2013年09月04日

薬草に魅せられた人たち 月ケ谷温泉


猛暑が続いた2013年も晩夏になってようやく秋の気配が漂う。
季節の変わり目とあいまって体調を崩しがちな人もいるだろう。

先日、健康は食べ物から、という当たり前のことを
再確認するできごとがあった。

上勝町内で長い会議のあと、月ケ谷温泉へ立ち寄った。
社長がいらっしゃって、あいさつを交わすとき気付いた。
ほがらかでお元気で力強く、
人を包みこむオーラを感じた。

そのことを率直に口にしてみると、
社長は薬草についてのご自身の思いを語られた。

前回、お伝えしたように、
月ケ谷温泉では、料理に薬草を取り入れている。
http://soratoumi2.sblo.jp/article/59956611.html

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この6月には、
「全国薬草サミット・シンポジウム2013」が
二日間の日程で上勝町内で開催されるなど、
薬草にかける関係者の思い入れは深い。
http://www.e-kamikatsu.jp/asp/nwsitem.asp?nw_id=847

上勝町には蛇紋岩帯が通り、
雨の多い土地柄であることもあって
独特の植物相を見せる。
その地勢を活かして
会社で借りた数カ所の山あいの土地に
多種多様の薬草を栽培し、
社長自ら手入れに出向いている。

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料理長は、薬草を使った料理を使命と感じて
時間があればメニューの開発に取り組み、
薬草料理の場合は、
状況に応じてお客様に説明をするようにしているとのこと。

薬草だから身体にいい、薬草だからおいしい、
などといった口上は皆無。
ただ、ひたすら薬草を信じて取り組んでいる。

社長も、収穫した薬草で自家用に薬草酒をつくって
自ら飲んでいらっしゃるそう。
例えば、どくだみ酒。
作り方を聞いてみると、
アルコールは一切使わず、植物(素材)と砂糖のみの
自然発酵という。
(月ケ谷温泉では、薬草料理教室の参加者に提供しているとのこと)。

どくだみ酒を口にしてみる。
どくだみは、湿地に咲く白い花で
どこにでも見られる山野草である。
このどくだみ酒、おもいのほかフルーティーで味わい深い。

社長は日々の激務をこなされているのに、
数ヶ月前とは身体から発する「氣」がまったく違う。
毎日飲んでいる数種類の薬草酒がきいているということか。

月ケ谷温泉では、
薬草料理教室を定期的に開催している。

その参加者のおひとりから、
感謝の気持ちの綴られたメモが送られてきたという。
それは、どんな薬草をどのように食べたかを
毎日記録した貴重な資料。
数ヶ月前に寝たきりに近かったその女性が、
いまでは元気いっぱいに
日常生活を過ごされるようになったという。
(身体が元気であれば、それが幸せ。なんでもできるということですよ)

食が生命に直結している。
考えてみれば当たり前の話。
人が生きていくにはエネルギー(栄養)が必要。
良質のエネルギーを適度に採ることが
病気を防ぎ健康で長生きすることにつながる。

少年少女の非行の原因は食生活にある、ということは
今日では常識になっている。
まさに、日々の食べ物が健康や美容にきいてくる。
(頭ではわかっていても、実感して行動できるかどうか)

ぼくは食生活には気を付けているので、
体型は10代の頃と変わらないし、
体力も落ちていない。
人間ドックの検査数値はすべてAで、
睡眠時間の少なさを食生活で補っている。
(食は生きる原点、基本です)

社長の話を聞いて納得していると
(物欲しそうにしていたのでしょう)
社長は、どくだみ酒と松葉酒を小さな瓶に詰め替えて
おみやげにいただいた。

いっそ、構造改革特区を申請して
薬草酒をお分けできたら社会の役に立つとも考えたが、
上勝町さん、いかがでしょう。

さて、食事にしよう。
(月ケ谷温泉のメニューはこちら)
http://www.e-kamikatsu.jp/asp/nwsitem.asp?nw_id=8

薬草カレーは、手軽に薬草料理を味わうには手頃な選択。
(もっと薬草をという方には、「たんぽぽ膳」なども良さそうだ)。

社員の方も食べていらっしゃる(休憩時間)。
美容に良いというのはこの方を見ていると納得。
(もしかして三田村邦彦の出演するドラマに出ていた方ですか?)
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本日の薬草カレーの薬草は、
ナズナ、ハコベ、オオバコ、ベニバナボロギク、ツルドクダミ、ヨモギ。
薬草は季節によって、あるいはその日によって種類が変わる。
この日の薬草カレーは、ほのかな甘みを感じるものであった。
(食べたあと胃もたれしない)。

月ケ谷温泉をはじめ、カミカツーリスト
千年の森ふれあい館、その他さまざまなグループが
エコツアーや体験観光等のイベントを頻繁に行っているので
上勝で汗を流したあと、薬草の料理を食べてみては。
きっと、身も心も洗われる一日になる。
(ぼくのおすすめは、高丸山、山犬嶽、山野草観察などのプラン)。

その意味では、現在はばらばらに存在している
町内の地域行事やイベント等を
一元的に発信できるWebサイトを
お金をかけずに構築して欲しい。

さらにこの秋、
上勝を愛する地元の二十代の女性が会社を立ち上げ
思いを込めたカフェ
月ケ谷温泉の近くにオープンする予定。
彼女がそこに至るまでの道程を思うとき
込められた思いの深さは誰にも想像できないかもしれない。
でも、その思いに耳を傾けてみたい、応援したいと考えている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

上勝町に入ってしばらく行くと、
「ここは美人の里」という看板が置かれている。
(看板に偽りなし。どっちを見ても美人ばかりであった)。
月ケ谷温泉は地元の女性たち(≒女神様)の
おしゃべりの場にもなっている。
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どこかでみたような。
ごみを資源にしようとする取り組みが大好きなようです。
このへんないきものは まだ上勝にいるのです。たぶん。
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その生き物はここからそう遠くないところにいます。
わからないときは、お茶を飲みながら休みましょう。
ひとやすみ、ひとやすみzzz
(リサイクル品や野菜が集まる場所には女神様たちがいるという噂も)
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建物のまわりには芙蓉の花でしょうか。

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アイス(ジェラート?)も売っているようです。
(注/写真はイメージです)
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追記

帰宅後、上勝で購入したシイタケを天ぷらにしてみた。
(天ぷらはぼくの担当)
揚げたてのシイタケのさくさくの歯ごたえ、
ふくよかな感触の口溶けのあと、
こってりした旨味が幸福感を倍増させる。
良い塩をふりかけていただくと
言葉にならない絶品。
(あまりにおいしいので写真に取り忘れた)

地元で売られているのは
採れたてで鮮度抜群(だから味が違う!)。
上勝に来たら、
シイタケを買わずに帰るのはあまりにもったいない。

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シイタケはこんな土地でつくられている。
勝浦川の支流、棚田に囲まれた旭川沿いで
山からの湧き水を使って栽培を行っている。
左下が上勝バイオの会社。
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posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ
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