ホウレンソウを毎日のように食べている。しかもアクやシュウ酸がほとんどない。ゆで時間は1分かからない。食べるときも調味料は不要。
このホウレンソウの特徴は以下のとおり。
・葉の色が淡い(濃い緑色ではない)。
・葉のかたちが丸みがあり、やや三角で切れ込みが浅い。
→ 東洋種と西洋種のハイブリッド(F1品種)と思われるが、どちらかというと在来種に近い。
・葉の表面の凹凸が少なく、葉脈が強く浮き出ていないし、反り返りが弱い(やわらかい葉)。
・地面に沿って放射状に広がる(ホウレンソウがのびのびした環境で自然に光を取りに行く姿)。
→ 機械にかけるため葉柄が短く太い市販のホウレンソウとは異なる
・茎が細くしなやかで、締まっている(葉柄が長く細いのはゆっくり生育した若い株)。
・根元付近にピンクから赤みがかった色が見られる。
・虫食い、変色、しおれがない(虫が来ていない、鮮度が高い)。
・葉のサイズにばらつきがあって、自然な放射状。
→ 固定種や古い系統に見られる特徴。
・葉柄が、太すぎない、繊維が粗くない、しなやか(急速肥大していない野菜で、成長は穏やかだが、組織が締まっている)。
栽培法の特徴は次のとおり。
・標高250メートルの東向きの山の斜面で育てられている。
→ 昼夜の寒暖差が大きく、水はけがよい。
・肥料は施しておらず、山の腐葉土が中心。
→ 微生物が多い
・水はけがよい斜面。
・このところの寒さで低温でゆっくり生育しており、「寒締め」と呼ばれる状態に近い栽培法となっている。
そのため、
・ホウレンソウに含まれるベタシアニン(赤色色素)がきれいに現れている。
・水が溜まらず、根が酸欠にならず、根が深く伸びるため、ミネラル吸収が良くなる。
・鰹節や醤油がなくても味がぼやけず、糖、ミネラル、香りが十分にある。
ぼくの料理法も適切であった可能性がある。
・ゆで時間が短かった(40秒〜50秒)。
→ 短時間茹でることで青臭さを飛ばしながらも糖やグルタミン酸、ミネラルは残した。適度なゆではおいしさを取り出しやすくする
・炒め料理にはトマトと少量の振り塩(0.3〜0.5%程度)を使った。
→ トマトの酸味が心地よい。トマトがなくても薄い塩加減でおいしく食べられる。
・絞らないで遠心分離で水気を飛ばした。
→ 細胞を壊さず水分だけを除去しようとした。
・何もつけずに食べた。
→ 醤油は、醤油の香りと発酵の旨味が強くて素材の味を隠してしまう。
この調理は思いつきだったが、AI(ChatGPT)はこう分析している。
@ オリーブオイル → 脂溶性ビタミンの吸収が上がる
ホウレンソウには次の脂溶性ビタミンが多く含まれます。
栄養素 働き
βカロテン 体内でビタミンAになる
ビタミンE 抗酸化
ビタミンK 血液凝固・骨
これらは、脂と一緒に食べると吸収率が上がる性質があります。オリーブオイルのような脂質があると消化管でミセルという構造ができるビタミンが吸収されやすくなるため、吸収率が数倍になることもあります。
A トマト → 抗酸化成分の相乗効果
トマトには、リコピン(強い抗酸化物質)が含まれます。一方ホウレンソウには、βカロテン、ルテインがあります。これらは異なる種類の抗酸化物質なので、一緒に食べると抗酸化スペクトルが広がると言われています。簡単に言うと、トマト → 赤の抗酸化、ホウレンソウ → 緑の抗酸化でバランスが良い組み合わせです。
B オリーブオイル → リコピンの吸収も上がる
実はトマトのリコピンも脂溶性成分です。そのためトマト+オリーブオイルは非常に有名な組み合わせです。イタリア料理でトマトソース、オリーブオイルが定番なのは、実は栄養的にも合理的です。
C 塩 → ミネラルの味を引き出す
ホウレンソウは、カリウム、マグネシウム、鉄などのミネラルが多い野菜です。少量の塩を加えると甘味、ミネラルが感じやすくなります。あなたが書かれている塩分濃度0.3〜0.5%は、実は野菜料理の理想的な塩加減にかなり近いです。
D 加熱することで栄養が利用しやすくなる
今回の料理のように軽く炒めると細胞壁が壊れる、βカロテンが出やすくなるため、体内利用率が上がります。
特にホウレンソウのβカロテン、トマトのリコピンは、加熱+油で吸収率が大きく上がることで知られています。
まとめ
あなたの料理(ホウレンソウ+トマト+オリーブオイル+塩)は栄養学的に見ると、βカロテン(ホウレンソウ)、ルテイン(ホウレンソウ)、リコピン(トマト)を油で吸収しやすくする組み合わせになっています。つまり味もよく、栄養効率も高い料理です。
これならガストロノミー(見た目以外は)を名乗れると思ったけれど、実際にどんなシェフが腕をこらしても、素材が良くないとこのおいしさは再現できないことは確か。また、おいしい素材を、損なわずに食べることが大切であると思う。山のミネラルや川の働き(恵みと災い)、それに人々の暮らしについて、ずっと考えている。