2022年05月30日

氷河期を乗り越えていまの日本に生きている黄色いスミレが四国にもあるという


ここ数年どうしても見たいものがあった。
それは県内にはないもので、他県への移動がはばかられる状況で見送っていた。
今年こそは見ておきたいとついに県境を越えることにした。

それはスミレの仲間(やっぱりか)。
それも黄色のスミレ(そんなのどこにでもあるんとちゃうん?)

いえいえ、黄色のパンジーはどこにでもあれど、黄色のスミレ=キスミレはどこにでもないのですよ。

キスミレは大陸性のスミレで氷河期に朝鮮半島を経由して日本にやってきたという。
しかし氷河期が終わって日本では環境が適合しなくなって絶滅しかけたが、
一部の標高の高い高原などでひっそりと生き続けているという。特に多く分布しているのは春の野焼き後の阿蘇山だ。

かつてぼくは野焼き直後の阿蘇を訪れたことがあったが、焼け焦げた草原にがっかりしてキスミレに目をとめることなく過ぎてしまったことがある(もったいない)。住民の高齢化などで野焼きをやめたところ絶滅してしまった地区もあるという。人の営みとスミレのつながりは深い。

ぼくは大陸生まれの彼女が草原や笹原で風に揺れている(つまり実物)のを見たくて四国カルストへ行くことにした。行くと決めるまではやはり逡巡した。遠いのとどこに自生しているのかわからないから。それともうひとつの理由は連休中は特に混む場所だから。

コロナ前に天狗高原から西へ抜けようとしたとき、離合渋滞で車が動かなかった経験があるから。
四国カルストを東西に走る道は一本しかない。それも狭い。不慣れが運転者が押し寄せると必ず詰まってしまう。

その場合でも技量が上の運転手が後退する、右側で交わすなどなんとか乗り切れるのだが、連休では雲が湧くように後に車列ができる。前へ進むことも後退することもままならないまま、車列が伸びていく。一体これをどのように解決(離合)したのか覚えていない。逡巡する大きな理由だ。

それでも目星を付けて行き当たりばったりで行ってみることにした。さて、実際にキスミレを見つけることができたのか? どんな波乱が待ち受けていたのか? 乞うご期待―。
(朝の8時に出発して夜の早い時間に戻ってくるという日帰り強行軍となった)
posted by 平井 吉信 at 22:53| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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