2014年05月25日

南予に出かけた(宇和島、大洲)、そして松山、徳島へ


対角線に移動するのなら四国は広い。
時間距離ではグアムに行けてしまう。
東へ向かえば静岡辺りか。
その四国を40日かけてめぐるのが四国巡礼。
空海の遺徳を偲びつつ四国の風土と人々の思いにふれるうち
蘇生して戻っていく。

仕事で宇和島へ行くことになった。
前回は2008年11月だったので久しぶりとなる。
距離が長いので公共交通を使いたい。
車内で仕事ができるし
何も考えずに車窓の風景に浸る極上の時間がある。
物思いにふけるのも一興。
ときどきうつらうつら。
クルマではこの楽しさがないのだ。

高速バスとJRを乗り継ぐこととした。
車窓から印象的な風景を拾っていく。
茶畑と集落がミニパノラマのような里山(阿波池田)。
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重信川沿いの麦畑と豊かな木陰を小径に落とす河畔林。いつ見ても惚れ惚れする(川内付近)。
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特急宇和海に乗り込む。美人の車掌にときめきつつ、
肱川と大洲城を上手に鉄橋を渡る(伊予大洲駅通過後)。
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卯之町(山田屋の本店があったはず)を過ぎて宇和島に到着。
宇和島駅前通りの商店街
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歴史的建造物を活かした木屋旅館
中を見せていただこうと思ったがお留守であった。
http://kiyaryokan.com/
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宇和島といえば、真珠、闘牛、リアス式海岸、柑橘類、じゃこ天、鯛めしと名物揃い。
あいにく木曜日に訪問したので商店街は定休日のお店が多かった。
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良い雰囲気の花屋さん
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夕暮れが迫る。宇和島の賑わいは「きさいやロード」(アーケード商店街)から。
この地域の独立商圏を担う商都であり、
通常の地方都市の商店街のような最寄品ではなく
着物やアクセサリーなど買回品の店が並ぶ。
かつては南予一円から集客したという。
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宿泊したビジネスホテルが奥に見える。
施設は古いが心配りが行き届いた宿で
もう一度泊まりたいと思える宿だった。
風情のある川沿いにあり、川を下ったところの料理屋に行くことにした。
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街なかを流れるのにこの水質。
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もちろん鯛めしを注文。
自分で醤油漬けの鯛やわかめをご飯に載せて食べる。
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翌朝、市街地にある宇和島城へ登ってみた。
実は夕方訪れたところ、時間切れであった。
宇和島城は国宝のため、城はふもとの門で施錠される。
管理人の方から宇和島城の由来などを聞かせていただいた。
朝6時には門を開けるとのことで
ジョギングや散歩の市民が多数訪れるという。

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石段をどんどん登っていくと城壁が見え隠れする。
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宇和島城の井戸がある。かつては城の直下まで海であったが
いまでは海岸線が後退してまちになっている。
裏を返せば土地が低いので津波の心配はある。
ただし、宇和島は湾の奥にあるため、
津波が弱まる可能性と狭窄部で高くなる怖れの両面があると推察。
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ここは山野草の宝庫。
ていねいに標識をつけてある。
ドクダミは清楚な花を揺らしている。
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ついに天守閣が姿を現した。
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臨海部はバイパスが通る。
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国宝宇和島城
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緑に染まる石垣
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木陰で舞う踊り子草。
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おお、ユキノシタ。
毛の生えた葉は天ぷらにすると美味。
かつてよく野山へ採りに行った。
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宇和島駅で買ったのは
唐饅頭と浜田三島堂の善助餅。
どちらも「全国五つ星の手土産」に選ばれたとか。

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海岸沿いの集落。かつて南予ではニホンカワウソが多数目撃されていた。
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おっ、この川は? 伊予の大河、肱川ではないか(卯之町駅周辺)
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小さな小川をJRの鉄橋がまたぐ。実はこれも肱川。
なんと源流は開けたまちと田んぼを縫って流れる里の川。
これから太平洋をめざして南流する。
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ところが、北上するJRと出会ったのは、またもや肱川。
(南の太平洋をめざしていたはずだが…)
さきほどの里の川の面影はない堂々とした大河。
(いったいさっきの小川がどこでこんな姿に成長したのか?)
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南流する小川を動機付けしてここまで来させた動機とは?
答は全国川選手権に備えてチームを編成で。


JR伊予大洲で下車。
今回は時間がなくて以下の場所は訪問できなかった。

・地域の観光案内と特産品の拠点「まちの駅あさもや」。
(観光への熱心な取り組みで知られる)
http://www.kurarinet.jp/asamoya/

・江戸時代の面影を残し、連ドラの舞台ともなったおはなはん通り、
http://www.city.ozu.ehime.jp/sightseeing/map/ohanahan.html
・昭和レトロのポコペン横丁。
http://www.city.ozu.ehime.jp/sightseeing/map/pokopen.html


架け替えが予定されている肱川の橋から大洲城と鵜飼いの舟。
橋の拡幅で歩道が整備され、
肱北(肱川の北岸をこうほくという)と肱南(こうなん)地区の回遊性が高まる。
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昔ながらの商店街

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銘菓「しぐれ」を扱う「山栄堂」。ていねいなお菓子づくりをされていると感じる。
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JR松山駅近くで食事 ハンバーグステーキを注文。あらゆる点で納得(時計台)
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高知県が誇るRYOMAの休日とそのラッピングバス(吉野川SAで停車中)
そのうち「高知家」のバスも出現するのでは?
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吉野川の屈曲点。印象的な川風景(吉野川SAから下流へ)。
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吉野川沿いの分厚い竹林を見ながら。
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訪問先での商店街やお店を訪問し、
車窓から見える人々の暮らしに思いを馳せる。
どんなところにも人がいる、住んでいる。
四国がまた好きになった。


追記

JR徳島駅に到着(ワシントン椰子とクレメントホテルは宇和島駅と同じ)
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おっとここにもラッピングバスが(徳島市のトクシィ)
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テレビでは「さぬきうどん融資課」を放映中。
(有志や業界がわかる人がシナリオを書いているようだ)。

四国は広い。四国はみんなちがってみんないい。



posted by 平井 吉信 at 01:32| Comment(0) | まちめぐり
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