思い浮かぶのは、
蛇行する那賀川の広い河原と早い流れ。
それに桜の咲く頃ぼんぼりが妖しくゆらめく妙見山、
どんがん淵公園に北岸用水。
このブログでもそれらの断片を何度も取り上げている。
→ 秋の桜 田んぼに咲いた 羽ノ浦町のコスモス
→
その昔はどんがん淵だった岩脇公園 いまではのどけし春のひだまり
→ いまがいい
→ 阿南市羽ノ浦町の妙見山 里山の春が還らぬ故郷と人を呼び戻す
→ 子どもの頃に見た小川をもう一度見てみたいと思ったことはありませんか? 那賀川北岸用水と浦川、そしてかつてあった小川の物語
→ 里山に道路ができる最後の夏 南の羽ノ浦町と北の立江町
南に開けて夜空を見上げれば射手座の銀河や
全天第二の恒星、りゅうこつ座のカノープスを見ていた。
幼い頃、那賀川でトバシ(※)をして小アユを釣ったのもここ。
(※毛針をいくつかつけて錘を付けずに瀬を流す釣り方。アユ解禁の初期の釣り)
ぺんぺん草を鳴らしたのもここ。
水難事故で若くして亡くなった叔父に続いて
長い年月、その家を守ってきた妻も先般亡くなられた。
それでもここは川面に春の兆しが踊っている。
土手に春の野草が太陽にすくっと立つ。
そのときぼくは子どもに戻って虫取り網を持って
桜並木に出かける。
いた、アブラゼミと思って網を動かそうとすると
枝にシマヘビがいた、驚いた。
道ばたでひっくりかえってもがく虹色の虫、
お、玉虫だ。
ピアノの鍵盤から同じ旋律を幾度も畳みかけるように
繰り返す光景。
2019年3月、またここにも同じ季節がやってきた。
でも、あのときの胸ときめく何気ない「神秘」や「謎」は
そこにある現実。
野辺送りから四十九日、家のまわりの畦に咲いていたホトケノザ

土手から見える景色は変わることなく

妙見山に上がってみた






春は水辺。踊る水面が植物の成長を躍動させる。

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