2016年08月29日

小歩危 吉野川の光を観る


土讃線に乗って、特急南風号で高知に向かうとき、
車内では決まって観光客向けのアナウンスが流れる。
「土讃線でもっとも景色が美しいといわれる大歩危小歩危が見えて参ります…。長い年月がつくりだした…。しばらくお楽しみください」

瓶ケ森から東流する吉野川が
くるりと北へ向けて四国山脈を横断する渓谷は日本有数の景観である。
(池田からは再び東流して紀伊水道をめざす。吉野川中流からは太陽が川から登り川へ沈む全国でも唯一の大河である)

早明浦ダムができる前の大歩危小歩危の映像を
徳島バスがテレビ番組(徳バス・サンデーツアー)の映像として作成し
長く県民に親しまれた。
記憶のかけらを呼び戻すと
想像を絶する碧い水が渓谷を洗っていた。
いつも夕方に流れるのだが
子どもの頃、食い入るように見つめていた。

現在ではWeb上でも見当たらない。
もし、徳島バスの関係者がご覧になっていたらお願いしたい。
この映像を発掘してWeb上に掲載すると
注目を集めることは間違いないから。

いまの吉野川でも十分に魅力的だが、
かつて上流のダム群がなかった頃に思いを馳せてしまう。
高知県佐川村出身の森下雨村の釣り随筆にも書かれていた
吉野川上流にあった風景はダムで水没してしまったが、
写真に残されていないだろうか(昭和40年代以前ならまだ現存していたはずだから)。
http://www.soratoumi.com/river/enko.htm


さて、仕事で県西部に行った束の間に小歩危を見下ろす高台へと行ってみた。
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国道に降りて眺めてみる。
天候は曇りがちで立体感には乏しいが陰翳の織りなす景色はすばらしい。
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ラフティングが次々と下ってきた。
この4人乗りは海外からの観光客のようだ。
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楽しんでいただいているとうれしい。
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ここからがさらに愉しいところ
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雨が降らず水量が普段より低いので
水の勢いはさほどではないが
(平水よりもやや高いぐらいがおもしろいだろう)
水中の障害物に注意は必要である。
数年前に水没した木に押しつけられて
身体がぬけられなくなった事故もあった。

このコースは右岸寄りが転覆しない通り方だろう。
右の岩にぶつかるが、ねらい通り。
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すり抜けたが、乗っている人も「沈」を期待していたのでは?
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左岸よりだと反転流(下流から上流へ向かう流心)につかまる。
転覆しまいと艇の左にしがみつくと、ますます傾いていく。
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次の艇がやってきた。
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同じ場所にさしかかる。
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愉しそうだけど、左岸へ向かう流れに乗ってしまったよ
(流れが早くても漕がないと安定しないよ。特に前の4人さん)
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ガイドもわかっていて乗客を愉しませていたと思う。
(ストッパーに巻き込まれない浮力のライフジャケットを装備して、すぐに淀みとなる水勢だから危なくない)

国道と並行して走る予讃線の南風号からも見えたかな?
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ところは変わって、つるぎ町まで下ってきた。
田んぼの畦に植えられた花に目がとまる。
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わたし美人? そう思うよ おめかししているじゃない
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せわしなく動くのに、一瞬をみれば空中で静止している
(ピントは合わせにくい)
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淡い光に花のいのちがたゆとう
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夕暮れちかい空が映し出された水たまりがいいね
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子どもが遅くまで河川敷で遊ぶ 
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吉野川の魅力は、「日本一」の特徴を「日本一」持っていることだけど
( → 何が日本一なのか調べてみて。たくさんあるよ)
何もない吉野川も、心おきなく時間が過ぎていく。
次の季節の訪れを感じつつ
もう夏が終わる。
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(撮影は、D7200+AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRのみ)
posted by 平井 吉信 at 12:42| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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