このところの投稿と同じように(調子に乗って)風わたる5月の草原は…と書きたいところだが、下界と違って風が強く寒く感じたり、陽差しが強く熱く感じたりと、標高がある分、そう単純に「さわやか化」できるわけではない。
そうだとしても、「♪風の中ひとりゆけばはるかな私の好きな草原」(「草原の輝き」)だったり、「♪草原を染めあげる妖精の姿をいつか見かけたら」とか「♪太陽のガス燈を星の靴はく少年が磨き出す」(「妖精の詩」)、「♪高原のテラスで手紙風のインクでしたためています」(「風立ちぬ」)といったように、草原のさわやかさをつくるのは例によって歌謡曲の世界かも。






草原のスミレも負けていない。四国カルストには四国カルストの魅力があり、塩塚高原には塩塚高原の魅力がある。ここはスミレ(Viola mandshurica)の宝庫。ひとたび目が合うと、立ち止まり息を止めて見つめてしまう(あぶない!)。
ツンデレ系

コケット系

深窓の令嬢系

ちとやりすぎか。やめとこ。



タチツボスミレが大和撫子とすれば、大陸系の楊貴妃のような。おそらくは渡来系の弥生人(稲作技術)とともに倭国にやってきたのだろう。

ここのスミレ(Viola mandshurica)は色が濃いだけでなく、誇らしげに葉がすっと立つ。中心部まで花弁の色が濃い個体もある。抜けるように白い、のではなく、抜けるように深い。
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