2018年07月27日

海部川 谷を降りるサ行の風、流れるヤ行の水


高気圧が居座った列島で
ミネラルのような水が見たい人がいるかもしれない。
そう思って海部川へ出かけることにした。

道中、至るところでコオニユリの群生。
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距離が数十キロ離れていても
自生地の環境がまったく違っていても
コオニユリ同士が通信しあっているわけでもないのに
同じ時期に百花繚乱となる。
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やや盛りを過ぎたかもしれないねむの木も河畔のいろどり。
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海部川では支流筋に入る。
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背後に天然のクーラーの風が吹き抜けてくるのは
サササシサシスサ―。
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この沢を降りてくる地形がなせるもの。
滝のそばで体感する「涼」と同じ。

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沢は目の前で合流する。
そこは木陰でもあり
椅子とテーブルを置いて
流れを見ながら食べる。
(弁当を作る時間がなかったので)

食事のあと炭酸水で小休憩。
涼の風、泡をくぐらせる咽、
頭を使わない時間なのに脳のなかが音でない音でみたされる。

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海部川本流をさらに遡っていく。
水は増水気味だが苔の状態はいいようだ。

海部川はダムがないことに加えて河畔林が特徴。
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初夏のユリも愛でつつ
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狭窄部を慎重に降りていく。
こんな色の水が生まれたままの表情で流れている。
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流れる水のヤ行とラ行の音、
燃える薪の語りかける炎、
わき起こるカジカの声の重なり、
新緑の緑の無限の遷移(トーン)、
それらはすべて海部川。
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水の抑揚の刹那はは星夜のまたたきにも似て
ツンツンツイイと海部川、
このミネラルのゆらめきが南四国の白眉だから。

追記
保勢は明治25年に山が崩落して集落を壊滅させた大災害を経験している。
https://www.shikoku-saigai.com/archives/9940
posted by 平井 吉信 at 23:00| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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