ふと立ち寄ったキョーエイ(マルナカにもあった)で見つけたのがかっぱえびせんの限定販売。
たまに食べたくなるのがえびせん(定番品ね)。定番スナック菓子のなかで完成度は群を抜いている。
そうそう、今朝ラジオをかけていたら、オトコは定番を好む(変化を好まない)という心理を説明していた。もともと狩猟がオトコの役割なのでターゲットを設定したらそれ以外は動かない(変化がない)のが安心するらしい。ゴールに向かっての求心力を維持するために変数を減らすということだろう。これはうなづける。
飲食店に行けば注文するものは毎回同じ。同じ季節に同じ場所で同じスミレを見ることに喜びを感じる。だからオトコは限定仕様には興味がないし髪を切る店を変えない(オンナはときどき気分を変えて店を変えるそう)。
飲食店はコロナでもっとも影響を受けた業種だけど、たくさんの経営者の話を聴いていると傾向が見えてきた。立地でいえば郊外の店のほうがやや影響が少ない。繁華街はエリアごと撃沈して人が戻ってこないのだろう。まあこれは当然と思うが、ぼくが注目したのはある経営者から聞かされた傾向。
飲食店といえば女性をターゲットに店づくりをして誘因する傾向があり、男性はそれに付いてくると考えられている。だから多くの飲食店が女性を意識して店をつくりこむ。確かに女性は身の回り3メートルによく気が付くという。メニューも立体感のある盛り付けとか少ない量の小鉢が多く付いてくるとかで女性を喜ばそうとする。量は少なめでも気のきいた演出感があるなど。
ところがそんな店がコロナで苦しんでいるというのだ。むしろ男性の固定客が多い店はコロナで影響が少なかったという。これもおおいにわかる。頻繁に来るオトコ客は同じ席に座って静かに決まり切ったメニューを注文して満足して帰る。一種のルーティンだ。男性の一人客は決して浮気をしないのだ。だから男性の一人客を大切にしている店はコロナでも影響を受けなかったという。
わかるな、これ。出張先などでカフェにひとりで入っていくときのばつの悪さ。入口で店主や店員さんに男性ひとりだけど入ってもいいですか?と必ず尋ねる。まわりに女性たちが陣取る席の取り方にも気を使うので店側が「こちらに」と案内してくれると気が楽になる。女性にとって居心地の良い空間なのだろうけど、オトコひとりはなんだか落ち着かない。だから食べ終わると8秒程度で席を立つ。勘定を済ませながら食事の感想(ひとことぐらい)と礼を言って立ち去り、店を出ると借りてきたネコ状態から自分に戻っている。そうでしたね。
前置きが長くなりました。定番ではなく限定のかっぱえびせんについてです。
袋を空けた途端、香りについて書きたくなった。香ばしさがひときわ際立っている。なんだかうまみやら豊かさやらが袋からたちこめてくる。皿に盛って花を近づけるとさらに納得。旨味成分がメイラード反応で引き出されたまま封印しました、という感じ。
ごめん、商品名を書いてなかった。
「かっぱえびせん 淡路島たまねぎのかき揚げ味」
https://www.calbee.co.jp/products/detail/?p=20221219133247

瀬戸内海産天然えび100%を使用した生地に、淡路島たまねぎ、徳島県産すじ青のりを使用だとか。(たまねぎパウダーには淡路島たまねぎを60%使用、徳島県産すじ青のりを0.09%使用)。
こんなにおいしい食べ物ってあるの?と驚いた。飲み物は炭酸水がいいと思う。ぼくは自作梅酒を炭酸水で割る。このところ海(里海)の話題で記事を綴っていたからタイムリー。
想像力も働かせて書くけど、限定のこの商品がこれほどおいしいということは、定番商品の製法もかつてと変更、改良されていると感じる。ぼくにとっては感動レベルの商品だった。物価が高くなっておやつも買いづらいこのところだけれど、100エンぐらいで買えるのだから庶民の味方。アメリカならこれは300円以上だなと思ったけれど。安くて高品質でおいしいというのが貧しきニッポンの象徴なんだろうな。3月中旬までの販売だとか。
追記
ここまで書いて定番のかっぱえびせんはどうなんだろうと思って買ってみた。
違う。手が伸びていかない(理由はわからなくても身体は反応している)。
粉っぽい。香りがあまりない、というのは後付けの理由かもしれないけれど
突き抜けた幸福感はなかった(カルビーさん、ごめん)。
今回の限定版の完成度の高さを改めて確認した次第。
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