2016年07月10日

きょうは参議院選挙の日 投票に行こう


イギリスの国民投票結果を見て考えたのは
重大な影響を及ぼす問題を国民投票にかけてはいけない、
という教訓ではないと思う。
しかし、国民一人ひとりが判断するには大きすぎる問題であることは確かである。

徳島では吉野川第十堰の可動堰化をめぐる住民投票が2000年に行われた。
論点をわかりやすく解説しつつ、
ハチマキや筵旗を排した手作りの楽しい啓発と
政治の色がつかない活動が家庭の主婦や学生にまで共感を広げた。

一人ひとりが真剣に考えて地域のことは地域で決める。
そのプロセスを構築して意思表示の場を提供する。
そこには地域エゴは存在しない。存在したら活動は広がっていない。
環境保全か安全かの二択ではなく、
先人の知恵に学びこれから数百年後も考えた選択であり、
持続可能な未来という経済合理性を評価するとともに
洪水や地震などの災害に対する安全性(意識も含む)を高め、
住民が自分たちの暮らしを見つめるきっかけとなったこと。
その成果は大きい。
その過程においては、
・客観的な事実を積みあげていく(「徳島方式」と呼ばれている)。
・イデオロギーを排してさまざまな立場の合意をつくっていく
・心に訴えかけていく(ただし煽らない、感情的に判断しない)。
・住民が判断すべきこと、判断できうる内容であったこと。
これがイギリスと吉野川の違いである。
そこには、「地域」(地域主権)というキーワードがある。
(さらに考察を進めれば、地域国家連合≒道州制への議論へと発展する)
吉野川の住民投票は、いまの日本が真剣に学ぶべき事例と思う。

→ 数年前に不慮の事故でお亡くなりになった姫野雅義さんの思考の日々が残されているのは財産である。
第十堰日誌


歴史を振り返ると
共産主義の社会実験は失敗に終わり、
残った国も行き着くところは独裁国家となっている。
努力するものが報われず、利権が跋扈する。
与えられた見せかけの平等への不満から
一部の国では国内の不満が高まるのを
愛国主義を煽って国外へ目を向けさせようとする。

一方で勝利者のように見えた民主主義も
既得権者が潤うだけで生活格差が拡大し
民衆の不満の一部は、極端な主張を支持するようになる。
(経済効率優先の社会の未来に幸福はないことは確かだ)

現時点でうまく行っているように見える国は
格差を是正するとともに、内需を拡大するために公正な競争の確保と
国内産業の保護をうまく両立させている北欧諸国、
永世中立国をうたい、金融センター機能と生産性の高い経済を構築したスイス、
あるいは、経済合理性ではかれない幸福の価値観を共有できたブータンではないか。

日本は、前述の地域の社会設計を参考にしつつ
世界のどの国とも等距離の平和外交を貫くことで
歴史と文化の魅力と共助を折り込んだ独自の世界観を構築できる。
その根底にある理念が憲法(9条)である。
SWOT分析風にいうなら、平和国家の強みを活かして
文化や技術を背景に観光立国としての存在感や産業の生産性を高めて
世界に範を示すことができる国―。
それがぼくが描いている日本の未来。
(何度も書くが憲法改正に賛成か反対かの問いは本質ではない)

ところが、いまの政権は変な方に行っている。
新たな価値観(国家の理念)を提示することなく
時代遅れの経済政策は格差の拡大をもたらし、将来の不安を増大させる。
(将来に希望を持てない若者を洗脳して軍に参加させようとでもするのか?)
元東京都知事、現首相をはじめ、偏った世界観の政治家の存在で
東アジアの国々とのきしみを生じた(失われた数年間の損失は計り知れない)。
(あれだけ半日思想にさらされながら日本に来られた中国の人たちがなぜリピーターになるのか。暴買いが終わってこれからが真の日中関係の再構築に入るのだと思う)
テロリストからねらわれる国家となってしまった。
(先のバングラデシュの事件は、日本人が「巻き込まれた」のではなく「ねらった」ものであることに注意)

めざすべき方向とはあまりに遠い政策の数々(政策とは呼べないが)。
・安保法案
・言論統制 → 政権に批判的なメディア、キャスターを締め付ける動き、それを察知したメディアの腰砕けの自主規制(情けない)
・教育の現場での政治の話を密告させる自民党のWebサイト(二十四の瞳の大石先生も密告されるだろう)。 
これらを見ていると、誰も止められず戦争に驀進した昭和の反省はどこに行ったのか。

そんななかで、ご高齢にもかかわらず
天皇皇后両陛下が国の内外で心に染みるメッセージを発信されている。
(日本の最高の外交は首相や外相ではなく、皇室や草の根の民間かもしれない)
等距離の平和外交を遂行するとしても
テロリスト(国家)の脅威への備えや災害への支援という意味から
自衛隊の存在意義は大きい。

近年では、海上自衛隊東京音楽隊の三宅由佳莉さんの歌が話題となっている。
彼女の歌には、災害救助や国防への誇りと使命感が感じられ、
国や国民への万感の思いが込められているようだ。
(しかも彼女の歌は、ヒロイックな歌からアニメソングまでこなす表現力)
そのいずれもが全力投球なのが伝わってくる。

おすすめのCD → 祈り~未来への歌声

これが同一の人だろうか?
https://www.youtube.com/watch?v=huK_pFyOkys
https://www.youtube.com/watch?v=TvDWJif1sSI

(SDFマクロスのリン・ミンメイを思い出した人、いますか? CDもプレミアム価格だ)
超時空要塞マクロス 飯島真理SONGメモリー 〜ミンメイ SINGS FOR YOU〜


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20代の頃、三内丸山遺跡を見に行った。
岡本太郎が主張する縄文土器や土偶の激しい芸術性に打たれた。
さらに、縄文の森で定住していた祖先のくらしは
21世紀に提示できる持続的な社会のあり方とわかった。
(生態系破壊と富の偏在をもたらす農耕文化とは異なる優れた社会)
温帯モンスーンの季節の移り変わりを
洗練された合理的な暮らしと情緒的な価値に高めた日本が
唯一の被爆国、深刻な原発事故を経験した国として
世界にリーダーシップを取っていけるはずである(それは大国の論理とは異なるもの)。

政治や政党には期待していないし、いかなる政治活動にも関わりたくない。
しかし、無力と絶望で傍観しているとどんどん社会は歪んでしまう。


脱原発を含む持続的なエネルギー政策(=価値観の転換)、
憲法9条の尊重、規制緩和、道州制、TPPへの対応など、
野党の政策のなかには部分的に共感できるキーワードが少なくない。
(だが、どの政党が政権をとってもうまくいきそうにない)
かつての与党では派閥や一家言を持つ重鎮の苦言など
一定のチェック機能が働いていたが、いまは機能しない。
このまま放置すれば、ますます社会が歪んで日本が理想の国から遠ざかる。
この選挙は与党を選ぶか野党を選ぶかの選択肢ではなく、
止められない暴走(過去への逆走)を転換させるための意思を示すこと。
(それは国民の義務)
政治の力学を考えれば、どのように行動すべきかはわかりやすい。

きょうは参議院選挙の投票日。投票には行きましょう。



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posted by 平井 吉信 at 11:29| Comment(0) | 生きる
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