県南部の遍路道で見かけた。
いや、スミレに目が止まったのではなく桜が咲く里山の風情に惹かれたのでクルマを停めた。
すると足元にスミレが咲いていた。その一角だけ密度高くスミレが集まっている。
アカネスミレのような色彩を感じつつコスミレと同定。コスミレといっても小さいわけではない。
コスミレの学名はViola japonicaで、japonicaとあるが日本固有種ではなく東アジアで見られるという。
変移が多くときに同定が困難となることもある。これはコスミレで間違いないだろう。






その近くで見つけた個体がこれ。花弁は白を基調に紫がかる。
花弁も中心部もぼってりとしている。まるで記憶にはないし図鑑でも見たことがない。
全体に厚ぼったい。まるでわからないが、コスミレの変移の範囲ではないかと推察


さらに近くにはシロバナナガバノタチツボスミレ。これも初めて見た。美しい



タチツボスミレが密集している。葉は小さめで花は大きめ。よく見かけるタチツボスミレではなく、コタチツボスミレに近い感じ。もしくは山陰型とか日本海型といわれる氷河期の生き残りのタチツボスミレに近いのかもしれない。

色の淡い個体があった。炬は白いが花弁は薄紅を帯びた白。シロバナタチツボスミレに近いタチツボスミレ。

これらのスミレたちはほんの数メートルの距離にある。交雑が起きても不思議ではない。
ここが遍路道にあたることから全国から集まるお遍路さんが種子を運んでくるのかもしれない。
スミレの生息域を拡げるのに、アリやヒトも役に立っている。
タグ:スミレ
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