2026年04月29日

政府の発言を真に受けないで、ナフサ関連用品の備蓄と石油(ガソリン)の節約を


国を危うくする高市首相の発言が続いている。統一教会、裏金などの関連問題はいったん置いておいて、政策そのものについて、危機管理、税制、外交、意思疎通の観点から以下に考えた。

第一に、ナフサ備蓄をめぐる対応に見られる危機管理の危うさ
政府統計に基づき在庫逼迫を警告した専門家の指摘を首相が否定したことは、客観的データより「個人の感想」を優先する姿勢を示している。原油備蓄とは異なり、石油化学原料であるナフサは民間在庫が乏しく、包装材や物流など広範な産業に影響するため、誤った認識を広めることになりかねない。
※ナフサの備蓄について、資源エネルギー庁の有識者委員である境野春彦氏が、政府の「石油統計確報」に基づき、ナフサの在庫がわずか0.5ヶ月(約15日分)しかないことを指摘し、「6月には供給が詰まる」と警告したもの。


第二に、食料品消費税ゼロ政策に代表されるポピュリズム的政治
一見消費者の利益に見えるが、10%、8%、0%が混在する税率区分の複雑化により事務負担が増大し、還付手続きも煩雑化する。さらに外食と持ち帰りの税率差拡大は事業者の価格設定や経営を圧迫し、公平性と制度運用の観点で問題が大きい。高市首相は食品の消費税率を暫定的に0%にすることを公約として掲げていたが、おそらく本音は違うだろう(消費増税)。

食料品のみ0%についてはいかなる専門家も賛同しないと思う。消費者として食品の入手価格が下がるのは歓迎と思われるかもしれないが、原価の上昇を価格に転嫁できていない流通で少しずつ吸収されて価格は下がらないとみるべき。しかも数年で元の税率に戻すという。一瞬甘い汁を吸わせた後は消費税率(所得税も?)の引き上げを視野に入れている。ぼくは日本の経済循環からは個人消費を核とした内需の拡大(刺激)を行うべきと考えている。同じ財源を使うのなら、一律8%にするのが利点が大きいのは明らか。税収の伸びに期待して一律5%でもよい。

第三に、対米重視・対中強硬の外交姿勢がもたらす経済リスク
日本の製造業は中国との取引に大きく依存しており、過度な対立はサプライチェーンの不安定化や原材料価格の上昇を招き、国内物価に波及する可能性が高い。EUがアメリカと距離を置こうとしているなかで、対外関係の偏重は国益を損なう恐れがある。

数か月前の投稿でも書いたが、ホルムズ海峡の封鎖(しかも海峡が開いたところで戦争の影響で破壊された装置があるため生産量はすぐには戻らない)、さらには(中国との関係悪化による)南シナ海の封鎖が起これば日本のサプライチェーンは絶たれてしまう。

日本を降伏させるのにミサイルや核も必要ない。しかも数少ない自給できる米を(石破政権は増産を決めたというのに)増産しないという。「日本を弱く貧しくする政策なら私にお任せよ」といわんばかりの愚策。物価高の要因は首相の発言にある。経済政策と外交のまずさがますます円の価値を下げ、物価を押し上げ、日本の資産価値を下げる。円安は誰にとってもよいことではない。

第四に、記者会見の減少とSNS中心の発信に見られる民主主義の形骸化
双方向的な質疑の場を回避し、一方的な情報発信に偏ることは、いわば大本営発表。政策検証や批判的議論を弱め、メディアの監視機能の低下を招く。以前にマスコミを恫喝したことで(マスコミの忖度とはいえ)事実上の言論統制となって、政策の問題点を指摘する論調が出てこない。戦前か?

政府を信用する人は読み飛ばしていいけれど、ナフサが足りなくなると思われる方は、関連する用品の適切な備蓄をしてください。しかもこれは産業連関により連鎖的に他の分野にまで広がるおそれがある。

ただし備蓄といっても国民すべてが大量に備蓄すると、あっという間に枯渇する。そこで「1か月分か2か月分は備蓄してください」というのが思いやりのある現実的なところ。ただしナフサ関連用品が生きる上で生命線となりそうな人は遠慮なく。

観光関連の事業所はコロナ以後、苦戦を強いられ、それに人件費、食材高騰、エネルギーコストの増大などが経営を圧迫している。そんななかで、申し上げにくいことを書くならば、「なるべく遠出を控えてガソリン代を節約してください。家計のためだけでなく、「それをほんとうに必要とする人や用途のために」である。

高市政権は、ぼくの理想の未来とは真逆をめざしている。政治についてもっと一人ひとりが利害得失を離れて注視し発言する社会にならないと民主主義の成熟にはならない(だからぼくも発言を続ける)。

このままいくと、(妄想も交えるなら)「私を信じる愚民が国のために働いて働いて働いて…、やがては国のために戦ってもらうのよ、とでも)。

トランプもそうだが、トランプの支持者は自分たちがますます追い詰められる政治家を盲目的に支持しているように見える。自分たちに悪いことが起こってもトランプとは関係ない。陰謀のせいだとでも言っているのかも。悪意のあるナラティブの前に無力感を覚えてしまう。

ぼくは現政権とは違った意味で、憲法を改正すべきだと思う。なぜ、改憲が必要なのかについては、現憲法制定時にはなかった概念で大切な理念を盛り込む必要があるから。ただし、いまその議論をするときではないだろう。

豊かな未来を描ける憲法にするために。憲法だけでなく理念的な要素も含むけど。
(1)人々の幸福こそが政治の目的であり使命であることを高らかにうたうこと。格差をなくす政策が重点的に行われるべき。日本のGDPの6割は個人消費なので個人が豊かになれば、小さな店から大企業までが等しく潤う。そしてそのことが社会コストを低減させて行政の運用コストも低くなる。
(2)ヒトや環境、考え方の多様性(価値観や生態系)が重要であることを明文化すること。
(3)いまの世界にとっての脅威は独裁者。多くの知恵を蹴散らす独裁政治に国民が無力であることが世界のあちこちで明らか。政治家の暴走を食い止めるべく、国民主権をさらに強化すること。国民の意思で政治家を解任するしくみや特定の政策について国民投票ができるようにしておくこと。ITを活用して事務方の手間と費用のかからないしくみをつくること。
(4)地域主権を明確に打ち出す。中央集権こそ現場に合わなくなっている。スピード感がなく時代遅れのPDCAサイクル+数字あわせのKPI+上から降ってきたパフォーマンス予算で使い途に困った行政マンの鉛筆なめなめ帳尻合わせが実態。補助金などほとんど役に立っていないことがフォローアップをやってみればわかる(資金繰り支援としての貢献はある)。郵政民営化やJRの分社化は理解に苦しむ。収益を稼ぐ路線から、地方の生活必需路線へ再分配するために、全国組織のほうがよいのは明らか。行きすぎた民営化は無責任の末路。水道業務を民間業者に任せたいですか?
(5)第二次大戦の敗戦を受けて隣国との相剋が戦後80年を経ても続いている。不戦を強固にうたうこと(第9条をさらに強化する)。世界のどの国を見ても戦争は誰も幸福にしない。
(6)基本的人権のひとつとして、誰でも挑戦したり、学びの機会均等をうたうこと。
(7)理想主義の外交、等距離の外交で国際的に提案や調整を行うことをうたうこと。理想に近い国家としてスイスを見ると納得できる。
(8)核廃絶に向けての努力義務を明確にすること。被爆国の義務でもある。
(9)選択的夫婦別姓や女性が天皇として即位できるようにすることなどは憲法でうたわなくても当然の権利としてあること。

豊かな日本になるために、高市早苗、あなたは辞めなければならない。
タグ:政治
posted by 平井 吉信 at 11:13| Comment(0) | 生きる
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。