2020年04月24日

鬼ヶ岩屋(牟岐町)の散策は早春の歓び


鬼ヶ岩屋―。名前からしていい感じ。
かつて牟岐町が運営していた鬼ヶ岩屋温泉に車を停めた。
この温泉には流れる湯や露天があり、国道から隔絶した静かな立地がよかった。
その頃の入湯料は確か1,500円。掛け流しでない湯としては高い設定だが
その分、人が少なく極上の時間を堪能した。

そういえば宍喰には宍喰温泉があった。
こちらはこじんまりとした風呂で特筆すべき個性はないのだが
眼前に国道55号線越しに大手海岸が見える。
ぶくぶくと泡のなかに浸りながら誰もいないときは「恋するカレン」の鼻歌をうたう。

宍喰温泉の隣にはホテルリビエラししくいの温泉がある。
こちらは檜風呂やミスト風呂などがあって
宍喰温泉とは比べられない広い浴槽があった。
ホテルリビエラししくいに宿泊したことがあるが
すばらしいのは満月の夜。
灯りを消した室内に月の光が差し込め、潮騒を聴きながらたたずむひとときはまるで千一夜物語。
すべての部屋が東に面して海が見えるのが特徴。

ホテルリビエラししくいから水床湾へと進むと水床荘(国民宿舎)があった。
ここのトンカツ定食、さしみ定食を食べながら360度の水平線を眺めていた。

その途中にはプライベートビーチを持つペンションししくいがある。
海を眺めながらテニスをすることも、テラスで潮風に吹かれてコーヒーを飲むこともできる。

とにかく休日に海部郡に来るのはとても楽しみだったことを思い出した。
(あの頃の車はマリンブルーのVWゴルフ。1.8リットルの5速マニュアルでゆったり流すのだ)

鬼ヶ岩屋の全体像はこう。
前半は尾根をまたいでトラバース道を上って鞍部(チョウシノタオ)に出る。
そこから滑りそうな坂を木々につかまりながら登っていく。
なぜ滑るかというと落ち葉と石灰岩質の土砂と急勾配があるからである。
そして頂上からの絶景が待っている(頂上へは最後にハシゴを使って登るが特に危険はない)。

登山口から車道を歩くとほどなくマチュピチュのような場所に出る。
耕作放棄された棚田で五剣山が正面に見える。
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春なのに秋の色をまといつつ春の衣を探している木
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さっそくシハイスミレを見つけた
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常緑の椿と枯れ草の散策にわくわく感
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ここから山道に入る。頂上直下までは迷う箇所はないだろう。
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里山の春の妖精はシハイスミレかもしれない
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炭焼き小屋の跡が散策路脇にある
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歩こう歩こうわたしは元気 歩くの大好きどんどん行こう
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苔を見てジブリを思う人、好きですね
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春を思い萌える緑もあればいつも変わらぬ深い碧もある
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山頂までは特に景観はないけれど樹木のトンネルをくぐる愉しさ
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鞍部(馬の鞍のような地形。いわゆる峠)へ出た
ここから日和佐川上流へと抜けるか、左手の五剣山をめざすか、
それとも落ち葉で滑る坂を登って鬼ヶ岩屋へ行くかはあなたしだい。
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頂上直下の坂は滑りますよ、と何度でもいう(もっともぼくは滑らないけどと嫌みもいう)

見晴らしの良い場所に出たら、ああーと歓声が出た。眼下に見える日和佐川源流域
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シハイスミレたちの天国のような場所、五剣山を見ながら片寄せて暮らしている(擬人化)
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山頂が近づくと大岩巨岩が行く手を阻むがだいじょうぶ。すり抜けるように通っていく。
慣れない人は山頂が近づくと路がわかりにくいかもしれない。
(険しそうなところは無理に通らず少し下に降りて巻く手もある。でも危険はない)
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いよいよ頂上へ。最後はこの大岩をハシゴを使って登る。
商店街の売り出しのようなのんびりとした看板がいいではないか。
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山頂からの景色は見せないほうが楽しみかと思ったけれどサービスサービス
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山頂は断崖絶壁なのでご用心。特に大きな風が吹くこともあるので荷物や人が飛ばされないよう。

また樹木のトンネルを通って帰る。
(周回するルートもあるが、来た道を戻るのが無難だろう)
途中親子4人にすれ違ったのがこの日初めての出会い。
足元を見てだいじょうぶかなと思って「滑りますよ」とひとこと。
(でも頂上までは行けてないだろうな、想像だけど)
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弁当持って来るんだったら誰にも会わないかもしれない。
家のなかばかりでいたら精神がおかしくなるよ。
安全は自分だけでなく誰かを守ること。
万全の対策をして出かけてみたら気が晴れるよ。
(徳島のほんとうの良さは観光地でない場所に心のふるさとのような要素があることをこのブログでお伝えし続けています。コロナだから言ってるんじゃないよ)

※この画像は3月下旬に撮影したものです。
posted by 平井 吉信 at 13:13| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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