by 平井 吉信 at 17:52| Comment(0)
| 食事 食材 食品 おいしさ