2017年10月22日

台風接近 ラジオ(ICF-801)を点けてみた


目が覚めて前日から手元に置いてあるラジオICF-801をNHK総合放送に合わせる。
DSC_0875-1.jpg
改めて「いい音」と感心する。
高価なオーディオ装置、
例えば100万円を越えるB&Wやダリのスピーカー、
アキュフェーズや舶来のハイエンドアンプを聴いても
心がはっとすることは少ない。
(持っている人には悪いけれど)

なのにこのラジオは点けた瞬間に
心がときめく感興に誘われる。
(ほんとうにそうなんだよ)
DSC_0847-1.jpg

包み込むようなおおらかで
繊細に鳴りすぎず豊かに響かせるけれど
人の声がやわらかく、空間にぽっと浮かぶ自然な立体感。

これはデジタルシンセサイザーや
DSPなどのデジタル処理では失われてしまう空間処理かもしれない。
(アナログバリコンによるチューニングは実は音がいいのだ)
→ ソニーICF-801の詳しいブログはこちら
メイド・イン・ジャパンの至福のラジオ〜ICF-801〜
http://soratoumi.sblo.jp/article/57853049.html

今朝放送されていたのは、ラジオ文芸館という番組。
NHKのアナウンサーが古今の名作を朗読するもので
朗読に際して実際に放映の舞台を個人的に訪れてみたり
原作者に思いを吐露するなどその舞台裏が披露される。

この番組、土曜日の朝にやっているので
聴いてみたいと思う。
http://www.nhk.or.jp/bungei/
(できれば聞き逃した番組をインターネットで聴ければ良いのだが)

目を閉じて聴いていると
ラジオは良いコンテンツと見直した。

確かに文字で追った方が早いので
ラジオを聴くという行為は生産性が高いとは言えないと思っていた。

しかし、ぼくがスマートフォンを使わないのは
限られた情報(実は情報を集めるところから人生は動いていく)を分析して
そこから自由に思考をめぐらす時間を大切にしているからで
脳の神経回路のつなぎ替えなどが起こる。

良質の語り手が肉声を通じてもたらす言葉の意味は
無限のニュアンスを秘めてラジオから生まれて流れていく。
実はその時間こそ
(脳の栄養なのか心の滋養なのかわからないが)
かけがえのない時間であり
効率を追わずに効果を得ることであり
ひいては生産性の高い人間の行為ではないかと思うのだ。

ソニーICF-801
posted by 平井 吉信 at 13:19| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2017年01月28日

スマーティフォンの未来は?


次にスマーティフォンについて。
5年前からスマーティフォンの導入に向けての検討を行うべく
有識者を招へいして委員会を開催して
最終年度の今年度にはそのとりまとめを行っているところ。
初年度 背景、位置づけ、普及率と今後の見通しについて
2年目 利点と不利な点について
3年目 利点のさらなる活用、不利な点を克服する方向性
4年目 従来型携帯電話との優劣の論点の整理、選択の際の留意点
5年目 総括とよりより活用に向けての提言

報告書の概要を数行にまとめると以下のとおり。

「スマーティフォンは、多面的な用途を1台で実現できる優れた電子端末であるが、通信機器としては問題点があり、生死を分ける状況では使用を見合わせることが賢明。利点を活かし不利な点を克服もしくは気にならないのであれば、その活用法について検討する価値はあり、セキュリティやプライバシーについては学校や職場などで研修を行いつつ慎重に対応するのが望ましい」というもの。

委員のひとりとしてぼくが特に付記した意見は以下のとおり。

・多目的は無目的。セキュリティについての洞察がなければ使用を見合わせほうが無難。
・電池の消耗が早すぎる。少なくとも1週間、通常は2週間程度は持たせるべき。
・通信時の操作性、文字入力のソフトキーボードインターフェイス(あいうえお入力、フリップ入力に慣れた若者はそれで良いのだろうが)に慣れない人への配慮が必要。
・ヒトの脳(=人格形成や精神の安定等)、視力に重大な影響を及ぼすブルーライト問題にまったく対策がなされていない。社会で放任されていることは問題。

そして次のような提案を行った。
・電話とメール機能程度に絞った安全性、安定性の高い端末が望まれる。通話のしやすさから折りたたみ式が最適。
・山での遭難等を考慮すると、通信機能は命綱なので、アンテナは内蔵ではなく、電波の状況に応じて引き出せる、もしくは外付けも可能とすべき。
・機種によっては、簡易防水や低温耐性を高めた仕様もあり得るのではないか。
・音声処理のICについては高齢化社会に配慮して聞き取りやすさを実現するデジタル処理技術の開発が求められる。
・カラー液晶機種ばかりではなく電子インク(Kindleのような)を採用した端末を開発することで電池寿命1か月も夢ではなく、ブルーライトの問題もほぼ解決できる。
・通話の便宜を考えると折りたたみ式で、テンキー入力(ハードウェア)を備えるとともに、QWERT配列でない、母音群と使用頻度に配慮した子音群(K行〜W行)を備えた小型キーボードを装着する(脱着方式や赤外線やBT方式による外付けもあり得る)ことで、メール入力時のソフトウェアキーボードの入力しがたさから逃れることができる。こうすればメモ用としても価値が出てくる。
・仕事との連携を考えると、Windows版(モバイルの軽量仕様)の端末も必要ではないか。

国民1人に1台の時代が迫っている現在、多機能汎用型では解決できない問題が多い。
例えば動画ではGoProなどの単機能型カメラが人気を博しているように、
単機能型も必要と考える。
仮に従来型の多機能スマーティフォンを「ガラス」
(日本独自に進化を遂げたガラパゴズ型スマーティフォン)を呼ぶと、
新世代の単機能型は上に上げたような端末となる。
また、機能をそぐことで端末本体の価格も抑えることが可能となる。
高くても2万円までではないだろうか。もちろんSIMフリーである。
こうなるとガラスから乗り換えるヒトは少なくないだろう。
(スマーティフォンについては委員会の了承をいただいて個人的見解を記している)

スマーティフォンはある意味どうでもいい。
このところの国内外の政治を見ていると
気付く人が少ないまま傍観しているとどうなるか。
未来はどちらに向かって進めていくか、一人ひとりの洞察と行動にかかっている。

黄昏の未来はどこに進むか?
DSXE3327-2.jpg

DSXE3305-Edit-5.jpg
(写真は2015年8月13日 プリンセス号が小松島赤石埠頭に着岸したときのもの)

※スマーティフォン検討委員会は架空の物語に基づくものです。
※「スマーティフォン」の表記は、端末もその使い方も「smart」とは言いがたいのでsmartyと婉曲的に用いているものです。
posted by 平井 吉信 at 11:46| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

ああブラウン管 戻ってきてほしい


ぼくがテレビを見なくなった(見られなくなった)のは2015年4月だったか。
(こんな画面が映し出された)
DSCF6006-1.jpg

それまではデジタル信号をアナログ波に変換するサービスがあって
それでテレビを見ることができた。
といっても、見たい番組を見るだけに使う。
バラエティ番組などの時間のムダ番組は見ないので
流行語も流行の芸人の名前もまったくわからない。
(PPAP、神してる、なども先日インターネットで検索を試みて意味がわかったところ)

いま使っているのはソニーのプロフィールシリーズの15インチブラウン管。
ハイライトはまだいいが、暗部はつぶれて見にくくなっている。
しかしもともと輝度を下げる設定なので四半世紀を経てもブラウン管は健在だ。

何度かテレビを買い替えようと家電売場に行った。
4Kも8Kも見たけれど、求める画質とは違う。
液晶テレビに共通するのは、
立体感に乏しく陰翳がないが輪郭の不自然な強調を感じるところ。
なぜ、アナウンサーの顔はあれほど月面クレーターのように映るのか?
(実際のお顔がそうだとはとても思えない)
この映像を長期間にわたって見続けると
脳が破壊されるのではないか(脳細胞のシナプスが変調を来すのではないか)という仮説。
(根拠はわからないが本能を信じている。不都合な真実は隠匿されるのが世の常)

買いそびれたのはソニーでもとびきり高性能の13インチブラウン管。
まるで窓を通して見る実物のような絵だったと記憶している。
価格も20万円を超えていた(13インチで!)。
こちらにご紹介されているブログがあった。
http://sune-87.blog.so-net.ne.jp/2013-06-21
(まさにここに書かれているとおり)

ぼくが持っている15インチも10万円を越えていたと思う。
まともに良いモノをつくればそれだけの費用がかかるのだ。

方式はともかくぼくが求めるのは、こんな仕様。
・15インチ程度の4:3
(部屋は20畳程度あるけれど、大きなテレビは生活空間に置きたくない)
・画質は自然だけれど深みがあるもの
・予算は30万円以内。

この条件で世界中を探しても欲しいテレビは見つからない。
(中古を高額で買うのはありえない。ブラウン管の耐用年数を過ぎているし発火のおそれがあるので。自宅の15インチは当初から使っているので)
ああ、ブラウン管(懐古趣味ではなく液晶では実現できない性能を求めているのだ)!
posted by 平井 吉信 at 11:45| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2015年09月12日

くろ鉄の車両はまちごとに 四国西南部のローカル線


大雨が懸念された9月のある日、
早朝にJRの運行状況を見ると土讃線でトラブルがあったよう。
しかし、中村、宿毛まで行かなければならない。

阿波池田での接続で
特急南風は遅れるだろうと思っていたが
ほぼ定刻で到着。
台湾からの観光客も写真を撮っている。
DSCF7969.jpg

小歩危〜大歩危〜大豊にかけての土讃線は
崖を削りつつ崖に橋脚を引っかけたような綱渡りの路線。
DSCF7976-1.jpg

今回も倒木があったとのことであったが
ここがそのようだ。徐行して過ぎる。
DSCF7979.jpg

高知駅で乗り換えてさらに西へ。
窪川からJRと分かれて土佐くろしお鉄道の中村線へと入る。
どんよりとした太平洋が二層にたたずむ。
DSCF7985-1.jpg
この先に、海の王迎駅がある。

中村から乗り換えて宿毛線で。
増水の四万十川の赤鉄橋を過ぎる。
DSCF8049-1.jpg
かつて中村の子どもたちが
学年ごとに泳ぎ渡る距離を伸ばして川で遊んでいたところ。

宿毛線の車窓を過ぎる田園、そして民家。
どこまで行っても人はいる。
DSCF8068-1.jpg

山からの沢がつくるあぜ道、画面の右手に先祖代々の墓。
山裾の民家のたたずまいになごむ。
S0058127-1.jpg

読んでいた本から目を上げて
車窓から見える風景でくらしの営みを思うとき
ローカル線の旅の思いがこみあげてくる。
DSCF8132-1.jpg

松田川を渡れば宿毛の市街地に入ってくる。
DSCF8071-1.jpg

宿毛は、吉田茂、早稲田の創立に関わった小野梓など近代の偉人を育んだまち。
DSCF8078.jpg

DSCF8085.jpg

宿毛駅に並ぶ、くろ鉄の三原村バージョンと宿毛バージョン。
これから右の列車に乗る。
DSCF8101-1.jpg

土佐くろしお鉄道の車内は快適で車窓の景色がたっぷり楽しめる。
宿毛線は全線高架なのである。
DSCF8115-1.jpg

窪川で四万十川と出会う。
しばらく左岸を併走する。
DSCF8161-1.jpg

窪川駅で土佐清水バージョンを見つけた。
小京都中村や黒潮町バージョンもあるのだが、
今回はたまたま見つからなかった。
DSCF8172-1.jpg

高知で乗り換えて四国を縦断して北上。
山間部に入ると視野にちらりと車両と駅が見えた。
(ほとんどの人はその存在に気付かないだろう)
DSCF8183-1.jpg

列車が隠されているようにも見えた。
これは何かあると思って調べてみると
坪尻駅とともに四国で2つしかないスイッチバック駅の新改駅だった。
特急が通過後に引き込み線から本線に出てくるのだろう。
地図では周辺に人家は見られない。不思議な駅だ。


吉野川の屈曲点を過ぎる。
土讃線でわくわくする箇所のひとつ。
DSCF8191-1.jpg

JR四国と土佐くろしお鉄道を乗り継いでの出張で
車窓から人々の暮らしを思い、胸が熱くなる。

何ができるのだろう。
やらないと、と。
posted by 平井 吉信 at 23:18| Comment(0) | くらしとともにあるモノ