2025年09月10日

「らんまん」で見た、あの世界の果てのような崖に閉ざされた暗い渓谷を行く



俳優が演じる牧野富太郎が暗い渓谷を行く。ここには未知の植物との遭遇がありそうだ。やがて牧野は水滴る岩場に1本の植物を見て見つけて問いかける。「おまん、だれじゃ。新種かえ? はじめまして」。

あの場面を再現(体感)するために、伊尾木洞(高知県安芸市)を訪ねてみた。観光案内は以下にある。
https://www.akikanko.or.jp/kanko/iokidou.html

神秘の風景を見る前に夢を壊すようであるが、深山幽谷のように見えて国道55号線沿いの駐車場に車を停めて徒歩数分の場所である。

その前に駐車場へ戻ろう。案内所があって、各種サイズの長靴が借りられる。借りたあとは洗ってお返しするようになっている。洞窟には水があること、夏場はマムシが出るとされている。ありがたいご配慮である。
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観光地へのわくわく感が皆無の小径をしばらく行くと入口に差し掛かる。やはりわくわく感はない。入口からしばらく行くと(目が慣れていないせいもあって)暗黒の洞窟に侵入する感じ
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案内地図を見ると、川沿いに上がっていってそのまま戻るか、さらに上がっていってぐるりと川をまたいで戻ってくる散策ルートがある。当然後者を選ぶ(お借りした長靴がやや大きすぎて歩きにくいが)。
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これは滝の上流にあたるところで川を渡る。夢を壊すようだが、こんな風景である。さらに困ったことに伊尾木洞を流れるこの川の名称は国土地理院の地図にも記載されていない。名無しの川である(ご存知の方、投稿でご教示ください)。この上流には龍王池という灌漑用のダムがある。そこが源流にあたるらしい。下流の様子も海に流れ込んでいるのか干上がっているのかわからず心許ない
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周遊ルートでは、右手の山へ上がっていくがほどなく川を渡って左手(川の右岸)の台地に出る。海を見下ろす高台である
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のどかな風景が続いて津波避難路の階段を降りて一気に集落へと戻る。戻ったところにあるのが「寅さん地蔵」
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その前にもなんだか現実感のある(草さえ髪の毛に見える)石像。芸能人であったとしても、芸能オンチのぼくには皆目わからない
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ここまで下げておいて、まだブログを続けるのかと詰問されそうだが、「続けます」。なぜなら「らんまん」のオープニングに選ばれた場所だから。

ここからはわくわく感を大切にしたいので写真のみで綴る。補足しておくと、闇に吸い込まれそうに洞窟に入っていく。しばらくは足下に気を付けて進む(マムシやコウモリもいる)。天井は岩盤ということは入口からしばらくは洞窟になっている。水は洞窟を浅く流れる。やがて光が見えて崖に囲まれた渓谷となる。シダの群生(※)が印象的で40種類を超えるという。らんまんで印象的だったのはこのあたりの風景。なおも牧野さんは前へ進み(劇中では革靴のまま水に入りながら)、やがて崖の上に見慣れない植物を見つける。川底の水のない河原を歩く感覚だが、大雨の後は長靴は必須となる。河原がなくなるので川沿いの小径へと上がっていくと、終点に小さな滝がある。滝の手前を右手の山に上がっていくと、川沿いの崖の上を巻きながら川を渡る。対岸の台地を海に向かって歩く風情は好ましい。最後は階段で一気に下ると寅さん地蔵があり、国道55号線が眼前に見えてくる約半時間の周遊コースである。

※ホウビシダ、ホウライシダ、ノコギリシダ、クリハラン、マツザカシダ、シロヤマゼンマイ、コモチシダ等の熱帯性シダ類が中心で、確認されているだけでも40種類ほどのシダが自生。1ヶ所に多くの種類のシダが共生しているのはとても珍しいとされており、大正15年にこのシダ群落すべてが国の天然記念物に指定されている。

それでは伊尾木洞へ進入してください。
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写真でだまそうとしているのだろう? いえいえ、現地へ足を運んでください。わかりますから、その佳さが。ただし高知県外からだとどこから行っても遠いですが。でも香美市立やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム(クルマで約1時間)や龍河洞(アンパンマンミュージアムからクルマで20分)と一緒に見るのもいいですよ。モネの庭 マルモッタンは近くて20分、室戸岬まで50分。その気になれば魚梁瀬杉の千本山方面も1.5〜2時間と遠いけど、それは国道55号線からのアクセスが長いので。
タグ:伊尾木洞
posted by 平井 吉信 at 23:54| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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