2013年08月04日

剣山 2013 キレンゲショウマ・パルマータ 

剣山には数知れぬほど花は咲き、
どんな小さなものといえどもそれぞれに可憐で美しいが、
このキレンゲショウマほど、辺りを払って誇り高く、
大きな群落を持つ迫力はない、と珠子は思った。
ひょっとすると、私はこの花に会うため、
お山さんに来たのではないか、
宮尾登美子「天涯の花」

気温32度、湿度85%のなかで、汗をにじませて書いている。
(夏だもの。暑いのは当たり前じゃないか)
それだけにいっそう、山への憧憬をかき立てられる。
エアコンのきいた部屋では
「夏」は書けないのだ。

2013年8月4日、零時過ぎに出発し、
見ノ越に到着して2時間半ほど仮眠しただけで
登り始める。

描いているのは、朝の霧のなかでたたずむキレンゲショウマ。
登山客が来る前の静かな時間を楽しみたいと思った。

けれど、太陽が昇る頃、霧はたちまち消散してしまった。
このところ、寝不足で身体が重い。
20近いプロジェクトを同時に走らせていて
睡眠時間は4時間程度が続いている。
それでも、本能が山へ向かわせている。
さすがに睡眠時間2時間では筋肉の瞬発が「切れてくれない」。

頂上へ向かう路と分かれて一ノ森へと向かうトラバース道へ。
剣山でも鹿の食害はひどいが、
ネットのある一角だけは往時の花畑が保たれている。

D7K_1206_NX2_01.jpg

キレンゲショウマだけではない。
アザミ、シコクフウロ、ソバナ、ナンゴククガイソウ、ツルギハナウド。

DSCF4789.jpg

カニコウモリという名からどんな山野草と思う?
DSCF4831.jpg

まずは、ナンゴククガイソウとツルギハナウド。
紫のとんがり帽子が風にたなびくと、
短い夏に、ハチが群がる。
花火のようだ。
半月前に見かけたアサギマダラの姿はもうない。

DSCF4821.jpg

D7K_1445_NX2.jpg

DSCF4978.jpg

D7K_1525_NX2.jpg

D7K_1555_NX2.jpg

D7K_1589_NX2.jpg

D7K_1590_NX2.jpg

D7K_1510_NX2.jpg

シコクフウロはかなり増えているようだ。
これだけいると寂しくないだろう。
だからこそ、心許ない人の手に持ち帰られたくない。

D7K_1212_NX2.jpg

DSCF4907.jpg

ホソバシュロソウ
D7K_1217_NX2.jpg

DSCF4921.jpg

D7K_1457_NX2.jpg

DSCF4936.jpg

白花のシコクフウロ。
ひとつだけ色が違うと、どんな気分だろう。
きっと、大切にされる。

DSCF4948.jpg

キキョウが好きなぼくは
薄紫のソバナに惹かれる。
このかれんさ、地上では滅多におめにかかれない。
ソバナも数年前より増えている。

DSCF4842a.jpg

D7K_1179_NX2.jpg

D7K_1193_NX2.jpg

D7K_1196_NX2.jpg

D7K_1199_NX2.jpg


白い花もあった。
D7K_1186_NX2.jpg

D7K_1203_NX2.jpg


谷に向かって降りていくと
いつのまにか、風が涼しく感じるようになる。

D7K_1220_NX2_01.jpg

D7K_1253_NX2.jpg

D7K_1258_NX2.jpg

D7K_1627_NX2.jpg

そして、今年もやってきた。
ここには入道雲も、珊瑚礁もないけれど、
黄色にたなびくつぼみや花や、
手を拡げたような濃い緑の葉が
麦畑のように、打ち寄せる波のように
限られた一角ではあっても
その日、そのとき、そこにある。
キレンゲショウマ・パルマータ。

DSCF4879.jpg

D7K_1374_NX2.jpg

D7K_1361_NX2.jpg

D7K_1369_NX2.jpg

D7K_1434_NX2.jpg

D7K_1392_NX2_01.jpg

D7K_1399_NX2.jpg

D7K_1299_NX2.jpg

D7K_1233_NX2.jpg

D7K_1329a_NX2.jpg

D7K_1307_NX2_01.jpg

D7K_1275-2.jpg

D7K_1357a_NX2.jpg

D7K_1244_NX2_01.jpg

D7K_1244a_NX2_01.jpg

頂上を目指そう。
珠子の時代にこれほどの登山者が来るとは想像もできなかっただろう。
DSCF4944-1.jpg

→ キレンゲショウマ 2012年8月9日

→ キレンゲショウマ 2013年8月4日

→ キレンゲショウマ 2014年8月14日

・・・・・・・・・・・・・

東流する吉野川、
ぼくたちも東へ走る。
その前方に虹が出た。
墨絵のような吉野川をまたいで、
あの国とこの国を結んで。

DSCF5021-1.jpg

D7K_1642_NX2.jpg

D7K_1685_NX2.jpg

D7K_1690_NX2.jpg

D7K_1719_NX2.jpg

posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 山、川、海、山野草
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: