宿命という立ち位置に言葉で言い表せない苦悩を感じられ
自問自答しながら今日までご公務を務められたのではないか。
実直で飾らないお人柄。
平成という文字はお二人の生き方のようにも思える。
そして、令和。
万葉集からの典拠という。
万葉の直截ないいかたが良くて就寝前にその世界観に浸ることもあった。
ぼくも著書を持っているその方が考案者かもしれないともいう。
よく吟味されて軽やかで雅な音がする。
女性的な価値観の普遍化がこの元号に秘められていないだろうか。
樹齢百年を超える桜が寄り添って咲く場所がある。
空に田畑にと広げた腕の壮大さ、緻密さ、力強さ。
花びらが太陽を隠すほどの樹勢は衰えることなく。
退位を目前に平成から令和へと流れる時間…。
時折白装束のお遍路が道を行くのが見えるが
ここには誰もいない。
ぼくは桜の木の下で立ちすくむ。10分、20分、半時間、さらにさらに―。




両手いっぱい満開で応える姿を心の目で写し取って
平成から令和へと受けつぐ時間の重みを感じていた。

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