少し前にも夕暮れ迫る寺社で苔の庭に魅入られた。
意図していないが、夕暮れ迫る無人の境内は同じような場面となった。
自分で撮った写真に自分で見入ってしまうことがときおりあるけれど
今回はこの場面。
子どもに慕われた地蔵菩薩の座位が背景の森に融和している。地蔵尊のお顔はおだやかで柔和。
すでに暗くなっているが、地蔵様の額にもみじの葉が1枚貼り付いていることに気付いた。

(フジX-T30+XF60mmF2.4 R Macro、F3.2 1/75 ▲2/3EV ISO3200)
世阿弥の風姿花伝で「幽玄」という言葉が出てくるが、幽玄が画から抜け出して漂う気がする。
撮影した写真は縮小したのみ。
今度は仏頭を部分拡大したものを掲載。

この絵は他社のデジカメからは出てこないし、このレンズでのみ再現できる気がする。
60マクロはフジノンでもっとも解像度が高いと言われているが、むしろ輪郭の柔らかさと階調の良さを感じる。色の濁りを間引きつつ階調を調えてフジが描く色調に落とし込むフジの画像処理。




三重塔は県の有形文化財





名刹を観じつつ誰もいない境内をひたひたと戻っていく。
ヒグラシの大合唱に包まれると厭世観。
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