2012年05月12日

空を映した水の表情、山を駆け下りる瀬、光を放つ新緑、海部川の2012年


海部川は、「四国の川と生きる」でたびたび紹介している。
水の表情、川の表情、山の表情、空の表情がすべて良いときには
訪れる人を雄弁にさせてしまう。
(でも、言葉で語り尽くせないのだ)

今回はそのすべてが良かったとき。

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新緑が水と競うように受け止めた光を放出しているし、
瀬の一瞬には空が映っている。
実は、この一瞬はヒトの目は捉えられないかもしれない。
(1/3200秒で時間を止めてみた)

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この川は生きている。
ダムがないことで、山の神様の贈り物(ミネラル)がそのまま海に届く。
川が運ぶのは水だけではなく、物質も運んでいる。
水と物質の循環の果てにあるのは海。
それも生態系を育み、人間に恵を与える豊穣の海。

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山と海を取り持つのが川ならば、
その川に寄り添って生きてきたのがかつての日本人。
川の恵を受け取りつつ、自然の脅威とうまく付き合ってきた先人の知恵。

新潟大学の大熊教授はこう表現されている。
「川とは、地球における水循環と物質循環の担い手であるとともに、人間にとって身近な自然であり、恵みと災いという矛盾のなかに、ゆっくりと時間をかけて地域文化を育んできた存在である」

2010年10月3日、
信じられない一報が飛び込んできた。
海部川で姫野雅義さんが行方不明とのこと。
数日続いた祈り…。

川が好きな人だったから。

かけがえのない人だった。

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今年も海部川に浸ろう。

空と海


タグ:海部川 母川
posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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