2020年09月21日

勝浦川の釣り師 桃源郷にたたずむ


全国各地の川のアユを塩焼きにして食味を比べる
「清流めぐり利き鮎会」という催事が毎年行われているらしい。
ブロックごとに1位を決めて
最後は各ブロックから選出された川から1位を選び「グランプリ」とする。
各ブロックでの1位はそのまま準ブランプリとするらしい。

徳島からは勝浦川、那賀川支流の丈が谷川が近年準グランプリに選ばれているらしい。
えっ、勝浦川(子どもの頃から泳いでいる川)?
それはないだろう、と地元ながら不思議に思う。
水温は高いし苔の状況も良くない。いわゆる死んだ川と思っていたからである。

アユ博士、谷崎鱗海さんが生きておられた頃、
うちの親父に勝浦川の横瀬立川のアユは日本一といわれたとのことだが、
(真偽の程はわからない)
確かにあの頃の横瀬立川は水に潜れば対岸が見えるほどの透明度、
5分と入っていられない冷たい清冽な水であった。
ダムができる前までのこと。
正木ダムができてから中下流では大水が出ることもほとんどなく
水温が上昇して川は死んだというのがぼくの認識。

このところ日本一の常連となっているのが岐阜県の和良川。
郡上八幡で遊んだ帰りに立ち寄ったことがあるが
小さな川であるが特に印象には残っていない。
(南四国の豪快な川を見ているので)
でも好感は持てる里の川であった。

水温、水量、栄養度/清澄度が適切で珪藻/底質が良くても
必ずしもおいしいとは限らないのは理解できる。
2019年9月の大会では、海部川が秋川(東京都)に負けている。
秋川が都内にしては良い川なのは知っているが、海部川が負けるとは…。
(温暖化で西日本の川の水温が上昇しているのだろう。水のミネラルの本場、南四国や南紀の川はその意味で近年は分が悪くなっているのではないか)

「食味」というのは人の口に入るまでなので
どのような漁法でどのように保管、処理を行うかまで関係してくる。
調理は会場でプロが公平に行っていると推察しているので
鮮度保持や冷凍の手法、運搬など流通の後工程まで管理する必要がある。
つまり川の実力だけでない要素(漁協のマネジメント)も左右するのではないか。
さらにブロックにどんな川が入るかというくじ運も勝敗を左右する。
もっといえば審査員の舌(アユ経験)は確かか?という論点もある。

いつもの悪い癖で前置きが長くなりすぎた。
言いたかったのはこの画。
DSCF9328-1.jpg

一日中同じ場所で友釣りをしている釣り人、
周囲には誰もいない。
ただ水に浮かぶ雲を感じ流れに同化しているとしかいいようがない。
桃源郷に遊ぶ釣り人の心地が伝わってきた。
(フジX-T30+XF35mmF1.4 )

posted by 平井 吉信 at 21:28| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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