今年のペルセウス座流星群は大雨で見えない。線状降水帯が発生している地区もあるようだ。ご無事を祈りたい。
さて、眠りに就く前に音楽をかけている。
それもとても小さな音で近所にも隣の部屋にも迷惑にならないぐらい。
CDを1枚終えるまで起きていることはなく、3〜4曲目で意識が遠のいている。
一日の澱を洗い流すようで心地よいこのひとときは出張以外の毎日の習慣。
そんな音楽はリズムの刻みが大きいものや強弱が付くものは避けている。
ここでは3枚だけ紹介してみたい。
ロドリーゴ・レアン率いるヴォックス・アンサンブルというユニットからファーストアルバム
「アヴェ・ムンディ・ルミナール/Rodrigo Leao & Vox Ensemble」
ソニーミュージックのWebサイトのアルバム紹介は以下のとおり。
ポルトガルの人気グループ「マドレデウス」の元キーボーダー、ロドリーゴ・レアンのリーダーアルバム。このアルバムは、ロドリーゴの音楽体験の集大成であり、ポルトガルの民族音楽の要素、モーツァルト、オルフ、グレツキー等、クラシックの要素、フィリップ・グラス、マイケル・ナイマン等ミニマル・ミュージックの要素が融合した素晴らしいアンビエンスのアルバム。
20年以上前に買ったCDでいまは入手できるかどうかわからないと思ってAmazonを見たらあった。視聴もできる。
1曲目はキリスト教のマリアを扱いながら弦楽の調べに載せて夢幻から聞こえてくる女性の声。
YouTube上にライブもある。
https://www.youtube.com/watch?v=rOEpOKIjgwY
本人が運営するYouTubeチャンネルに2020年の音源(ライブ)がある。
上記と比べてソロを抑えてコーラスとポリフォニーが感じられて好印象。
https://www.youtube.com/watch?v=r_T8r5oTpoU
こちらは映像詩。音源は手持ちのCDと違っている。低弦の和声が支える1996年CD編曲が好きだが、この版ももちろん作者のオリジナル。どちらも美しい
https://www.youtube.com/watch?v=XsGmZlpwMaA
ライブもいいが、CDの漂うような録音とこの世とも思えぬ女声の遠い響きが美しい。ファド(ポルトガルの土着の音楽)の香りは感じないけれど、突き抜けた感があって夏の夜に天上に包まれて眠りの旅路に就く。
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Matthew Halsall(マシュー・ハルソール)「Salute to the Sun」
2020年11月のコロナ下のイギリスで発売されたジャズトランペットのクールな音楽。スピリチュアルジャズとワールドミュージックの融合と評する人もいる。レーベル名のゴンドワナでかつて地球上に存在した大陸名。人の汗がほとばしるような音楽ではなく、現生人類が発生したアフリカの鼓動を思わせる淡々とした進行が眠りを誘う。でもそこに存在のエネルギーが感じられて魂が共感して浮游する感覚を覚える。
YouTubeにもレーベルが掲載したスタジオライブがある。
https://www.youtube.com/watch?v=QTzV1YdQUZw
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小松玲子 Voice of Sanukaite
香川県にはサヌカイトという岩石がある。これを調律して楽器に組み上げた。その奏者が小松玲子さんである。倍音成分が多い楽器でおそらく高次の倍音(超高域)まで伸びているだろう。もちろんCDでは20Khz少々までしか再生できない。それでも可聴帯域内の響きが空間に広がっていく。
サヌカイト楽器は打楽器でありながら激しい打音はしない。楽器に触れたことはないが、小松玲子さんの演奏を見るにつけ良い音を出すには適度の加速度と減速による音量、音色の制御、ときには響きのミュートも相まって空間に音をデザインしている感じ。
ぼくが持っているアルバムは2枚。最初に「LOVE LETTER 」を、次にこのアルバムを手に入れた。ほぼ同じ時期に制作された2枚だが個性が違う。
LOVE LETTER は玲子さんの個性を凝縮した楽曲で散りばめられている演奏者の顔が見える気がする。
Voice of Sanukaiteはサヌカイトの響きに浸るとしたらこんな音符の動きの楽曲はどうかしら?という楽曲で埋められており、サヌカイト岩石が宇宙に向かって語り掛ける趣がある。どちらか選べと言われれば前者を選ぶけど、後者が好きな人は多いはず。
ご本人のブログを見ると演奏会が中止となるなど大変な時期が続いていらっしゃる。
コロナ下で演奏会が円滑に行われないなかでCDを購入するのも良いことと思える。
Amazonでは視聴はできないようだが、検索していただくと関係者によるWebサイトがあって視聴できる。
YouTube上で同名タイトルを見つけて聴くのもいいだろう。ぼくのおすすめは「LOVE LETTER 」の公式動画。演奏する姿も魅力的だが、没入没我の境地で石と向かい合っておられるように見える。今後のご活躍をお祈りしたい。
https://www.youtube.com/watch?v=wM_s1obu49w
追記
玲子さん、吉野川市で7月にコンサートの予定があったことをブログで拝見。
https://ameblo.jp/marimbareiko/image-12686053472-14971160986.html
コロナ下での中止(延期)とか。
(確かにいまは医療崩壊寸前の状況ではあるが、地元観客を対象に行うのに中止の必要性があったのか。東京から移動される演奏者のPCR検査と移動手段の管理を行うことでできたのではないか)
2018年9月に小松島市に来られたとき止むにやまれぬ所用で行けなかった。
再度県内で実現するときはぜひ行きたい。
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