大雨の日に河川敷の公園でモンキチョウを見た。

それは別に不思議ではないけれど
1本の小さな木に咲く花を飛び回って1時間ばかり飽くことなく吸い続ける。
ぼくもレンズを向けてみるが、特に気にならないのか目の前すら横切って飛ぶ。

レンズは標準レンズなのであまり接近できないが、これぐらいは写る。
羽根はやや傷んでいるようだけど個体の活性は高い。
雨上がりのひとときを貪欲に(きっとそれまで蜜にありつけなかったのだろう)。

いつものようにアイコンタクトを確認。
昆虫が持つ好奇心が危険を避ける本能を上回る瞬間と呼んでいるが
カメラを持ったぼくを避けるそぶりはない。
けれども蜜を吸っている間、こちらを見ている。


ぼくは人間の脳で虫認識、モンキチョウは昆虫の脳で人認識。
まだいたのか、と。
顔を見合わせてぼくは笑う。モンキチョウは管を休めることなく目はこちらを見る。
そこから2メートル離れた木にカタツムリ。

後ろ姿をレンズが追っていく。
アリが胴体に上がろうとしていたのだが、違和感を覚えたのか去って行く。

ニンゲンはデンデンムシよりも早く動けるから正面に回り込む。
すると2本のアンテナのような突起(目)を動かしてこちらを見る。
びっくりするじゃないか、と。
顔を見合わせてぼくは笑う。カタツムリは動きを止めることなくでこぼこの樹皮を這っていく。
タグ:昆虫
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