ヒトは夏に海へ行きたがるが、実は山間部の寺が涼しい。
水の流れる沢は風のとおりみち。杉木立をすり抜けるとフィトンチッドも加わって涼風清清となる。
四国巡礼第20番札所の鶴林寺は、標高5百メートル前後の尾根筋にあり、北面の勝浦川からも南面の那賀川訪問からも上がっていける。通常は巡礼の順路で勝浦川から上がって那賀川筋へ抜けていく(次は第21番太龍寺である)。歩き遍路にとって杉木立の遍路道は人生最良の場面のひとつとなるのではないか(遍路道お楽しみのため写真は掲載しない)。徳島方面から車で来られるのなら、勝浦方面からが距離は短いが、狭い山道のアプローチは長い。逆に距離はやや長くなるが、狭い山道が短めで交通量も少なく道幅も広い那賀川方面から上がるとよい。
杉木立が印象的



山門を抜けての参道にも杉木立、ここも涼風清清

苔むした庭園のような場所

菩薩、明王、大師の姿を拝観しながら進む




石段を上がりきると本堂、右手に三重塔

鶴


三重塔は近年再建された


彫刻の細部


苔庭の落ち葉と小さなキノコ 生きとし生けるものを象徴する


暑さとコロナを避けて境内に響く読経が風に乗って下界へ運ばれていくようだ


追記 遍路へ行かない理由
A
四国が好き
四国に住んでいる
実家は真言宗
空海のファン
禅宗の本を読む
読経が得意 親族の法要も担う
歩くのが好き
神社仏閣に興味がある
民俗学に関心が深い
それなのに、四国巡礼(八十八ヶ所)に興味がないのはどうしてだろう?
B
悩みはあっても 悩む暇はない
やらなければならないことが多い&ほかにやりたいことが多い
AとBを掛け合わせると
スローライフ志向ではなく、巡礼の動機が見当たらない。
ということで、遍路はしないということになる。
タグ:鶴林寺
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