ぼくは、ひまわりが好きだ。
双葉が出て、やがて本葉に。
いつのまにか、樹木のような茎となり
大輪の花が咲く。
毎朝、ひまわりを見るのが日課だった。
勝浦川沿いの私有地にひまわりをたくさん咲かせる人がいる
と聞いて出かけてみた。
横瀬のまちから狭い山道を抜けて勝浦川の右岸に出る。
ここはわかりにくいかもしれない。
ガードレールのない川沿いの崖を降りていくと
勝浦川の畔にひまわり畑があった。


勝浦川の横瀬立川の鮎は日本一。
川自慢で必ず出てくる地元の言葉だ。
対岸に生い茂る森には猿の声がこだまする。
水はどこまでも冷たく澄んでいる。
小学生のぼくは、唇を紫にして
流れに逆らって泳いでいた。
残念ながらこの光景は正木ダムができるまで。
大水が出なくなった勝浦川は自浄作用が弱まり、
河原には草木が生い茂り
川底にはうっすらと泥をかぶって
川は死んでしまった。
(たったひとつのダムで川は死ぬことがあるのだ)
その昔、下流の小松島市の江田の潜水橋で毎日のように泳いだ中学時代。
堰を下ってくるくると垂直の渦に巻き込まれるのがおもしろかった。
普段の水量ならば、何度か回された後、
川底を蹴って縦の渦から脱出する。
そして再び堰の石段を登ってジェットコースターのように滑るのだ。
一見、危ないように見えるが、
水の流れを理解すればなんでもない。
経験のあるおとなが付き添ってやり
もっと子どもを川へ連れて行けば水の事故は減る。
自然を怖がるあまり、過保護にするべきではないし、
自然の力を軽視すべきでない。
四国は川の宝庫。
楽しまない人は何をして遊ぶ?
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