2013年10月15日

また来てしまった県南へ。産直市、天文台、そしてローカル線の駅


美容室へ行った翌日、
また、南阿波(海部郡)へ来てしまった。
ほとんど足を踏み入れていない場所がないようでも
新たな発見がある。

きょうは日和佐の山河内地区。
自宅からは1時間弱。
四国の路を越えて南阿波サンラインへ抜けるコースは
何度か歩いている。
わずか数キロだが山を越えると気候が変わるのかおもしろい。
この地区は、
カヌーエッセイストの野田知佑さんも住んでいらっしゃる。

この集落の雰囲気は抜群だ。
とりたてて観光地ではないけれど、
人の住処がありながら自然度が高く、
それでいて田舎の窮屈な視線を感じることが少ない。

2012年3月7日、
地元の人たちの運営による産直市がオープンした。
地元の野菜はもちろん、
ここでしか手に入らないジビエや加工食品があるらしい。
2013年8月7日にはレストランを併設した。
いつも前を通って気になっていたので初めて訪れた。
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田舎の産直市といえば、
簡素な建物やテントで
土の付いた野菜が並べられている素朴な印象があるが、
ここはガーデニングが施されている(庭師が作庭したのだろうか)。

ムラサキシキブが赤紫からぶどう色まで色彩の微妙な変化を見せる
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産直市は広くないが、かえってセンスを感じさせる。
(商品密度、立体的な見せ方、商品管理のしやすさ、少人数オペーレーションへの対応など)

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レストランからは中庭が見える。これまたいい。
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人気のランチメニュー(980円、限定30食)は売り切れていたので
オムライス(サラダ付)を発注。
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産直市の横には山河内川が流れ、下流で日和佐川と合流する。
テラスから切り立った山も間近に見る。
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徒歩数分でJR牟岐線の山河内(やまがわち)駅がある。
そちらをめざして歩き始める。
駅前に向かう小路を行けば、
おお、天文台がある。
(そうか、張野先生の天文台はこちちでしたか)。
ぼくも高橋製作所の10センチ反射赤道儀I型を
中学の頃から使っているが、
張野先生は自作の60センチ反射鏡でしたね。

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県南には、海部川沿いの岡本山にも私設天文台があり、
大里海岸の近くにも私の知人が運営する天文台がある。
しし座流星群のときは京阪神から人が押し寄せたこともある。
東南部が開けて暗い海部郡は天文のメッカ。

そのお隣には、古民家に看板が出ている。
やや(あまちゃんなら、じぇじぇ)、
かつて富岡の町でフランス料理を出され、
日和佐の港町でもその洗練された料理が評判となった
あの阿部さんがシェフをする料理店では?
(産直市では、阿部さんのつくられたハンバーグやソースが冷凍で入手できる)

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要予約とのことだが、一度行ってみたいもの。
牟岐線に揺られて山河内駅で降りるのもいいかも。

魅力的な家並みを見るとほどなく山河内駅へ。
牟岐線のなかでも、もっとも趣きのある駅。

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秋の風に吹かれて高原の駅のような風情。
(嗚呼、風立ちぬ)

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ほどなく1500型気動車「1563」が
下りのワンマン列車としてホームに滑り込んできた。
いいな、この光景。
鉄道マニアではないけれど、
ローカル線は魅力的。
四国では、坪尻駅と下灘駅にはぜひ行ってみたいもの。

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山河内駅をあとに、
クルマを南阿波サンラインへ乗り入れて第1展望台で降りる。

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そこから海岸性照葉樹の急な踏み跡を
吸い込まれそうな海崖の縁をなぞって
磯へとそろりそろりと降りていく。

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きょうも良い一日だ。

追記

■やまがわち産直市「お山の大将」「お山のレストランZen」
0884-70-1217
海部郡美波町山河内なか2-1
・産直市 9時〜21時(火曜日は17時まで)
・レストラン(火曜定休)
      11時〜14時(ランチ)
      14時〜17時(スイーツ)
      17時〜21時(ディナー)

■ラトリエあべ
徳島県海部郡美波町山河内字なか26
0884-77-3755
ランチは11時から、ディナーは17時から
完全予約制


さらに追記 観光宿泊客が全国最低の徳島県とは?

都道府県の魅力度を推し量るひとつの基準として、
徳島県は観光客の宿泊数が全国最低という。
ところが、住んでいる人の満足度は全国有数ともいう。
これはおもしろい傾向だと思う。

この記事を見てもわかるように、
県庁所在地の近くに住んでいても
1時間程度で、海、山、川が織りなす
多様な生態系。
ダムがない川があるから
山で生まれた水が
ミネラルを運びながら海へ届く。
この贅沢ってわかる?
そして、そこから生まれる食材の豊かさ。

ぼくも徳島に住んでいて不満を感じたことはない。
「あれもない、これもない」と思う人はいるかもしれないが、
ぼくは「あれもある、これもある」と伝えるのに困ってしまう。
(このブログを見てもおわかりのとおり)。
ほんとうの豊かさは、
身近なところにあってさりげないため、
地元の人すら気付かない。

県の観光関連の会議に出ると、
「徳島は何にもないので」と委員が自嘲気味に発言したりする。
おそらくは「気付いていない」のだろう。
そんな人が観光を語るのもどうかと思うが。

とはいえ、
徳島もまだまだの感がある。
田舎道を遅いクルマが悠々と走って後続には列が連なる。
なかには急いでいる人もいる。
道を譲るところから地域の活性化が始まる。
(この意味がわからなければ地域の活性化は無理)。
公衆トイレが清潔で自動水栓化されていることから始まる。
地域のことを目を輝かせて
語る人が増えることから始まる。

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