庭の花シリーズとは、自宅のささやなか庭でのできごとを追ったもの。
庭といってもネコの額、雀の涙ほどの場所。
そこに桃の木やひいらぎが植えられ、その合間にどこからかやってきた植生が活着したりいなくなったり虫がやって来たりする様子を淡々と捉えている。
毎日少しずつ変わっていく様子が心にざわめき、共鳴をもたらして、なんだか生きる力になっていくような気がしている。
土砂降り豪雨が開けた週末の朝、庭に出てみた。
鉢植えに目を転じればあざやかな桃色の花。近くで覗き込むと丘を越えて辿り着いた桃源郷のよう

虫がいる。青っぽいアブラムシの仲間のよう。

昨年11月中旬にパンジー(白、紫、黄色、茶黄、赤黄の五色だが白は先日盗掘されてしまった)がやってきて、花が一輪か二輪付いているぐらいだった。それが5月の中旬を迎えてもなお咲き続けている。人の手で改良された園芸種とはこれほどのものかと驚いている(もらった人に聞くと苗は県内でも有名な苗を生産している園芸企業だそう)。
パンジーの黄色と赤黄の花


成虫のテントウムシ数種類の個体が確認できるが、幼虫も見かける。
(見かけだけでテントウムシの幼虫を嫌いにならないでください。アブラムシを食べてくれるので)


泡に包まれてうごめている

クロバスミレ(北アメリカ原産)の花期は2週間で終わった。ほとんど原種のまま日本に導入されているのだろう。それはそれで良い。その種子ができている。

アリがどこかに運んで意外なところから発芽するかもしれない

ヒイラギは柊と書く。文字は雰囲気のある造形だが、初夏の風に揺れる実もいい


掌に乗る4株を放してからここまで増えた。陽光と初夏の風に踊る姿はヒマワリに祝福されたあのなつかしい国がどんなに時間をかけても蘇る(蘇って欲しいと願う)未来を思わせる



スミレ(自生種)も種を付ける準備。

いまはどんな時代であっても変えていける未来があると信じるならできることがある。
それは偽情報に振り回されることなく起こっていること(事実)に思いを馳せることから。
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