2013年07月21日

一期一会のシコクイチゲ 石鎚山


新井さんの「高山植物の基本」は彼の思いが詰まったもの。
図鑑というよりも、高山植物の魅力を
学術的な視点も交えて語っている。
最終ページだったか、
チシマギキョウがアルペン的な風景に
咲き乱れている写真が挿入されている1枚に
新井さんが言いたかったことが
凝縮されているように思える。

「高山植物の基本」の選りすぐりの100種で
四国で生えている種類を挙げてみると、
まず、石鎚山のミヤマダイコンソウ。
(西日本最高峰の岩山に瀬戸内海からの風が北面に激しくぶつかる)

掲載種のハクサンイチゲではいないが、四国固有種のシコクイチゲ、
同じくハクサンフウロに変わって、シコクフウロ。
北極圏にも咲くツマトリソウ(石鎚山系、剣山系で6〜7月)、
タカネマツムシソウ(東赤石山)、
ミソガワソウ(石鎚山)などだろうか。

このなかでどうしても見たかったのがシコクイチゲ。
昨年9月に、生息地とされる石鎚山東稜ルートを登ったが、
花の時期は終わっていた。

そして季節がめぐって、シコクイチゲの夏がやってきた。
あの純白の花弁に出会えるかどうか。
天気は上々。いざ出発。

ところが。
四国東部からの最短ルートである
西条I.C→寒風山トンネル→瓶ケ森林道→よさこい峠→土小屋
へと向かうが、瓶ケ森林道が山崩れで封鎖中。
(現時点では復旧の目処が立っていない)
http://www.kuma-kanko.com/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=55

松山方面からだと近いルートがあり、
西条からは表参道(成就社経由)が近いが、
高山植物を楽しみたいので。
http://angelcymeeke.web.fc2.com/isiduchi_j/a_1.html

高知方面からだと、
国道33号から面河経由、石鎚スカイラインで土小屋。
→ 石鎚スカイラインの通行可能時間
http://www.kuma-kanko.com/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=23

瓶ケ森林道入口から国道194号に引き返したので半時間のロス。
それならばと、吉野川を越裏門(源流部)まで遡ってよさこい峠へ行くしかない。
http://www.japankochi.com/kamegamori/kamegamori.htm

ところが、越裏門の手前の長沢ダム湖畔で通行止め。
(県道40号石鎚公園線)
またもや。
原因はこれのようだ。
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=304041&nwIW=1&nwVt=knd

全面通行止めながら通行可能な時間帯があるようだ。
http://kouhou.bousai.pref.kochi.jp/douro/110000010208.html?TODAY
(日曜日は通行制限をしないし、夜間早朝も通れる)
↑ 香川、徳島方面から2013年夏秋に土小屋へ向かう人は要注意。

ここで40分の休憩。仕方なく仮眠を取る。

再スタート後、吉野川源流の白猪谷の入口で止まる。
雨不足のせいか源流の水量はいつもより少ない。

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本来は、神々しいまでの青が谷を洗っているのだが。

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ようやく土小屋に辿り着いたら、10時半。
準備をして登山を開始したのが10時40分。
(登山を開始するような時間ではないが)

少し急ぎ気味で前半部を過ぎる。
ところが、北面斜面の横道が谷を横切る度、
花畑が展開する。

まずはヤマアジサイから。色の微妙な変化が楽しめる。

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次に、黄色のタマガワホトトギス

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ヒヨドリバナ

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ハナウド? シシウド? 白い花火のよう。
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赤い花火のようなシモツケソウ。

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アサギマダラがやってきた
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キレンゲショウマの谷。
ガレ場のため、踏みこむと生態系が損なわれる怖れがあると判断。
登山道から望遠で。
つぼみがふくらみつつあるようだ。
剣山で有名になったが、石鎚山で発見され、標準標本となっている。

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岩山を背景に山野草の花が風に揺れる。
その魅惑は筆舌に尽くしがたい。

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ナンゴククガイソウは花畑の主役
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シコクフウロは真っ盛り。

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この花を接近して見たときの美しさ。

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ミソガワソウだって負けていない。

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今回から新しいレンズを用意。
70-200/F4(手持ちのまま接近できるので)。
付けたまま首に提げてもさほど重くない。

ミヤマダイコンソウは終わりかけ。

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やがて階段に差し掛かるが、
息も乱れず汗もかかず、ナンバ歩きで歩を進める。
弥山にたどりつくのが短く感じた。

弥山でおにぎりを食べる。
そして天狗岳へ。

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石鎚の午後は夏の雲を従え
稜線や山腹に雲の影を落としつつ
登山者の汗を誘う

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シコクイチゲを探すもはるか崖でそれらしきを見つけるが、
鳥しかたどり着けない場所である。

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なおも探してようやく見つけた。
荷物を稜線に置いて慎重に岩場を伝っていく。
一年待ちわびたシコクイチゲが目の前で開花している。
(あと1週間早いほうがよかったか)

純白の花弁が夏の陽射しを浴びて
岩壁で風に揺れている。
花を指で撫でてやる。

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シコクイチゲは一期一会。
短い夏に精一杯の花を付ける姿は
人間とて同じ。
どんな一日であっても
その日を生ききること。
長いようで短い生を慈しむように噛みしめるように
自らの意思(理念、モノサシ)を持って
(ただし、こだわりを持たず、そこに起こることはすべて受け容れながら)
日々人生そのものの覚悟で淡々と生きていく。
これからもそうしていくつもり。
物言わぬイチゲへの共感(メッセージ)として。

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登山口へ降りてきた。石鎚は雲に溶け込むように。
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追記

帰りは、新しいルートを開拓しようと、
石鎚スカイラインを降りる。

面河渓谷に夕陽が落ちる。
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面河から土居川、上八川川へ出て本山へ抜けて
633美の里を抜けて
大豊I.Cへ乗る作戦。
すでに日は落ちて対向車がわかりやすく山道が運転しやすい。
おっ、カノコユリ。フラッシュでメモ代わりに撮影。
昼間見てみたい。

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かなり遠回りだったが、
時間的には越裏門コースと半時間も変わらず。
面河から土居川までは33号線を使うのがもしかして早いかもしれない。



タグ:愛媛 石鎚山
posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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