ひなびた温泉宿が好きで各地を訪ねるけれど
まちのなかにありながら
道後温泉本館を見ると気分が上がっていく。

この日も中国、台湾からの人が多かった。
宮ア駿は中国でも人気があるので
千と千尋(中国でもっとも人気のあるジブリ作品)から
道後温泉を連想する人も少なくないのだろう。

道後は行政が中心となって観光振興に力を入れている。
ここにも「坂の上の雲」を追いかけた人がいた。
伊佐庭如矢の名を知らない人は松山にはいない。
本館の温泉に入ったのはいつだったか覚えていない。
建物を外から見ただけで満足して帰っていくのだ。
もし入るのなら「霊の湯3階個室」にする。
観光で来たらそれ以外の選択肢はないでしょう。

坊っちゃんといえば、坊っちゃん電車。
乗っている乗務員は1人何役もこなす。
運転や改札、観光案内、観光客の写真に収まったり。
でも力仕事として列車を押したり向きを変えたり。
(手動でやっていることに観光客は驚いてシャッターを切る)
そこに感動があるよね。
まさか、こんなことまでしているなんて―。
毎日、汗と笑顔で任務に当たっている。
(もう顔を覚えてしまった)
誇りを持って仕事をしているから
観光客も笑顔になる。
それでいい。
坊っちゃんといえば団子。
道後温泉でしか買えないつぼやで。

みやげものとは違う。
もし四国の銘菓を競い合ったら上位は愛媛勢が入賞するだろう。
これもそう。

(もう一度言うけれどみやげものとは違う)
坊っちゃんといえば温泉本館。
路傍の石がここに集まって
それぞれの人生の刹那を映す。
湯船で出会う人も然り。
親近感を覚え、声をかける。
返事がある。
それだけのこと、それだけで旅。
(旅ではなかったけれど)

ここは松山、道後温泉。
坊っちゃんの道後温泉。
一期一会の道後温泉。
タグ:松山
【まちめぐりの最新記事】
- 羽ノ浦町の取星寺(すいしょうじ) 仏の慈..
- 暮れゆく港のある風景
- 午後のおだやかな陽光を透かしてみる秋桜(..
- 秋桜で描くハート(阿南市見能林町)>>>..
- お寺の境内はあの日のまま 祇園さんのでき..
- 晩秋の不意打ち花火
- 鳴門市妙見山公園の裸婦像
- 海から風が吹いてきて木立の日陰と芝生の日..
- 西の空が暮れていくから
- 土佐の高知のはりまや橋で
- 光のまち阿南 牛岐城趾のあかり
- 小松島港
- 仕事を終えて塩江温泉を通過中
- ANAから見た西日本 東京の飲食店と菓子..
- 眉山山頂でまちながめ
- 小松島市役所からたぬき公園へ
- 歩いて暮らせるまち 人と店とともにたたず..
- 神隠しの湯屋 道後温泉本館 改修まであと..
- 南予紀行 その3 大洲市
- 南予紀行 その2 卯之町から宇和島へ