2020年06月27日

四国の茶の世界


急傾斜地で籠を手に女たちが斜面を移動する中国の里山、
その背後では薄墨で描かれた峨々たる山峡に霧立ちこめる。
そんな印象のある中国茶の世界。

自宅では日本茶は十種類ぐらいを常備している。
食事の茶といっても、煮物を食べる茶とさしみを食べる茶、茶漬けの茶は違う、
もしくはそのときに身体(心)が欲するもの、ということになろう。
菓子といっても干菓子と合わせる茶、羊羹と合わせる、団子と合わせる、フレーバーチョコと合わせる茶とショコラと合わせるのでは茶も違うだろう。
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日本の茶のなかで気に入っているのは四国の茶である。
まずは相生の晩茶。
これは生まれたときから飲んでいるので食事のときの儀式のようなもの。
生産者で風味が違うし年によって、また季節の最初と終わりでも違う。
上勝の晩茶も同様だ。

菓子と合わせるとき、茶がゆをつくるとき、茶飯を炊くときには
りぐり山茶(高知県いの町の仁淀川支流の山域でつくる)を使う。
これは山茶(自生している茶)を使うもので
この地域では釜煎り茶が常用茶である。
そのなかでもりぐり山茶(国友農園)の世界観は日常のなかのハレを感じさせるもの。

吉野川上流の大歩危小歩危の支流で採れるのは大歩危茶(曲風園)。
まろやかな風味が特徴。標高が高いのと茶畑が小規模分散しているので
おそらく農薬は使わない。
ここの茶は茶に無理をさせず自然ににじみ出る旨味のやさしさ、水の如しの茶。
茶の存在を消しながら茶の魅力を訴求する。
生産量が限られているので道の駅ラピス大歩危でないと入手できない。

同じ山域でも愛媛県(旧新宮村)に入ると別の吉野川支流の山域で茶葉(藪北)を生産する。
なかでも脇製茶場は茶の風味を凝縮し香り立つもので大歩危茶とは性格が異なる。
静岡の茶が南国の山間部でつくられたらこんな茶になるのでは。

徳島の最南端には寒茶がある。
わざわざ一年でもっとも寒い時季に摘む茶でつくる。
普段のみの茶であるが、これをやさしい味わいの茶に変えた人がいる。
→ 冬に摘む南国のお茶の世界がほのぼのと。宍喰の寒茶物語
→ かけがえのないこと 宍喰の寒茶のある暮らし そして甘みと旨味が溶け込んだ「寒茶物語」

吉野川流域(支流)、仁淀川流域(支流)、四万十川上流域、那賀川、勝浦川流域など良質の川に面した斜面で育つのが四国茶の特徴である。

食卓には四国産だけでなく、知覧茶、八女茶、出雲茶など西日本の茶がずらりと並ぶ。
淹れ立ての茶を香りとともにすするとき、単なる水分の補給ではない心の癒しを感じる。

→ 四国は茶所 緑茶、番茶(乳酸発酵)、釜入り茶。太平洋高気圧で梅を干す


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posted by 平井 吉信 at 11:18| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年06月21日

池をまわる生態系オアシス 海老ヶ池(海陽町海南地区)


池の周辺を見ながら鳥などの生態系を眺めつつ
ときには渚に足を伸ばす散策路があるとしたら
それは海老ヶ池。

池をぐるりと歩くと1時間弱だが
生態系を感じつつ道草をすると2時間以上。
この日はそんな散策。

池に行く前に近くの大里松原を歩くとムラサキカタバミの群落がある。
しかも日陰に群生しているので日焼けせず色が濃い。
(フジの標準レンズで正方形構図が見えた)
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防風林のなかのユキノシタ
小人の闊歩する世界のよう
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松林のなかのエアポケットのような花
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海老ヶ池は野鳥の観測施設が点在する
そこから写真を撮るとパノラマのように錯覚する
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車も通るが歩いている人のほうが多い
散策コースとして地元で日課にしている人が多いのだろう
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地図を見ると外海に出られる踏み跡があるようだ
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竹藪の踏み跡をたどっていく
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やがて前方が開けてくる
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崩れそうな崖を右手に盆地状に渚がある
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渚から来た方角を振り返って背後の林の向こうに池がある
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触れるとすぐに崩れるもろい岩が点在する
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波打ち際の海藻とヤドカリ
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再び池へ戻る
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湿地の生態系は濃厚
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海老ヶ池は西端の一部が海とつながる水路で結ばれている
だから塩湖である
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南国の海の近くの周遊コースとして海老ヶ池がある。
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posted by 平井 吉信 at 22:14| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年06月20日

近づけばツクシイバラ 


西日本では数少ない自生地に5月下旬に訪れたら咲いていた。
野生のイバラとは思えない、たおやかな姿態とあでやかな色彩、
それでいて園芸種にはない野性味に香りをまとったような。
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しずしずと、といいたいところだが、あっけらかんと。
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posted by 平井 吉信 at 22:37| Comment(0) | 山、川、海、山野草

ツツジの散策 旭ヶ丸と大川原高原


このところブログ時差が大きくなっている。
一ヶ月が経過してのブログ掲載となっていることをご容赦を。

佐那河内村と上勝町境に横たわる大川原高原、
そのなだらかなピーク(旭ヶ丸山頂)には展望はないけれど低木の明るい森の散策がいい。
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本日、アポなしの訪問セールスが来たが、マスクを着用していなかった。
会社名は記さないが、これではいけない。
新型コロナウイルス感染症対策は決して緩めてはならない。
それが当たり前の生活として持続的な捉え方をしていこう。

それはそれとして、森は心の疲れを癒す場所。
無心に会話しようとしている心を
森の気配に五感を研ぎ澄まし心を置いてみる。

低灌木の森の木洩れ日をたどる
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落とし物はヤマツツジの花
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見上げるといまが盛りの花がある
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このとき森にあるものは一期一会 
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ギンリョウソウを見たことがありますか
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やがて新緑がいくえにも緑の階調を散りばめる初夏がやってくる。
それは棚田を飛び交うトンボであったり雲の陰を落とす草原であったり。
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夏を受け容れるように
人の生き方もそのとき出遭うことを受け容れていけばいい。

posted by 平井 吉信 at 13:28| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年06月14日

小雨のとくしま植物園 梅雨入りしても訪れる人は絶えない


小雨なら濡れていこう、などと若いときは強がってもみるが
カメラを持っていることもあって傘を差して上がっていく

花壇には紫色の花(園芸種はわからない)
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今度は紅白混じって咲く花
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これは植栽ではなく自生だろう、ランの仲間でネジバナ
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少し前まではナガバノタチツボスミレが咲いていた小径を
紫陽花やらねむの木やらを眺めながら動物園を見下ろすところまで上がってきた。
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この日は湿度が高く汗ばんでしまう。
でもそれがいいのだ。
部屋に籠もっていると理屈っぽくなったり
人の感情の機微がわからなくなったり。
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コロナ禍でやりにくくなったことがあるとすれば
意思疎通がぎくしゃくする場面に出くわすこと。
(本人は気付いていないのだろう)
心の健康は自分がつくりだせるもの。
リセットする方法も無限にある。
posted by 平井 吉信 at 22:34| Comment(0) | 山、川、海、山野草

自然がつくりだした滝のある庭園 海部川の王餘魚谷(かれいだに)轟の滝と九十九滝

 
海部川本流を遡ること40分、
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さらに支流の王餘魚谷(かれいだに)を10分遡ると終点。
車を停めて5分歩くと轟(とどろき)神社。

海部川上流は日本有数の多雨地域。
https://www.hrr.mlit.go.jp/river/dosya/sdk_hp/tokusei/bunpu1.html

上掲の国土交通省の雨量分布では四国東南部と紀伊半島南部が
年降水量4000mmを越えていることがわかる。

海部川上流域は林業が盛んである。そして本流支流ともダムがない。
保水力に裏打ちされた森から流れるミネラル豊富な水が遊ぶところ。
小さな沢でも水量は一年中多く南国の川特有のたたずまいにひかれる。

神社へ向かって橋を渡るとユキノシタの群生
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轟神社への階段
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ガラス戸ごしに御輿を眺める。これが滝壺に飛び込んでいくのだろう。
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龍神や不動明王と思われる石像。その向こうに轟の滝(本滝)がある。
ここは轟九十九滝と呼ばれる一帯である。
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轟の滝が近づくと水量の多さゆえの飛沫でたちまち濡れてしまう。
カメラは防塵防滴のフジX-T2だが
レンズはそうではないので長居はできない。
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写真ではわかりにくいが、滝は断層崖の割れ目からのぞいている。
高さは66メートルで四国一である。
滝の全容は崖の向こう、すなわち滝壺へ入っていかない限り見ることはできない。
身体を清めた氏子たちによる例祭以外は近づくことはできない。
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下流へ戻って右岸に渡る橋からと沢沿いに長い階段がある。
勾配は急でしかも階段が小さいので大きな靴ならひっかけてしまうだろう。
ここでひるむ人も多いと思うが、じっと我慢で一歩一歩確実に歩みを進めよう。
(登りはなんでもないが、怖いのは下り。小雨のときはやめておこう)

急な階段が終わると二重滝がある。
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二重滝の下流から轟の滝(本滝)へ落ちていく一筋の流れが見える。
足元が滑りそうで近づけない。
滝壺へ落ちるとまず助からない。安全な場所から落口を眺める程度で。
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二重滝
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階段が終わると多少の登りはあるが快適な散策路が沢沿いに続く。
しかもこの水系には砂防ダムが一箇所もない。砂防ダムが一箇所もない。砂防ダムが一箇所もない…。
景勝地の渓谷でも砂防ダムがあることがほとんど。しかし王餘魚谷にはないのだ。
このことが王餘魚谷の価値をいっそう高めている。
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雨期でもないのに湿潤な渓谷の空気感
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二重滝の次は横見滝
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沢沿いの散策路の快適なこと
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船滝は深い瀞場に豪快に水が滑り込む
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船滝から連続するように落差の大きな丸淵滝と続く
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鳥返滝には滝壺と河原がセットされ、その窪地を取り囲む岸壁がある
ここは桃源郷?と思わせる場所はここ
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展望が開ける場所があるが沢ははるか下を流れる。ここで尾根を見て現在位置を同定する
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鍋割滝が現れる。そのすぐ上手に鍋割神社。
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ここより上流に滝はないと書かれている。
(滝はないとの表示で引き返さずそのまま進むと)
鍋割神社のすぐ上流に日本庭園のような流れがある。
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まだまだ上流へと辿りたいのだが、すでに夕刻が迫っている。
小さな河原と河畔林、開けた地形はこれが源流域とは思えない。
(砂防ダムの直上流のような地形だが自然地形である)
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本滝は時間によっては虹がかかるといわれているが、今回は曇り気味の天候であったため見られなかった。
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雨の日は足元が滑って危険なので進めないが、おだやかな天候であれば
九十九滝はその散策の愉しさと相まって2〜3時間の極上の散策を過ごすことができる。

動画で見ると水量の多さがより感じられるはず




この沢を見れば雨の多い広葉樹の森をダムを持たず流れる海部川ミネラルヒーリングが身体で感じられる。
「海部川ミネラルヒーリング」は1999年の「南阿波海部の新しい波〜エコツーリズムによる地域づくり」(国会国立図書館の蔵書)で提唱したもの。「ミネラル」のキーワードが四国東南部の観光のみならず産業振興や暮らしの営みそのものであることを書いた。






posted by 平井 吉信 at 22:23| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年06月12日

霧が立ちこめ夕刻迫る高丸山 すみれとツツジの五月の頃


高丸山はブナの森で知られる勝浦川源流に位置する名峰である。
登山口にはトイレや広い駐車場を完備し利便性が良い。
かつてはブナの森に笹が生い茂る原生の森であったが
近年ではシカ害により下草が消滅してしまった。
歩きやすい森となったのは良いが、森本来の姿ではない。
5月連休中の高丸山は封鎖されていたので
封鎖が解かれた5月中旬に散策を行った。

曇りの天候で立体的な森の陰翳には乏しいが山水画のような趣となっている。
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道中に咲くすみれをレンズで拾いながら歩む
タチツボスミレが多い
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下ばかり見ているのは森を見ず、になるので空を見上げる
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山頂が近づいてくる。アケボノツツジの桃色が空に映える
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フモトスミレ
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尾根沿いにもタチツボスミレ
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高丸山頂から西のピークに付くと展望が開けて稜線を雲が流れていく
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尾根を越えての下りではシハイスミレが目立ってくる
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低灌木の明るい森にミツバツツジが点在する
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夕刻が近づいた森は光を失い霧が立ちこめる
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これは森の時間、そろそろケモノたちの活動が活発になる逢魔が時。
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タグ:高丸山
posted by 平井 吉信 at 16:35| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年06月08日

上勝町の勝浦川は旭川(支流)と殿川内渓谷(本流)


上勝町方面へ行った際に足を伸ばしてみた。
勝浦川には坂本川、立川、藤川谷川などがあるが
そのなかで最大の支流は旭川。
この川はのどかな里の川の印象。
小学校の頃、旭川と本流の合流点付近で尺近いアメゴを釣ったことがある。
(あれは小雨で笹濁りの流れだった)

高丸山へと通じる県道に沿って尾根近くに点在する集落へと上がる道が接続される。
全国棚田百選の樫原の棚田もここからである。

まずは月ヶ谷温泉前から(全室リバービューの立地の良さ)
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旭川沿いの散策路を歩く
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千年の森ふれあい館に立ち寄って河原へ降りてみる
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路傍にユキノシタが群生
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豊かに大柄にホタルブクロ
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樫原の棚田もここから3km程度、道は細いが気を付けて上がっていこう
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殿川内方面は傍示地区を通ってショートカットすることもできる。
すると射手座造船所
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映画ロケの案内看板がある
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殿川内渓谷へ降りていく散策路をたどると
ここで主人公が告白したという河原
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さらに剣山スーパー林道を進む。
対岸にプライベートなキャンプ地が見える
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やがて現れる百間滝
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高丸山に源を発する勝浦川の流れは2市2町を潤して紀伊水道に注ぐ。
子どもの頃から泳いだ川、アユやアメゴを釣った川、
自転車で遠出をした川、
ボランティア団体を設立して事務局を担った川、
非常勤の役員として着任した会社へ行く際にふと訪れる川。
タグ:勝浦川
posted by 平井 吉信 at 19:13| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年06月02日

すみれは日本の春を彩る一寸法師 その2


その1からの続き

なんと端正なたたずまい ヒメミヤマスミレ
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タチツボスミレ、その花弁の透きとおる透明感
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ニオイタチツボスミレ たぬき顔の美人といえば失礼?
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桜の花びらにも似たモモイロイワバソウ(仮称)
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その他の春の山野草もおまけ
集落へ上がる道路沿いの一角で見つけたニョイスミレ
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ムラサキケマン
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キンポウゲ
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周辺にはエビネが点在
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鳥とも哺乳類の胎児を見るような不思議な花弁
ランの仲間はその生命力と造形が植物の進化形のようにも思える。
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(フジX-T30+XF35mmF1.4 R)
posted by 平井 吉信 at 11:54| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年05月31日

新緑を吸い込みすみれに足を止める 砥石権現 その3 アケボノツツジ スミレ 総集編


登山口の森の様子から想像できたことだけれど、
アケボノツツジも開花が始まったばかりであった。
前ページの最後の答は数少ない落ちた花びらを撮影したもの。

ここでは撮影した時間軸に沿って写真を並べてみよう。
フジX-T30+XF35mmF1.4 R(標準レンズ)のみ。
前2コンテンツの情報に留意しつつ
空想を膨らませながらweb上で森を歩いてみてはという試み。
では、どうぞ(寡黙な案内人がぼそっと口を開きます)。

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倒木と苔を撮影したのかと思わないで
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木の葉に擬態しているチョウがわかりましたか
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透けるように美しいタチツボスミレですが、花弁の右上に妖精のような存在が見えませんか?
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森の風格というかたたずまいの静けさ
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倒木と苔にしばし足をとめてしまう
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端正なナガバノスミレサイシン
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エイザンスミレ、タチツボスミレ、そして濃い色のタチツボスミレ
(タチツボスミレはコタチツボスミレに近い形態か)
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ナガバノスミレサイシン、エイザンスミレ、タチツボスミレ
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(この山域らしい透明感と艶のある個体群)

フジだから撮れた絵かもしれないけれど
実際に見たときに色の抜けの良さ、あでやかさに足を止めたのは事実
(特に2枚目のタチツボスミレのこの色彩感は初めてみた)
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そうは言ってもシハイスミレのあでやかさはやはり目を留めるべきもの
尾根沿いにはカタクリとシハイスミレが続出する。
シハイスミレ
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これも透明感のあるタチツボスミレ
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尾根からやや沢筋を南へ下った大岩にアケボノツツジが咲いている
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ミツバツヅジ
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エイザンスミレ
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タチツボスミレ
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ワチガイソウ
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ネコノメソウ
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シロバナネコノメソウ
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最後はエイザンスミレで締めくくる
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2コマだけ望遠レンズ(ニコンD7200+AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G )の力を借りてみる
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ヤマザクラ+アケボノツツジ+カタクリ+すみれとは春の山の饗宴と呼ばずしてなんとする?
(誰かが言っていました。徳島に住んでいることの良さは砥石権現へ行けばわかると)

追記
いまから山野草を撮りたい人でカメラを買う人はフジのX-T30+XF35mmF1.4 Rを奨める。
理由は上級のX-T2,T3,T4と比べてシャッターのストロークが小さいのと
X-T2比でAF速度が早いことによる。
シャッターを押すときには息を止めてじっとしているが
それは動きを止められると思ったときにシャッターが押せること。
X−T2もしくはその後継機ではストロークが深すぎてぶれてしまう。
(だからカメラの本質はX−Hシリーズが優れている)
この組み合わせでは慣れると手持ちで1/15ぐらいでぶれない写真が撮れる。
もちろんそれには何コマか押したなかから選ぶのだけれど。
シャッターはもちろん電子シャッター。ストロボを使うときは機械シャッターを使うけど。
小型軽量でチルト液晶(X-T4はバリアングルなので山野草に向かない)のX-T30は価格も手頃でねらいめ。
色もX-T2世代と比べて自然になっている(特にホワイトバランスを太陽光に設定したときの緑の葉の色)



posted by 平井 吉信 at 22:03| Comment(0) | 山、川、海、山野草

新緑を吸い込みすみれに足を止める 砥石権現 その2 すみれに接近編


今度はフジのX20という小さなカメラですみれに近寄ってみる。

まずはタチツボスミレ
下界の個体と比べて背は小さめだが、花の大きさは変わらない。
開けたブナ林の林床はこの時期には十分な光が差し込める。
ときどきはっとするような鮮やかな色彩の個体を見かけることがあった。
さらにフジのカメラでこのすみれを撮影すると
花弁がしっとりと濡れて透けるような写り方をする。
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すみれの仲間で細かく葉が分裂しているのはエイザンスミレ
これもやや色が濃い個体が多いように思う
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白いすみれはナガバノスミレサイシン
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シハイスミレの可憐な姿はやはりその色。
さらにきゅっと上がった炬にある。
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尾根沿いにはみごとなカタクリが点在
これはそのなかでももっともみごとな個体
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コミヤマカタバミやワチガイソウは至るところに咲いているので踏まないよう。
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白でいえば、シロバナネコノメソウ
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さて、この花は?
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(フジX20)
(答はその3で)


posted by 平井 吉信 at 21:56| Comment(0) | 山、川、海、山野草

新緑を吸い込みすみれに足を止める 砥石権現 その1 森編


いつも同じことを言っているけど、砥石権現とは神社ではなく山の名称。
新緑と紅葉を見に行くのは年中行事となっている。
山へ行くのは遠いのと山道の運転に気を使うけれど
自宅からだと1時間半もかからないので足を向けている。

何と言ってもこの山の魅力はなだらかな森の姿とその間を縫う沢筋、点在するブナ、尾根の風通しの良さ、そして登山口から山頂まで異なる景観と山野草、樹木の花が愉しめる。
ときは5月の初旬の頃である。

萌えるような若草色に染まる森を期待していたが
今年はまだ広葉樹が芽吹いていない。
その代わり、ヤマザクラが満開となっていた。
桜のなかではヤマザクラがもっとも好きだ。
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沢沿いの登山道はやや冬枯れ調で春の円舞曲とはいかない
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なだらかな森に入ってみたけど、やはり早蕨(さわらび)の萌え出づる春にはなっていない。
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山が初めてという人にこの山域を紹介したらたちまち虜になってしまう。
踏み跡はあるけれど自由度が高いこと、見通しが良いこと、なだらかなこと。
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その2へ

(フジX-T2+XF18-55mmF2.8-4 )

新緑の砥石権現の過去ログはタグから拾ってみてください。
タグ:砥石権現
posted by 平井 吉信 at 21:34| Comment(0) | 山、川、海、山野草

大宮八幡神社から里山の散策へ(勝浦町)


勝浦川北岸の主要道から急角度で上がる階段が目に付いたので
近くの河川敷公園に車を止めて上がったのが数年前。
そのとき神社のたたずまい、里山の桜とすみれに惹かれた。
自宅からすぐにあることもあって春になると来てしまう。
(4月中旬の訪問である)

石段を見上げる
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振り返ると急な坂道を一気に登ってきたことがわかる
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上がりきると参道があってさらに大宮八幡神社へはさらに上がっていく
桜のトンネルをくぐり抜けるように
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大宮八幡神社のご祭神は「品陀和気命」(応神天皇)
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神社の左手には神宮寺があり、そこから裏山へ続く散策路がある
路傍には八十八箇所にちなんだ石像と春の山野草
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ニョイスミレ 東アジアにも広く分布しているが素朴さと端正さを持ち合わせた里山のすみれらしい姿
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ここのすみれはスミレ。特に日当たりの良い場所には躍動している
(スミレという品名のすみれ→スミレ科スミレ属の「スミレ」)
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初めて訪問したときに出会った個体を探したが見つからない
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このときはフジのX-T30を購入して初めてのときだった(2019年4月上旬)。
標準レンズ(35/1.4)を付けて上がってきた画像の自然な深みに感銘を受けた。
スミレはすみれを代表するたたずまいと改めて感銘を深くした。
人も山野草も一期一会なのだ

谷筋を巻いてみかん畑を眺めつつ
もっとも標高の高い場所には勝浦川を臨む展望台もある散策路。
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白いイチゴと赤のツツジも現れて里山を一周して神宮寺の境内に戻る
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近所の里山には神社を中心とする里の暮らしと春の足跡が点在している。
posted by 平井 吉信 at 13:37| Comment(0) | 山、川、海、山野草

すみれは日本の春を彩る一寸法師


釣りがフナに始まりフナに終わる、のであれば
野に咲く花はすみれに始まりすみれに終わるのではないだろうか。
(ひらがなの「すみれ」は一般名詞として使い、カタカナのスミレは植物名として使っている)

野山に春の到来を告げようとするも
三寒四温にあって冬と見まごう日もあれば
春を飛ばして初夏になろうとする気象の気まぐれで
慌ててつぼみを膨らませることもあるかもしれない。

植物はカレンダーこそ見ることはできなくても
体内には温度計やその他自然界を感じる感度を持っている。
日一日と花を開くすみれは春を待つ人の心を映しながら
巡ってきた季節をともに愛でる象徴なのだ。

すみれとともに、2020年の春の里山を振り返る。

今年最初のすみれはやはり県南部で遭遇した。
2月中旬には海老ヶ池(海陽町)から。
この池はかつて海だったのだろうが
1609年の慶長の大地震で隆起して湖になったとされる。
温暖な湖畔は散策する人が絶えない。
その一角で誰も気付かれないよう咲いていた。
ノジスミレだろうか。
さらに美波町木岐地区の椿公園で見つけたアツバスミレ、シハイスミレ、タチツボスミレには心躍らせた。
http://soratoumi2.sblo.jp/article/187196730.html


3月に入ると近所の低山でも頻繁に目にするようになった。
日峰山では、タチツボスミレ、ナガバノタチツボスミレ、シハイスミレ、ニオイタチツボスミレなど。
http://soratoumi2.sblo.jp/article/187244314.html
http://soratoumi2.sblo.jp/article/187397873.html


4月になるとすみれ真っ盛り。
場所はすみれ好きにはたまらない
佐那河内村の南部の山麓から旭ヶ丸にかけての区域。

コタチツボスミレ
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ニオイタチツボスミレ(花の色の紫が濃く中央の白さが目立つ)
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ナガバノタチツボスミレ
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葉が細く避けているのはヒゴスミレ 純白の天使
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佐那河内村内にはおだやかな場所が多い。それらは連休中
も静かだった
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春の足跡は至るところで
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エイザンスミレは紫がかった桃色 葉は同じく裂けている。
エイザンスミレと思われるが、もしかしたらアカバナスミレ(通称)と呼ばれているものかもしれない
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ナガバノスミレサイシン
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意外にも徳島はすみれの種類という点では多いほうではないかと感じる。
(四国では徳島のみという種類もあるようだし、全国的に飛び地として徳島に自生する種類もあるようだ)
おそらくは氷河期などになんらかのかたちで生息域を広げたすみれたちが
その後の環境の変化で生き残ったときに徳島の生態系が離れ小島のようになったのではないか。

ところでスミレというと種類が多いが、見分けるのにコツと経験を要する。
専門的な図鑑は必須でぼくは2冊を併用している。

山渓ハンディ図鑑「日本のスミレ(増補改訂版)」(いがりまさし)


スミレ ハンドブック」(山田隆彦著)


前者はすみれフリークと思われる著者の思いが詰まったもので図鑑でもあり読み物でもある。
後者はコンパクトに整理集約された情報が見やすくわかりやすい。
すみれは変移が多いうえ写真の印象で随分違って見える。
だから複数の図鑑を併用したい。

日本の春の山野を彩るすみれは一寸法師のような存在であるが
そこにいることに気付けば植物と人の心の交流にも似た光が行き来するように感じられる。


タグ:スミレ
posted by 平井 吉信 at 12:11| Comment(0) | 山、川、海、山野草

勝浦川中流の侵入植物 オオカワヂシャ(駆除を要する)


場所は長柱潜水橋直下流の左岸である。
4月中旬に確認。小さな群落を形成していた。

オオカワヂシャは繁殖力旺盛で希少種のカワヂシャと交雑する怖れがあるという。
そこでアラートの意味があるとして記録しておく。

オオカワヂシャの情報は国土交通省のwebサイトにある。
https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/kankyo/gairai/pdf/tebiki06.pdf


勝浦川中流でもっとも眺めの良い場所
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菜の花と呼んでいるものは、アブラナとカラシナ
(これはセイヨウアブラナだろう)
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近年特に増えてきたのは帰化植物のナヨクサフジ 四月はこの花一色となることも
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オオカワジシャのすぐ根元でオオイヌノフグリ
(仲間同士なのか花が似ている。こちらも帰化植物である)
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これが問題のオオカワジシャ。どこから勝浦川流域へ侵入してきたのか?
花だけを見ると大柄で華やかだが、どこか大味ではある
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(生息域を広げないよう勝手に持ち帰ったり移動させないよう)
posted by 平井 吉信 at 10:57| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年05月18日

田井ノ浜(美波町) 五月の午後のひととき


青春ドラマであるでしょう。
夕陽に向かって駆け抜けながら叫ぶ場面。
おそらくあのドラマは湘南が舞台なので江ノ島とか鎌倉とかの周辺が舞台。
徳島ではまちの近くの渚といえば、…ないのだ。
しかし鉄道の近くの渚といえば、…ひとつある。
それが田井ノ浜。
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夏休みだけ臨時駅が開設されて汽車が止まるというのもいい。
プラットフォームを降りたら砂浜、駅も浜の一部というのはそうざらにはない。
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なにか「バカヤロー」と叫びたいこともないのだが、
そう言って国会を解散した首相がいたことを思い出した。

宿毛市の浦田菓子舗さんで売られているバカヤローまんじゅう
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浦田さんはまちのアイデアマン。お元気でしょうか?
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宿毛市郊外にはこんな建物がある。三密を避けて読書をするには最適の離れ
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さてと、舞台は田井ノ浜。
浜へ来たのに渚へ行かずに周辺を歩く。
周辺にはハマボウが咲く田井川や遺跡がある(夏には)。
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むしろ海に近い里山の風情がいい。
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牟岐線の踏みきり、いいな。
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楚々としたナガバノタチツボスミレ。目を留める人はいなくてもここで咲いているよ、と涼やかに。
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小さな山野草に光があたる。そのとき小宇宙だよね
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お、田井ノ浜臨時駅を通過していく
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お約束の渚へ出てみるけれど、やはり小宇宙に目が惹きつけられる。
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そこに存在するだけで「いい」と教えてくれるようで。
タグ:田井ノ浜
posted by 平井 吉信 at 23:25| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年05月06日

歩いて行ける山 そこから見える海 でもこの海はここからでしか見られない(日峰山と越ヶ浜)


このブログで閲覧数の多いコンテンツとして大神子小神子の話題があることはご存知のとおり。
→ 大神子、小神子の謎の荒れ地、流れ込む沢、背の高い子どもの冒険
大神子(おおみこ)は徳島市大原町から、小神子(こみこ)は小松島市中田町から近づく。
大神子にはテニスコートやら病院やらがあって保養地となっている。
小神子にはかつて一部上場企業の社員専用リゾートが丘の上にあって別荘が建ち並ぶ。

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ところが大神子と小神子の間にもうひとつ知られざる浜がある。
その名前すら知られていない。
その浜は越ヶ浜という。

前述のコンテンツはどうすれば越ヶ浜へたどり着けるかを書いたものだが
越ヶ浜は日峰山の裏に当たりどこからも見えないと思っていた。

ところがたった一箇所、越ヶ浜を見下ろせる場所がある。
ちょっとした小ピークで東南が開けている。

徳島市に隣接しながらほとんど知られていない渚を上から見た写真をどうぞ。
かつて浜に煙りたなびく苫屋があったかもしれない頃の渚を思い浮かべながら。
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ここへ来るまでも目のごちそうがある。
自然がつくりだしたアートはそれを観ようとする人にだけ見える。
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でもぼくは相変わらずスミレに目が行ってしまう。
ナガバノタチツボスミレの清楚な姿、しばらく風が止むのを待った。
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宇宙船地球号の21世紀のとある場所の一日に過ぎないのだけど。

追記
越ヶ浜が見える場所がもう一箇所あった。
大神子と勝浦川河口の間の半島から正面に見える。
→ 十年で循環する生き方 次の1クールを考えようと海が見える丘に(大神子)

posted by 平井 吉信 at 21:04| Comment(0) | 山、川、海、山野草

紺碧色 翡翠色 水縹(みなはだ)色 海部川の水面は人の世を観て映す


いまは2020年だけど、
1990年代の海部川は想像を絶する色を浮かべていた。
色だけではない。
山に囲まれた流れは山のミネラルをそのまま海に届けている。
春は鶯(うぐいす)、夏は河鹿蛙(かじか)、夕暮れには蜩(ひぐらし)。
星がひとつふたつ輝き出す頃、自然界の饒舌に満たされた静かな川の時間が訪れる。

前回からそう日は経っていないけれど
こんな時代だからこそ観たい。
川の流れを見ているようで人の世を観ている。
ものごとの生成消滅には善にも悪も幸も不幸もない。
ただどのように観ようとするかだけ。

五月の薫風、誰もいない海部川。
ただ風が吹いて水が流れる。

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川底は生きている
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水音を聴きながら木陰で本を読んでいるうち
眠りに落ちていた。
そろそろ日が傾いてきた。
ぼちぼち帰ろう。



タグ:海部川
posted by 平井 吉信 at 20:46| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年05月03日

巨大で濃い生態系 人の気配もなくひっそりとたたずむ渓流


ここは徳島県南部のとある渓流沿い。山姥伝説がある場所でもある。
その山懐深くに樹齢千年の杉があるというので
地元の人の案内で見に行ったことがある。
(案内役の方は地域の地勢や歴史を研究されている。今回の総勢3名は冨岡西高校の先輩後輩でもある。もしかしたら地権者の方もそうかもしれない。案内役の方が地権者に入山の了解を得ている)

源流近くの谷が拓けた場所から見上げて当たりを付ける。
源流に4つある沢の手前の沢(第四沢=仮称)から尾根に取り付いているところ。
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第四沢からさらに分かれた滝がある沢(第四右沢)を詰めていけばいいが
そのルートは険しいので第四沢の源頭に当たるコルをめざす。
3人とも藪漕ぎや急傾斜地の足運びに慣れているし、
コンパスの使い方、読図も熟知している。
(それができないと迷うだろう)

歩き始めて1時間でコルを通過。
そこから20分程の尾根に近い場所で巨大杉が現れた。人と比べれば大きさがわかる。
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さらに手分けして周辺を探すこと15分、
尾根からやや下った第四右沢の源頭近くに別の巨大杉を発見。
(そのとき風のささやく音色を聴いたような)
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尾根周辺ではほかにも巨大杉が散見された。確かにこの山域は巨大杉が存在する。
その後、尾根に戻ってさらに進んで1000メートル弱のピークに到達。
(山姥の気配を背後に感じつつ下山したほうがいいと感じたので)
ここで引き返すこととした。
(屋久島が全国最多雨の地域であるが、徳島県南部と南紀は屋久島に次いで雨の降る場所である)。
GPSは使用せず事後に1/25000地形図に巨大杉の在処とルートを書き込んだ。

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今回は渓流沿いに散策して山野草を見ようと考えた。
まずはコミヤマスミレ。石の隙間や崖っぷち、渓流沿いの湿った土に生えている。
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キュウリグサ(手前)とキランソウ(奥)
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サンショウ。食欲がないときなどに食べてみたらどうだろう
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渓流沿いの岩に自生するヒメレンゲ
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四国ではいまの時期はどこの野山にも多く見られるマムシグサ
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ユキモチソウ。雪見大福のような花?がある
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渓流には至るところに沢や湧き水が流れ込む
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立派なイチゴの花
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これはなんだ。恐竜の骨のような巨大な蔓が地面を這い
そこから無数の黄色い花が繚乱。
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→ ジャケツイバラ(蛇がつながったような茨という意味か?)と判明。自生種

ゼンマイの類だがあまりの大きさに驚く
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シダも大きい。28o広角レンズで手前にある手(大きめに写る)と奥にあるシダ(小さめに写る)と比べているがそれでもこの違い。1メートルは越えている。
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こんな大きなユキモチソウもあるのか
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テニスボールぐらいはありそうな個体
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植生が巨大化する渓谷沿いの生態系に身を置くと恐竜が出てくるハリウッド映画のロケ地にいるよう。

最後はかれんな花を。
どこにでもあるタチツボスミレをと思ったが
花の姿がケイリュウタチツボスミレのよう。
(2メートル下には沢が流れるのでケイリュウタチツボスミレもありえるが、背が高いので違うと判断)
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葉のかたちがコタチツボスミレのようでもあるが葉は小さく厚めで光沢がある。
あるいはツヤスミレ風か。
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背の高さはナガバノタチツボスミレのようでもあるが渓流では不利な感じがする。
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タチツボスミレは日本中どこでも見られるスミレの種類だが
地域や生態環境ごとの変異がある。
どのような必然があってこんなかたちになったのか。
渓谷にたたずむ幽玄のスミレの風情でしばし見とれてしまう。

ここには誰もおらず(この日は誰とも会わず)、この場所に社会の喧噪はない。
四国にはそんな場所がたくさんある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

人がいない場所では目に見えない妖精がいる、
人がいる場所でも目に見えない何かがある。
公衆衛生では感染の予防のみならず
心身の健康を積極的に維持、創出していく視点が不可欠。
(意味のない行動を強いている反面、やらなければならないことをやっていない政府。もはやクーデターが起こっても不思議でないほど政治は腐敗と劣化と機能不全に陥っているが、恐ろしいのはクーデターの対象となっている政権が国民不在のクーデターのようなことをやっていること)。

国民が一丸となって国難を乗り越えましょう、などと聞こえてくると
国難に導いているのは誰?
社会を分断しようとしているのは誰?
戦時中の内閣のような振る舞いと言いたくなる。

もっとも政治だけではない。
わざわざ空いているパチンコ店を探してまで行く行為がどれほど危険なことか?
いま防ぐべきは医療崩壊。
せめて感染しないことができること。
さらに病院関係者や感染者(不注意はあっただろうが)を蔑視することがどれだけ人を傷つけているか?
また、不平不満を封印して自己満足の連帯感を強制していないだろうか?
その反面、意味のない自粛をしていないだろうか?
(科学的な根拠に基づいて自らが状況判断して自分を守っていかないと)

このところ荒っぽい車の運転に追い抜かれることが多いと感じる。
室内でYouTube見ててもストレス溜まるだけだよ。
ヒトのいない野外へ出て行くことは自分の身を守ること。
特に四国のような人口密度の低いところは家を出て帰宅するまで人に遭遇しないとこだらけ。
よく考えて行動しよう。家に籠もらないこと!
(変わることなく安全運転をしています。ただしヒトの迷惑を顧みないノロノロ運転はしません。流れよりはやや早めですが、指差し確認しながら運転しています)

ウイルスに勝つことはできない。それはウイルスの成り立ちを考えればわかること。
(60年を経て未だにヒトコロナウイルスのワクチンはない)
だからウイルスを無害化して共存する選択肢があるはず。
望むと望まないに関わらず息の長い付き合いをして収めていければいい。
それはできる(そう信じてこのブログでも発信を続けている)。
posted by 平井 吉信 at 17:46| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年04月26日

いまだけの色 海部川 海部ブルー(海陽町) 


もしかして一年中でもっとも川が美しい時期かもしれない。
そういえば仁淀ブルーもそうだけど
珪藻の繁殖が活発になる前であって
水量がある程度あることが必要なのだろう。
ここは海部川水底庭園と名付けた場所。
キャンプマットという浮力がほどんどない銀マットに乗って
川底を見ながら下る瀬で信じられない光景を見た浦島太郎の気分。
「川の底にも都はございます」と言いたくなる。
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川は蛇行して流れながら
日が当たる水深は明るく
曲がり角の深みでは碧に沈む。
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それは息を飲むほど精妙な仕掛けのようでもあり。
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ぼくが海部川へ通い始めたのは高校の頃。
自転車に乗ってやってきた。
国道193号線はまだ舗装されていない箇所があったり
対向が難しい酷道といえる道だった。
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それでも道路は川の空間を浸食せず
川は静寂を持っていた。
あの頃の海部川流域はいまより人口は多かったかもしれないが
川相がすばらしく、焚き火を見ながらウイスキーを飲み
視野を横切る流れ星に気づいては薪をくべる。
ときどき真夜中の川へ入ってヘッドランプで照らしてデナガエビやモクズガニを見つける、
という週末を過ごしていた。
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この日は仕事で海部川流域を訪問。
この地でビジネスを始める人のサポートのためにある支流に入っていく。
(ときが来たらお知らせできると思います)

海部川の特徴は河畔林。
広い河原と山が河原に迫り蛇行する光景こそ海部川。
もう説明はいいでしょ。あとは写真で(ほったらかし、すみません)。
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タグ:海部川
posted by 平井 吉信 at 00:14| Comment(0) | 山、川、海、山野草