湘南あたりを舞台に放映されていた昭和の学園ドラマで番組の終わりで中村雅俊の歌が流れる。
主人公たちとドラマの回想をしているような気分になりつつも、明日からの現実が交錯する数分間。
生きていくことがいやになるようなとき心が独白するとき、人は海に浸る。
幼な児よりも ひたむきに遠い名前を叫んで…
加山雄三にも「海その愛」という名曲がある。
海に抱かれて男ならば
どこか現実離れしているようで、夢を見続ける生き方に徹することができた希有の人。
バート・バカラックが残した名曲の数々のなかで、ぼくにとってひときわ身近に感じる曲が「Raindrops Keep Fallin' On My Head](雨にぬれても)。
Because I'm free Nothing's worrying me
この曲の世界観も近いと感じる。歌詞も楽曲も歌も子ども心にしみ通った。歌っている人は味があるけど苦しそうだな、歌うまくないなと思っていたら、2023年になって知ってしまったこと―B. J. トーマスが録音直前に風邪を引いて声が出なかったとか。でも「free」と何かを吹っ切るように声を響かせるところが好きだ。
明日をも知れぬ社会を前を向いて歩いて行くのだから、心に寂しさや切なさをたたえたまま微笑んでいる人間の姿勢。ロシア兵にもウクライナ兵にも届けたい気がする。
さて写真は「海を抱きしめて」の着想で選んだ。
このブログを愛読されている方にはどこかおわかりの場所でしょうけど。





汗ばむ心潮風が 洗うにまかせれば
いつのまにか生きることが
また好きになるぼくだよ
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