牛岐城は阿南市富岡町のまちを見下ろす丘にあった城である、
14世紀末に細川氏ゆかりの人物によって建造されたとされる。
16世紀の終盤になって長宗我部氏が支配するようになった。

阿南といえば野球のまち、LEDのまちとして売り出している。
近年は冨岡西高校が21世紀枠で出場して活躍。
その冨西生にとってもなじみの場所。
→ 質実剛健を校風とした県南の進学校、冨西の校歌
かつては阿南駅前にセイドー百貨店があり、エスカレーターで上階まで上がっていった。
富岡の商店街はいまより賑やかで専門店が軒を連ねていた。
うちの親父も鮎釣りに行った帰りに紅葉屋に立ち寄って好きなあんパンを買っていた。
富岡のまちは迷路のように入り組んだ路が特徴で
阿南駅から冨岡西高校までは幾通りものルートがあった。
近年になって牛岐城公園周辺はLEDと桜の植樹で整備された。
この日は阿南市内に所用があって訪れた帰りに牛岐城公園に立ち寄ってみた。
まちなかではあるが、車も置くことができる。
上がり口では親子がのびのびと身体を動かしている。

公園前には広場があり、そこかららせん状の階段で上がっていく。

ソメイヨシノは満開を過ぎたところであるが
それでも夕方の光を宿し風を受けて散っていく。

桜の持つ晴れがましさとその裏に秘めたはかなさは
季節の象徴であるばかりか日本人の共感する対象となっている。

頂上は展望台となっておりLEDのオブジェが置かれている。


ところで不思議に思うのはどこに行っても女子学生のグループは見かけるけれど
男子学生のグループは見かけない。なぜかな?
食べたくなるような若葉

富岡のまちなかの喫茶店に女の子と行った。
ビクターの白木のスピーカーSX-3から妙なる音楽が鳴っていた。
(このときの心象風景が後にビクターのSX-V1,さらには同じ設計者のクリプトンKX-1を買わせたのかもしれない)
まあ、それはともかく若葉のような10代の頃を思い出した。

牛岐城を振り返ればなつかしい。
もちろん高校の頃の通い慣れた路ではあるけれど
中学のときに訪れた明日香村の天武・持統天皇陵にも重なるのだ。
明日香ののどかな春が来年は来るといいなと願いつつ。
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