一年でときめくのはやはりこの季節。
梅が咲いて桜へ向かう序章の時期、
人の別れと出会いの区切りの春。

一日あれば、ものごとはどんどん進んでいく。
3日前に何をしたかが忘却の彼方になってしまうような。

観光という非日常感をもたずに
日常の仮面を外しに行くとしたら神山がいい。
(といっても日常も非日常も変わらない生活を送っているけれど)
この時期は、中央から消費者庁長官とともに関係者が来ているようだ。
鮎喰川はきょうも澄んでいる。

さらに、ひだまりがたたずんでこちらを見ている。

そのとき風の神様が現れて
水面に一筆描きの紋様が走った。

噂には聞いていたけれど
河畔林に沿って疾走するという神様を久しぶりに見た。
(この神様については「風の回廊」という物語がある。Kindle形式で作成して読んでいるのでいずれ公開をと)

阿川梅の里に着いたのは昼下がり。
梅は盛りを過ぎているように見える。
阿川地区は里山の商店街というおもしろい風情がある。
(里山商店街は、神山の象徴かもしれないけれど)




坂を上がってみると
この場所は水の神が宿っているよう。
(かつて蜂須賀家の姫が療養に訪れたという石風呂の隣の社)


咲き残っている梅に午後の光が惜しげもなく降り注いで
梅も人も日だまりの精となる。

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