2017年05月06日

柴小屋登山口から薬研谷までのルート


県内でアケボノツツジで知られた場所といえば
高丸山、砥石権現がある。
この二箇所は場所さえわかっていれば接近しやすい。
高丸山と砥石権現は尾根沿いなので自ずと導かれる感じがある。
特に道迷いは考えにくい。

ところが、場所がわかりにくいのが薬研谷のアケボノツツジである。
薬研谷は谷へと下っていくので進路が拡散していく。
しかもこの山域は霧が出やすく、下界が晴れていても霧雨となっていることがある。
(今回はまさにそうであった。数十メートル先の様子もわからないので地形を把握することが困難であった)
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さらに、国土地理院には記載がない林道と作業道が縦横に走り、
ときに登山道として利用したり登山道を過ぎったりする。
ぼくも初めてだったので迷いそうなところを文章で書いて自分用のメモとしておこう。
GPSを所有していないので正確ではないが
ルート概観図も示しておこう(緑色)。
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1. 車道の案内
ほとんどの人は神山町から接近する。
神山町役場のある商店街(旧道)を西へ走ると
「雨乞いの滝」の小さな看板がある分岐がある。DSCF7517.jpg

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http://www.asahi.com/special/08016/OSK200811150005.html

これをたどると、あとは道なりに進んで
やがて谷沿い(野間谷川)に出ると
剣山スーパー林道の看板があり
左に曲がって野間谷川を渡る。
そこから急旋回して、あとは道沿いに行くと野間林道となる。
(フジが咲いている)
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野間林道は全線舗装路で道幅は広く走りやすい。
ただし他の林道と同様、落石が多いので走行中は法面を注視しながら走る。
いったん野間谷川から離れて東へ旋回するが
やがて西へと進路を変えて野間谷川を渡る。
途中で悲願寺への分岐があるが、
スーパー林道へと進路を取る。
見晴らしが良くなる頃、林道の屈曲点の手前に広場のように道幅が広がり
東屋が見えてくる。晴れていれば見晴らしもいいだろう。
柴小屋休憩所である。車はここに停める。
(これより先で車を停めるところは適当な場所はない)
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2.山道の案内(登山道)
車を置いて林道を少し進むと林道は右旋回する。
ほどなく左手に「四国の道」の遊歩道が見えてくる。
ここが柴小屋山、大道丸、大川原高原方面への登山道の起点となる。

歩き始めは明るい自然林のなかを階段が上がっていく。
何度か上がり下がりを繰り返すと
柴小屋展望台の脇を通り過ぎる。
そこから6分程度で鞍部に降りると
神社の鳥居が見えてくる(柴小屋神社)。DSCF7539-1.jpg

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上り下りをいくつか過ごして
再び鞍部に降りてくると十字路の分岐に遭遇する。

(1)右下の林道へ降りる → ×
右下に林道が目の前にあるので降りたくなるが、
この林道からは薬研谷へたどり着けない。
林道は大道丸の南を巻きながら東進するも途中で切れている。
林道終点から薬研谷への登山道(大道丸から派生する尾根)へ取り付くのは険しいと推察。

(2)まっすぐ進む → 大道丸経由で作業道を経由して薬研谷へ
まっすぐ進むと10分ぐらいで大道丸へと出られる。
大道丸から東へゆっくり下っていけば薬研谷の西側の岩場に出られる。
(南へ下らないこと。コンパスで容易に確認できるので手間を怠らない)
そこから谷底へ下って東側の岩場(険しいが危ないことはない)を上る。

(3)左斜め後ろへ下る → 大川原高原方面で林道を横切って薬研谷へ
左へと下るのは大川原高原方面への四国のみちで最初は谷をトラバースするが
やがて尾根へ乗る(今回は大川原方面への左下りを選んだ)。
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尾根を下って林道が見えるところまで降りてくると
それ以上四国の道を進まず適当に林道へ降りる。
(この林道はさきほどの林道(1)とつながっていない)
林道へ降りると、その辺りから杉の人工林を縫って下へ降りる作業道が見える。
そこを降りていく。
降りきると沢があり、自然の庭園の趣がある。
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作業道(車が通れる感覚はないので林道とは記さない)は左へ旋回するが
作業道から離れて直進したくなる雰囲気を持った場所がある。
「罠があるので注意」という趣旨の貼り紙がある。
作業道を離れて山を登っていく。
踏み跡は明瞭である。
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辺りはトリカブトらしき群生が目立つが
下草のない歩きやすい森である。
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なおも高度を上げていくと
突然目の前が開けて高度感のある岩の上に出る。
眼前には谷をはさんで同じように巨岩がある。
薬研谷の東側の岩場の上に出る(足元に注意)。
風が強いときは立たずにしゃがんで突風に備える。
西の岩場と谷底を見下ろしながらの絶景が展開する。
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岩の上から下へ降りる踏み跡がある。
下の谷(薬研谷)へ向かって急勾配で降りていく。
木の枝や岩を持つなど三点確保をしていれば特に危険な箇所はない。
(ストックはかえって邪魔になるだろう)
沢に降りれば、なだらかな渓相で心が落ち着く場所である。
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沢の水量は少ないのでどこからでも対岸へ渡れるが
対岸に踏み跡があるのでそこを渡る。
谷の斜面をじぐざぐに上がっていくと
西側の岩場の根元に出る。
高さは東の岩場が標高が高いが、
西から眺める東の岩場も趣がある。
この東の岩場、西の岩場とも4月中旬以降はアケボノツツジに彩られる絶景となる。DSCF7602-1.jpg

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薬研谷の岩場周辺の地形については
詳細な地形図(国土地理院)を見て欲しい。
地形が想像できますか?
尾根と谷の区別がつきますか?
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ここからは、西南西にある1,116メートル峰をめざす。
踏み跡は明瞭であり、
コンパスで進行方向(西方向)を随時確認しながら進むと道迷いしにくい。
カシオのプロトレックなどの登山用デジタル腕時計は便利だが
シルバコンパスのような指針式と併用したい(シルバは瞬時に判読できる)。
ただし薬研谷周辺では指針が安定しない印象があった。
めざすべき方向とコンパスの指針がまったく一致しない。
(プロトレックもシルバも同様であったので機器の誤動作や見間違いではない)
少し考え込んだが、コンパスよりは地形図と肌感覚を信用することにした。
(理由は不明なので誰か検証してみてください。もしかしたら花崗岩の岩盤が影響か?)

尾根の踏み跡を上っていくと1,116メートル峰に辿り着く。
そこを越えて下りに入ると作業道が見えてくる。
登山道が崩落しているように見えるが、
作業道まで難なく降りられる。
この西南西に延びる作業道(道幅2メートルぐらい)を辿っていく。
晴れていれば快適な散策路となるだろう。
(視界がきかないのと雨を気にしてこの日は薬研谷通過後の写真は撮れていない)

1,239メートル峰(大道丸という)への登りは疲れていると長く感じるかもしれない。
斜面には植樹(保護用の囲い)がある。

1,239メートル峰の山頂部はなだらかで東西にも延びていてピークかわかりにくい。
ピークらしい場所に来れば、左右に降りていく分岐がある。
コンパスで確かめて北へ向かう右手へと降りていく。
(南へ降りては行けない。北をめざす)
ほどなくさきほどの十字路分岐に戻る。
魔法にかかったような不思議さと読みが当たったうれしさが入り交じる。
今度は左下に林道、右の下りが往路に使った大川原高原方面の四国のみちが見える。
帰路なのでまっすぐ柴小屋休憩所P方面を選ぶ。DSCF7302-1.jpg

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何度か上り下りがあり、柴小屋山頂への分岐を右へトラバースして降りていくと鳥居がある。
鳥居を右手に見ながら見慣れた道を戻ると柴小屋休憩所へ戻ってこられる。

往路での失敗は、十字路分岐を右へ降りて林道へ出てしまったこと。
林道から薬研谷へ降りられると思ったが、
林道は途中で突然切れて勾配が急なため、林道を引き返すしかなくなる。
この林道はおそらく上勝方面からであれば
スーパー林道から神山(野間林道)への途中から東へ分岐している道だろう。
ただし、この林道は先述のようにどこにもつながらず突然切れている。
(林道は電子国土には現時点で未掲載)

この日は終日霧雨で数十メートル程度しか視界がないので
周辺の山容から現在位置の同定はできなかった。
地形図と把握しうる範囲の地形から現在位置を特定しつつ
次に現れる地形を描きながら進んだ。

山頂をめざす登山であれば上へ行くだけだが
谷への下りは入口を間違えば辿り着かない。
薬研谷への表示も皆無なので
コンパス(予備も含めて2つ)と国土地理院の地形図を持たずして
単独で薬研谷へ辿り着くことは困難だろう。
GPSを持っている人もコンパスと地図で安全性を冗長化しておくのは必須だろう。
(行程は記憶を頼りに書いているので間違いがあるかもしれない。自己責任でお願いしたい)

最後に霧雨のなかで拾った風景や山野草を貼り付けておく。
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小さな山野草の小宇宙の存在を感じていただけましたか?
posted by 平井 吉信 at 11:49| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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