2017年01月29日

スーパーにあらわれた謎のトマト このおいしさは規格外!


これからが旬を迎えるトマトはぼくの大好物。
農園から直接買ってきて、
3kgぐらいをあっという間に食べてしまうこともある。

そんなトマトはスーパーとは縁遠い存在であったと思う。
ところが、直売所(産直市)の野菜やトマトがおいしいかというと
そうは言えないだろう。
集荷量(=売上)だけに目が行く直売所は
そのうち魅力がなくなって売上も低下していく傾向にある。

品質第一を掲げてそれを愚直に実現している直売所は見たことがない。
理念や方針が迷走しているということもあるのだろう。
生産者の高齢化も大きな要因だろう。
かつて売りであった鮮度や価格も直売所優位とは言えなくなっている。
一方で若手が規模を拡大して意欲的につくっている農園もある。
しかしそんなところも量ありきで品質はもうひとつ。
(食への思いが感じられず商売がぎらぎらしていると野菜や果実もそうなっていく)
ここでの品質とは等級や見映えではなく風味をさしている。
そこには農業の持つ構造的な課題があるのではとも考える。
収益を上げることと、品質を確保していくことの両立が難しい。
だから、おいしい野菜や果物は自分でつくっていくしかないと感じる。

そんなことを思うこの頃、スーパーで驚愕のトマトに出会った。
それがこれ。
DSCF2709.jpg

1袋257円と安い。
食べてみて驚いた。
ここ数年、これほどのトマトは食べていないと感じる。

消費者は「あまいトマトがいい」というけれど
ぼくは食べたくない。
欲しいのは、鮮烈なまでの酸味と旨味がぎゅっと閉じ込められながら
甘みが絶妙のバランスで追いかけているもの。
おそらく糖度は高い(10ぐらいはありそう)。
とにかく味が濃い。
味の素のような後味が口をかけめぐる。
けれど化学調味料と違って朝の露のごとく消えていく。
酸味はすみずみまで行き渡り
甘みはどこまでも寄り添って
三者の味覚が海となって溶けていく。
土づくりの栄養バランスを前提に
ぎりぎりまで落とす水分調整がうまく行ったのだろう。
(写真を見れば、生産者がトマトを鍛えたことがおわかりになるでしょう)
DSCF2716.jpg

おいしい食べ方は、尖ったところをほんの少し落として
お尻から食べること。
縦切り、横切り、さらに包丁の切れ味でもちろん味は変わるが
包丁を使わないでかぶりつくことにとどめをさす。
誰かが止めないと1袋をすべて食べてしまいそうだ。

このトマトは近所のスーパーに売っているもので
量もふんだんに並べられている。
(県東部、県南部だと入手しやすいだろう)

不可解なのは「徳島県産」と書いてあるだけで
産地や生産者の名前が入っていない。
スーパーがどこかの農園に相対で買い付けてPB商品として売っているのだろうか。

このスーパーは徳島ローカルで人件費を抑えて配送センターから各店舗に流通させている。
流行は追いかけずおしゃれ感は皆無だが
固定費がかからないので収益性は高いと見る。

このところ県外資本のスーパーやディスカウント店が小松島にも進出し、連日賑わっている。
それぞれ計画を上回る業績を上げているのではないだろうか。
(地場のスーパー、負けるな)
けれど、ぼくが見て買いたいモノはなかった。

ローカルスーパーは良い農家を発掘、育成し
自店の店頭で生鮮4品+自社惣菜を展開していくことしか生き残りはない。
(香川県の新鮮市場きむらなどはその見事な例ではないだろうか)
そのような力学で切磋琢磨するローカルスーパーと
旧態依然のJA系の直売所では年々差が開いていく。

このトマトがどういう経緯で店頭に並んでいるのかわからないが
おそらく店頭の反応でテストマーケティングを行っているのだろう。
近隣の消費者の反応から顧客の水準をはかりつつ
次の一手を見据えているのかもしれない。
当面、このトマトの売れ行きを見守っていきたい。








タグ:直売所 2017
posted by 平井 吉信 at 13:19| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ
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