2021年08月23日

夏の終わりのナポリタン いつかはナポリでナポリタン いまは家庭でナポリタン

西条市の紺屋町商店街を思い出す。
かつては高知の嶺北からも人が訪れていた。
平成25年頃に再開発で生まれ変わったのだが、
以前の街区にはドリップという名前の喫茶店(飲食店)があった。レストラン黒猫と並んで地元の名店(ソウルフード)なのだが、いずれも閉店して久しい。

ドリップでは祖父母と息子娘と孫の三世代が憩う姿が見られた。
サザンやユーミンの音楽のようである。
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ナポリタンを注文するとメロンソーダとアイスクリームが先に運ばれてくる。
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どちらかというと後で味わいたいがクリームは溶けてしまうので悩ましい。
やがて主役のナポリタンが鉄板で運ばれてくる。
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生卵を適当な時点でかき混ぜるのだが、油が相当使われているようで
おしぼりを皿の片方に敷いて油を傾けるのがドリップのお客さんの慣例。
食後のコーヒーでなごむ。鉄板で音を立てるナポリタンの匂いとコーヒーの香りが入り交じる店内は狩りの後のくつろぎのような連帯感。
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お味はというと、風味を採点するような範疇の外にあるといえばいいだろうか。
目隠しで出されてもわかる個性を持ったメニューだが、飛び抜けた風味ではなく値段はお手頃(メロンソーダとクリームが付いて450円でなかったな?)。でもまた食べたくなる。

そんなことを考えているとナポリタンが食べたくなった。
いつものことながらレシピは知らないので適当につくる。

ホールトマトの缶詰1缶をテフロンのフライパンに取り出して弱火で温める。
その間にタマネギのみじん切り、夏だからナスの短冊切りをつくろって投入する。
生姜のみじん切りも入れる。
鶏肉(神山鶏のもも肉)は鉄のフライパンで軽く炙って合流させる。

味付けはどれもほんの少しずつ。
・EVオリーブオイル(サルバーニョ)
・よつ葉バター
・白ワイン(サンタカロリーナ ソーヴィニヨン・ブラン)
・ウスターソース(高橋ソース カントリーハーヴェスト)
・ガラムマサラ
(塩は使わない)

火が通って水分が飛んできたところで茹でたディ・チェコ(スパゲッティーニ1.6mm)を合わせる。はい、できました。
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食べるまで味は見ていないが、酸味ほのかにあっさりと仕上げたら、またたく間に家族に平らげられた(唐辛子を入れるのを忘れたが、ないならないで誰でも食べられるやさしい味に仕上がった)。おいしいけれど後味が良くてはかなく消えていく。適度に色(かくし味)を重ねてほどよく濁らせて尖らせないのがコツ。あのモスバーガーのスパイスシリーズに影響を受けているかもしれない。巷は一口で伝わるわかりやすい味ばかり、もう飽きているって。

イタリアのナポリの人たちも夏はナポリタンなんだろうなと地中海の都市国家に思いを馳せつつ。
(ぼくは手先が不器用でフォークが使えないので箸で食べているけど)
いつかは本場のナポリで月を眺めながら味わいたいナポリタン(うっとり)。

余韻に浸りつつ紅茶(リプトン青缶)と雨降りの月曜日だから(「雨の日と月曜日は」/アン・バートン)を聴きながら書いているけれど、この辺でペンを置こう。日本でのスタジオライブなのだけど生々しく聴きたい人は一聴を(Amazonプライムで聴ける)。




と思ったら続きがあった(プレイバックパート2♪)

日本ハムから発売されているチーズピザは198円と手頃。
ただしチーズがぱらぱらと載っているだけでこれで完結にしたくない。
そこで夏野菜を輪切りにして適当に載せてみる。

チーズはよつ葉のシュレッドチーズを山盛りに。
サルバーニョEVも多少かけて。
好きな人はチポトレのタバスコを(でもここには合わないだろうな)。
これにお気に入りのコーヒーか紅茶を付ければモーニングでしょ。
198円+余りものの野菜ですから。
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追記その2(8/25)
身近なところでブログを見ていただいている方が以外に多いようで
ナポリタンはナポリ料理ではないのではとのご意見。
(えっ?)
パスタやイタリア料理の専門店には必ずある定番メニュー。オリジナルはイタリアであっても
ラーメン(中国にはないという)のように日本でアレンジしたのでは?とぼく。

ことの真偽はわからないが、そのようなご意見があったということで。
ぼくは、あくまでナポリのナポリタンと思っている。
だってイタリア人と日本人の旨味の味覚はトマトを介して似ているはずだから。



posted by 平井 吉信 at 21:06| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ
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