2021年02月01日

おだやかな冬日の南阿波サンライン


フジフイルムの新しいレンズ(XF23mmF1.4 R)を買ってX-T2で数回目のテストを兼ねている。
ボンカレーを温めるがごとく思い立って海辺に出かけてみる(括弧内はフジのフィルムシミュレーション)。

おだやかな外ノ牟井浜はときおりドライブで訪れる人たち
そして必ず渚へ降りて歩いている(Velvia)。
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机と椅子を出してKindleで坊っちゃんを読んでいる。
ときおりテルモスの茶を飲みながら目を上げると
晴れ間を彷徨う雲、そして照葉樹(クラシッククローム)。
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(なぜ坊っちゃんかって? Kindleで無料で読めるから。あの作品ってときどき読みたくなるではないか。読んでいておもしろい表現に気付いた。「一体生徒が全然悪いです」とある。この場合の「全然」とは「すべて」「全面的に」の意味で誤用ではない)

波打ち際を歩く。おだやかな海はおだやかな日々の象徴(PROVIA)
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第3展望台で金色に輝く波間を見た(ACROS)
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第4展望台。だいぶ日が傾いてきた(PROVIA)
逆光で太陽を入れているがゴーストは最小限。画面の抜けは良い。
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帰りに見えた那賀川へ沈む夕陽(那賀川橋から)(PROVIA)
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同じ場面をXF35mmF1.4 Rでも(PROVIA)
DSCF2617(1).jpg


XF23mmF1.4 Rは名レンズだ。
近頃は仕様が同じ中国製(ビルトロックス/ケンコートキナ)が出回っており、
解像度の高さが話題になっているようだ。
手元で比較したわけではないが
やはりフジに一日の長があるように思う。
それは抜けの良さからくる立体感とトーンのつながりの自然さ。
ここに掲載している500pxの小さな画面からも伝わる実在感(それでいて自然)。
夕暮れの水面と空の遷移を見ると墨絵のような見事さ。
さらには平坦性。
等倍で見ると遠景の木々の細い枝までが解像している。
これはXF35mmF1.4 Rでもなかったことでズームとは土俵が違う。
XF18-55mmF2.8-4 R LM OISは初期のズームでキットレンズにしては良好
などといわれるが
複雑なレンズ構成と手ぶれ補正装置とが相まって製造現場で公差がばらつく傾向にあったのではないか。
もしくは長年の使用に耐えるメカニズム(電子制御も含めて)耐久性がなかったのではないか。

XF18-55mmF2.8-4 R LM OISでは画が無機的でパサパサしているが
さりとて細部は中央でも解像していない。
XF23mmF1.4 Rは平坦で隅までも崩れないし解像度は高いのだが
それゆえに合焦部とそうでない部分は際立つ(絞り値とは関係なく)。
なにより滋味溢れる有機的な写りをする。
レンズが大きいせいか電子補正ではなく光学補正で収差を補正している。
そのことが画面のゆとりや安定感、落ち着きにつながっているのかもしれない。

絞りリングが軽すぎるとの意見も散見されるが
手元に届いたものは全盛期の銀塩レンズの高い品質感が感じられる(なめらかな重厚感の心地よさ)。
おそらくフジはここ1〜2年でつくりこみの品質感、組み立て精度を上げているのではないか。
画面の隅々まで安定感のある画を見えているとこれ以上の写りは必要ないと思える。
(XF18-55mmF2.8-4 Rの23o域ではまったく到達できない世界の違いがある)
XF23mmF1.4 Rはきわめて満足度の高い千利休のようなレンズだ。
(フジでもタイとフィリピンでレンズの製造を行っているがこのレンズは日本製である)

posted by 平井 吉信 at 00:05| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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