日本の季語を並べたような日和佐川は、野田知佑さんの終の住処となった川。
晩年は小鮒釣りしかの川だった頃の九州の川に思慕を寄せられていたのかもしれないと思う。
日和佐川にはダムがない。流域の人口も少ない。
最下流を除いてほぼ里山を流れる。
小さな川だけどそこには数え切れない子どもが遊び巣立っていき、いつか戻ってくる川。
新緑を愉しむ日和佐川。
川が大きすぎないので身近に感じるし、周囲の山々が包み込んでくれる。
流域のわずかな平地の湿地や田んぼが生き物を育む。
人と自然が渾然一体となった生態系を里山という。
ここには四国の里の川の風情が凝縮されている。
新緑を映す川面に浸りたい。



若葉色、青柳色、翠色へと沈んでいく階調
渋い松葉色、淡い若草色、初々しい若苗色も散りばめて
(しばらくは人の気配を消して画像だけで)





神秘の木陰と里の匂い




こんな薄暗い環境を好むスミレがいました
コミヤマスミレ。柳煤竹をまとった貴婦人のよう。


葉の模様が幾何学的



川は流れるいつものように木立の向こうを




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