2025年04月19日

ポータブルラジオのベストは東芝TY-HR4〜使ってわかる良さ、名機ソニーICF-801に代わる選択肢〜


ソニーICF-801の代替機を探して
かつてソニーのポータブルラジオICF-801という機種があり、その良さを紹介したところ、(それがきっかけがどうかわからないが単独記事としてはアクセス数が極めて多かったのは確か)名機として定着した。

メイド・イン・ジャパンの至福のラジオ〜ICF-801〜
http://soratoumi.sblo.jp/article/57853049.html

このラジオは、ソニーブランドとして秋田県の十和田オーディオ(株)で設計、製造された正真正銘の日本製であり、なによりその音質が良かった。JALジェットストリームの冒頭で流れる「ミスター・ロンリー」のストリングスの深々とした低域が夜のしじまに漂うと安らぎを感じさせるひとときとなった。このラジオは、高級サルーン(いまは使わなれない言葉だが)のドアを開閉した際のような上質の操作感というべき、イルミネーション点灯後に温かみのある光が徐々に暗くなるたたずまいの美しさもあった。

ICF-801は2009年に発売されたが、やがて生産中止となり、後継の機種もそれに準じる機種も発売されることがなかったため、いまでも惜しむ声が聴かれる。Amazonで入手できたのは2015年ぐらいまでで、新品で6千円程度の機種が中古で3〜5万円の高値を付けたこともあった。

現時点で入手できるポータブルラジオを店頭で聴き比べた結果
そこで、ICF-801の後継を探すべく、電波状況が異なる数店舗の家電量販店の店頭で比較を行い、もっとも優れていると判断したのが東芝のTY-HR4だった。
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東芝TY-HR4は2022年5月の発売で、どこの家電量販店の店頭で4〜5千円で入手できる点で申し分ない。東日本震災時に店頭から数か月ラジオが消えたことを覚えていらっしゃるだろうか。潤沢に供給されているときに確保しておくのが災害対策の基本と思っている(2020年4月の緊急事態宣言時でもうちにはマスクの備蓄があったので困らなかった)。

さて、このラジオを自宅の約10機種と比較した記事を前回に書いた。比較対象となったのは錚々たる機種であったが、東芝のこの機種はそれらと比べても、日常の生活場面でも災害時でもまっさきに推薦できると確信できたので改めて紹介する。
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防災用のラジオ おすすめの3機種(2025年版)。ラジオは普段から使ってください 
http://soratoumi2.sblo.jp/article/191298911.html

このラジオの長所や災害対応の利点については先の記事をご覧いただくとして、数か月使ってみてわかったことを追記する。以下の特徴は同価格帯のライバルにはない長所である(Webのレビュー等でも触れられていない)。

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使い込んでわかる東芝TY-HR4の良さ
(1)音質の良さ
・店頭では地味に聞こえるかもしれないが、自宅で聴くととても心地よい。コンパクトながらやや厚みのある筐体はスピーカー背面での音響効果として貢献している。
・9センチ口径のスピーカーユニットはフルレンジとして適切な大きさで中域を中心に低域と高域が均衡している。
・筐体の剛性が高い。手で持った感じでもそうだが、音量を上げてもびりつきはない。
・音質の特徴を、オーディオマニアがわかるように表現すると、スペンドールやロジャースなどイギリスの小型2ウェイのBBCモニターのように、声を中心に忠実な表現をする、音量を上げてもうるさくならないため長時間聴ける。この点は多くの人が賛同していただけるだろう。

(2)操作性の良さ
・電源スイッチ、バンド切り替え、チューニングダイヤル、音量調整の4つのダイヤルが独立しているので操作しやすい。切り替えスイッチが左-中-右の3択だと中が操作しにくいが、本機は左-右で電源やバンドセレクトを行なうので暗闇で手探りでもやりやすい。
・音量調整がしやすい。ボリュームツマミが独立しているだけでなく、急激に音量が上がらないカーブなので微妙な調整がしやすい。特に夜中に小音量で枕元で聴く際などに重宝する。大音量にする際も回転角がリニアで大きいため調整しやすい。
・黒のラジオと比べて前面が明るいシルバーの本機は暗がりでもどこにあるかがわかりやすい。
・薄型のラジオは立てたときに倒れやすいが、本機は適度な厚みがあるので安定感がある。
・電池ボックスの節度を持った開け閉めのしやすさ。手が痛くなることもなければ、不意に空いてしまうこともない。
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(3)防災にも普段使いにも便利な機能
・市販されているラジオのなかでもっとも長い電池寿命
・LEDライトの装備
・移動の際に手が空く肩ベルト付き

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以上のように防災ラジオとしても満点であるが、普段使いとしておすすめしたい。次期モデルの改良点候補としては、選局の際にボタンを押すとバックライトが数秒点灯する仕様であれば、薄暗い場所での選局がしやすくなる。これは実用性が高いので販売価格が上昇しても望みたい改良箇所。

普段使いのラジオとして、ついつい点けてしまう心地よさ
インターネットのラジオアプリでは、聴きたい番組をねらって聴く場面が多いと思うけど、「ラジオでも点けるか」とスイッチを入れた時点で、聴きたかったことや知りたかった情報などに遭遇することがある。初めて知ったことなど情報の質の高さはテレビにはないもの。ラジオを付けなければこの情報に遭遇しなかったのかと。

そんな偶然の出会いはついつい付けたくなるから。AMのニュースでは聞き取りやすさ(切迫感のある情報こそキンキンしない音声で聴きたい)があり、FMの音楽番組ではついつい音量を上げてしまうけど、キャビネットが余裕を持ってスピーカーを制震しているので聞きこんでしまう。

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ところで、Amazonでは未だに旧機種のTY-HR3(2018年10月発売)が掲載されていて、レビューを見ると、音量を上げるとビビリが発生するとあるが、新型のTY-HR4(2022年5月発売)ではそれはない。HR3では400時間だった乾電池寿命(単1乾電池×3本)がHR4では450時間に増え、デザインも精悍ですっきりとしたものに変化している。些細なところでは640グラムから635グラムとわずかに軽量化している。これらのことから東芝は内部回路や細部の設計をブラッシュアップしていることがわかる。HR3もそうだったが、アナログポリバリコンのような複雑な回路ではなく最新のDSP回路による部品点数の削減は経年変化が少なく、しかも価格を上げずに良い方向に貢献している。ラジオの型番だけ変えて値上げ発売するメーカーが多いなかで、モデルチェンジで完成度を上げていく東芝の姿勢は評価したい。

ICF-801と比較すれば、オーディオ的な音質はソニーが上回るが、東芝も実用上十分。どちらのラジオも遠距離や微弱電波の放送局を狙う機種ではないが、デジタル処理の利点で東芝の受信音が静かに聞こえるので聞きやすさは東芝が優る印象(ビート音などがないSN感の高さ)。

このラジオは、つい聴いてみたくなるのでラジオでも聴いてみるか、という生活から見えてくることがありますよ、と締めくくりたい。

東芝 TY-HR4(東芝公式Webサイト)
https://www.toshiba-lifestyle.com/jp/pro_radio/ty-hr4/


追記

東芝の同クラスのラジオは選択肢が豊富であるが、そのなかで以下の付加機能の機種が付かない本機(AM・FM/モノラル仕様)を勧める理由がある。

ステレオ仕様…電池寿命が短くなる、価格が変わらずスピーカーと駆動系が2個必要となるのでユニットの質が下がる。電界強度が十分でないときステレオ受信時にノイズや歪みが気になる。ステレオと比べてモノラルのほうが音像の実在感がある

プリセットチューニングの機種…放送局を登録できるのは便利なようで、普段聴かない放送局を探したり、エリアが変わったときに選局が不便。災害時は次々と周波数を変えてみる場面が出てくるはずで、その際のチューニングがダイヤルを回すだけの本機と違って面倒でメカに詳しくない人は操作できないだろう。マニアックな愉しみとしてはチューニングダイヤルを回す操作もあるのでは。

短波受信ができる機種…本機の価格帯で短波の受信は困難。できたとしても短波放送は縮小傾向にあり、インターネットが接続できる環境下では不要。遠距離受信が目的のBCLマニアなら中華製を選ぶ時代でマニア心をくすぐる機種が発売されているのでそちらをどうぞ。ただし防災の観点と被災時の乾電池の入手容易性から中華に多い独自規格のリチウムイオン充電池専用機は不利であり、衝撃を受けると発火のリスクがあってリチウムイオン充電池仕様は避けたい。電灯線と乾電池仕様にはそのような怖れは少ない。

タグ:ラジオ
posted by 平井 吉信 at 11:43| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2024年12月10日

14年動き続けてくれた冷蔵庫へ モノとこころは互いに惹かれる存在(なのかも)


ここ数週間、冷蔵庫がよく冷える、というか冷えすぎる。寒くなってきたせいかと思ったが、「弱」に設定しても冷蔵室で「冷凍」されてしまう。購入は2011年でそろそろ14年目となる。サーモスタットか?と思って内容物をすべて取り出して清掃、チェックしてみたけれど、素人の手には負えない。サーモスタットは汎用部品かもしれないけど14年経って基盤がないかもしれないし、修理できたとしてもこの先、再発するかもしれない。残念だけど買い替えることにした。

三菱製の冷蔵庫を2代続けて買ったので、今回もそうしようと思っていた。寝室にある三菱の空気清浄器は20年以上休むことなく連続運転していてトラブルは皆無である。静かで風量が大きく、イオン(オゾン)発生などの不要なギミックがなく、静かに大容量の風を送り出すことに特化している。三菱は全熱交換器のロスナイを開発したメーカーである。ロスナイがコロナ下のこの国で空気感染のリスクをどれだけ救ってくれたことか。空調の三菱には一目置いている。

洗濯機は日立を使っている。これも満足度の高い家電である。ケーズデンキに週末に立ち寄ったら日立フェアをしていてメーカーから派遣された人がいた。冷蔵庫を見ていると声をかけてもらったので商品の説明を受けた。

すると、野菜を「眠らせて」鮮度を保つ技術や全室チルド機能の冷蔵、摂氏マイナス1度からマイナス5度までの温度帯を急速に通過することでドリップの出ない冷凍など惹かれるものがあった。特に湿度を高めて鮮度を保持する発想は、今後の食品保存を先導していく技術である。そのため冷蔵室では食品ラップ不要でケーキやサラダを皿に盛り付けたまま保存できるし、凍らせずに鮮度を維持するマイナス1度保存もできる。500ccのペットボトルを立てて入れられるし、野菜室の前室では720mlのワインや純米酒を立てて保管できる。熱々の鍋をそのまま入れられるので35度〜40度の温度帯をすばやく通過して食中毒予防に貢献する。カレーなどを次の日にも食べる際にすべて冷凍していたが、鍋ごと急激に冷やせれば利便性は高い。ただし、冷蔵庫の中身を遠隔でスマートフォンで確認できる機能は付いていないものを選んだ(重複購入を防ぐ意味があるのだろうが、買い物の前に冷蔵庫の中身は把握しているので。それに家電のIot機能は用心してかからないと)。
https://kadenfan.hitachi.co.jp/lp/cp_rei/voice/

しかも外寸はこれまで使っていたものよりやや小さいのに内寸は大きくなっている。断熱性能が良くなったためという。金額面でもキャンペーン中であったことから即決した(14年前とほとんど変わらぬ金額で購入できた)。省エネ性能はもちろん上がっている。夏季と違って配達が混み合っていないとのことで2日後に納品となり、我が家に迎え入れた。購入したあとで気付いたが、Webサイトは家族のつながりやほのぼのとしたエッセイが散りばめられ、それと技術説明が加わった良質のコンテンツであった。温もりのある知性というコンセプトなのだろうか、芦田愛菜さんを使ったビジュアルもぴったりである、

日立といえば、今年の夏にエコキュートを購入した。売れているダイキンやパナソニックではなく日立を購入したのは断熱性能、静粛性など基本性能が高かったから。そして実際に使ってみて納得の納得であった。マーケティングのうまい○○や○○などのメーカーは地道な基本性能にお金をかけるだろうか? 目に見えないところで使い手の立場にたった開発を行なっているだろうか?と懸念されるが、不器用な日立は世界各地で列車をも安全に走らせる技術を持っているほどのメーカー。三菱と日立は重電の技術を家電に注いでいるともいえる。

だからというわけではないが、日本の家電メーカーで身売りせず残っているのは三菱、日立、松下ぐらいになった(松下はサンヨーを吸収したが、世界にサンヨーだけの独自技術やノウハウを活かすことなく捨て去ったのは痛恨の極み! 家庭電化製品にも魂はあるのだ。あれ以来パナソニックの家電は購入していない)。

パナソニックの名誉のためにも、掃除機はとても具合が良く16年間使っていてトラブルなくいまも調子が良い。ドライヤーもカテゴリーNo.1だろう。照明器具やテーブルタップなども信頼性は高い。いまも使っているサンヨー製では、電子レンジ、スチームコンベクション、炊飯器と調理家電は独壇場である。家電専門メーカーではないが、山善のDC扇風機やDCサーキュレーターの満足度は高い。家電は生活に欠かせないもの。今回の日立の冷蔵庫も大切に使っていきたいと思う(大切にしていると調子よく応えてくれるよ)。

そして入れ替えの前夜、三菱の冷蔵庫の最後の夜には14年働いてくれたことに心からねぎらい、冷蔵庫に手を当てて感謝の気持ちを伝え、日本酒を杯に入れて献杯。別れを惜しんだ。

ときめかなくなれば捨てる♪などというお片付けの教祖様の言葉には賛同しない。モノといえどもヒトとのかかわりがあり、心が通うことがある。

小学校の頃から使っている机はいまも使っているし、ソニーの15インチのブラウン管テレビ(プロフィール)はいまも年に数回は電源を入れる(もちろん老朽化したブラウン管の危険性は知っている)。子どもの頃に買ってもらったフィルムカメラ(ミノルタハイマチックF)は完動だし、親父の形見のライツミノルタCLなどは新品同様である。ぼくとともに国の内外を駆け抜けたミノルタX700は傷ひとつないし、クルマは10年もしくは20万km以上は乗るようにしている(クルマに手を当ててねぎらうのが日課)。オンキヨーのプリメインアンプA-1VLも20年使っているが、これまた無劣化。携帯電話は2021年にサービスが停止するまではPHSを使っていた。だから携帯電話の番号は一度も変わっていないし、パソコンのメールアドレスも20世紀から変えていない(連絡を取りたい人が困らないように)。変える必要がないものは変えない。そのことによって生き方が簡潔になるとともに、変えるべきものを変えていけるのだと思う。

posted by 平井 吉信 at 23:24| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2024年04月27日

円安が止まらない ならば自衛策を〜明治のカールは四国生まれ〜 そして政治を変えよ


2024年4月26日のNY外為では、158円台と34年ぶりの円安となって歯止めがかからない。今日ではすべての国の経済(通貨)は連動しているので、円安とは国や民間の資産が失われることを意味する。

あなたに100万円の貯金があったとして、相対的に目減りしているので金地金を買うにも、通貨(ドルなど)を買うにも、海外旅行をするにも不利である。逆に海外からは日本でモノを買って転売すれば儲かるということで、カメラなどは日本人の手に入らない品物(しかも海外展開の価格に合わせた国内の値付けとなっているので大幅に値上げ)となってしまった。製品の品質は低下して価格は上がってそのうえに入手難ときては三重苦である。

原油や食糧のほとんどを海外からの輸入に依存する日本では円安は原材料高、ひいては物価高につながり、大手は価格転嫁できても中小企業は価格に転嫁できず、しかも価格が上がることで消費(内需)が冷え込み、経済活動には良いことがない。実にアベノミクスやその後の自公政権によって円の価値は民主党政権時の2/3程度にまで落ちたことになる。

その一方で、企業献金やパーティ券、その一部を我が物として課税されない?という不思議さ。庶民の苦しみを見ぬふりして、万博などでは大判振る舞い(維新利権)。実の所得の半分近くが税金などに持って行かれながら、インボイスなどの手間と重税感、物価高による可処分所得の減少は輪を掛けている。はっきり言って、こんな国で子育てなどやらないほうが良い。国民一人ひとりが幸福感を覚える政治は誰にとっても良い国となる。そうなるような政治のしくみについて何度も述べている。

4月になって買い物するたび、また上がった、また小さくなったの発見ばかりであるが、ため息ばかりの昨今で、庶民の防衛策として安い食品を探していかなければと。

そのひとつが、明治のカール。あのどぼけたような民謡調のCMでおなじみの国民的な菓子だけど、東日本ではすでに入手ができないことを知っていましたか?

遠足のおやつの定番といえば、バナナ、サクマ式ドロップス(2023年に販売終了)、グリコのキャラメル、森永のチョコボール、明治のハイレモンやチェルシーだったが、2024年3月にチェルシーが販売終了となった。チェルシーを食べたのは思い出せないほど昔のことたが、ヨーグルト味は鮮明に覚えている。スーパーやドラッグストアを回るたびに菓子コーナーを見回ったが、ついに最後のチェルシーは入手できなかった(チェルシーを見ると「大草原の小さな家」のメリッサ・ギルバートを思い出す)。


カールが東日本で入手できない理由を探っていくと、意外な事実が見えてきた。
(この続きは有料プランで…などとしないのが本ブログの良いところ=自画自賛)


全盛期にはさまざまな味が発売されたが、現在は、うす味とチーズ味のみ。それも西日本のみという。ここからは想像だけれど、明治のカールは物価の優等生で、1968年の販売当初から価格がそれほど上がっていない。安い袋菓子なので、体積あたり(個数あたり)の輸送コストは割高となる。
スーパーやコンビニの棚は面積効率が求められるので、ほかの商品に流通で訴求負けしてしまうのだろう。

それではどこでつくっているのかというと、四国なのですよ。
四国明治株式会社松山工場 https://shikoku.meiji.co.jp/index.html
(お城下からは、郊外電車(高浜線)に乗り換えて三津駅の近くだね)

カールはノンフライ製法で、トウモロコシの破片に圧力をかけて膨らませたものに味付けをしている。油を使わないのは販売当初からとのこと。歯にひっつくのを嫌がる人はいるけれど、飲み物を飲むか、口のなかで溶けていくので問題はない。
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久しぶりのカールは定番の「うす味」を買った。
味は記憶にあるとおりで、いまさら感想を述べるまでもないけれど、今朝は朝食(シリアル)代わりにトマトとコーヒーを添えていただいた。
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そうだったのだ。明治のカールは、松山の工場がつくっていたのだ。四国の人はいまでも製造したてのぱりっとしたカールをどこでも入手できる(通販では売っていないので、東京の人が大阪出張の知人にみやげとして指名するのだとか。大阪の駅の売店も心得ていてどこでもカールを入手できる。

四国の方は販売店の検索もできる
https://map.meiji.co.jp/?product=08753

松山市限定のデザインがあるという。
https://www.city.matsuyama.ehime.jp/shisei/citybrand/carlpackage.html


物価高に負けず、カールを応援することは四国人の使命(かどうかはしらないけれど)。

最後にひとこと。円安をとめてくれ。消費税とインボイスをやめてくれ。法人税を上げてくれ。

posted by 平井 吉信 at 12:04| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2023年12月09日

なんでもまろやかになるコーヒーカップ 無印良品「日常の器 コーヒーカップ」(490円)


うーん、不思議だ。これでコーヒーを飲んだら棘がなくなる。もちろんおいしい方向へ向かう。紅茶を飲んでも、ゆこうを飲んでも、緑茶を飲んでも同じようにまろやか。

この曲面の内面が液体をなでるごとく揺らすからか、あるいは旨陶焼のような材質に由来する性質なのか。製品説明にはひとこともうたわれていないが、明らかに違う。ついついこの器に手が伸びてしまう。

色は飽きの来ない4色だが、グレーベージュがそのなかでも美しい
https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4550583444358?sc_cid=google_pla_156434219512&gad_source=1&gclid=CjwKCAiAvdCrBhBREiwAX6-6UhOM1kCwjQcu8LIHsQxPJnF0aa10Zkoi7EMJzpKRTHi7UAfymneJ-BoC5c0QAvD_BwE

価格は手頃ながら、造形からたたずまいまでがあまりにさりげなく、しかしじっくり眺めると美しい。例によって頼まれもしていないが、感じ入った製品だったので記してみた。



posted by 平井 吉信 at 17:19| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2023年03月04日

親父の使っていたライツミノルタCL ライカがダイタとなって食べられる?


フィルムカメラ買いました。ほら、誰もが知っている(というわけではないけれど写真愛好家なら泣く子も黙る)あのドイツのブランド。
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フィルムを入れようと中を開けたらすでに入っていました。アメリカ製のあの世界的に有名なフィルム(に似た…)。黄色はコダック、緑は富士フイルムのテーマカラーだから。
ばれました。チョコレートです(by カルディ)。ライカでなくダイタだって。
(でもzoomの表記はやめてほしいな。この時代だから damycron M 35mmF2ぐらいならいいのでは)。
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背後に映っているカメラを前に出しました。親父の形見のライツミノルタCL。
とはいえほとんど使っているのを見たことがない。たいがいはペンタックスSPFを使っていたような。
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だから、子どもが生意気にもこれで写真を撮っていたのでした。
M-ROKKOR 40mm F2の描写は、ハイライトを適度ににじませながらやわらかい光の対照を描く。この組み合わせで京都をスナップして嵐山で撮ったものがいまも気に入って額に入れて事務所に飾っている。フィルムはフジクロームからのダイレクトプリント。
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見ているだけで満たされる。人が設計してデザインしてつくりこんで世に出たものを手で触れている実感というか。

Mロッコール40mm F2とともに超美品のM-ROKKOR 90mm F4もある。この90ミリはドイツ製(中身はLeica Elmar C 90mm F4)。
4群4枚構成で貼り合わせ面がないから経年変化に強い。
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考えてみれば、富士フイルム純正のMマウントアダプターがあるから、これはフジのXマウントのデジカメにつけられるんだよね。フジで望遠を持っていないのでMロッコール90mm F4を付けてみるのも良し、長めの標準でMロッコール40mm F2を使って見るもよし。

→ 特別寄稿「ライツとミノルタ - 実り多きパートナーシップ」

posted by 平井 吉信 at 22:55| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

ニオイスミレ 番外編 & 世間で言うプチ贅沢(物価高騰には技で対抗とはいかないけど)


クナイプから1月に限定発売されているサクラとスミレ。お目当てはスミレ。
https://www.kneipp.jp/bathsalt/violet.html
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徳島県内になかなか置いている店がなく走り回ってようやく見つけた。
クナイプといえば、薬湯めいた匂いがあって、優れた効能はあるものの喜んでクナイプというわけではなかった。

人間は続けると飽きる。うちでは入浴剤は10種類ぐらいは選べるようにしている。ひとつの銘柄だけを買い続けるのと比べて一定期間では個別の消費量が減るため金額では変わらない。

さてクナイプすみれ限定はどうか(限定は買わないけれど仕方ない)。これがクナイプの常識を覆す良い香り。あの薬湯めいた匂いがなく、ひたすらほんのり甘い香りが漂う。
(サクラは人工的な香りに感じたけど個人差あり)

すみれの香に包まれ年度末(芭蕉。かどうかは知らない)


これで明日も生きていける―と思えたらそれでいいじゃないか。


栗原はるみ わたしのカレー
https://www.sbfoods.co.jp/kurihara/curry/
ベースはタマネギの旨味が濃いのでこのままでバランスしている。
ぼくがアレンジを加えたのは、ニンニクとショウガ(ぬくもるので)、トマト果実(酸味)、輪郭を引き締めつつコクを出すためにウスターソース(高橋カントリーハーヴェスト)。
https://www.takahashisauce.com/product/catalog/ch.html

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昭和のカレーのような見栄えに、食べ飽きないおいしさに仕上げてみたよ。

カツオのたたき
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サクが特売だったので買ってきて(秋どれの解凍ものだろうね)
塩でたたいて(浸透圧でうまみ引き出し)塩を軽く落としてバーナーで炙ってみたよ。
ポン酢は使わず、ショウガ、わさび、素材を邪魔しない醤油(https://www.higashimaru.co.jp/products/detail/pdt0096.html)でお好みに。
イチゴを添えたのは合うと思ったので。


ピザ
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スーパーで特売のピザを買ってきて高知県産ピーマン、トマト、卵を載せて見た。電子レンジでふんわりと温めてオーブンで少し焦げ目を付かせる加減で。


クリームコロン<大人のさくら抹茶>
https://www.glico.com/jp/product/snack_biscuit_cookie/collon/42741/
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攻めているね、これは。桜餅を食べている感覚をコロンで表現できている。誰が食べてもわかるというわかりやすさ。リピートにつながるかどうかはわからないけど季節性商品だからそれで良いのかもね。でも開発担当者はがんばっていると思う。

完全メシ カレーメシ 欧風カレー(日清)
https://www.nissinkanzenmeshi.com/?_ga=2.95250012.1726422405.1677898268-1606623809.1677898268
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日清いわく
「完全メシ」は、「日本人の食事摂取基準」で設定された33種類の栄養素をバランスよく摂取できるよう設計されています。タンパク質、脂質、炭水化物の三大栄養素のバランスがパーフェクトです。また、ビタミン・ミネラル・必須脂肪酸もバランスよく摂れ、しかもおいしく仕上げました。


湯を入れて5分経ったらかきまぜるだけで33種類の栄養素が摂れるというもの。
で食べた感じは? まあいける。


台湾風まぜ牛めし(松屋)
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いつも挑戦しているね。
タグ:スミレ
posted by 平井 吉信 at 12:14| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2022年04月13日

ネコのイラストが入ってマスクが収納できる手作りのトートバッグはいかがですか?


今回はエコバッグ(トートバッグ)のご紹介を。

徳島市在住の福島宏子さんは数年前のとくしま創業塾をきっかけに起業された方で、咽の保湿を目的に就寝時に息苦しくならないマスク「おやすみマスク」を考案して実用新案を取得されている。これはご自身の親の介護に際して必要性に迫られて開発したもの。どこかに外注することなく本人が1枚1枚手作り(ミシン使用)されている。

しかしその後のコロナ禍で(そもそも目的が違うのだが)布製のおやすみマスクは売れなくなった。もともと裁縫など手先が器用で、人々がどんな場面に困っているかを日常から観察されているので、今回は新たな用途のエコバッグ(商品名「キャット・トート」をつくることとした。
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まず目を引くのはねこのイラストがあしらわれているデザイン。柄は6種類ある。表面は麻混というのは特徴。裏面はウレタン生地で多少の濡れに対応できる。
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さらに特徴的なのは、買い物の後、カフェに入って一時的にマスクを収納しておくケースが付いていること。
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マスクケースを持ち歩く人は意外に少ないように思われる。服のポケットやポシェットなどに入れる場合、なかに入っているものと触れないようにマスクを隔離したい、という場合にうってつけ。また、このマスクケースは取り外して使うこともできる。要はトートバッグとデザイン、生地が一体となっているところが特徴である。

「キャット・トート」の仕様は以下のとおり。
・猫のイラスト6柄を採用(柄の指定はできないかもしれません)。
・表の素材は綿50%、麻50%。
・裏の素材は撥水性と適度な伸縮性を持つウレタン生地
・上部にファスナーなど閉める仕様ではなくネギなどの長いものも飛び出るかたちで収納できる。
・肩掛け式
・マチ付で底部を補強
・紐はジーンズ布でアクセント及び生地の強度を上げている。しかし厚くなりすぎず肩に掛けたときにごわごわしないように配慮

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〔販売法〕
・イベントでの展示販売(5/15の「アクアチッタ」予定
・オンライン販売 
・工房での直販

価格は1,500円(+税)を予定されている。
お問い合わせは福島宏子さんまで。
https://www.instagram.com/nekookan518/

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posted by 平井 吉信 at 21:55| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2021年02月04日

斉藤由貴の卒業、TDKのAD、ときの電車が呼び戻す


春が近づき、筒見京平からの連想で斉藤由貴の「卒業」が聞きたくなってmoraからダウンロード。
(ファーストアルバムのできはセカンドと比べたら落ちるのでアルバムは買わない)
(ダウンロードするならAmazonよりmoraのほうが音が良いよ)

誰の胸にもあるきゅんとする瞬間(季節)を松本隆/筒見京平が画いて斉藤由貴が魂を吹き込んだ名曲。
(ああ、時分の花が咲いている)
そして富士フィルムのカセット(フジフイルムのレンズからの連想で)のブランドAXIAから
斉藤由貴「AXIA〜かなしいことり〜」を連想。この曲も同時に購入。
(猫の目のような女心、彼女にしかうたえない。銀色夏生の名曲だよね)

探してみるとAXIAのPS-1ありました(仕事場でわずか3秒で見つかるなんて…)。
アナログカセットですよ。須藤薫のアルバム「Planetarium」が入っていた。
(名曲の詰まった名アルバムだよね、でも須藤薫さん、お亡くなりになっていたなんて)
フジフイルムのフジノンXF23mmF1.4 RでフジフイルムのカセットテープAXIAを撮る(録る)
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当時、TDKのAD60の2本パックは1100円だった(消費税はなかった時代)が、
ダイエーでは880円で売っていたので徳島の籠屋町まで自転車を漕いで買いに行ったっけ。

歴代のADはたぶん揃っている。
外観は変わっていくが、印象に残っているのは青と白の縞模様の外装のAD。
バリエーションとしてAD-S、AD-X、ARなどがあった(TDKの音楽用ノーマルポジション)。
これはというとSAを使った(ハイポジション)。さらにはMA(メタル)、一度だけMA-R(メタル)を使ったことがあるがすべて手元にある。
これらを再生するのはご存知ウォークマンプロ(WM-D6C)のもちろん現役完動品。
これにワンポイントステレオマイクを付けて蝉の声やせせらぎ、波の音を録音しにいったもの。
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→ EACH TIMEのカセットが!大滝詠一に浸る連休を過ごしています


マクセルではXL-1,XL-2を、ソニーではHF-Xをよく使ったかな。
変わり種ではナショナルのオングロームテープ、BASF(西ドイツ)、that's(太陽誘電)などがあったがすべて手元にある。

フィルムカメラやらカセットテープやらブラウン管テレビが(骨董や懐古趣味ではなく)現役でありつづけて身の回りにある生活ってどう? へへへ、このへんのものはとうじのままたくさんあるんですよ
(ときめくモノでなければ捨てよう、という整理の教祖さまがいるけれど、人間のエゴを感じてしまう。そうじゃないよね)
タグ:大滝詠一
posted by 平井 吉信 at 20:44| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2021年01月24日

フィルムを入れて写す写真機 そのときどきの時間(人生)をとめる


銀塩写真(フィルムカメラ)やアナログレコードの流行は一時的なものとは思えない。
それは特定の国や地域だけで起こっていない。
レコードに至っては、アメリカではCDの生産量を上回っているというのだから。

ぼくもアナログレコードもアナログプレーヤーも現役で持っている。
テレビも15インチのソニープロフィール(高性能トリニトロンブラウン管)をいまも使っている。
(液晶やプラズマやら4Kの画面には落ち着きがなくて長時間見ていられないよね)

フィルムカメラのライツミノルタCLやミノルタX700は現在も稼働している。
特にライツミノルタは完動新品レベルもの。
M-ROKKOR40mmF2と90mmF4のレンズがある。後者はライツ製だ。

そこでひらめいた。
フジからはMマウントアダプターが発売されている。
ぼくはXFレンズの望遠は持っていない(XF35mmF1.4 の換算53mmまで)。
M-ROKKOR90mmF4はライカ製でElmar-C 90mm F4と同一と言われている。
ミラーレスのデジタルかめらはではピント面を拡大できる。
これで桜を撮ってみたい。そう考えるとわくわくする。

レンズを格納している防湿庫を覗いてみる。
最良の状態で90mmはそこにある。
LEDの光を当ててみてもコーディングの衰えもレンズの曇りもない。

その近くに皮ケースに包まれたものがある。
はて?
思い出した。親父が所有していたコンタックスTVSだ。
(バリオゾナー28-56mm F3.5-6.5付)
ぼくはゾナーT* 38mm F2.8の付いたT2を奨めたが
親父はズームがいいと言い張ってこちらにしたのを思い出した。
(T2はカヌーエッセイストの野田知佑さん、姫野さんも使っていたと記憶している)
しかしなぜか親父はほとんど使っておらず
おそらくフィルム1〜2本撮影して退蔵していたもの。
取り出してヤマギワ電機のバイオライトに照らすとチタンボディはまばゆき輝きを放っている。
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(余談だがコンタックスT2のテイストにもっとも近い最新のデジカメがフジのX-100V)

同じツァイスレンズが付いたキョーセラのスリムTは家族全員が旅行に使っていた共用。
胃かいようで入院していた親父が退院したとき
夫婦で由布院の温泉でもと送り出したときに持って行ったカメラでもあった。
由布川の土手で噴煙を上げる由布岳を撮ろうとしたとき
病み上がりだったせいか足元がおぼつかず斜面で転倒したのだという。
そのときの擦り傷がカメラの背面に付いている。
しかしカメラには異常なく電池を入れればいまも現役である。
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スリムTにはツァイスのテッサーレンズが付いている。
ネガプリントを見たうちの母親が写真の美しさに絶句。
このカメラは写りが違うといって「わたしのカメラ」と言い張るようになり、
とうとう自分の名前のシールを底面に貼ってしまった。

いまのコンパクトデジカメはハイアマ用を除いて高倍率のズームしか残っていない。
35o〜38oでF2.8程度の単焦点の付いた廉価な製品が出れば相当売れるのではないか。
ボディはプラスティックでも構わない。
シャッターと電源スイッチのみでシャッターを押すだけの完全オートでいい。
もちろんストロボは内蔵。
沈胴式レンズでレンズ枚数は少なく。
ボディ内手ぶれ補正機能は付いている。
画像はこれみよがしではなく自然な再現で4〜5万円程度。
(ただし設定を選べば見映えのする仕上がりも選べる)
色は黒、白、銀、赤は避けて、アースグリーン(濃い灰緑)、生成、鴇色などはいかが。
そんなカメラが出たら売れるように思うのだが。
(富士フイルムあたりが無印良品などと連携してやらないものか。直販とムジ店舗のみで家電量販店やカメラ店では売らない)

カメラは手に取ってメカニズムや造形を愉しむ道具でもあるが
家族や友人、つまりは人生とともに刻を閉じ込めたもの。
喜怒哀楽の光と影が織りなす人生模様を写すのが写真機。
(スマートフォンはだめだよ。消耗品だし画像が厚化粧だから時間とともに化けの皮が剥がれる)
posted by 平井 吉信 at 00:26| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2021年01月18日

数年ぶりに買ったレンズはフジノンXF23mmF1.4 R

フジのデジタルカメラを使っているけれどレンズは3本しか持っていなかった。
XF14mmF2.8 R、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、XF35mmF1.4 R。

子どもの頃から使っていたミノルタハイマチックF ROKKOR38oF2.7、
親父との共用だったライツミノルタCL M-ROKKOR40oF2、
さらにネガフィルムではキョーセラのスリムT Carl Zeiss T* Tesser3.5/35、
ミノルタの一眼レフX700ではNewMD35oF1.8。
いずれも画角が35o〜40o。この画角と写りがとてもしっくり来ていた。

これらは少ないレンズ枚数で抜けが良く
やわらかくも絵のような美しさで光を捉えていた。
それは何気ない風景を撮影しても心にしみてくる。
最新鋭の高解像度のレンズやZoomレンズでは得られないと気付いた(思い返した)のだ。
(手持ちのフジのズーム18-55でカバーできるのだけれど写りが違う)。

ところがふと気付くと富士フイルムがキャッシュバックキャンペーンをやっているではないか?
対象レンズのひとつが23oF1.4。
(APS-Cのセンサーサイズを考慮するとこれが35oの画角となる)

フジノンにはF1.4とF2の2つの23oレンズがある。
ぼくは盲目的に明るいレンズが良いとは思わない。
最近シグマから出た24oF3.5には惹かれるものがあるけれど
マウントが違うので取りつけられない。

そこでインターネット上で出ている2つのフジの23oを見比べると
(同じ被写体を見比べる必要はない。一見して違いがわかる)
23oF2は塗り絵のようでくっきりしているが陰影感に乏しい。
23oF1.4は繊細で階調がやわらかい。
しかも開放でも周辺まで平坦。これは準広角の画角には必要である。
(XF18-55mmF2.8-4には求め得ない)

しかもボケ味が自然である。
ボケ味というのは自然な距離感を描けること。
ゆえに鋭いピントで浮かび上がる主要被写体と
原形を留めない背後の光のにじみの対比のような両極端な画は好きではない。
葉っぱが重なり合いながら近景から遠景まで連なっているとすると
葉っぱの焦点が少しずつ弱くなるけれども違和感のない存在感を残している。
XF23mmF1.4 Rはそんなレンズである。

鳥取県にお住まいの女性の方でXF23mmF1.4 Rの名手がいる。
ブログで拝見するだけであるが、彼女がこのレンズで撮影した写真が拝見できる。
https://jerry114.exblog.jp/tags/%E3%83%95%E3%82%B8%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA%20XF23mmF1.4%20R/

こちらはご本人によるセルフポートレートと思われる。
https://jerry114.exblog.jp/tags/%E3%83%95%E3%82%B8%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA%20XF23mmF1.4%20R/2/
(ここ2年程度写真が更新されていないのは心配である)
鳥取といえば植田正治さんが有名である。
jerryさんというハンドルネームの方も鳥取の風土を活かした写真を撮られている。

決めた。買うことにする。
けれどモノを増やしたくない。
そこでズームを下取りに出した。これで単焦点ばかりとなった。
(購入を決めたその日がキャッシュバックの購入期限その日だったのも運命的)

こうして初めて野外へ持ち出した。
5枚だけ載せてみる。
いつもは500ピクセルだけれど、今回だけ1024ピクセルで。

まずは大砂海岸。X-T2+XF23mmF1.4、電子シャッターは共通。
f6.4、1/1250、ISO200、ProNeg.Std
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モノクロでも撮影。フジお得意の白黒
f5.6、1/6000、ISO800、ACROS+R
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(世界でもフジ、ライカ、パナソニックがモノクロ御三家と思う)

次に大里松原から北へ延びる尾根へ乗る。
海岸性照葉樹の林を抜けて登り始める。
像面の均質性、歪曲のない平坦な画質。
f5.6、1/30、ISO800、ProNeg.Std
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太平洋を臨む尾根沿い。
ところどころ痩せ尾根で断崖を通過する。
磯釣りのために山越えする釣り人は多い。
おそらくは眼下の渚まで降りていくのだろう。
f7.1、1/80、 ISO200、PROVIA
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大里松原に夕暮れが迫る。
それでもひねもすのたりのたりかなの幸福な釣り人が影絵となる。
f5.6、1/1250、ISO200、PROVIA
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このレンズ、絞りこむ必要はない。
おそらくf5.6まで。被写界深度が必要ならf8まで。
やはり35oはいいな、と思った。
35oと50oがあれば撮りたいものは残せる。
ほのぼのと人生を振り返るとき
それは35oから50oではないかと思うのだ。
posted by 平井 吉信 at 00:01| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2020年04月17日

やった PHS運用中止が3021年1月31日まで延期


いまだにPHSと思われるかもしれないが
病院内ではこれでなければ使えない。
(ピッチではありません。プウスヌル・ヘアンディフォン・シストムの略です。原語に忠実にカタカナにしました。よろしいですか)

いかに高速化が進もうと音声の現実感においてはケータイ/スマーティフォンはPHSの足元に及ばない。
通話では相手の感情の変化を感じ取ることができる。
人間にとって意思疎通はもっとも大切なこと、相手が見えない会話では特に。
ぼくは気にしていないが電磁波の影響が極めて低いことも特筆される。

いっそこのままエリアを広げて
スマーティフォンから乗り換える人を優待するなどして
サービス中止をとりやめるどころか攻めてみては?
(いけいけウィルコム、これからもずっと使うぞ)
(1週間は充電不要、明確で人の感情が伝わる音声、ぼくは使わないけれどカメラを内蔵、そのうえ液晶はカラーでハードウェアキーも付いている!えへへ)
(iPhoneやらAndroid機やらの最上級機を見てもときめかない。画面は小さい、キーボードが付いていない、落としたらすぐ割れる…パソコンより不便じゃないか)
(理想のスマーティフォンは、軽量化のためカメラ機能やQR読み取りなどの不要なデバイスははずし、外付けディスプレイと外付けキーボードが接続できるインターフェイス(HDMI,USB-C,Bluetoothなど)を有し、折りたたみ可能で外付けSSDもしくはDropboxなどに安全をデータ格納してBluetoothなどで接続。例えば、OSはファイアーウォールと高度の暗号化を装備したLinuxベースとして、本体OSと切り放してiOSとAndroidを仮想で動かしてアプリケーションをインストール。入力は本体では音声、視線入力のみとして身体に装着したスマートデバイスからも制御と表示を行う。これらの道具建てが小さなカバンに入って本体は1万円台でしょう。あ、でもそれならSSD仕様のノートPCでもいいか。みんな小さな画面と使いにくいフリップ入力を我慢して使っているんでしょ→ いたずら書きが過ぎましたごめん)

医療の現場では欠かせないPHSを存続させることは
社会に役立つ意思決定と思うのだ。
(いま医療の現場に新たなインフラ導入を迫るのはどうなのか。しかもこれに代わる有力なデバイスは見当たらない)

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(WILLCOMのロゴが誇らしげ。待ち受け画面は仁淀川と浅尾沈下橋。えへへ)

注/タイトルに誤りがありましたのでお詫びいたします。正しくは2021年です。3021年だと人類おらんかもしれん。
 
posted by 平井 吉信 at 21:21| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2019年09月07日

濃厚トマトジュースのレモン炭酸割でからだよろこぶ


仕事で急いでいて昼食代わりにパンを食べていたら
不注意にも舌を噛んでしまった。
大したことないだろう、と思っていたら
血があとから沸き出すようで止まらない。
しかもこれから仕事、ということで
口を押さえながらときどき洗面に立ちながら
なんとか数時間を過ごしたところ。

食事ができる状態でないし、うがいをするのも気を使う。
茶を飲むのさえ舌を動かさないようにそろそろと。

そんなとき冷蔵庫に常備して助かったものがある。
それがこの組み合わせ。

★デルモンテのリコピンリッチというトマトジュース
★生協の「ただの炭酸レモン」(山形県天童市取水)
そこに蜂蜜(カナダ産、カルディ販売)を落として氷で冷やして飲んでみた。
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空腹と咽が渇いた身体に吸い込まれるように落ちていく。
おいしさだけではない、栄養と飲み応えと。
一杯数十円でこれだけの満足度はなかなか得られない。
毎日複数回飲んでいるうちに舌の出血も止まって
流動食が取れるようになった。

いまの時季はトマトが採れない。
採れていても気温が高く日射しが強いためおいしくない。
(四国では春先が旬だよね)
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だからトマトのおいしい時季に品種を選んでそのまま絞った無添加無加塩のジュースは重宝する。
1本900ccに完熟トマト28個が入ってリコピン濃度も高いとか。

まだ早いけれど、バレンタインにはトマトジュースください、と言いたくなる。

↓おいしいトマトジュース
デルモンテ リコピンリッチ トマト飲料

カゴメ プレミアムレッド 高リコピントマト50%使用(食塩無添加)

ビタミン、ミネラルの含有量
https://www.kagome.co.jp/statement/health/tomato-univ/medical/vitamin.html

トマトの出回る季節だとこんなのもいい
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トマトという野菜はまったくもって

posted by 平井 吉信 at 22:25| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2019年08月15日

徳島の阿波正藍染め+オーガニックコットンの敷物が誕生するまで(栄光カーペット株式会社、徳島県つるぎ町)


徳島県つるぎ町の栄光カーペット株式会社が藍染めの敷物を開発したと聞いて
直接現地を訪問した。
徳島は全国有数の藍染めの産地で「阿波藍」を知らない人はいないだろう。
今回の阿波藍を使った敷物は、全国初の取り組みではないだろうか。
同社の辻社長と奥様の倫子さんにご案内をいただいた。
→ 2019年7月11日 徳島新聞に「藍染めの綿糸で独自製品」と掲載

エピローグ 風合いと色合いをみる

まず、触れてみてください。 
人が敷物に触れたときの最初の感触が大切です。
それは、やわらかでふんわりとしている感じ。
通常の素材では味わえないこの風合いをどのように出すのか―。

次に色を見てください。
この青は徳島の伝統的な色彩である藍色で
東京五輪でも使われているものです。
化学染料と異なる天然藍の色合いをどう活かすのか―。
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オーガニックコットンを阿波正藍染めで染めた糸でつくってみてはどうでしょうか。

敷物の素材の基本知識
通常の敷物はアクリル100%、もしくはナイロン100%を使うことがほとんどです。アクリルは色数が多く染めやすい利点があり、ナイロンは長繊維のため掃除機をかけても毛羽立ちにくく糸のへたりが少ない利点があります(ただしナイロン糸が高いので製品としては多くない)。
天然素材の敷物としてはウール、麻、綿があります。ウールはメーカーから見て扱いやすいのですが毛羽立つのとごわごわ感があります。麻(リネン)は平織りでは存在するもののフック織りではほとんど見かけません。綿も同様に流通が少ないのは、染色に費用がかさみ製造も手間がかかるためです。

平織り…毛が短く裏張りがなく折り曲げて保管ができる、家庭で洗うことができる利点がある。防音効果がクッション性に劣る。

フック織り…フックガンでパイル糸を打ち込んで固定する製法でデザインの自由度が高い。当社の主力製法。


オーガニックコットンがもたらす限りなくやさしいたたずまい
それは綿100%だからです。
綿100%の製品にはほかにない特徴があります。
それは人が触れたときの感触。
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ゆっくりと触れるように掌を置いてみると
気持ちよさが感じられます。
どうせなら良い素材を使おうと考えて
オーガニックコットン※(100%)を選びました。
(※インド綿GlobalOrganicTextileSandard認証)

次に綿を活かす織り方を研究しました。
敷物の品質を決定づけるのは、パイルの長さと目付(糸を折り込む密度)です。
長さが短い、もしくは密度が低いとぺたんとした感じになります。
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オーガニックコットンの感触を味わえるパイルの長さと密度を求めて試作した結果、パイルは長め、密度は高めが良いと判断しました。このことは糸をふんだんに使用することとなりますが、五感に働きかけることが大切として織り方を決定しました。

糸から伝統の自然な色に染める阿波正藍染
藍染めの敷物とは、敷物が織り上がってから藍染めを施すのではありません。
オーガニックコットンの糸の段階から染める必要があります。
そこで綿糸を阿波正藍染めの染色工場に持ちこんで
染めていただくことにしました。
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徳島は吉野川の洪水が肥沃な土をもたらし
藍作が盛んとなりました。
明治の頃から日本有数の藍染めの産地です。
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吉野川は東西に流れる大河なので夕陽が沈んでいく。影絵のように浮かぶカンドリ舟
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ところが藍染めの本場徳島でも糸を染めていただける会社は片手にも届きません。
ようやく協力していただける染色工場様を捜し当て
伝統的な方法で染めていただいた藍染めの糸で敷物を試作したときの感激は忘れません。
どのように活かすか、試行を重ねたところ
3種類の濃淡をそのまま使うプレーン(単色)のほか、
濃淡3色を使ってグラデーションや
波の模様などを織り上げました。
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おすすめの用途
製品は特に○○用などとしておりません。
この素材感をお好きに活かしていただけたらと考えます。
フロアや椅子の上に置いて
友人や大切な人たちをおもてなしてみるのもいいかもしれません。

金額が高いと思われるかもしれませんが、素材と染め賃に由来するもので
面積が大きくなると高くなっていきます。
手が届く価格でまずは感触をお確かめいただけるのがチェアパッド(椅子やフロアの着座用)です。
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もう少し大きくなると、この上で寝転んでいただくことができます。
自然の風を感じながらうたた寝をする休日の午後にいかがでしょうか?

流通を省いて直販で
絨毯やカーペットをつくる会社は日本にどれぐらいあると思われますか?
業界団体がないので正確な事業所数はわからないのですが
当社が把握する限りでは10社程度ではないでしょうか。
そのほとんどは当社と同様に下請がほとんどで、
一部の通販対応を行っておられる事業所を除いて
最終的に製品をお使いになられる方々とお取引がない場合がほとんどです。
流通を通して販売しているので私たちの会社には営業部も販売員もいません。

その代わり、近所の女性たち約10人に働いてもらっています。
彼女たちには来られるときに来て仕事をしていただいています。
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子どもが病気、親が介護を求めているときは気兼ねなく休んでもらいます。
働き方改革などと昨今呼ばれるような取り組みかどうかはわかりませんが
当社ではずっとそのようにしています。
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仕事も家庭も両立しながら安心して取り組めることが人生の生きがいと製品の品質につながると考えます。
女性たちの勤続年数は長い人で30年程度(複数)、短い人で3年、
多いのは10数年程度と長く続けていただいています。
彼女たちがのびのびと仕事をできる環境を調えることが経営者の役割と思っています。
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ここで会社の近所をご紹介いたします。
吉野川支流の貞光川の傍らに工場があります。貞光川は西日本第二の剣山から流れ出す清冽な流れ。
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貞光川に架かる欄干のない橋(潜水橋)を通って貞光のまちなかへと入ります
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以下のリンクは吉野川沿いのつるぎ町を自転車でまわるツアーの動画です。
急傾斜地の農業の様子なども出てきます。
(ブロンプトンポタリング協会作成)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=184&v=3GRLxV9XDdo

地域を挙げて支えていただいています
商品開発や販路開拓とは無縁の世界でやってきたので
誰かに相談してみようと考えたとき、徳島県信用保証協会からお声がけをいただきました。
「これまで消費者に販売したことがないのですが、新開発の製品については高価になりすぎることとお客様と意思疎通の必要を感じるので流通を通さず製造直売のスタイルが取れないかと考えていますがどうでしょうか?」と。
それに対して専門家派遣制度をご紹介いただきましたので、
製品開発や販路をともに検討し、やがてマスコミに取り上げてもらえるようになりました。
いまご覧になっているこのWebサイトもそのようにしてできております。

実は私たちはメールのやりとりが苦手です。
落ち度があってはいけませんし、細かなニュアンスをお伝えしたいので、
お問い合わせは、電話とfaxでお願いしています。
製品について工場までお越しいただければ
現物をお見せしながらご納得していただけるよう説明いたします。

弊社以外に現物をご覧いただける店舗として、
徳島市の阿波おどり会館内にある「あるでよ徳島」をご紹介いたします。
そちらには徳島の特撰ブランドが揃っていますのでご訪問をおすすめいたします。
〔あるでよ徳島〕
●開館時間/9:00〜21:00 (12/21〜12/27・1/2〜1/10=9:00〜18:00)
●休館日/12/28〜1/1、6月、10月、2月の第2水曜日(祝日の場合は翌日)
●駐車場/3,000円以上お買い上げの方は1時間無料[対象パーキング]・阿波おどり会館駐車場・眉山パーキング・新町地下駐車場
●問い合わせ先/公益社団法人 徳島県物産協会
TEL:088-622-8231 FAX:088-623-9779


お届けできる主な製品
(価格はいずれも工場お渡し直販の場合)
阿波藍の円座(チェアパッド 直径35センチ)2万円+税
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長方形(60センチ×90センチ、部分敷きにお使いいただけます) 9万円+税
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小さな欠片を吊して何かにできるかも(企画中)
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お取り扱いの注意
藍染めは色落ちすることがあります。
これまでのテストでは特に顕著な現象は認められていませんが、白の無地の服や汗ばんでいるときはご注意いただけますと幸いです。
製品は裏打ちしているため水洗いができません。
汚れのひどいときは当社で対応いたしますのでご連絡いただくのが良いかと存じます。
ご購入後も安心してお使いいただけるようにいたします。

栄光カーペット株式会社
代表取締役: 辻 智
〒779-4103 徳島県美馬郡つるぎ町貞光字宮内20
電話 : 0883-62-2191
fax : 0883-62-5158
営業時間 : 8:00〜18:00
定休日:日曜・祭日
公式Webサイト:https://eiko-carpet.com/
(一部はWebサイトから買い物かごで購入可能。特注寸法も承るとのことで見積もり応談)
posted by 平井 吉信 at 10:53| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2019年01月19日

電子ペーパーを使ってみませんか


数年前にソニーが先鞭をつけてA4サイズの電子インクのビューワーを発売した。
タブレット端末が数万円ながら液晶が精緻で色の再現性がよく、
アプリケーションが使えてインターネットに接続できる。
それに対して電子ペーパーモノクロの電子インクでPDFしか見られず
ページ送りもページごとの切り替えという仕様。
価格も10万円程度のデジタルペーパーが人気で
ソニーストアで販売された数量がただちに完売する状況が数ヶ月続いた。

続きはこちら
http://soratoumi.sblo.jp/article/185403329.html
posted by 平井 吉信 at 11:49| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2018年09月25日

お多福の磁気サンダルって知っていますか?


事務系の仕事の人は通勤や外出時の靴のままで仕事をしていないだろうか。
足が蒸れて匂う原因となるし、
足裏は熱が籠もりやすいのでクールビズに相反する。

そこで職場ではサンダルに履き替える人も多い。
その際におすすめのサンダルがある。
(まあ、結論は急がずに)

リフレクソロジーとか反射区という言葉は聞かれたことがあるだろう。
足裏のツボであり経絡の流れにも関係するところ。
ぼくも毎日自分の足を押している。
もう十数年になるので目を閉じていても反射区はわかるし
他人の足裏を押して身体の状態がある程度わかるようになっている。
皮膚に電流を流す装置で経絡の流れを確かめているこの頃。

一日中靴を履くことは足指の動きを束縛し、血流が滞る原因。
足のむくみや仕事の能率が上がらない要因である。
(靴を履いていては創造的な仕事や効率的な処理は難しいというのは経験)

しかし職場にクロックスはどうだろう。
(仕事ができる人たちは選ばないと思うのだが)
デザインの違和感以外にも足が快適かどうか。
健康を考えるならほかに良い選択肢がある。

それが一世を風靡したお多福の磁気サンダルである。
磁気の効用についてはお多福は
家庭用永久磁石磁気治療器として医療機器認証番号を取得している。
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このサンダルをつくっているのはお多福産業という徳島の企業である。
うちの近所にも数年前まで見かけていたが、
先日、いくつかの店舗を見回っても見つけられなかった。
地元の商品は地元で買いたいと思っていたが、
探索する手間と時間を節約すべく
インターネットで青森の靴卸店から購入。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/laber/00008052303j.html
(ショップの人とメールのやりとりで、近所のメーカーのサンダルをインターネットで青森から買うとはね…などとほのぼの)

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その際に色はブラウンと白にした。
アマゾンに売っている品番(紳士オリジナル)は
デザイン優先で機能優先ではない。


ぼくが買ったのは定番の「いきいきマーク2」。
この商品のように突起があると足裏のマッサージ効果に加えて
浮遊感や蒸れ感の解消につながる。
歩いてみるとこの突起が気持ちいい(決して痛いということはない)。
雨でなければ野外を歩くと(足の前半分が着地する際に)循環器のツボが刺激されて
呼吸がすっきりしてくるはずだ。
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女性用は「いきいきXメッシュ」などが用意されている。



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色については黒は選ばない。
暗がりで見にくいことが大きな理由。
白を選んだのは暑い時期にすがすがしいと思ったので。
デザインもよく無印良品の素材系のアウターとも合わせられる。
オフィスはもちろんレストランでも違和感がない。

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サイズについては足形を専門の装置で測定した結果、
248〜250mmの長さ、足囲いがE〜2Eのぼくが
このサンダルではL(26〜26.5センチ)でぴったりのフィット感
(自分専用と錯覚するぐらい)が得られた。
(普段履くサイズより1サイズ大きめがいいというのが多くの人の意見)

サイズ展開は以下のとおり
S(24.0〜24.5cm)
M(25.0〜25.5cm)
L(26.0〜26.5cm)
LL(27.0〜27.5cm)

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サイズが合えば湧泉のツボにぴたりと磁石が当たる。
湧泉のツボはついつい押してしまう気持ちいい場所なので
このツボに当たらないと磁気サンダルもマッサージサンダルも意味がない。
履き心地は底が厚くないこともあるが
買ったその日から屈曲性が高いのでバタバタしない。
まさに現代の「わらじ」のようで
床に吸い付く感じがある。
(足裏は歩く愉しさをこのサンダルで知ることになる)

素材はゴム系で水洗いが簡単。汚れても安心。
永久磁石は6個使用。
足入れが簡単なのに歩いていて脱げにくい適度なフィット感がある。
磁石の部分が足裏に痛いのではと心配する人もいるだろうが
(足裏を押し慣れているという点を差し引いても)
磁石の部分の盛り上がりはほとんど感じない(物足りない)。
(このサンダルで足裏に痛みを感じる人は重症ですよ)

磁石の効用は血流の促進で、
足の冷えが改善された、疲れにくいという声が多い。
この軽さ、日本製(徳島製)のつくりの良さ、
フォーマルにも使えそうなデザインの品格、
足に当たらないやわらかい素材ながら耐久性(多くの人が口にしている)、
だから買ったその日からフィットする。
これらが評価されて多くが長年のリピーターである。
しかも価格は2千円を切る(本体価格)。

おさらいです。
◆突起状と磁石が歩くだけで履くだけで足裏のツボを刺激して血行を改善
◆水洗いできて清潔に保てる
◆ソールがやわらかく足裏に寄り添ってばたばたしない(わらじのようなフィット感)
◆日本人の足形に合っている(ただし4Eなどの幅広の人は現物を合わせるのが賢明)
◆耐久性がある
◆日本製(徳島で生産)


こんなすばらしいサンダルが身近にあることをお知らせするとともに
(メーカーとは利害関係なし)
お多福産業さんには県内の小売店でもっと置いてもらえるよう要望したい。
http://www.otafuku-sangyo.com/omona/04sandals.html

posted by 平井 吉信 at 21:14| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2018年06月23日

昭和の商品がいまも並ぶ地元のスーパー


新聞を見ると一面、サッカーの絵であふれている。
サッカーの世界選手権が始まり、日本が初戦で勝ったことを翌日の朝刊で知った。
(世事にうとい。でも知っていても見ないだろうな、興味ないから)

すももをたくさんいただいたので
鮮度が落ちぬ間に果実酒にすることとした。
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梅酒をつくった残りのホワイトリカーが少ないので
近所のスーパーに買い出しに出かけた。

スーパーなのに徳島でもっともおいしいと思う農家のトマトが並べられている。
(ぼくは農園まで直接買い付けにさえ行っていたが、近所のスーパーでも買えるので足を運ぶ機会が少なくなってしまった)

この日、ほかに買ったもの。
ああ、それにしても昭和。
(値札が貼ってあることにも注目。背景のロゴとは無関係)。
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このスーパーを見ていると
自分の立ち位置の置き方と経営資源の組み立てが大切とわかる。
IT化の投資は行わず、現場へも人員を配置しないが
価格を下げつつ品揃えは他の同業者と違う。
きっと本部に集中して社内データを解析しているんだろうな。

さて、子どもの遠足の定番といえば、バナナとハイレモン。
ハイレモンはいまでも入手しやすいが
珍しいのはハウス印度カレー。
(ちなみにメタル印度カレーもこの店で手に入る)
CoCo壱番屋のカレーの再現にもっとも近いルーという人もいれば
昭和のカレーの味と評する人もいる。
(近所のスーパーはええなあ→ 近所のスーパーは良いという意味の徳島弁)。

いまだにPHSやブラウン管テレビを使っているぼくはいったいいつの人?
(ポケベルは使っていないよ、念のため。太陽の塔はいまでも好きだよ、念のため)

ついでにこれは知っていますか?
小学校の頃に集めたもので永谷園の「広重 東海道五十三次」。
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箱入セットになっているので懸賞で当たったのかな。
でも、2年前に復活したらしいよ。
http://www.nagatanien.co.jp/cp/tokaido.html


タグ:昭和
posted by 平井 吉信 at 22:50| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2018年03月18日

高校生に戻って電子辞書 生産性も上がる


今頃になって電子辞書を買ってみた、というのは理由がある。
受験に挑戦するから…ではなく、実は愉しいこと。

なぜ電子辞書がいいのか、どのような理由で何を選択するのかなど
興味がある人は別ブログにてどうぞ。

「ホワイトカラーの生産性を上げる〜電子辞書の活用〜シャープPW-SH5を選んだ〜」
http://soratoumi.sblo.jp/article/182729264.html
posted by 平井 吉信 at 22:32| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2018年01月30日

文化の森の丘を歩いてミノルタ85mmで光を集める

(興味のある人はなぜミノルタのオールドレンズを使っているのかも)

猫がいたのでレンズを向ける
あのミノルタの色を思い出す。
フジの純正とは違う光の湿度感というか重さというか。
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ばらの花のこの感じ。やっぱり85mm。
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冬の日のわずかな温もりを楚々と再現する
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まちなみの空気感にコダクロームの色を感じる
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臘梅
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金属のオブジェの手が切れそうな質感
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夕暮れの空の再現の違いを見てみよう
(上がMD85mm、下がXF35mm)
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(いずれもフジX-T2+八仙堂マウントアダプター+MD85mm f2〜4。JPEGそのままの縮小のみ)






タグ:ミノルタ
posted by 平井 吉信 at 22:23| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2018年01月21日

道の駅なかとさ ヒット商品のオンパレード 風工房の莓シフォン


現時点では四国でもっとも新しい道の駅かも。
道の駅にしとさのコンセプトがすばらしいと書いた。
http://soratoumi2.sblo.jp/article/177205893.html
世界観の絞り込みと訴求の良さが際立っているから。

道の駅なかとさはどうさろう?
(高知道を走っていると表示があるので無料区間であることもあって降りて見たくなる)

久礼の漁港の近くに立地。
丘を上がれば黒潮本陣(四国の第三セクターの宿でも早くからカツオのたたきづくりなど体験型メニューを訴求して人気)、
そして久礼の大正町市場(これはInstagramが好きな人にはたまらない場所だろうね)、
漁業の守り神、久礼八幡宮、
「土佐の一本釣り」の青柳裕介が愛したまち。

青柳裕介と土佐久礼のまち http://soratoumi2.sblo.jp/article/57698390.html
土佐久礼 青柳裕介さんに会うために http://soratoumi2.sblo.jp/article/178988112.html

道の駅を立ち寄りやすい国道56号線沿いにあえて持ってこず
海のすぐ近くに配した(まちのコンテンツを海辺に集約)。

そこで、この立地の問題は津波、高潮、台風。
津波については黒潮本陣のある丘に徒歩で上がれるようになっている。
しかし地球温暖化を受けて災害が多発する時代、
津波以外もだいじょうぶかなと心配はある。

黒潮本陣との位置関係
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施設内を見てみよう。
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店内に入ると水槽、魚が売りながよ。
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カツオ1尾 800円、
(さしみとたたきにできる)
ベイケン3尾 380円、
(徳島ではメッキアジ、学名はカイワリ。ヒラアジの仲間と記憶している。県南の海によく釣りにいったもの。普通は焼いて食べるけど大きくなると結構うまい)
カンパチ1尾 300円
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人気のテナントを見ているうち、風工房がこちらに移転していると気付いた。
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莓農家8軒が農林水産省の補助金を受け
専門家の助言で莓を使ったスイーツの店を始めた。
素材感たっぷりのわかりやすさが受けて
人口4千人のまちで売れるときは1日80万円(桁が違うでしょう)。
会社の年商も落ちることなく8千万円を維持している。
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その筆頭は莓のシフォンケーキ(左下)。
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生クリームもスポンジも垢抜けておらず
どちらかというと菓子の専門家は評価しないかもしれない。
けれど、この味のわかりやすさ。
素材のたっぷり感、お徳感でぐいぐいと押し切る痛快さ。
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地元のソウルフードってあるよね。
松山なら、でゅえっとのミートソーススパゲティ、アサヒ、ことりの鍋焼きうどん、
今治なら、焼豚玉子飯、
西条なら、ドリップのナポリタンや黒猫の洋食(どちらも閉店されている)、
高知なら、安兵衛の屋台餃子、
丸亀なら、骨付鳥 一鶴、
小松島なら、フィッシュカツ(地元では単にカツという)、
(徳島って何かありました? お菓子なら金長まんじゅうとぶどう饅頭でしょうが)
味で勝負しているわけではないのに食べたくなるもの。


風工房の莓シフォンケーキなら、すっきり系の濃いめの紅茶で。
やっぱりこの味はここの土地らしさが出ている。
甘みを活かす塩の使い方がいいし、
洗練されていないところがいい。
何度も言うけど、地元の個性を尖らせたところと
上質を外してすかすか&ジューシー、それでいてたっぷり感が
日常のリピートにつながっていると思う。

それで…。
80万円も売り上げるとして
どうやって農家のおばさんたち+パートタイマーがバックヤードを回しているのだろう?

答えはおそらく機械化。
良い菓子製造機を入れて
風味のバラツキなく量産と衛生的につくるようにしてあるはず。
地域食材をビジネスとして成立させるための留意点。
・莓農家の挑戦(話題性、強み)
・素材感たっぷりの商品(地元の個性)
・機械化量産化均一化
・一次加工(想像だけど→冷凍ペースト)で年中提供+旬の食材を付加

写真は小さいサイズ(190円)の莓シフォンケーキ
(ぼくはこの大きさで十分。あっという間に食べられる)
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それで道の駅としては?
家族連れが愉しめるエンターテインメント性と
地元の売りを一同に集めていることから
週末は高知市内(高知県最大の人口)から集客することが予想される。
場所柄、平日と週末の落差が大きいのではと推察するので
平日の集客が課題かな。
それと久礼のまちなかへの回遊性にはつながっているかどうか。
(大正町市場に波及するのなら良いのだけれど)。
まずは、ご繁盛をお祈りします。
https://www.nakatosa.com/
posted by 平井 吉信 at 12:39| Comment(0) | くらしとともにあるモノ