2020年02月22日

雨の休日 ラジオから流れるパット・メセニー 不眠でなくても眠りに落ちる


ピーター・バラカンさんが担当する土曜朝の「ウィークエンドサンシャイン」(NHKーFM)は楽しみ。
有名な曲はその背景やアーティストの動機まで解説があり
そうでない曲にもはっとする感覚を受けてメモをすることが多い。
(番組Webサイトには当日の楽曲が掲載されている)
この番組を聴いて買った洋楽CDは数え切れない。

うちは徳島市の眉山にある送電アンテナからは強電界区域なので
音の良いラジオを流すと空気感がぱっと変わる。
(かつてのトリオのシスコンのチューナを操作してセンターシグナルに同調したみたいに)

そんなときのラジオはICF-801。
ソニーの数少ない日本製アナログラジオでよくできている(現在は生産されていない)。
選局性能こそ最近のPLLシンセの機種には勝てないが
ローカル局では高らかに音を再生する。
籠もることはなく豊かな中低域を響かせつつ
声は自然に響く。
DSCF9674-1.jpg
→ メイド・イン・ジャパンの至福のラジオ〜ICF-801〜
http://soratoumi.sblo.jp/article/57853049.html

バラカンさんはパット・メセニー・グループから3曲紹介。
取り上げたのはメンバーの一人の訃報からだった。
さわやかなフュージョンは朝にリズム感をもたらしてくれた。
久しぶりに聴いた感じがする。

やがて番組はゴンチチのDJに変わった。
再生される音楽は二人の造詣を反映してジャンルを問わず広いが
バッハのゴールドベルク変奏曲(テーマの提示から第5変奏まで)がかかったのには驚いた。

この音楽が聞きたくなって数日前の夜にかけながら眠ったところ。
この楽曲は不眠症の貴族のためにバッハが作曲したと伝えられている。
バッハは音楽に人間的な感情を排して淡々と紡いでいくので
かえって現代人にも入りやすい。
(誰も眠る前にショスタコーヴィチやマーラーを聴きたいとは思わないだろう)

思い起こせば小学校の同級生のM君(いまも近所に住んでいる)の愛聴盤だった。
彼の部屋を訪れれば、ユーミンのひこうき雲、ビートルズ、クーベリックのモーツァルト、
そしてグレン・グールドのゴールドベルグ変奏曲を
ヤマハの名機NS1000MとA2000で聴かせてくれたものだ。
(この組み合わせは高校の同級生のK君も持っている。いまでも彼の家でときどき聴かせてもらっている)

そしてラジオを聴きながら
冷凍食パン2枚に、
豚肉をキャベツを炒めた具材を挟み込んでプレスして食べた。
朝だからコーヒーよりも紅茶で。
朝は陽が射していたが、雨に変わろうとしている。
DSCF9436-1.jpg

そういえば、東京に「雨と休日」というCDショップがある。
雨の休日に聴きたいCDを集めたお店でぼくも何度か購入した。
コンセプチュアルな小さなお店は応援したくなるね。

オンライン店舗内を訪ね歩いてみると
ゴールドベルグがありました。
グールドの演奏ではなくて
眠りに落ちるよう研究された奏者の演奏、というのがこのお店らしくていい。
https://shop.ameto.biz/?pid=148711205
(みなさんも視聴してみて。♪マークをクリック)

ところでアンビエンス音楽というと
ブライアン・イーノ。
ぼくはこのアルバムを数え切れないほど寝る前に聴いた(そのまま眠りに落ちているので最後まで聴いたことはない)。
https://amzn.to/2uXw0i1
(上記の5曲目を聴いてみて)

DSCF9553.jpg

DSCF9580.jpg

朝のFMはめざめの音楽であり
それは快適な眠りに続いている。
さあ、日の光を浴びよう。
posted by 平井 吉信 at 14:46| Comment(0) | 音楽
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