2018年04月07日

ゆうべ遅くに聞いたフォーレ


ゆうべ夜更けに聞いたフォーレのピアノ五重奏曲ニ短調を思い出している。
ピアノの煌めくアルペジオが低弦の幽愁を呼び覚ます冒頭から
フォーレの世界が淡々と繰り広げられる。
(フランクのヴァイオリンソナタの醸し出す雰囲気と似ていながらも、どこか遠くを見ているような視線)
ただそこに浸っていればいい。
(ぼくが持っているのはエリック・ル・サージュのピアノとエベーヌ四重奏団
試聴先はMP3音源で(CDではないので間違って購入されませんよう)

フォーレの初期の作品「組曲 ペレアスとメリザンド」は宝石のような作品。
なかでも前奏曲が好き。
ひたひたと押し寄せる地中海の光と陰の明滅とでもいいたげに。
そして、シシリエンヌの軽やかな舞曲は光の園の中心に運んでくれる。
(LPで持っているのは、アンセルメ/スイスロマンド管、CDではデュトワ/モントリオール響
デュトワのシシリエンヌがYouTubeにあった。
https://www.youtube.com/watch?v=yoDlcNwvTZM

フルート奏者にとってはたまらない出番。
以前に紹介した上野由恵さんのアルバムにもこの曲は収録されている。
(オーケストラではなくピアノ伴奏なのだけど)
http://soratoumi2.sblo.jp/article/182354637.html

DSFT0678-3.jpg
フォーレの良さは、音楽が人の感情をまとって明滅するようなやわらかな音つむぎ。
長調とか短調とかを超越して、それでいて無調にも陥らず
禅や瞑想のように覚醒しつつおだやかな心境を写す鏡のよう。
フォーレとて、日本の春を想って作曲したわけではないけれど
かすみたなびく日出る国の風情を西洋の音階でタペストリーにしてみました、
と二十世紀初頭のフランスの作曲家を代弁してみる。


タグ:フォーレ 2018
posted by 平井 吉信 at 14:39| Comment(0) | 音楽
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