初冬の庭で咲くのは、うちで通称「ノギク」と呼んでいるけれど、自生種ではなさそう。かといって園芸種ともなれば種類は無限大でぼくの手に負えない。
朝の太陽を浴びて咲いている姿、見ているぼくの体内に陽光が蓄えられていくようで、心の温度とともにあたためられる。
庭で咲いているノギクたち。いま、この世でもっとも未来を指し示しているように思える。
温もりというにはあでやかな色彩、色彩というよりは光の彩なす投影、輪郭を描いて葉緑素の寄となっている。
ところがこの写真を撮影した翌日、花が何者かの手でちぎられて一輪もなくなっていた。
不法侵入、窃盗…そこにどんな悪意があり、何を見ようとしたのか?
少なくともこの人物が植物、生きとし生けるものを愛でているとは思えない。
そのような事実は残念ながらここ数か月続いている。
スミレたちもなくなってしまった、キキョウも、ユリも根こそぎ。
かたちあるものを通して、かたちのない何かを見ている。
かたちはなくなっても、そこになにかがあるとしたら、それはヒトの意志。
ノギクがかつてそこに生を謳歌した時間を定着させることでノギクの永遠を愛でる。
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