2020年07月23日

洪水と感染症が常態化した時代に生きていく


海水温が1℃上昇すると大量の水蒸気がもたらされる。
その途方もない水分量が降雨となる。
このことだけでも脅威だが、限られた地域で集中的に降ることがある(線状降水帯)。

洪水が常態化する災害多発時代に突入した。
感染症も常態化していることと根っこは同じように思える。

それは人間の活動(生態系や地球環境への過度な負荷)によるもの。
熱帯雨林が1年間に日本の国土の25倍が失われているというが
そのなかに貴重な遺伝子資源、新薬開発のきっかけが潜んでいる。
これらはアマゾン(熱帯雨林)の蔵書(資源)に例えられる。

熱帯雨林が破壊されるということは人類がそれだけ雨林に浸食していることになる。
自分が欲しいものだけ搾取するつもりの人類だが
そのとき人類が出会うのは必要なものだけではない。
未知の細菌やウイルスと人間や家畜が遭遇することで
それまでになかった感染症が出現する。

地球温暖化も人間の活動が直接的な原因となっている。
このことから災害の頻度、特に激甚災害の頻度が高くなっている。

感染症もSARS、MaaS、エボラウイルス、ノロウイルス、デング熱、ジカ熱、鳥インフルエンザ(H5N1型)が今世紀になって頻発している。特に強毒型といわれるH5N1型は致死率が5割を超える。
それでもウイルスがヒト型でないため感染力が弱いことで人類にとっての致命的な脅威には至っていない。
しかしウイルスは自らを複製する際にミスコピーを起こす。
その際にヒトに感染しやすいタイプに突然変異を起こす怖れがある。
新型コロナウイルス感染症(SARS-CoV-2が引き起こすCOVID-19)だけが感染症ではないのである。

新しい生活様式は2年程度は続くだろうと思っている人は多いかもしれないが
そうではなく第二第三の新興感染症が蔓延しやすい背景があるを直視したい。
つまりCOVID-19は人類にとって警鐘でもあり気付きの機会ともなっている。

今後はビジネスも生活も感染症対策が常態化する。
マスクやアルコールが不可欠となる暮らしが当たり前となる。
だからそれを受け容れる態勢と心構えで生きていこう。

こと新型コロナウイルス感染症については
接触感染と飛沫感染が原因とされているので
その対策は容易だが人が実行するかどうかだけの問題。
(空気感染については疑わしくても主たる感染源でないことは明らか)

案外忘れがちな対策をいくつか挙げてみると
・クルマのハンドルは毎日アルコールで拭く(革巻き仕様はアルコールに耐えられないので自動車メーカーはウレタン仕様をデフォルトにすべき時代が来ている)。
・携帯電話・スマートフォン、キーボード、マウスは毎日アルコールで拭く。
・外出のあとの持ち物(財布や時計、カバンなど)、買い物のあとの商品とバッグの無害化は施す。
・布マスクには感染症を予防する効果はないので不織布マスクを使う。布マスクを使用する場合はフィルター機能を果たす不織布を1枚追加する。
・不織布マスクは再利用する(マスクの節約という社会的な意義)。熱湯処理、洗剤による洗浄、アルコール噴霧、紫外線などはフィルター層を損なうことがわかっている(ぼくは温度設定ができる炊飯器で71℃1時間加熱)。
・携帯用のアルコールを肌身離さず持参して何かに触れるたびに使用。

この程度のことができていれば感染する怖れは低くなる。
習慣になれば何でもないこと。
自分が感染しないことは家族を含む自分以外の誰かに感染させないことになるのだから。


洪水とは大きな川の堤防が決壊するだけでなく
支流が本川に排水できなくてあふれる内水面被害が大きくなっている。
日本の平野はほとんどが洪積平野(洪水がつくった平野)。
そこで住む限り、洪水からは逃れられない、という前提で生きていく。

源流域、上流から順に水が出ていく速度を遅らせる手段を地道に確実にやっていくこと。
山の保水力の確保(林相)、棚田の効能、
遊水地の設定と洪水が起こりやすい地区に人が住まないこと、
どうしても移転が難しい場合では保険での対応(抜本策ではない)、
技術的には堤防の強化(大河川ではスーパー堤防など)、内水を排水させる能力の強化など。

対策がわかっている以上(ヒトが蒔いた種が因果応報となって降りかかっている)
個人、組織、地域の行動に着実に落とし込んでいけば
未来は悲観することはないと思っている(その信念は揺らがない)。
(SDGsも根源の対策は同じ)

追記
日本国憲法に生態系や生物多様性を尊重する思想がないのは問題だと思っている。
posted by 平井 吉信 at 20:10| Comment(0) | 新型コロナウイルス対策
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