2019年09月07日

軽減税率ひどい状況

ここ数週間は消費税増税後のレジ対応とキャッシュレス対応をどうするかという問題に追われている。小規模事業者はそもそも必要性がないところだが、悩ましい問題が起こっている。

事例1 増税後も税込価格を据え置きを考えていた飲食店
決算書を見せていただいて、同じ条件で所得が減少する状況を再現することで次年度の参考としていただいたところ、顔色が変わった。原材料費や消耗品費には増税対象もありえるうえ2%の値引き相当の影響が深刻なことが判明。急きょ10月以降の価格改定を検討。

事例2 端数処理に困って値上げも
レジが立て込んでくると計算と釣り銭を考慮して100円単位、10円単位としている。そこで8%の税抜き価格に10%の税率を載せてみると端数が続出。そこで切り上げて端数を嫌う措置としたが、便乗値上げと言われないかと不安(店に罪はないよね)。

事例3 大手や供給元は増税前から堂々と値上げ
すでに商品によっては増税前から値上げが相次いでいる。所得は減少、値上げで家計を圧迫、さらに増税で悲鳴状態の家計が10月以降どうなるか? 消費増税時に便乗と受け取られないための防御措置かもしれないが、生活者は…。バスクリンやバスロマンなど前年度に1.5倍程度の値上げとなった商品があり、それ以後ぼくはメーカーの姿勢に疑問を感じて不買を続けている。

地方新聞にあるFPのコメントが載っていた。「増税に与える影響は家計には大きくない。むしろ長期的な視野で資産設計を」とのコメント。日々生きていくお金が足りない現状で長期的対応など取れるはずがない。なにがしかの事情があるのだろうが、このFPの顔と名前を記憶した。

事例4 増税とキャッシュレスの混同
レジ対応を迫られるのが同時となったため、両者を混同している事例多数。レジの買い換えでキャッシュレス対応ができるの誤認数多し。実はぼくにもよくわからない。そもそも方式とサービスが多すぎて。

事例5 すべて10%と見なす軽減税率対象店
テイクアウトと店内での飲食が半々のジェラート店。持ち帰り時も同じ税込価格で混乱を回避しようと目論むが、テイクアウトの客から不正に2%をもらっていることになる(解釈上は税抜き価格がテイクアウト客は高く取るということになる)。顧客からの苦情が殺到する予感。

事例6 キャッシュレス導入への躊躇
客の顔ぶれがほぼ決まっており、ほとんどの人は使っていない。それなのにあえて導入する理由がわからない。しかし10月以降は他店に流れないか不安がある。また、日々の入金がありそれで仕入も行っていたが(仕入先もほとんど現金決済)、電子決済が増えてくると月2回の振込ではATMから引き出す手間が僻地では大きい。しかも2〜3%の決済手数料が収益を圧迫する。つくれる数量が一定で売上の上限が自ずと決まっている以上、どうしようもない。

事例7 通信環境が心配
山間部でカフェを経営しているが、光インターネットは回線が来ていない。現状はADSLのみだがサービス終了が近づいている。インターネット接続が安定しない状況で決済時のトラブルが心配。ADSL経由でWi-Fiを用意したとしても客にレジでつないでもらわなければならない。
→ この声は県内の山間部等でよく聞かれる。机上でつくられた計画は地方ではそもそも使えない可能性があることを訴えたい。

技術では、FeliCa、磁気ストライプ、QRコード。支払いではプリペイドやデビットなどの電子マネーとクレジットの二方式、運用では、ICカード、おサイフケータイ、各社の専用アプリケーション(個人間送金も含む)、それにオンライン決済がある。そしてそれぞれのサービスは民間が競ってアピールし営業合戦を行っている。この状況を的確に説明できる人は1万人に1人もいないのでは?

インフラが調っていない中国で、個人の信用度を国が把握する手段のQRコード決済はセキュリティーが低い(セブンペイでおなじみ)。読み取る手間と時間がかかり、そこにスキミングなどの詐欺や回線不調、アプリケーションのハンブアップなどのトラブルが生じる怖れのあるQRコード決済を国が進めるというのは無策の極みではないか(ペイペイなどのQRコード決済には手を出さないよう。「身に覚えのない取引があった」となっても知らないよ。キャッシュレスは少なくともセキュリティが確保されたIC非接触系でいこう!)。

余談だが、セブンイレブンが一定の廃棄を推奨したり営業時間の短縮を認めないという話を聞いてぼくはnanacoカードを廃棄した。企業の姿勢を見て意志を示すことは必要ではないだろうか。ただしオーナーには罪はないので店は利用している。香港のように声を挙げていかないと大きな不正に気付かず飼い慣らされ弱らされてしまうよ。理想の未来をつくることをあきらめたらあかん。

消費がリーマンショック級に冷え込んでいる状況での増税、さらに傷口に塩を塗る軽減税率という悪法。軽減税率は消費者に利点ありとするのは表向きで現実はそのコストを消費者に転嫁してかえって消費者は気付かず割高な商品を買わされることになる。大手は対応できるが中小零細はご覧のとおり。

社会全体でどれだけムダなコストが軽減税率対策に費やされるのか、
国はどれだけ対策費用をばらまいて財政を悪化させるのか、
消費増税はいったい何のためなのか、
誰も得をしない政策を推し進めたら未来はどうなるか?

消費増税と軽減税率を推し進めたのは公明党ということを覚えておこう(政治が悪いがそれを選ぶ国民も悪い)。新聞などマスコミは軽減税率導入前の混乱に触れようともしない(新聞て食べられるんですか? 生活必需品なんですか?)。利害得失が行動原理とならないように生きていきたい。
posted by 平井 吉信 at 10:37| Comment(0) | 生きる
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