2025年06月30日

今年の梅酒は鶯宿ではなく、翠香で(吉野川市美郷)


旧麻植郡美郷村は吉野川市に合併したがホタルで有名な川田川がある。山本山という商標があったが、川田川は上から読んでも下から読んでも川田川である。そして美郷を美郷らしくしているのが美郷のみなさんであり、地区が運営する美郷物産館(体験型観光の拠点でもある)である。余談だが、旧美郷村の人は快活で元気な方が多いが、ぎらぎらしていない気がする。

美郷と言えば、梅。標高が高いことと相まって、神山町と並んで青梅の産地。ぼくの梅酒づくりは四半世紀になるけれど、毎年欠かしたことがない。2024年は梅の不作で原料の入手に困窮したけれど、神山町産で賄えた。今年は梅は豊作のようだ。

とはいえ、6月前半は仕事の繁忙期でうっかりしており、気が付くと梅酒に好適な鶯宿が市場から消えていた。そろそろ梅干し用の南高梅が出回り始めているぐらいである。ダメなら仕方ないと美郷物産館に問い合わせたら、梅酒用としては翠香(すいこう)がまだあるかもしれないと、わざわざ翠香の生産者に収穫を聞いてくださって、翌日に入荷するという。翠香は初めてだが、香り高い品種とのことで万難を排して取りに言ったのは言うまでもない。
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梅酒をつくるのは理由がある。まず、おいしいこと。ぼくが飲む限りは自作の梅酒以上の風味には出会えていない。これは当然で良い原材料を理想の状態で使いこなし、1個1個ていねいに処理するからである。原価計算はともかく(計算すると1本数万円ぐらいの値付けになりそう)市販品としては自作のような手間はかけられないので、ある意味では当然のことと思っている(自慢するようなことではない)。
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コツがあるとしたら、よい青梅を探し求めること、そしてそれを1分でも早く処理すること(追熟はむしろ避ける。そんな鮮度感からはスーパーの店頭に並ぶ時間軸では不可で産地に直に買い付けに行く必要がある)。1個1個を焼酎かパストリーゼで拭きながら減菌することで糖度を50%近くまで減らせる。
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抽出時間はやや長くなるし、腐敗の危険も出てくるので市販品では冒険ができないという事情もあるけれど、シロップのような甘い梅酒は夏場に飲みたいとは思えないので。梅の芳香を引き立ててつくると、1年後には得も言われぬおいしさにしあがり、氷の透明な響きと高級ウイスキーのように注ぐ音が響く。夏バテの身心にたまらないと、家族が次々と注いでいく。
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ぼくは夏でもビールは飲まないので梅酒こそすべてと自作の梅干しとともに浸る。睡眠時間数時間の人間でも仕事だけでなくブログの投稿、家事、手づくりは手を抜かない。梅酒づくりは生きる源と感じているから。
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posted by 平井 吉信 at 22:18| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ
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